どうもZAWAです。
唐突ですが皆さんはマルケス デ カーサ コンチャ シャルドネはお好きですか?
・・・あれ?
ご存じない?
プフー!あ、申し訳ない(笑)いきなりワイン用語を出されても一般庶民にはわかりませんでしたね(笑)その、悪気があって言ったわけじゃないんですよ。ただね、昨今のワインブームの中、ワインの素晴らしさを知らない下卑た庶民どもが哀れで哀れで吹き出してしまったまでなんですよ。
いや、俺は生まれてから、上質なワインに目が無いものでしてね、川島なお美が「私の血はワインで出来ている」なんて言ったのもわかるんですよね。いや~わかるな~。俺なんてあまりにワインを愛するあまり尿ですらワイン色ですからね。血尿かな?と一瞬疑いますけどワインですから。尿道が裂けるように痛いですけどワインですから。これがまた深く鮮やかなルビー色で(笑)
血尿で療養中の俺
でも、俺はいつでも皆様こと下卑た奴隷共の味方です。ワインを今まで飲んだことが無い、飲みたくても薄給なので7年働いて2滴しか買えない、ワンカップ以外の酒を飲むと胃が受け付けない、そんな皆様のために、今日はお手軽にワインを味わえる方法を伝授したいと思います!
【お手軽ワイン作成法】
そうです、かのマリー・アントワネットも「ワインが買えなければぶどうジュースを腐らせればそれはそれでよいじゃない」と言っていた通り、ワインが買えなければぶどうジュースを腐らせればよいのです。ここはロジック的に複雑な部分なので、分からない人のために、くだいて説明しましょう。
===========================================
1.ワインはぶどうを腐らせて出来る酒である
2.ワインが買えないほど貧しい下民どもはぶどうジュースしか買えない
3.ぶどうジュースはぶどうから出来ている
4.つまり安いぶどうジュースを買って、腐らせればワインになる
5.なったらいいと思うんだけどどうだろう
=======================================
我ながらいっぺんのスキも無い完璧な論理展開です。そんなんでワインが出来るわけがない!などとほざく方々のために、まずは私が試してみました。
さあ、奥深いワインの世界へようこそ!!
■醸造方法
ワイン作りとはすでに材料選びから始まっている・・・そう、上質なワインを造るには上質なぶどうジュースを腐らせることが必要なのです。そこでワインを知り尽くした俺が選んだのはこれ!
まずはこのウェルチをベースに、上質な赤ワインをつくりたいと思います!ですが余りに手間暇を賭けすぎても、これをご覧になっている多忙なソムリエ候補生にとっては面倒なだけかもしれません。ですがご安心を。基本的に作り方としては単純明快。
放置。
それでワインができるのかって?おやおや。そんな焦ってはできるものもできなくなりますよ?ワイン作りは辛抱の連続なのです。知らないけど。
■ワインの種類(醸造地選定)
じゃあ、どんなワインを造ろうとしているのか?が気になって気になって股間をモゾモゾさせたり、斧で青磁をぶち割ったりする方が多いに違いない!と見抜いたので、今回予定している3種類をご紹介しましょう。
サン・マドギワーヌ・ウェルチ
(窓際で太陽に当てて放置したウェルチ)
タル・ウェルチ・マックラーナ
(たるの中に放置したウェルチ)
ベン・二アリーゼ・ウェルチ
(トイレに放置したウェルチ)
ワインの銘柄は産地だけじゃなく、作り手や畑の区画一つとっても違うもの。これら三種も、同じ部屋の中とはいえ、まったく違う環境で放置しました。この微妙な違いが後々、それぞれどんな美味に酔わせてくれるのでしょうか?まったく・・・辛抱たまらないぜ・・・
そして、2週間がたった。
■テイスティング
長い間・・・待たせてくれたぜ・・・俺の可愛い美酒たちよ!本当は一週間放置の予定を完全に忘れてて気付いたら二週間たったなんてことは全然なくて予定通りに二週間が過ぎました!ワイン造りは辛抱の連続なのです。ではさっそく各ワインの様子を見てみましょう!一体俺をどんな風に酔わせてくれるっていうんだ・・・!?期待で血尿が止まらないぜ・・
窓際のアレ
一見何も変わっていないような錯覚を起こさせますが、デキャンタしてみると確かに香りが今までと違います。そう・・・このなんていうの?ソムリエ的に言えば、琥珀色の落ち葉と戯れる少女を襲おうとしている変なおっさんが踏んだ腐ったぶどうの匂いっていう感じです。では・・さっそく皆さんをワインの世界にお連れしましょう!
