エントリーナンバーNo.4 永田
続いての挑戦者は、和装のお金持ちになりきった永田。お布施がエグい宗教法人を設立してそうですね。
銀座一等地にあるビルのオーナーをやっています。そりゃあもう大地主でございます。
「お金持ち=地主」という堅実な扮装を披露した永田。
過去の菓子盆選手権でも優勝経験のある彼が作り上げた菓子盆とは…?
やはり恐山クンには審査員としての品格を身につけて頂きたい。是非この機会に和菓子の歴史を知っていただければ…。そう思い、こちらの盆をご用意しました。
【使用したお菓子】
●春かすみ 小倉山荘
●春のおとずれ ばいこう堂
●嵐山 さ久ら餅 鶴屋寿
●金平糖 三條若狭屋
●月影 亀屋清永
●清浄歓喜団 亀屋清永
真ん中にあるコレはなんですか? 初めて見るお菓子ですね。
これは「清浄歓喜団(せいじょうかんきだん)」です。日本最古のお菓子とも言われる由緒正しい和菓子なんですよ。
へぇ〜! 日本最古の…
割ったらルピーが出てくる壺にしか見えないこれが……
唐菓子(からくだもの)と呼ばれ、遣唐使が唐から持ち帰り、和菓子に大きな影響を与えたと考えられているのです。
周囲に散らしているのは、茶の湯菓子の煎餅、南蛮より渡来した金平糖、意匠を凝らした干菓子など。日本における和菓子の歴史を表現しております。
さて、つまらない老人の話なぞこの辺にして。こちら粗茶ですが、どうぞお召し上がりください。
ご丁寧にどうも。いただきます。
結構なお点前で……
あぁ〜ちょっと(笑) 恐山クンや(笑)
え?
いけませんなぁ。そんな飲み方してちゃ笑われてしまいますよ(笑)
失礼しました。こういうお作法には疎くて……
いやいや、若いから知らなくても無理はないでしょうな。ちょっと貸してごらんなさい。
お茶というのはね…こう…まずは香りを楽しんで……
静かに味わいながら…ゆっくりと器を傾けて……
そして……
バリッ!!!!
え!?
……。
???
●白寿焼 甘春堂
こちら“食べられる”茶器でございます。
お菓子でできているんですね。とんだご乱心を見せつけられたのかと思いました。
このような遊び心が和菓子を発展させていったと言っても過言ではないでしょう。
恐山くんのやられている……オモロコ? でしたっけ? あれも遊び心に溢れており、大変素晴らしいものだと思います。頑張ってください。応援しております。
永田盆
〜会場の声〜
・偏差値が高い菓子盆だな〜
・もてなされてるというより試されてるみたいで居心地悪そう
・茶碗の食べ方どうにかならなかった? 電撃ネットワークのパフォーマンスかと思った
和菓子の歴史とともに、お菓子の茶碗というサプライズまで用意した隙のない菓子盆!
果たして恐山の評価やいかに?
蓮華の浮かぶ池を思わせる、永田さんの「和盆」です。
かなり密度の高い盆であるにもかかわらず、窮屈さを感じさせることなく、むしろ涼やかな雰囲気までまとわせているのはさすがの手練。
奈良時代より伝わる由緒ある菓子「清浄歓喜団(せいじょうかんきだん)」ですが、味はというとかなり素朴で好みが分かれそうです。しかし、あえて一歩も退かずに伝統の製法を残し続ける……それが清浄歓喜団なのです。
正直に言いまして、この清浄歓喜団は曲者です。現代の市販菓子と比べると「分かりやすく美味しい」というものではないですし、表面は固く、綺麗に食べるのが難しい。
しかし、だからこそ、話に花を咲かせるきっかけとなるのです。もとより菓子とは生活に必要のないもの、ぜいたくな品です。それは「ゆとり」と言い換えてもいいでしょう。振る舞われた甘味は客人との間でゆとりを共有し、距離を縮めてくれます。
出された見慣れない菓子をおもむろにかじってみる。こまかな破片と一緒に笑みがこぼれる。そのときの心情は、現代でも奈良時代でもそう変わらなかったはず。
かしこまった場では相手の心を自然にほぐしてリラックスしていただくのが肝要です。たとえば酒は容易にそれを実現してくれますが、それだけではつまらないというもの。
少し「お恥ずかしいところ」を見せ合うような関係性を構築するのに、アルコールは必ずしも必要ではありません。さっきまで茶の入っていた器をパリパリとかみくだきながら、さりげないユーモアに心をほどかれている自分自身を発見しました。
美輪明宏と対談してそう
日本最古の和菓子「清浄歓喜団」の登場に会場も大盛り上がりでした。
ただ、よく考えるとみんなで「走れ光速の清浄歓喜団」と歌ってるだけだったので、気のせいかもしれません。
エントリーナンバーNo.5 ARuFa
続いてのチャレンジャーは、お金持ちの息子に扮したARuFa。
パパは政治家!ママはお医者さんなんだ! でも甘やかされてばかりだから善悪の区別がついていないよ!
「シャイニング」にこんなシーンありましたね
共感能力が欠乏しているため、これまでエグい菓子盆ばかりを作り上げてきたARuFa。
今回は、家に遊びに来た数少ない友人に出すような『楽しい菓子盆』を披露するようです。
【使用したお菓子】
●ポップコーン(バリュープラス)
●バウムクーヘン
●シンポテト(カルビー)
●とんがりコーン(ハウス食品)
●ジューシードロップ(丸紅株式会社)
●海海苔パック(亀田)
●さつまいもとかぼちゃ(カルビー)
●ジューCカラーボール(カバヤ)
●きこりの切株(ブルボン)
●マシュマロルビーチョコレート(寺沢製菓)
●食べマス ドラえもん2020(バンダイキャンディ)
新幹線! かっこいい! ドラえもん! 好き!
