終わらない梅雨……降って欲しくない日に限ってパラつく雨……
まとわりつく湿気に、心までジメジメとするこんな日は……
ケーキに塩。
という提案。
決めた、今日はそういう提案を世の中にしていく日だ。
さて………
そんな気もしたが、強い心でやっていこう。
オモコロに残された時間はあまりにも少ない。
コージーコーナーで、ケーキを買ってきました。
ひゅ~~~~~!!! いくつになってもこの瞬間はアガっちゃうんよなあ。
ケーキの箱ってやっぱり夢がある。
ケーキの箱を開けるだけで、生きていることが許されているような気分だ。
さて、どのケーキから「行く」か。
手が宙を泳ぐこの一瞬、まだ自分はどのケーキを掴むか決めていない。
言わばこれは、まだ可能性が収束していない一瞬だ。
できることなら、この瞬間を永遠にしたいと願うのが人間だが……
数多の選択の向こうに、本当の自分と出会うのもまた人間。
ならば行く。我は行くのみ。
あっ! 親指!
Good…
よし、もうやろう。本当にやろう。ケーキに塩をかけて食べるだけなんだから。
早いとこやっちまって、タオルケットひっかぶって昼寝しよう。
最初はショートケーキから行く。
子どもの頃は面倒くさがっていたが、大人になるとフィルムや包装を剥がす時の、この一手間がありがたい。
「むき出し」じゃないことで、こちらも少し息をつけるという感覚。
フィルムを剥がす時間があるおかげで、ケーキとの「せーの」が合うような気がしている。
え!?
※クリームが付いていない方でキョンシーしています。
さて、ここで大切な話がある。
今回の「ケーキに塩をかけて食べる」という企画には先人がいた。
実は2014年に、「みんなのごはん」というメディアで我らがARuFaがケーキに塩をかけていたのだ。
言われてみれば、「ケーキに塩をかける」ってすでにやってる人がめちゃくちゃいそうなことである。
ネタが被ったからといって全ての記事がパクリだ!と断罪されるわけでもないと思うが、こういう時に一番良くないのは「知らないフリ」だとも思う。
ウッカリ気が付かずに書いてしまったのではなく、カブリに気づいてしまったのであれば、その時点でもう一度自分の胸に手をあてて考えてみるべきなのだ。
残念ながらこの企画はここまでで終了か……
でも何か書き始めちゃったしな……
もう聞いちゃう?
同じ会社の人間だし、大丈夫か聞いて書いちゃう?
OK!
ようやくここまで来ることができた。
自分はただケーキに塩をかけて食べてみたかった、それだけなのだ。
塩と言えばあれ、
小学校の頃、氷に塩をかけて温度をガン冷やしする実験で、先生に隠れてこっそり舐めた塩。
あの塩………
塩ケーキはその美味さを越えることができるか……
いざ!!!
!!!!!!!!!
これは……
長いんです、甘さが長い。まつもto長い。
普通のショートケーキって爽やかな酸味と甘さがサーーーーと消えていくイメージだったけど、塩を足すことで滞在時間がしっかり長くなっている。
長くて近い。
ショートケーキの存在が、塩をかけることでより近く感じる。
ありがたいな……。
こんな黄昏時は、ショートケーキが自分の近くに居てくれるのがありがたいって感じる。
塩気と甘味に喉が刺激されて、強めの洋酒でもクッとやりたくなってくる。
バーのメニューにチョコレートがあるのが理解できる年齢、なりたくなくてもなりますから。
心配めさるな!
続けて、チョコケーキにも塩をかけてみたい。
なんか背後のパーツだけ全然違うね!? こういうの、ちょっとクールでいいかも。
長髪と思っていた人が、実はツーブロックで刈り上げていた時のドキっとする感じに近い。
あとこの上に乗ってるパリパリのやつ、落とさずに食べれた人って歴史上存在しないんじゃないか。
知らない間に、欠片が洋服について溶けちゃってることとかもある。
それでもパリパリを乗せたいのが、あんたの性(さが)ってやつかい? パティシエさんよ。
嫌いじゃないよね。
見た目にも分かりやすい、「チョコケーキ×塩」をいざ……
あ!これ……
どうしよ、こんなん言っても全然伝わらない気がするけど。
言っちゃっていいのかなこんなこと。
言わない方がいいかも。
絶対、言わない方がいい気がする。
「何?」って言われるのが見え見えだから。
絶対「イミフw」って反応になるから。
本当になるから。
やめとこうか。
でもなーーーーーーーーーーーーーーーーー
感じちゃったら言うしかないよな。
いや、全部が全部そういうわけでもないけど。
「何が悪い! 俺がそう感じたから言ったまでだ!」って開き直り方もあんまり好きじゃないけど。
でも今日のに関しては、言っても別に波風立つようなことではないから。
ただケーキを食ってるだけの記事だし、ここは素直に感じたことを言っていい場面だと思う。
だから言っちゃう。
思い切って言っちゃおう!
こいつだ……
こいつが俺の「感じ」だ!
です。
重たい。食らう。パンチすごい。汗じわっ。
重力系の技を使ってくる黒騎士と戦ってるような「強敵」感。
ケーキの味が濃厚になりまくって、食べた後に満足感と疲労が押し寄せる。
チョコレートケーキに塩って危険だ。
ケーキの味って、砂糖や甘さだけで決まってるものじゃなかったんだ。塩の量もめちゃめちゃ大事。
それがケーキに塩をかけてみて、一番感じたことです。味の本丸には塩、あいつがいる。
強めに味を感じたい日は、ぜひケーキに塩をかけてみてください。
塩の凄さは十分わかったので、最後に「味の素+ケーキ」を試してこの記事を終了したいと思う。
「味」の「素」って、考えてみるとすごい名前。すごい自信。
シュークリームに味を降りしきらせ……
いただきま
A「この話は、これでオシマイ」
B「教訓があるようなないような、よく分からない話だな」
C「それで……そのシュークリームに味の素をかけた男は何て言ってたの?」
A「この先の文献は残ってないんだよね。インターネットが流行ったのって、もう50年も前だしね」
B「不思議だよな。人間が、あんな小さい画面を必死に覗き込んでた時代があったなんて」
C「でも勇気づけられるわよ。チーブレもテクミリスもない時代に、私達と同じようにシュークリームに味の素をかけてた人間がいたなんて」
A「全くだね。どんなアイディアにも先人ってのがいるもんだ」
B「彼もきっと、俺たちと同じことを感じたんだろうな」
C「きっとそうね。シュークリームに味の素をかけた味は……」
A&B「なんか弱った煮物みてえ」
HAHAHAHAHAHA…