自分に対する親切や、自分に向けられた好意がブッ刺さりかけた話。

 

中学生の時、ちぎれかけの首の皮一枚繋がったみたいな消しゴム使ってたら全然話したことなかった近くの席の男子にちぎった方が使いやすいじゃんって言ってぶっちぎられた

無記名

 こういう「刺さる人には刺さるけど、そうでない人には全然刺さらなさそう」みたいな話が超好き。

 

小学生の時、昆虫博士の同級生と一緒に下校した。
道中目の前を蝶が飛び、私が「あっ、クロアゲハだ!」と言った瞬間、彼は被っていた帽子でその場で鮮やかに捕まえた。
今の私なら間違いなく恋に落ちているが、当時はまだ恋が分からなかったので何か興奮を覚えるのみだった。

昆虫にわか

 機転と技術と親切心の3つが全部ないとできないことなので、これはかなり強い。

 

真夏のピークが去って日も短くなってきた頃、雨の降る夜でした。
当時の僕は高1で身長160cm・体重80kg・ 髪の長さ1mm以下のゴツい柔道部でした。
部活帰りのバス停で雨よけからはみ出て、袖を捲くったままのYシャツ姿で、傘を差していませんでした。
まあいいかと思い両耳にイヤホンを差し、夜空を見上げていました。
すると左肩にツンツンという感触があった。
イヤホンを外し話を聞くと、「傘入りますか?」と20代のスーツを着た女性に声をかけられた。
見た目が厳つい私にだ。それに笑顔で誘ってきた。
彼女は天使だ。感謝をし雨を凌いだあの15分。
異性、しかも年上のお姉さんと初めての相合い傘。
あれ以来僕は傘を持っていない。
僕は未だにあまざらしだ。

パッション亡命

 本当に最高だけど傘は買って。

 

中3の頃、大事なテスト中に鉛筆を落としてしまい、挙手をしたが先生に全く気づかれなかった。
試験の規則で勝手に拾うわけにもいかないし、残り時間も少ないしでテンパる俺。すると急に後ろからカシャーン!と大きめの音が響き、音に気づいた先生がやってきた。
すると後ろの席の女子が、「〇〇さんも鉛筆落としちゃったみたいです」と先生に伝えてくれた。
その後本人に聞いてみたところ、俺が困ってるのを見て、わざと鉛筆を落として誘導してくれたらしい。
「困った時はお互い様っしょ」とのこと。
あまりのイケメンっぷりに、俺は危うく乙女になるところだった…。危なかった…。

うなぎメロン

 カッコ良すぎる……さっきのクロアゲハのやつもだけど、親切心に加えて機転が効くとめちゃめちゃカッコいいよね。

 

小学生の頃に百人一首の暗記テストでカンニングしていたのが隣の席の男の子にバレた時に小声で「秘密にするね」って言って微笑まれた時に恋するかと思いました。
ですが、バレた恐怖の方が勝ったので恋はギリギリしなかったし、カンニングはやめました。

ズン

 秘密の共有的なときめきはあるけど、弱みを握られたといえばそれもそうだしな。怖いわ。

 

工場で働いていた頃、話した事は無いけど姿は毎日見る同僚に声をかけられて、「ここ、ゴキブリ」と指差された先にはゴキブリがいました。
わざわざ教えてくれるなんて優しいなと一瞬恋に落ちかけましたが、踏みとどまりました。

スイムマシン

 恋したきっかけがゴキブリってなかなか嫌だしな。

 

小学校低学年の時、クラスでUNOが流行っていたのでよく遊んでいたんですが、私が上がろうとしたところ「UNOって言ってなくない?」と周りの子達に糾弾されました。
すかさず隣に座ってた男の子が「言ってたけど」「絶対言ってたよな?」とフォローを入れてくれたので危うく初恋を捧げるところでした。
普段乱暴で意地悪な子だった分余計にやばかったです。UNOは言ってなかったです。

ボンボボン

 こういう時の小学生の糾弾って怖すぎるからな。庇われたら好きになりかける。

 

修学旅行で京都に行って
狐のお面を買おうと思い、赤と青どちらにしようか悩んで近くにいる男友達に「どっちがいいかな」って聞いたら「赤の方が似合うから赤」って言われてドキドキしちゃいましたね。
そいつめっちゃうるさい手下みたいなやつだったので好きになりませんでしたが

えむ

 めっちゃうるさい手下みたいでさえなければなあ。

 

体調不良で急遽休みになった人の代わりに割と仲良くしてた学生バイトの男の子が出勤することになったんだけど、朝事務所で会ったときに「今日○○(私)がいるかなと思ってシフト変わった」と言われてちょっとうわついた

