甘いお菓子が好きだ。中でもをふんだんに使ったものは和洋問わず愛している。脳天まで痺れる甘さのものから、優しい風味が香るものまで、色々な卵のお菓子がある。

 

以前も「鶏卵素麺」という九州銘菓の卵菓子を紹介しました。

 

今回紹介するのが、奈良で見つけた和菓子『きみごろも』です。

 

名前からしてね、いいじゃんね。奈良のお土産で考えると割と有名寄りだとは思っているのですが、全国レベルで考えた時にあまりにも知名度が低すぎると思ったので、紹介させて頂きます!

ちなみに僕は奈良県出身でも在住でも何でもないので、只の好きな銘菓を紹介するだけの人間です。そこには何のしがらみもない、一番良い紹介の形。

 

見た目は完全に厚揚げだ。でも厚揚げも好きだから万が一そうでも別にいいか、とは思っています。

正体は砂糖やハチミツを入れて甘くしたメレンゲを、黄身で包んで焼いたもの。黄身の衣をまとっているので『きみごろも』ってワケよ!たはー!お見事!シンプルで美味しそうな名称が一番いい。

和菓子っぽくありますが、洋菓子ジャンルに加わっていてもおかしくない不思議なお菓子です。

 

いただきます。持ってみると一切重量を感じさせないのに、こればっかり食べてたら確実に太るんだろうな、と思うとスイーツって不思議ですね。

味の方は……

 

うまあまい

卵の甘さが口の中でシュワッと泡のように消えてなくなり、黄身の香ばしい皮が残ります。食べてて飽きない食感!和のスフレみたいな感じ。

 

切っても厚揚げっぽいんですが、中身はふわふわのメレンゲです。

ふんわりした甘さが一瞬で消えてなくなるので、いくらでも食べれてしまいそうに思えるのですが、数を積み重ねると意識が飛びそうなほど“甘さ”が押し寄せてくるので、怖くなったらコーヒーなどを飲みましょう。

 

もっと気軽に食べれるようになりたいので、自分でも作ってみたいと思います。公表されているレシピはなく、実際に作ってる動画なんかもなかったのですが「メレンゲを固めて黄身をつけて焼く」といった一文で終わる調理法なのでなんとか自己流で頑張ってみましょう。

 

玉子を白身と黄身に分けます。僕は下手です。

 

粉寒天を加えた白身に砂糖やハチミツを加えていきます。ノーカロリーの寒天にどんどんカロリーを追加していく行為、背徳感があっていいですね。

自分の食べたい甘さで好みの量を調節出来ますが、僕は砂糖を大匙2杯。ハチミツをパンケーキ1枚分くらい入れました。ハチミツを入れた量ってどう表現すればいいんだ。

寒天は1袋(4g)です。

 

めちゃ混ぜ!

手動の泡立て器で愛情を込めて混ぜてもいいんですが、全部自分で食べるので時短させて頂きます。甘い物を作る上で、ハンドミキサーへの投資だけは惜しんではいけない。

 

白身がこうなっちゃうの、毎回不思議だなって思います。メレンゲって「角(ツノ)が立つくらいまで混ぜるのが良い」って聞くけど、これは角立ってるのかな。小鬼だったらこれくらいの角だしいっか。

 

型に入れていきます。寒天が入っているからドゥルっと綺麗に入って気持ちが良い。後は冷凍庫で冷やします!

数時間冷やして、一口サイズに切り分けましたが…

 

分量が良くなかったのか、ガッチリ固まらず半液体みたいになってしまった。ひび割れがありますが、何とか形は保っているからセーフ判定です。

ぺしゃんこになってるやつは、僕が誤ってナイフを斜めに入れた時の被害者です。ごめんね……

 

黄身を付けて焼きます。製菓で一番使いたい道具、それは刷毛(ハケ)。買ってから全然使う機会がなく“塗り欲”が貯まっていたので、発散出来て嬉しいです。

 

フライパンで直焼きしたけど、膨らみとか諸々考えたらオーブントースターの焼きじゃない?って焼いてる時に気付きました。へへ…

 

完成!

完成か?思ったより焼けるのが早くて焼き目がしっかりついてしまった。膨らみも弱いけど、ふわふわであります。大事なのは味だ!どうだ……?

 

玉子焼きだ〜

メレンゲがシュワシュワなので、最初の2秒だけスフレオムレツと錯覚するんですが、後は薄い玉子焼きです。甘さはあるけど、スイーツの甘さじゃないな~~~

 

玉子焼きとして考えたらちょっと美味しいかもしれない。手間がかかっている分ね。飲食店で出てきたらおったまげるかも。

 

自分で再現するには難しそうなので、気になった人は奈良に買いに行ったり通販で買ったりしてみてくださいね。

割と他にないような食感と味で、楽しく美味しい!冷凍出来るので、贈り物にも是非!甘党は大喜びすると思います。