自分に対する親切や、向けられた好意がブッ刺さりかけた話。

 

 高校1年生の時、吹奏楽部に入部したのですが自分の担当楽器はその学校に一つしかなく先輩もおらず、独学で勉強することに。
 上達するために、楽器は違うが色々とフォローをしてくれていた一つ上の先輩と2人で「楽器の教本」を買いに行きました。その時は買い物をして解散しました。

 その後、自分が高校2年生の秋、その先輩が部活を引退することになりました。うちの部活では引退時期に先輩と後輩がお互いに手紙を送り合うという習慣があったので自分もその先輩に手紙を送り、先輩からも自分に手紙を貰いました。

 家に帰った後にその手紙を読むと「一緒に教本を買いに行ったこと、初めて男の子と2人でお出かけしたのでとても緊張したことを今でも覚えてるよ」と書かれており、家で1人で顔が真っ赤になりました。

無記名

「後輩の買い物に付き合った」ではなく「初めて異性と出かけた」って思い出に分類されてるのはだいぶ狂うな。

 

 中学に入ってはじめての数学の授業で小テストがありました(小学校レベルの内容の習熟度を確認する的なやつ)。

 テストを返却された時、クラスのお調子者の男子が、周りにも聞こえる感じで「〇〇(私)、何点?俺32点〜〜」とふざけて言ってきたのですが、あろうことか、数学が苦手だった私はその男子よりもひどい点数でした。

 彼はいじめとイジリの境界が非常に曖昧な感じだったので、「バレたらこの先の学校生活が終わる…」と思って返答に困っていたら、数学の先生がその男子をたしなめるように「お前よりはいいよ」と言ってくれました。私が27点だったことを知っていたのに…。

 かばってくれたことが嬉しいやら恥ずかしいやらで、その瞬間は泣きそうになったのを覚えています。

 その後、先生の恩にどうにか報いたくて数学をがんばったので、中間テストではクラス1位をとりました。

 当時は銀魂のクソオタクだったので恋には落ちませんでしたが、今振り返ってみると、その先生を追いかける中学生活も楽しかっただろうな…と思います。

まいける

 その後の1位とったエピソード含めてめちゃめちゃ良いな。

 

 私は自他ともに認める結構な貢ぎ癖があり、推しに対してはもちろん、友達にも貢ぎまくるので、もしや一般的にあまり良くないとされているのでは?という事で悩んでいました。

 高校の時、しっかりもので発言がいつも控えめな友達に相談すると「人に使いすぎるのも良くない、自分にも使え」と言われ、理由込みで納得していると話の終わりに「じゃあもう貢いでくれないの?」と微笑まれ、いつもの彼女とのギャップに狼狽え、感情が分からくなりデカめの声でウワーーー!!と叫びました。

 恋しかけましたが駄目にされる…と一瞬で感情を押さえつけました。危なかったです。 今でも仲良しです。

小指芋虫

 デカめの声で叫んだというのが良いな。耐えられてなさが伝わってきて。

 

 高校時代、隣の席でいつもちょっかいをかけてくる男子がイタズラを仕込んできた日があった。

 私の机に突っ込まれていたのは、くしゃくしゃの紙にどうでも良さげに走り書きされた「おぬしがすきだ」。

「おぬし」だったから未遂で済みました。江戸なら落ちてた

無記名

 みんなはおちゃらけ照れ隠しで機会を損失しないように生きろ。

 

 中学2年の時お団子ヘアにハマって、ほぼ毎日お団子ヘアで過ごしていました。
 当時隣の席だった男の子はかなり静かなタイプで、休み時間中ずっと漫画を描いていて、ギャルグループに属していた私は話す機会すらなく授業で必要なときに会話するのみでした。

 ある日プールの授業のあと、普段は髪を乾かしてお団子ヘアに戻すところその日は時間が足りず、髪を下ろしたまま席に戻りました。

 すると隣の子がこちらをみて一瞬キョトンとした後に、「いつもとだいぶ雰囲気が違うけど、いいね」と言われ、たぶんその時私は顔が真っ赤になっていました。
 そのあとの授業は彼の言葉が頭をグルグルしていたのを覚えています。

 でも私はギャル、彼はオタクだったので恋には至りませんでした。その後は髪を下ろして過ごすようになりました。

小雨

 どうしようもない種族の壁としつつもその後は髪を下ろすようになったというひとつまみの希望が大変美しい話だ。

 

