第36回「視点を変えてみよう」
OP/いとしいご主人様 ED/悲しみのラブレター
唄/森の子町子
「皆さんは「視点を変えて考える」ということを普段やっていますか?」
「世の中にはいろんな人がいます。例えば、同じ事柄に対しても、かたや「YES」と言う人もいれば「NO」と言う人もいる…。人によって、見えている世界は少しずつ違うのです」
「自分一人の視点では、物事を一元的に捉えてしまいがち。自分と違う意見を頑なに拒絶したり、自分の間違いに気付けなかったりという事態もそうしたことが原因と言えるでしょう」
「そうならないためにも、視点を変えて『他の人からはどう見えているだろう?』と考えることが大事です!」
「とはいえ、自分以外の視点なんて、なかなか具体的にはイメージできませんよね?」
「そこで! 今日は私と一緒に「他の人からはどう見えているか?」を見ていきましょう!」
視点を変えてみよう
「ここに一枚の写真があります。あなたはこれを見てどう思いますか?」
「『普通のにこやかな男だ』『カメラを持った男だ』『おばさん? …いや、男だ』といったところでしょうか?」
「もちろん、この一枚の写真だけでも、人によって様々な見え方をしています」
「さっそく、視点を変えて他の人の立場になってこの写真を見てみましょう。きっと違う印象を持つと思いますよ!」
パターン1
「相手の戦闘力を測ろうとする人からはこう見えています」
「『戦う相手』として見ると、先ほどとは違う印象を受けることが分かりますね! 彼の笑顔が油断ならないものに見えてきます」
パターン2
「サイボーグのゴーグル越しにはこう見えています」
「こうして見ると、『こいつは排除すべき人間かどうか』を考えたくなります。特に危険な人物には見えませんが、サイボーグのプログラム次第では無益な人間として削除しても良さそうですね」
パターン3
「ライフルを覗くスナイパーからはこう見えています」
「スコープ越しだといきなり怖く見えてきますね。狙われていることに気づいてるし、なぜか笑ってる…」
「この男は死が怖くないのでしょうか? それとも、こんな状況は取るに足らないことだと挑発しているのでしょうか…?」
パターン4
「人を襲うモンスターにはこう見えています」
「捕食対象として見ると、『襲いやすいかどうか』に目がいきますね。この場合は、単独で突っ立ってるだけですから、数秒後肉塊になっていることでしょう。」
パターン5
「巨大ロボに乗って戦う正義のヒーローにはこう見えています」
「途端に相手がデカく見えます。追い詰められ苦し紛れに巨大化した小物でしょうか? 暴れだしたら手がつけられなさそうですね」
パターン6
「隙だらけです」
パターン7
「カメラで撮影したホームビデオだとこう見えます」
「どことなく不穏な雰囲気がありますね。なんだかPOVものの映画のワンシーンのようです」
「程なく猟奇的な殺人事件、もしくはパニックホラーが始まりそうです。どちらにしても、この男は『最初の犠牲者』っぽく見えてきますね」
パターン8
「気絶から目が覚めたときにはこう見えます」
「これはマジで怖い。バッキバキに変態の人さらいにしか見えん」
終わりに
「『視点を変える』とは『見える世界の幅を広げること』です! 皆さんも、「他の人にはどう言えているのか」を頭の片隅におきながら生活してみましょう!」
「先ほどの写真のように、今までとは違う世界が見えてくるかもしれませんよ!」
「さて、私はこの写真がどう見えているかというと…」
「う〜ん」
「この写真…」
「……」