③ テクニック
ロケットランチャーを撃つ際のテクニックとして、最も重要なことはしっかりと固定することである。
最大で750メートル先まで狙える武器なのだ。手元の数ミリのズレが命取りになるのだろう。
しっかりとした固定を実現するために、こんなテクニックも紹介されている。
壁に体を預けて、体を安定させた方がより命中する確率が上がるというわけだ。
くどいようだが、もう一度『おそ松さん』の場面を見てみよう。
なんとここで、十四松がロケットランチャーを支える「壁」の役割を果たしているのである。『おそ松さん』はロケットランチャーの教材ビデオとしてアメリカ陸軍歩兵学校で使えそうだ。怖くなってきた。
④ トラブルシューティング&メンテナンス
最後に、「こんなときどうする?」というトラブルシューティング、そしてロケットランチャーの品質を維持するための注意点を紹介しよう。
まずトラブルシューティングだが、ご丁寧に【症状】【原因】【対処法】を記した表が付いていた。
この表いる?
基本的に何かおかしいときは分かる人に見てもらうしかないようだ。
ただここでわかるのは、ロケットランチャーは意外にも繊細な武器ということだ。思えば準備の項でも、傷や凹みが無いかを入念に確認するくだりがあった。爆発物を発射する以上、多少の傷や不具合があるだけで使用者にとってはかなり危険ということだろう。一見して丈夫そうなロケットランチャーだが、投げ飛ばしたり踏みつけたりはせず、慎重に扱うのが良さそうだ。
ここで『バイオハザード』を思い出してみよう。
頼むブラッド、ロケランをヘリから投げ落とすな。
最後にメンテナンスである。ロケットランチャーの品質を保つために気を付けるべきことが詳しくまとめられている。
ここから読み取れるのは、やはりロケットランチャーは繊細なものということだ。水に濡れることすら避けなくてはならないらしい。ん……?水……?
『おそ松さん』、ダメじゃん。
4.結論
さて、ではここで、始めに設定した検証ポイントの答えを出してみよう。
⇒だいたい扱えるようになる。
あれだけ詳細なステップが書いてあれば、誰でもロケットランチャーを撃つことはできるようになるはずだ。(※怒り狂ったタイラントが目の前に迫っている場合は除く。)
⇒だいたい間違っている。
あれだけ正しいように思えた『おそ松さん』にも雨という落とし穴があった。フィクション作品はあくまでフィクション作品であり、登場する武器やら原理やらは深く考えずに楽しむことが、正しい姿勢だということだろう。
というわけで、これで僕もいざというときはロケットランチャーが使えるようになったわけだ。これを読んでいるあなたがいつ何どき護送されても助けられるので、安心して捕まってほしい。
……いや、待てよ……。そういえば……
ありがとうございました。
(加味條)