とんがりコーンをバウムクーヘンに刺して竜巻みたいにしたよ!
ARuFa盆
〜会場の反応〜
・冥界のキッズルームか?
・非正規品の四次元ポケットから出てきた食品廃棄物
・ドラえもんが歌ってた「奇妙奇天烈摩訶不思議」ってコレのことだったのか
お金持ちの子どもが抱える心の闇を表現したのかと思いましたが、本人にその自覚はないようです。
見た目だけで可食性を失っている異形の菓子盆。恐山はどう評価するのか?
再開発が頓挫した地方都市に残ってる未来予想図かと思ったら菓子盆でした。
なんでしょうね。子どもが好きなものが確実に散りばめられていて、「ファンシー」ですらあるのに、こんなに落ち着かない気分になる理由は。
子どもの素直な発想を垣間見たというよりは「磯辺の岩をなにげなく裏返したら、見たことない生態系が出来上がってて思わず放り投げた」みたいな所感です。
「自由な発想」「のびのびと育つ」と言えば耳心地が良いのですが、それは「野放図」と裏表です。誰にも厳しく躾けられることのないまま育ったこどもの心象風景は手入れされていない庭のように荒れ果て、なんか足がいっぱいある虫とかが湧くのでしょう。
子ども部屋にそんなでっかいテレビはいらん! シールだけ手に入れてチョコを捨てるな! お手伝いさんに銃のおもちゃを向けて笑うな! その年で誰かを解雇する権限持つな!
手はお膝!!!!!!
何?
子供じみたARuFaの感性が爆発した結果、またしてもサイケデリックな菓子盆が生まれてしまいました。
エントリーナンバーNo.6 原宿
ラストは編集長を務める原宿。
菓子盆を前衛アートのキャンバスと勘違いしているのか、毎回理解に苦しむ忌み盆を生み出してきた男です。
そもそも、何の格好なのでしょうか? 勘で再現したゴー☆ジャスのようにも見えますが……。
「狂気の錬金術師」レイザー・マクスウェル
失われし古代の錬金秘法を駆使し、デカめの耳くそを純金に変えて一財を成した。
金持ちではなく、金を作る人になってしまいました。もう好きにしてくれ。
高級菓子盆……?
卿らの足元の世界では人民が飢え、怨嗟の声が世に鳴り響いているというのに……。何とも悠長な茶番に興じておられる……。
このしがない錬金術者“レイザー・マクスウェル”が、卿らの真実の姿をこの盆上に錬成してさしあげよう。
この後「原宿さん、真面目にやってください」と言っても、「我はレイザー・マクスウェル」としかしゃべらなくなってしまったので、一同諦めました。
せめて菓子盆だけでも披露してもらいましょう。
マグヌム・オプス!
〜会場の声〜
・おい
・ふざけんな
・原宿さん、真面目にやってください
【使用したお菓子】
●むきぐり
●ゆであずき
●おいしい減塩・焼ししゃも
さぁ、よっく御覧じろ。むせ返るような卿らのむき出しの欲望は、いわば“むきぐり”
自らの生み出した欲望に足元まで絡め取られ、酸素を求めてあっぷあっぷと水面から顔を出す魚のように、卿らは終わりのない虚栄のゲームを生きている。
この菓子盆のようになりたくなくば……理性ある内に、賢人の庵を尋ねるが良い。
その名はそう……
レイザー・マクスウェル
〜会場の声〜
・格好も菓子盆もふざけすぎ
・俺たちのことを「卿ら」と呼ぶな
・原宿さん、真面目にやってください
破門です。
毎回完食するのが大変な盆を作っている原宿ですが、今回も破門となりました。
結果発表
これにて、全ての菓子盆が出揃いました! 優勝に輝くのは一体どの盆なのか…?
優勝は……
永田さんです!
和菓子の歴史を紡いだ永田盆が圧巻の優勝! 勝敗の決め手はどのあたりだったのでしょうか?
「高級」とはなんでしょうか。「高級菓子盆」とは、どのような菓子盆を指すのでしょうか。高価な菓子を用いれば高級菓子盆でしょうか。
「盆の菓子は二分の高みに有り」という有名な言葉があります。
二分とは、すなわち約6ミリメートル。盆の上にあっても、菓子はわずかそれだけの高さにしかなりません。これは「高級」を安易に追い求める姿勢を厳しく戒める言葉です。盆が虚栄心を満たす「上げ底」になってはならないということでしょう。
盆の菓子は見上げるものでも見下ろすものでもなく、わたしたちと同じ目線に並び、私たちの関係を引き上げてくれるものです。そして当然、そのためには私たちも「高級」に相応しくあろうとしなければならない。
よって今回は、菓子に「高級」を仮託せず、あくまで菓子を介した二分のやりとりに気を配っていた永田さんの盆を優勝に選ばせていただきました。
常勝を誇る永田が王者の貫禄を見せつける形になりました。
本物のお金持ちと見紛うほどのオーラを放っていますね。まるで仏壇店の成金オーナーです。
これだけのお金持ちとなると、財布とかすごそうじゃないですか?
そう…
財布とか……
さて、サイフといえば!
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【NOTドッキリ】完全にヤラセでサイフの中身をチェックしてみた
以上、半地下の家族に寄生されそうな富豪がお送りしました。