無限に広がる大宇宙(インターネット)…。

 

それは人類に残された最後の開拓地である。

そして、このサイト「オモコロ」もそんなインターネットで日々活動しております。

 

いつもは好き好んでこういう感じのことばかりしてますが…

こう無意味なものばかりでなく、我々もなにかインターネットという広大な海に有益な何かを残したくなってくるんですよね

 

なんかこう、GoogleやYouTubeみたいなすごいやつをさぁ……大好きなインターネットに貢献できるやつをさ…

 

つまりは…

 

 

そんなわけで、インターネットに新たな風を吹き込む「WEBサービス」をプレゼンすべく集まったメンバーがこちら!

 

背景から匂い立つ生活感を隠しきれていませんが、この4人が新たな「WEBサービス」を考案してきました。

 

そして、今回審査をしていただくのは…

 

けんすう(古川 健介)さん

10代のころから数多くウェブサービスを立ち上げてきたすごい人。現在はマンガ情報共有サービス「アル」を手がけるすごい人。マジですごい人。

恐れ多くもすごい人に審査をしていただきます。いいのか?

 

さらに…

最も優れたアイデアを、実際に制作いたしました。記事の後半で発表いたしますので、是非最後までご覧ください。

 

それではさっそくまいりましょう。

「俺の『WEBサービス』選手権」スタートです!

 

1人目:かまどのプレゼン

最初のプレゼンターはライターのかまど。

この日のために、1ヶ月かけてプレゼン資料を準備してきたそうです。

 

今回、私がご提案させていただくのは「まったく新しい形のマッチングサービス」です!

まったく新しい…?

マッチングのサービス自体は既にかなりの種類ありますけどね。結構ニッチなものありますし。

まあ、話を聞いてください。従来のマッチングアプリといえば…

 

世の中にたくさんいる人の中から「素敵な出会いを与える」ものでした。

アニメーションすごっ。気合い入ってるなあ。

ふふ…。最高のWEBサービスには最高のプレゼンがふさわしいのでね!

 

※かまどはドヤ顔でアニメーション満載のプレゼンをしていましたが、記事では見にくかったのでこの後は静止画でお送りします。

 

さて、不特定多数の中からベストな出会いを見つけることが可能ならば、その逆…

「最悪な出会いを避ける」…。当然、このような使い道もできるはずですね?

ほう、「最悪な出会い」

つまり、これが今回の新しいマッチングサービスのコンセプト…

 

逆マッチングアプリのご提案になります!

逆?

アイコンもかわいいし、シャレてますね。

例えば、街を歩いているとき…

▼「元カレ・元カノ」

▼「休日に上司」

▼「自分と同じ服を着た他人」

みなさん、どれも会いたくないですよね?

まあ、そうですよね。気まずいし…。

甘えたこと言うな。会え。休日に上司と。

なんなんだ。

私が言いたいのはそういうことではないんですよ。さっき挙げたような「なんか嫌だな~」程度の問題でなく、絶対出会ってはならない人がいるじゃないですか。

そんな人います?

 

それは…

これです。

 

????

 

 

みなさんご存知でしょうが、ドッペルゲンガーに会うと自分の存在が消えてしまうんです。絶対に出会ってはいけない存在なんです!

ふ~ん

なんか興味失ってません?

いやだって…ドッペルゲンガーて…

人命にかかわることなのに、今までなぜこのWEBサービスがなかったのか…。不思議ですね。

いないからでしょ。

 

ことの重大さを理解していないようなのでエビデンスをお見せしましょう。こちらは「ドッペルゲンガー事故の推移」をまとめたグラフです。

ないグラフまで作っちゃったんだ。

かなりショッキングなデータです…。正直、このグラフを観た時ゾッとしましたね…。

 

 

1件も起きてない

よし、解散

そう。ただの1件も報告されていない…。これっておかしくないですか?

かまどさんの頭が、ですか?

1件くらいあってもおかしくないのに、完全なゼロ…。これは「今までドッペルゲンガーと出会った人は100%存在が抹消されてきた」という証拠なんです。

めちゃくちゃな陰謀論だ

そこで私が提案するのは…「ドッペルゲンガーと出会わずに済むサービス」!