 洋菓子屋でバイトしているのですが、ある日仕事が終わってさっさと帰ろうとしていたら、突然一つ年上の先輩に冷蔵チャンバーに引っ張りこまれました。

「まだ帰ってなかった!ギリセーフ!余ったケーキ貰ったからこっそり食べよう」と言われ、二人でクソ寒い冷蔵庫の中でケーキを食べたことが忘れられません。

「寒い〜でもおいしい!」と笑った顔にかなりグッときました。二人とも女じゃなければ恋していたと思います。

わざわざ走って追いかけてくれたらしい

 こういう可愛い共犯関係みたいなのに弱い。良い。

 

 農業高校生だった頃、鶏舎の掃除をしていたときの話です。
 猫車に鶏のフンを入れて、三方をコンクリートで囲ったフンだけを溜める場所(フン山と呼んでいました)へ運ぶのですが、そのフン山は鶏、豚、牛のフンが混ざって3mくらいの高さになっているので、マジでヤバい激臭がします。

 最悪なことにその日、私はマスクを忘れてしまい、呼吸器官をぶっ壊す覚悟でフン山に向かおうとしたところ、鶏舎近くの農場にいたクラスも学年もわからないマスクをした男子が「バカ!死ぬ気か!?」と言って、私から猫車を奪って、全力疾走でフン山に突入していきました。

 あの時、間違いなく心が動いた瞬間でした。

おおむねソーダ

 こういう狭い界隈でしか発生しないようなエピソード大好き。

 

 小学生の頃、算数の授業で問題が解けた人から先生に見せに行くというシステムだったのですが、いつも1番だった男の子より私の方が先に解けてしまい、(私が1番なはずは無い…間違っているのか…?)と不安になって先生に見せに行くのを躊躇っていました。

 そうこうしているうちにいつも1番の男の子が先生に見せに行って正解を貰い、私も続いて見せに行ったらすれ違いざまに「本当は○○さん(私)が1番だったよね」と私にしか聞こえないくらい小さい声でコソッと言われたときはドキッとしたし、バレていたことが少し恥ずかしかったです。

うたうたた

 ヒー、どういう感情が込められているのかわからなくてドキドキする。

 

 部活で私が両手いっぱいいっぱいに荷物を持っていたところ、先輩に「なんか持とか?」と聞かれ、「あっ、大丈夫です!」と言ったら、先輩がいたずらめいた笑顔で「ふぅん、あたし、今手ぶらやから、なんか持たんと落ち着かんねんけど、どう?」と言われた時。

 じゃあお願いします!と言ったら満足そうに「ふふ、うん。いいよ。」と言われた。

もとい

 かっっっっっこいい……。

 

 小学校低学年の時、黒板に「死」という漢字を書こうと苦戦していたところ、東京から越してきたばかりの女の子に「死って書きたいの?こうだよ」と教えられ、田舎者だったのでシティガールへの憧れも相まってキュンとした。

 その子はまたすぐ引っ越して行ってそれっきり話すことはなかった。

キャベジ太郎

 これのその後引っ越さずに仲良くなったパターンの後日談が読みたいんですけどどうしたらいいですか。

 

 中3の時に人見知りだった私は学級委員を務めていました。
「休み時間に他クラスに入ってはいけない」という謎ルールのもと、学級委員にはその侵攻者を教室から戻すという役目が振られていました。
 しかし、よく知らない人が怖かった私はもう一人の男の子の学級委員(Tくん)に頼ってばかりでした。

 ある日席で作業していた私がふと顔を上げると、Tくんが侵攻者を追いかけていました。こっちに向かって逃げようとしたので、タイミングを見計らい腕を掴んでとっ捕まえました。

「ええ!?(私)も学級委員なん!?」と驚くその人に向かってTくんが、「(私)はうちの立派な学級委員だよ」「相方だ」と放ちました。

 文武両道で合理的な性格のハイスペTくんに比べ非力だと感じていた当時の私は、その一言で救われました。

ジャストのび太

 読んでるだけでなんだか嬉しくなってくるいい奴だ。

 

 中学生の時。
 特別教室の鍵を先生が取りに行っている間,教室前でクラスメイトとお喋りをしていた。

 そんな中,口にした何かが「ガタイが良くて手の早い奴」の逆鱗に触れ,顔面にグーパンを貰う自分。
 人生の中でも指折りの流血(鼻血)で,みるみるうちにリノリウムの廊下が赤色に染まっていく。

 保健委員に連れられて近くの流しに向かう最中,すこし影のある女子がその光景を見て「綺麗…」とこぼしているのが聞こえた。

 自分の身体の何かを褒められるのが初めてで心臓が跳ねる思いだった。
 それはそれとして鼻が大変なことになっていたので何にも至らなかった。

茶湯

 中学生ならたしかに血液褒められたら恋しそうになるかもしれん。

 

 小学生のころです。普段は公園にDSを持ち寄ってポケモンバトルなどをして遊んでいましたがその日はなぜかその子が私の家に来て遊んでいました。
 自分はポケモンバトルについて、タイプ相性すら覚えていなかったのですぐにぼろ負けをしたのですが、それを見ていた私の妹が「お姉ちゃんが負けるのは嫌」と泣き出してしまいました。

