ライターの店長と申します。
突然すみません。
こちら、僕のマジの悩みです。30年以上生きているのに、相手の悩みをスマートに解決できた経験がほとんどありません。
中でも、特に多いのが「話しているうちに、会話がとっ散らかる」というケースです。
ついつい熱くなってしまい、話が長くなり、本筋を見失ってしまう……。これではスマートな悩み解決なんて、夢のまた夢でしょう。
そこで思ったのですが、理路整然と課題を解決するスペシャリスト……たとえば、
プロのコンサルタントに力を借りれば、僕でも悩みを華麗に解決できるのでしょうか?
コンサルティングとは?
企業などが抱える課題(経営、業務、ITなど)に、解決策を示して助ける仕事のこと。コンサルティングする人のことをコンサルタント(コンサル)と呼ぶ。
ざっくり言うと、コンサルタントはロジカルに悩みを解決するエキスパートなのだ。
早速検証してみます。
悩みを聞き出そう
というわけでオモコロ編集長の原宿さん、編集部のヤスミノさんにお越しいただきました。
お2人をチョイスした理由は「なんとなく悩んでることが多そう」だからです。
原宿:オモコロ編集長。多くのライターの面倒を見る傍ら、家では1児の父でもある。悩みが多そう。
ヤスミノ:オモコロ編集部。3年前、新潟県から当てもなく上京してきた。悩みが多そう。
店長:この記事を書いている。相手の悩みを上手く解決できないのが悩み。
では、早速悩みを聞かせてください。
唐突だなぁ。
悩みが無いと始まらないので……。
最近、「成長」していっていいんだろうかってことが気になります。
訥々と語り始める原宿さん
どういうこと?
人間が「もっと良くなろう」とか、「成長したい、稼ぎたい」って思うこと自体に何か大きな罠があるというか……。人間の「良くなろう」に限度がないんですよね、今。
だから結局頑張りすぎて「良くなりすぎちゃう、勝ちすぎちゃう」っていう問題があって、それが結局環境へのダメージとか格差社会を生んでしまっているような感じがするんです。
個人が良くなりたいって思うこと自体はいいことなんですけど、今って「本来いらない頑張り」が凄すぎるというか、みんな必要以上に良くなろうとしすぎてるんじゃないかなって。
そんな状況をどうしたらいいのか。どう思う? これ?
オモシロにしていい内容じゃない。
すみません、今回はもう少し軽めの悩みでお願いします。
そんなこんなで、2人から出てきたお悩みがこちらの4つです。
1つ目
個人店特有のルールというか「不文律」みたいなのが苦手なんですよね。「水はセルフ」とか「並んでる時に札を見せる」とか、そういう知らんルールに巻き込まれたくない。結局、チェーン店にしかほぼ行かないです。1人で飲み歩きとか、やったことないかも。
分かるなぁ。いかにも家庭料理っぽい店構えだと、「ここに入ったらヤバいかも」ってつい思っちゃう。
あと、無理に会話しなきゃいけない感じも苦手です。できれば壁に向かって食事したい。前職時代に付き合いでキャバクラに行ったときも、暗いヤツだと思われないよう頑張って話したんですけど。帰り道で「お金払って気を遣って自分は何をやってるんだ?」ってめちゃくちゃ落ち込みました。
2つ目
本当に短い時間でも「電気消せ」って、妻によく怒られるんだよね。冷蔵庫に何か取りに行って戻って来るとか、それぐらいの時間でも言われる。怒るエネルギーを考えると、実質損なんじゃないか? って思ってる。
「1円玉を拾うエネルギーは、1円以上かかるから損」みたいな話ですね。
そうそう。聞いててイライラしたり、精神的にダメージを受けるんだからさ。あと、ボタンの摩耗とかもあり得るよ。
そんなとこまで考えます?
精神的な問題だと思うけど、合理的に考えられたら何か変わる気がする。今の俺は、これを「理」で説明できないから悔しい。
3つ目
行ったほうがいいよ。
だって、怒られたくないんですよ。歯医者って、医者の中で唯一怒ることを許されてる気がする。普通の医者は、生活習慣病とか肥満とか、自分に非がある病気でも「頑張って改善しましょう」って言ってくれるじゃないですか。でも歯医者は、金払ってるのに注意してくるんですよ。注意すんなし、って思う。
全員がそうとは限らないのでは?
優しい歯医者もいるかもしれないけど、行ってみるまで分からないのが怖いです。レビューサイトにも「ここの歯医者は怒りません」なんて書いてないし、とにかく注意されたくない。
4つ目
めちゃくちゃ分かる。
服屋に行くと、何も買う気がなくても要らない服をついつい買っちゃう。店員さんにオススメされると「断るのもちょっとな」って気持ちになる。
一回試着させられちゃうと、もう、ね。
試着まで誘導されると、もう「終わり」に近い。そんなに欲しくないけど着ちゃった手前、「じゃあ買います……」ってなる。でも元々が要らない服だから、結局着なくなるんですよね。
コンサルに力を借りよう
さて、無事に2人から悩みを聞き出しました。
どれも普段なら「へ〜、そうなんすね」で流しかねない内容ですが、今回は合理的で華麗な解決を目指します。
今回は知人の紹介で、現役のコンサルタントに力をお借りすることができました。
Aさん:平均年収1,000万円超えの外資系コンサルティング会社で活躍する、バリバリのコンサルタント。マジで現役で活躍しているコンサルタントなので、社名・お名前ともに非公開。
お忙しいところ、変な相談をしてすみません。
いえいえ、大丈夫ですよ! 拝見しましたが、今回の悩みは4つとも「課題達成型」より「問題解決型」に近いですね。
問題解決型……!悩みの中でも、細かい分類があるんですか?
そうですね。「問題解決型」の中でも、さらに細かく分けることができます。そして問題の真因(本当の原因)がどこにあるか、それぞれに適した「フレームワーク」(考え方の枠組み)を使って見定めていく、という流れですね。
なんか、思っていた以上に本格的だぞ……!
まずはヤスミノさんのお悩みですね、これは……
この後Aさんに、付きっきりでフレームワークの知識を叩き込んでもらいました。
そして教えてもらったことを参考に、僕の方でプレゼン資料を自作しました。
数週間後
改めてお時間をいただき、ありがとうございます。
わざわざマジのコンサルの人に相談したんですか? 前に何を話したか、フワッとしか覚えてないな……。
なんか、どうでもいい悩みを話したような気がする。
たしかに、ちょっと時間が空きましたからね。では前回のおさらいを兼ねて……
こちらが、本日のアジェンダ(※)です。 (※)アジェンダ:予定や項目のこと。
あ、アジェんだ!? すげっっっっっ!!
今回は、4つの悩みについて「振り返り」→「原因の分析」→「解決策の提案」の順で進めていきます。よろしくお願いいたします。
本気じゃん。