明けましておめでとうございます。オモコロ編集長の原宿です。

2021年のオモコロも通常更新再開ということで、ぼちぼちと記事を書いていこうと思っているのですが、例年1月10日ぐらいまではお正月の延長戦という感じで、読む人も書く人もボケーッとしているに違いないと勝手に思いましたので、ボケーッとした記事をお送りさせていただきます。

 

正月休みに4歳の娘と延々やっていた2人用のトランプゲーム、「たこやき」がめちゃくちゃ面白かったという内容です。

 

知ってた?

 

みんなこのゲーム知ってたの?

 

この神ゲーをさあ! 知ってたんならもっと早く教えてよ~~~!

 

子どもとできるトランプの種目と言えば、ババ抜きや七並べ、あとぶたのしっぽぐらいで、これらも悪くないけど、どうしても能力差が出すぎて大人が本気を出しきれない部分があるんです。「負けると悔しがって泣くし、わざと負けてやるか…」みたいな。

でもこの「たこやき」は違う。子供相手でも対等に「勝負」ができる超良ゲー。このゲームの知名度が低いのは、きっと人類の損失だ!という熱い思いに突き動かされたので、今日はオモコロというメディアを利用して「たこやき」を少しでも多くの人に知ってもらう記事を書こうと思います。

 

ちなみに大人同士でやっても、そこそこ面白いです。

 

 

ルール

①まずはババ2枚を含めた54枚のトランプを一組用意。

子どもと一緒にトランプをやるようになって気づいたのだけれど、こういうツルツルの机の上でトランプをやるとカードが滑ってめちゃくちゃ掴みづらい。

 

ポストに入ってた分譲マンションの広告の上でやってみるか…? いや、なんか情報がゴチャゴチャしててカードの情報が入ってこない。あとウォークインクローゼットと、ディスポーザーのある暮らしが羨ましくなってくるのでやめよう。人間、上を見たらキリがない。それよりも、ちょうどいいサイズの布が一枚あれば良い。

 

②相手と自分に10枚ずつカードを配る。残ったカードは「山札」として置いておく。

インスタグラマーとは違って、どうしても机の汚れから強く「生活」が滲み出てしまう。インスタグラマーは、出し過ぎた接着剤が机に染み込んでいったりしないのか? 落ちないんだよ、これよ。

 

③配られたカードを上の写真のように並べる。

で、それぞれのカードを配置した場所には「順番」が割り当てられています。

 

めちゃめちゃなオタクのやつの数字の振り方をすな。

 

怖いので、普通にこうしておきます。この数字は自動的にこう決まっているもんだと思ってください。今一瞬、トランプの数字とごっちゃになって頭が混乱したかもしれないけど、実際やれば本当にすぐ分かる。

 

④準備ができたら、ジャンケンなどで先攻・後攻を決め、先攻が山札から一枚カードを引く。

準備とは、手についたピザポテトの脂をぬぐったりすることなど(それはもっと早い段階でぬぐっておくべき)。

 

キングを引きましたが、このゲームではジャック・クイーン・キングの絵札は全て「スカ」です。絵札を引いたらこの時点でターン終了。

 

⑤絵札を引いた場合は、そのカードを捨札としてターン終了。相手の手番へ。

 

次はエース、いわゆる1を引きました。ここから「たこやき」の本領発揮です。

 

⑥1~10の数字カードを引いた場合は、自分の陣地から引いたカードに相対する場所のカードをめくる。

この場合、①の場所をめくります。

 

「こんにちは」

あっどうも。①の場所をめくったらジャックが出ました。

 

「たこやき」では絵札はスカなので、①の場所に引いたエースを置いて、ジャックを捨札に。これでターンエンドで交代となります。

ジャック「俺たちがこんな扱いされるゲーム、なかなかないよ」 

ですよね……

 

しかし、①の場所から1~10のカードが出た場合は、ターンエンドとならず、「コンボ発動」となって連続したアクションが発生します。

 

例えば、7が出たという時。この時は1のカードを置いたあと、続けて自分の⑦の場所も開くことができます。

 

⑦の場所も開くと……

 

うわ~!!!!!!さらに5が出た!!!!!!これってもしかしたら、⑤の場所も連続で開けられるってコト!? 