 普段はそんなこと言わないので突然のことでびっくりしていたらその子が再戦しようと言い出し、手持ちをすべてレベル1のマダツボミにして戦ってくれました。

「お姉ちゃん強いね~」といった小芝居までしてくれて妹はたいそう喜んだのですが、私は小学生にしてわざと負けるのをいとわないその男の子がとても大人っぽく見えました。

 そのあとは特に何もなく今はもう名前もおぼろげですが、かっこよかったのは覚えています。

けとん

 大人だ。この人今めちゃめちゃモテていてほしい。

 

 中学の卒業式で友達と写真を撮ってた時、3年で同じクラスだった男子(席近くてよく喋ってた)に「写真撮ってもらってもいい?」と話しかけられ、普通にカメラマン役だと思ったので「いいよ、誰と?」と聞いたら「え、あなたと…」と返ってきた。

 タダでさえ自分と写真を撮ろうとしてくれたので嬉しかった上、中学生男子の女子の呼び方なんて「お前」か苗字呼び捨てが相場なのに「あなた」なんて上品な二人称使うもんだからめちゃくちゃキュンとした。

ポルンガ

 自分と写真撮りたいと思ってくれるだけでちょっと恋しかけるのはわかる。

 

 小学生の頃、目をかっぴらくことで数秒だけ二重になるというギャグで1番笑ってくれていた女子がいた。

 お互い違う中学に行ったが、たまにLINEで好きなアニメとか漫画の話をするようになった。

 ある日、急に「好き」とだけメッセージが来た。

 ドキドキしたが僕はインターネットに浸っていたため咄嗟に童貞をバカにするやつだと思い「なんかのキャラのセリフ?」と聞き返したら「バレたか〜。これはあのキャラの──」と返ってきたので落ち着いた。

 その子はスマホを替えて連絡先が飛んだらしく、今では連絡を取っていない。

おがくず

「目をかっぴらくことで数秒だけ二重になるというギャグで1番笑ってくれていた女子がいた」という書き出しでもう最高。エピソード自体のお前ふざけんなよバカタレがという感じもこれはこれで胸を掻きむしりたくなって良い。

 

 小学生のころ、学校行事で海辺にある学習施設に同学年の子全員と泊まりで自然の勉強をしに行くということがあった。
 夜には小高い丘にあるロッジに行ってそこで寝るという行程だったのだが、余りに星空が綺麗だったので先生に呼ばれて就寝前に外でみんなで星を見上げることになった。

 自分は人見知りでおとなしいタイプではあったが、満点の星空にテンションが上がってしまったようで、当時気になっていたMちゃんに急に目隠しをしてちょっかいをかけようと思ってそれらしい後ろ姿に「だーれだ?」を仕掛けたら同じクラスのSちゃんだった。
 Sちゃんは当然驚いていたが、私も思わぬ人違いをしてしまって恥ずかしいやら気まずいやらで硬直してしまっていた。

 しかしSちゃんはゆっくり振り返って私を見るなり 「Mちゃんとあたしを間違えたんやろ?Mちゃんはあそこにいるで!もっかいがんばりや!」 と言った後、暗闇でもわかるほど明るく、いたずらっぽい笑みを浮かべながらMちゃんのいる方に向かって背中を押してくれた。

 誰にも話したことない私の意中の相手を知っていて、年頃なのに今まで言いふらさず、さらには応援までしてくれるそのカッコよさと輝かんばかりの笑顔に思わずSちゃんに本命を乗り換えてそのまま告白しようかと思ったが、 背を押す際まぁまぁな声量で言い放ってくれたものだから周囲に私がMちゃんが好きだということが知れ渡ってしまったうえその場でMちゃんにフられたので一瞬でそれどころではなくなり誰にも恋を抱いていないただの人違い少年が誕生しただけだった。

きらすい(今あの子元気かな)

 すごい。めちゃめちゃ素敵な何かが起こりそうなのに何も起こってない。

 

 ほぼブッ刺さったけどすぐ冷めた話。

 

 高校生の時、性癖の話になり口を滑らせ絞首と答えてしまった。

 それを聞いた1つ上の先輩が嬉々として「ちょっとやってみてもいい?」とガチめの力で3秒くらい首を絞められた。

 めちゃめちゃに興奮したし遠慮がないところに惚れかけたけど、いくら相手の癖だからってなんの躊躇もなく後輩の首絞めるか?と思い恐怖も感じて恋には落ちなかった。

お花畑

 絞首は相手の同意をとってからにしましょう。

 