きーぽぽ

「ちょっとうわついた」というのが最高ですね。みんなもちょっとうわついた話をいっぱい聞かせてくれよな。

 

女子校に入学したての頃、バレーの授業で私の顔面に向かって飛んできたボールを、バチンとはたき落として「大丈夫?」と言ってくれた同じクラスの女の子に一瞬(え…?王子様…???)と思って恋しかけましたが、後にゴリゴリのショタコンで腐女子で有ることが判明。
結局恋には落ちませんでしたが今では大切な腐女子友達の一人です。

お湯

 普通に友との出会いのエピソードとしてめっちゃ良いな。

 

高校生の頃の話です。ボーッとしながら教室のドアを閉めようとした際、教室に入ろうとしていたクラスメイトを思いっきり挟んでしまったのですが、焦って謝る私に対して「大丈夫!俺ドアに挟まるの慣れてるから!」と言われた時はその優しさに一瞬心臓が止まるほどドキッとしました。

やかん

 めちゃめちゃ優しいけど、そいつの人生を思うと悲しい。慣れるほど挟まれる人生って何があったんだ。

 

俳優養成所のカメラオーディションへ臨む直前、私(男)が初めて塗ったファンデーションを「唇についてるよ!」と教えてくれた女子。
「濡らさないと取れないか…時間ないしごめんね!」と言い、ペロッと舐めたティッシュで拭いてくれました。

VMX

 これも親切+機転で素敵なエピソードなんだけど、ここまで強いとむしろ親切心だったからこそギリ恋しなかったという気もする。

 

高一のバレンタインのとき。
コロナが流行る前で、大量に作ったクッキーをタッパーに詰めて持っていった。
大方の友達に配り終わり余ってしまったので、休み時間の終わるギリギリだったが隣の席のガタイの良い強面の男子にあげた。
次の授業の準備をしているときに急に話しかけられ、「美味かった、ありがとう」ってめちゃくちゃ笑顔で言われて心臓が ドッッ てなった。
午後の授業中ずっと動揺してた。

その後驚いたことに2回連続で隣の席になり、HRの班も同じになるというとんでもない確率を引き当てお近づきになったものの、コロナで登校禁止になり、そのままクラスが別れて疎遠になってしまった。
私はその間彼の友達に告白されて付き合っていたが、彼のことはなんとなく意識していた。
コロナが無かったら違う未来になっていたのかな〜と思ったりする。
連絡することは無いけど、彼のLINEはまだ消していない。

Oチャン

 コロナ禍の陰でこういうことめちゃめちゃあったのだろうな。

 

中学時代、唯一会話のあった異性がおちゃらけ系野球部の男の子だった。
ある日の帰り道に前の方でクラスの男子たちが可愛い女子ランキングをつけていた。通り過ぎたら気づかれるので、少し後ろを歩きながら聞き耳を立てていた。
するとそのおちゃらけ男子が「△△さんはもっと順位高いって!お前ら今度よく見てみ!?まつげ長いし」と自分を弁護してくれてるのが聞こえた時。危なかった。

△△

 危ねえ〜〜〜〜「あのおちゃらけ野郎が自分のまつ毛の長さに着目していた」ってかなり危ないぜ。

 

 ギャップがブッ刺さりかけた話。

 

めっちゃ言葉遣いが丁寧でお嬢様学校の具現化みたいな知り合いと音ゲーに行ったときにめちゃめちゃガチ勢だったし、ミスったときに「お前まじふざけんなよ」って大声で叫んでた。
ギャップ萌えを文字でなく心で体感できた瞬間だった。
その後ちいかわみたいな喋り方してごまかした。
今思うと紙一重。

のま

 ゲームで語気を荒げる淑女は最高。

 

中学生のとき、半年ぐらい席替えの奇跡で席が近かったお調子者の男子がいて、趣味も合ったのでよくゲラゲラ笑いながら普通に友達として過ごしていた。
ある日授業前に他のお調子者たちが教室のドアに黒板消しを挟むトラップを仕掛けようとしていたとき、無言で席を立ってそれを止めて「こういうのはだめだろ」って真剣に言っていたのを見て、声出そうになった。
他の女子もみんなドキドキしたという話を聞いて「これは恋ではなく女子の生理現象のようなものなんだ……!」と思いこむことでギリ耐えた。

無記名

 声出そうになったというのが良いな。ジェットコースターで声出るのと理屈としては同じだからな。

 