ワカってきたね!! そーいうコトっ!!!!!

 

そんで⑤の場所を開いたら「6」! コンボがつながる~! つながっていく~!

これって……これってめっちゃ……

 

そう、めっちゃ気持ちいいんです。ババ抜きや七並べでは出ない脳汁がどばっと出ます。

この連続性の快感こそが、「たこやき」というゲームの肝だと言えましょう。

 

そんな風に手番を先攻・後攻と繰り返していって、先にこうして①~⑩の場所を全てひっくり返した状態にできたら勝ちというわけです(山札がなくなった場合は、捨札をシャッフルして再び山札にする)。

 

全てをひっくり返す、だから「たこやき」。

正直このネーミングセンスが人を選んでいる気配があるものの、幼児とできるカード遊びの中では出色のゲーム性の高さにハマってしまい、我が家では正月休み中この「たこやき」を繰り返していました。

 

おもろいでんなあ!

 

「たこやき」のすごいところ

幼児とゲームで対戦する上では、まず運ゲーの要素が強いというのが重要なところです。

運を技術で調整できるようなゲームだと、大人との能力差が大きく出てしまい、どうしても大人の側に手加減する気持ちが生まれてしまいます。

それだとプレイヤーとしてはあまり面白みを感じることができない。

 

「たこやき」はほぼ運ゲーであり、なんならカードを配った時点で先の結果はすでに決まっているといってもいいでしょう。

しかし、ブラックボックスである山札から「ツモ」を繰り返すという麻雀のような先の読めないゲームシステムと、先ほども示したアクションの連続性の快感が、勝敗が決まっている過程を単なる「作業」とさせていない。ここが「たこやき」というゲームの非常な美点です。対象年齢を引き下げるために技術や戦略性の要素をマイナスしながらも、ゲームシステムで耐久度を上げている。ここが本当に素晴らしい。

 

戦略性は低いのですが、ワイルドカードであるジョーカーの使い方には多少戦略が問われ、これはつまり「①~⑩の好きな場所を開けることができる」わけですが、すでに場に出た枚数が多いカードの場所を開ける方が期待値が高いので、ジョーカーの操り方には「大人」が出ます。これもうまくスパイスとして機能している。

 

いやジョーカーの奥の家、めちゃくそ汚いじゃん。

「スパイスとして機能している」じゃ、ねーーーーーーーーよ。片付けろ。

でもみんな写してないだけで、「家」って本当にこんなもんですよね。違うのかな?

もっとみんなの「家」を感じさせてよ。

 

大人同士でやるなら、コンボの連続数に応じてポイントをつけたり、このように同じ場所のカードを4枚全て引けたら「役」にするとかで、よりゲーム性も増すような気がする(同じ記号のカードで全てのたこ焼きを完成させたら役満、みたいな)。

もしかしたらすでに地下のギャンブル場で高レートたこやきが行われているのかもしれないですが、まだやってなかった場合は帝愛グループの新種目としてもご一考ください!(ティッシュ箱のクジよりは、兵藤会長の心もつかめるはず。「カイジ」名シーンより)

 

4歳児とプレイするトランプ種目は、

 

■ババ抜き → 手でたくさんのカードを持てないのであんまり成立しない。

■ぶたのしっぽ → 反応速度に差がありすぎ。

■七並べ → 少人数だとそもそもきつい。

■スピード → スピードがない。

■神経衰弱 → カードの場所覚えてられなすぎて大人にとってもムズすぎ。

■ゴップ → マークごとにいちいちカードを仕分けするのがダルすぎ。

 

と、なかなか完璧なゲームがないなと思っていたのですが、「たこやき」は本当にちょうどいい。

いいゲームなので、最近トランプをやってないなという人にもオススメです。

あとオモコロが出した「ヌルポコ」というゲームもオススメです。

 

急に宣伝してしまった。

マジで休みの延長っぽい気の抜けた記事をいきなり書いてしまいましたが、2021年もがんばるぞ~。