 普段全然口を開くことが無い薄暗めの後輩 (いつも下を向いている) がいるのですが、 繁忙期で鬼のようにパソコンを猛打していた私のデスクに近づいてきて、恐らく鬼気迫る私の様子に声をかけられず1度自分の席に戻り、そしてまたふせんを手に持って近づいてきました。

 対応出来る余裕があまり無かったため助かる!と思って仕事を続けていると、消え入りそうな声で「確認お願いします……」と呟きながら、なぜか、私の手の甲に直でふせんを貼ってきました。

 そんなことある???とバグってしまい、謎のキュンに襲われて危なかったです。
 字がめちゃくちゃ汚かったので恋にはなりませんでした。

限界OL

 ギャップ枠でもよかったな。大変キュンキュンする。汚い字のふせん手に貼られたい。

 

 幼稚園の頃、仲の良い男女グループでプリキュアごっこをするのが流行っていました。

 女子は各々好きなプリキュアに変身し、男子はホワイトタイガー(当時なぜか男子の間で”かっこいい”と人気だった動物)になりきって戦うという遊びです。

 ある日私が男子に「今日もプリキュアごっこしようね」と書いたお手紙を渡したところ、「こんな物なくてもいつだって遊んでやる!」と言われて目の前でゴミ箱に手紙を捨てられました。

 その台詞の男前さにキュンとしかけましたが、他人から貰った手紙を目の前で捨てるのは普通にカスなので何も始まりませんでした。

おしぎり

 セリフ自体は大変熱いのでなんか感情がバグりそうになるな。

 

 中学校の校外学習で山登りをしました。
 濡れた山道で滑りかけた私を見て、友達が「俺と同じところを歩けば滑らないぜ!」と前を歩いてくれたのがちょっとやばかったです。

 しかしその夜彼がプラスチックのしゃもじを班のカレーの鍋に入れっぱなしにして溶かしたので、好きにはならずにすみました。

無記名

 ゲームのお手本チュートリアルキャラみたいでめちゃめちゃ良い。言ってみたい。

 

 男子中学生の頃のお話です。
 当時、週に2回程度話すクラスメイト女子がいました。
 バレンタインデー前日にその女の子の近くでチョコ欲しいなぁと友達と話していると、「あげよっか?」と話しかけてきたのです。素直に喜ぶ私。

 翌日学校へ登校すると、彼女は8cm×4cmの小さなポリ袋を「チョコだよ!」と言って渡してきました。中身はみじん切りにされた茶色の折り紙でした。
 私は「折り紙じゃん!w」と言って渋々受け取ったように見せましたが、1クラスメイトの為に折り紙をハサミで細かく切っている姿を想像し、ときめいてしまいました。

 家に帰り改めてポリ袋を見ていると、なぜチョコの代わりに折り紙を切って渡そうと思い立ったのか、意味が分からず怖くなり、恋に落ちることはありませんでした。

あらかた終わっている。

 そこそこ手間暇かけた手作りではあるしな……意味はわからんけど……。

 

 中学の時地味女だった私はヤンキーの男の子によく嫌な絡まれ方をされていたのですが、運動会で各クラスから男女2人出場するリレーにそのヤンキーと出ることに。
 練習の時いじられ絡まれ嫌な思いをしていたのですが、本番緊張してる私に「お前は俺にバトン渡せばええだけや、俺が全員抜いたるから、な?」と言われ、不覚にもキュンとしてしまいました。

 彼は本当に全員抜いて一位で次の人にバトンを渡したのですが、後日私にコンドームを投げつけてきたので卒業まで口を聞くことはなかったです。

無記名

 清々しいほどの最悪なオチ。

 

 午前中のみ授業がある日、図書委員の自分は蔵書点検のため残っていました。
 作業を終えた帰り際、生物担当の先生が生物室から何か運んでいたのでついでに手伝いました。

 文系だったのでほとんど関わりがない先生だったのですが手伝い後、夏の暑い日だったためか先生から麦茶を出され気づいたら水槽を隔ててオオサンショウウオの生態を聞かされてました。
 普段生徒と話しているイメージもないおとなしく地味な先生だったのでこの生き生きと話す一面を知っているのも、麦茶でもてなされたのも自分だけでは?という特別感と生徒が帰ったあと生物室で2人きりというシチュエーションに惚れかけましたが麦茶ポットを冷蔵庫にしまう際、オオサンショウウオのエサ(多分昆虫)がみえてしまいさっきまで感じていた特別感から飼育されている感覚になり一気に冷めました。

036選集

 オオサンショウウオのエサと一緒に冷やしてたもの出すなよという気持ちもわからなくはないけど、どっちかといえばオオサンショウウオの方を人並に扱っているのではないかと思った。

 

次ページ「なんか」編