浪人生の頃、私は毎朝早く来て解放教室で勉強していました。
3階の一番端の教室に行くと必ずいる女の子を勝手にライバル視し、その子より早く来ることをモチベーションにしていました。
しばらく経ち、その子とは世間話をする程度には仲良くなり、鹿児島出身であること、上京して一人暮らしをしながら予備校に通っていることを知りました。
正直その時点で好きになりかけていましたが、なんとか耐えていました。
ある日寝坊してまい、12時くらいに予備校に着いた時、廊下で居合わせたその子に「〇〇君今来たと〜?」と言われ、しばらくその子のことしか考えられなくなってしまいました。
生まれてこの方、神奈川県から一度も出たことのない私が出会った初めての方言でした。

第一志望には普通に落ちました。

アルティメットノロウイルス

 好きになりかけていた頃に方言までくらってよく恋しなかったな。

 

高校生時代の調理実習の時の出来事です。
わたしはとんでもないなで肩なのですが、ハンバーグを成形している最中にエプロンの肩紐がずり落ちてしまいました。
手が汚れていて自分ではなおせないので、同じ班の男子に「ごめん!肩紐なおしてもらってもいい?」とお願いしたら、なぜかすごいおどおどしながらなおしてくれました。
普段からムードメーカーで明るい子だったのですが、その時だけはもにょもにょして、肩紐をなおしてくれたあとも耳まで真っ赤になっていたのを見て「ア゛ッッッ!」となりました。
彼の恥ずかしポイントもよく分かりませんが、あそこまで興奮したわたしもよく分かりません。

にっこり笑った犬

 俺はどちらかといえば恥ずかしがりボーイの方の気持ちがわかるけど、それはそれとして自分に対して激照れしている同級生を見たら確かに「ア゛ッッッ!」かもしれないな。

 

学生時代のアルバイト先がパワハラの横行している最低の飲食店だったのですが、そこでかなり幅を利かせている男性社員が居ました。
かなり高圧的で苦手な社員だったのですが、ある日その社員が店長にボロクソに怒られて号泣しながら延々と謝罪をしている場面に出くわしました。
普段は高圧的な年上の成人男性が謝罪しながら号泣している姿にとてつもない興奮を覚え、バクバクと鳴っていた心臓の音、冷え性な自分の手が信じられないくらい熱くなっていたことをいまだに覚えています。
ハッとなってその場を離れましたが、苦手だった相手のはずなのに危うく恋に落ちてしまいそうでした。(自分より身長が低かったので恋には落ちませんでした。)

何年か前の話ですが、それ以降男性と交際するたびに酷く責め立てて謝らせたい・号泣させたいという欲求とそれを堪える理性との戦いが強いストレスになってしまい、恋愛が出来なくなってしまいました。
ある意味では初恋を引きずっているのかもしれないなと思う毎日です。

無記名

 めっちゃ良いな。どちらかと言えば自分の欲望に気がついたというエピソードだけど、欲望と恋は切り離して考えるものでもないしな。

 

小3のとき私の顔面をキックした男子が中3になって同じクラスになったら改めて謝罪してきたとき。
6年前のこと気にしてたの!?!?!?律儀〜〜〜!!!!!とときめいたがよくよく考えたら顔面を蹴られたことあるので恋には落ちなかった。

カバの蒲焼き(女)

 よく考えて偉い!!!!

 

高校2年生の頃、THE高嶺の花!凛っ!!とした女の子が隣の席だったことがあります。
その子は猿のぬいぐるみの形をした筆箱を使っていました(この時点でギャップ萌えかもですが)。
ある日授業で(教室で)映画を観ることになったんですが、上映が始まってみんなが拍手をしている時、なんとその子は猿のぬいぐるみの両手を持って拍手しだしたんです!!!!!!
隣の席だった自分しか目撃していなかったと思います。かわいすぎて危うく恋するところだったぜ・・・。

P.S.ふと見ると何もないのに手首で脈を測っていたり、座る時に絶対「よっこいしょ」って言ったり、とにかくかわいい子でした。

ゆらめき

 誰にも見られていないのにこれをやるのがスーパー可愛いな。

 

中学の林間学校の夜。
クラスの真面目な男の子が電源の切れた電動歯ブラシで歯を磨いている姿を見て危うく恋に落ちそうでした。いつものお堅い感じとのギャップのせいなのでしょうか。今でも歯を磨くたびにふと思い出します。

おもちは3つまで

 一見全然共感できないけど、想像してみるとたしかにくるものがある。最高だ。これこれこういうのを読むためにやってるんだ。

 

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