これは・・・ッ!!そう・・・イメージは、一面に広がる草原・・・そしてその中に佇む一軒の小屋。中では優しげな笑みをたたえた初老のレスラーが、美しい骨董品をチェーンソーでぶち壊し回り、その身に付けたキャミソールは3年洗っていない。そう、そんなニュアンス。
まあワインの美的表現に慣れていない人向けに、分かりやすく伝えると、普通のぶどうジュースよりも明らかに違和感のあるすっぱさとへんな渋みがあります。飲んだ後でも口に渋みが残って抜けず、喉に通った後に酒っぽい熱さが若干残る感じ。この熱は体内の防衛本能による熱なのかもしれませんが、そこは無視。
でももし酒への変化途中だったら・・・
しまった・・・早まったかッ!!
これじゃただの腐ったぶどうジュースじゃないか!!!
タルの中のアレ
こちらも見た目はまったく変わりませんが、日陰においておいた分劣化・・・いや熟成が窓際のに比べて遅いのではないか、と思われます。まあそれよりも何よりもタルの強烈な木の匂いがすごくて、ソムリエ風に言えば、静かな奥深い森の中の泉、そこに佇む一羽の白鳥の横にあるタル。そうタルの匂いがすごいんです。つかこれもうタルなんじゃねえのか?白鳥とか意味ねえ。
・・・・夕焼けだ・・・広大なアフリカの大地を覆うまっかな夕焼け。そこでダイナミックに生命を爆発させて踊る艶やかな布をまとった女性たち。その中にまぎれてはいるがひときわ輝く、油ぎった頭皮を持つ初老のレスラー。次々に踊り子たちにフルネルソンスープレックスをかました後、去り際に一言。
「なんか木くせえ」
そう、そんなニュアンス。まあソムリエ慣れしていない人向けに分かりやすくいえば、さっきのアレと大体同じでなんか腐ってて飲んだ後に酒かな?と思われる感じはしますが、それよりもタルの匂いがすごくてよくわからない感じです。
なんてことだ・・・
これじゃぶどうジュースを木くさくして腐らせただけじゃないのか!!
便所のアイツ
はいすごい。見た目がすごい。なんだこのサワークリームみたいなんは!!誰だ俺に無断でトッピングしたんは!ええ?おい!冗談じゃねえぞ!これのどこがどう見たらワインになるんじゃい!明らかに!誰が!どう見ても!遠い昔からヨーロッパの古城の城壁を今なお鮮やかに彩るなんかカビっぽいアレっていうかカビじゃねーのか!ねえ!おい!
だが飲む
・・・これが・・・
神の・・・雫なのか・・・・
ぶどうジュースでもない、ましてやワインでもない・・・
独特の刺激臭と味は何かに例えることすらわずらわしい・・・!これこそ神の雫!これなら遠峯一青に勝てる・・・ッ!あれ俺何いってんだ。思わず我を忘れて腐臭に酔いしれてしまいますが、これはもう腐ってる。腐ってるよ!だれだぶどうジュースが腐ったらワインになるとかいったヤツは!!ぶどうジュースは腐ってもぶどうジュースじゃねえか!!他のなにものでもねえよ!
■総評
みなさんいかがでしたでしょうか。ワインとは単なる酒ではなく、かくも奥深く、美しい一つのドラマだということに気付いていただけたでしょうか。俺はくさったぶどうジュースを3本飲んだだけなので、ワインの世界はぶっちゃけ全然わかりませんし、そもそも酒が飲めません。
では最後に2つ、今回わかった真実をお伝えしてお別れとしましょう。、
ぶどうジュースは、腐っても、ぶどうジュース
腐ったものは、飲んじゃだめ
(ZAWA)