こんにちは!宮本牛乳と申します。(宮牛って呼んでね)
昨年、大阪にとんでもないかき氷屋さんがあるという情報を入手しました。
その名も「かき氷研究所」。いわゆるインスタ映えなルックスに、味もこだわり抜いているという、まさに研究の粋が詰まったかき氷屋さんとのこと。
去年はタイミングを逃しましたが、その時から2023年は絶対いくぞと腹を決めていたのです。
後に引けないように今年の早い段階で関西の甘党ライターに声をかけ、日程を調整、そのXデーまではかき氷をほとんど断って過ごしました。我慢できず2杯食べてしまいましたが、2は0なので問題ありません。
メンバーは以下の通りです。
甘いものが大好き。
甘いものが超好き。
甘いものがかなり好き。
甘いものがめっぽう好き。
さて、発起人である僕が予約をしないといけないのですが、調べてみると予約難易度が異様に高い。
・不定休なのでインスタグラムアカウントから営業日を確認
・営業日が公開されるのは約2週間ごと(たぶん)
・予約できるのは希望日の前営業日の21:00から、電話のみ受付
・もし枠が空いてれば当日早朝に店舗で予約受付(これは望み薄)
この難易度を乗り越えた猛者しか「かき氷研究所」にはたどり着けないのです。
とはいえ僕は4人分の命を背負っているので、失敗は許されません。前営業日の20:58には椅子に座り、あらかじめスマホに電話番号を入力し、21:00の瞬間に発信できるようスタンバイ。そして……
21:00、「話し中です」
21:01、「話し中です」
21:02、「話し中です」
21:03、「話し中です」
21:04、「話し中です」
21:05、「話し中です」
21:06、「話し中です」
21:07、「話し中です」
21:08、「話し中です」
21:09、「話し中です」
21:10、「話し中です」
21:11、「話し中です」
21:12、「話し中です」
21:13、「話し中です」
21:14、「話し中です」
21:15、プルルル…「はい、かき氷研究所です」
マジでもう無理かと思った。人気店の予約ってこんなに恐ろしいんですね。これまでの人生、ここまで予約を頑張ったことはありません。参加者各位は本当に感謝してほしい。
そうして当日…
待ち合わせ時間に僕以外誰も来ないというハプニングもありつつ、なんとか予約時間ぎりぎりに集合。
階段には本日分完売の報が。みんなが集まるのを待ってる間、何組ものキラキラした人たちがこの紙を見て去っていきました。予約しといて良かった。今日だけは帝(みかど)と呼んでください。
写真映えしそうなかき氷なんだからキラキラした女子がメインの客層だろうと予想していたのですが、いざ入店してみると、幾度も死線をくぐり抜けてきた退役軍人のごときオーラをまとった猛者が、静かにかき氷の提供を待っていました。しかし僕には分かります。そこには氷をも解かすような、並々ならぬ情熱があることを。前営業日の同じ時間に、ひとつの予約窓口を取り合った仲ですから。
と同志ヅラをしていたのですが、店主との雑談を盗み聞きしているとどうやら先客は顔馴染みになるほどのリピーターのようで、我々のような一見客が肩を組んでいい人物ではありませんでした。調子に乗るところだった。でも大丈夫!我々インターネット人間は小さくなる事に慣れています!
この日のメニューは写真の5種類。4人いたのでこの中から4種類チョイスしました。
かき氷の感想をそれぞれのライターに書いてもらったので、提供順に紹介します。
JET:朝採れイチジク氷(1,700円)
まず届いたのが自分の「朝採れイチジク氷」です。南河内産のイチジクかき氷をメインに、チーズケーキ、チーズエスプーマ、アールグレイシロップを内包させた作品です。そう、「作品」なのです。かき氷という構成、ストラクチャーとして考えられていて、阿呆の人がイチジクを凍らせてガリガリと削って一丁あがりなわけではないのです。
イチジクは単品そのものだと甘さの主張が控えめなのですが、それが故に少し尖ったチーズとアールグレイの風味が際立ち、絶妙にバランスが取れていました。
一発目に提供されたのもあり、ライター陣が各々恐る恐るスプーンで掘削して食べ始めました。するやいなや、イチジクと氷の自重でみるみる間に崩れ去る球体があまりにも儚く、全員が涙を流してしまいました。パフェもそうだと思うのですが、多層になっているスイーツはあらかじめ緻密な計算ずくでないと作れませんので、このクオリティのものを複数提供しているのは「研究所」の看板に恥じないと感じました。
犬岡う蔵:シャインマスカットデコレーション氷(1,800円)
でっけーーーーっ!
こういう専門店でかき氷食べるの初めてなんですけど、大きさに驚きました。テレビで見るより小さい芸能人の顔くらいデカい。本当に一人分?
前日に胃カメラをぶちこまれ、お医者さんにも「過食は控えてください」と言われたけどかき氷なんかほぼ水だし良(い)っしょ!私が注文したこの「シャインマスカットデコレーション氷」、水以外に何が入ってるんですか?
シャインマスカット、ぶどうエスプーマ、レモンヨーグルトシロップ、チーズケーキ、オレンジコンフィチュール、チーズエスプーマ、ビタヤヨーグルトシロップ
めっちゃ入ってる!怒られる怒られる(医者に)!まあ冷静に見ると大半は上にかかってる甘酸っぱいどろどろのことなので安心。ちなみにビタヤっていうのはドラゴンフルーツのことらしいです。シャインマスカットは大粒で甘く、皮もパリッとしたやつが外にも中にもゴロゴロ入っていて最高!
チーズケーキに関しては文字通りマジの「チーズケーキ」なので採掘中にゴロッとした塊が出てきてビビる。でもこれが食べ応えに繋がっててよかったです!
百瀬ガンジィ:旬果グレピチ氷(1,900円)
上に皮を半分剥いた巨峰がキクラゲに見えたので皆で「キクラゲか?」「キクラゲでは?」とずっと言っていたがもちろんそんな訳はなく、めちゃうま葡萄。近くにピンクの砂糖も散られてた。多分ドリーミィ。
外壁がガツンとオリジナル桃シロップ。フルーツ由来の甘さなのでしつこくないが強い果汁感。中にはチーズケーキ、紅茶ゼリーと一口ごとに味が変わるのでず〜〜〜っと楽しめる。
氷の食感もかすみを食べているような軽やかさ。結構なペースで食べていたが頭が痛くなる気配がない。どうなってるんだ。
球状なのでシロップの重みでズッと落ちていくかき氷。落ちる前提で皿があてがわれている。もちろん落ちた氷も全部食べた。食いしん坊なので。
宮本牛乳:秋の気配(1,800円)
白壁に白いかき氷なので見えないかもしれませんが、なんと、かき氷が写っています。
淡い見た目とは裏腹に味は豪華絢爛!梨の味をメインに、中には杏仁シロップやパンナコッタ、ブルーベリーのコンポートなどが埋め込まれており、その巨大さゆえに心配していた飽きの「あ」の字も感じさせませんでした。([あき]の気配なのにね)
かき氷やシロップなどがメインなので基本的には口当たりがなめらかなのですが、そこにカシューナッツのキャラメリゼが暴力的な歯ごたえをぶち込んできます。食感の変化、最高、ありがとう…
あまりに繊細で、美味しくて、もう夢中で、みんな途中の断面の写真を撮りそこねたんですけど、すみません、ここで取材スイッチを入れられるほど我々は大人ではありませんでした。
総意としては、美味しい!でかいのに余裕で食べ切れる!何ならまだいける!ということでございます。
長文がダルい方は↑の行を読むだけでもOK!
レポートは以上です。ありがとうございました。
【かき氷研究所】
大阪府大阪市西区新町1-9-14 2F
営業日や予約方法はこちらのインスタアカウントをご覧ください。