 

Dopple(ドッペル)です。

人命を救うサービスとは思えない軽薄さ。

でもクオリティはすごいね。ロゴのD部分をオバケのモチーフにしてて、ドッペルゲンガーをイメージしてるのか。

まさか、本気で通ると思ってるんですか? こんなプレゼン。

 

 

Doppleは地図情報とリンクしており、近くにいるドッペルが表示されます。

これで、不幸な出会いを避けることができるんですね。

 

アプリにはドッペル候補が次々と表示されます。それをドッペルかNOTドッペルかを選んでいけば、確度の高い逆マッチングが可能です。

え、手動!? AIで同じ顔の人間を探せばよくないですか?

その人の好み、直感で「この人、ちょっとドッペルだな」と思うこともあるでしょ。AIではそこまでカバーできないかと思いまして。

「ちょっとドッペル」って何?

ドッペルゲンガーって「もう一人の自分」なんだから、好みとか関係なくない?

100ドッペルじゃなくても、70ドッペルな人もいるかもしれないでしょ。そいつに会ったらどうすんの? やばいよね?

急に話が通じなくなってきたな

 

これは人の命を救う事業です…

どうか1000万円、投資してください!!!!

今回の企画、『マネーの虎』じゃないんだけどな。

 

 

「最悪な出会いを避ける」という観点はおもしろいですね。普通にありそうです。

人生の悩み事の多くが、人間関係であり、会いたくない人と会わないというのはとても大事です。そのニーズはおそらく大きくあり、出会いたい欲よりも多い可能性があります。

 

ドッペルゲンガーと出会ったら即死というのは常識なので、ここを避けたいというのも理解できます。しかし「これはニーズが無い」と思ってしまうには理由があって、ドッペルゲンガーと出会った人は全員死んでいるはずなので、そういう問題と向き合うことが実はないんですね。

 

みんなが認識するニーズよりも、意識していないけど実はある「ウォンツ」を掘り起こそうとしている点が評価できます。

ただサービスに「ハマるポイント」が乏しいかもしれません。危険を回避しているだけではあまり現実感がないので、アプリの起動率が下がってしまう可能性があります。

 

 

2人目:ダ・ヴィンチ・恐山のプレゼン

2人目のプレゼンターはダ・ヴィンチ・恐山。

思春期からさまざまなネットサービスを利用してきた実績があり、ランダムで知らないユーザーとチャットできるサービスでは、答えのないなぞなぞをいきなり出してすぐ退室するのにハマっていました。

 

現代の娯楽やウェブコンテンツ、メディアのありかたが変化していく中で、一つ共通した特徴があるんです。それは…

 

「ながら」なんです。

「ながら」ね~。たしかに。

「勉強しながら」みたいなやつですよね。

 

どうでもいいんですけど、これ背景の画像「ナイアガラ」ですか?

そうです。「なーがーらの滝」です。

しょうもね。

 

今の潮流として「音を聞きながら、別のことをする」というような片手間のコンテンツが人気ですよね。

たしかに。YouTubeの動画なんかも、かぶりついてみるような温度感ではないですよね。

最初っから「作業用~」と銘打ってる動画も多いですしね。

そうそう。ゆえに…

 

面白すぎると逆に「ながら」が成立しないんです。

ちょっと待ってよ。これ昔の俺じゃん。

 

これは面白すぎます。

「面白すぎない」例かと思いました。

むしろ…

 

 

おい!これも俺じゃんって!!

 

これは「適度につまんねー」です。非常に好ましいですね。

さっきから執拗に俺を辱めるなよ。

確かにちょうど「適度につまんない」ですね。

「完全につまらない」わけではないんですよ? ちょっと興味は惹かれるぐらいの、何気ないぐらいがいいんです。

 

つまり、今までの意見をまとめると…

 

こういうことですね。「つまらない」寄りのコンテンツに需要があるんです。

「面白メディア」を標榜するオモコロ副編集長とは思えない発言だ。

オモコロは間違ってます。一生懸命面白いものを作ろうなんてもう、おしまいなんです。時代遅れ。

すごいこと言うなあ。

でも、「聞き流せちゃうようなもの」が求められているっていうのは感覚として理解できるかも。

そう時代が必要としているのは…

 

これなんです。そんなコンテンツを大昔から生成しつづけてきた生物がいます。それは…

 

 

「校長先生」

校長先生の話ってめちゃくちゃつまらなくないですか?

そんな言いきっちゃっていいのか。わかるけど。

いや、否定しているわけでなく、むしろ好ましいと思っているんですよ。校長先生の話って子どものころはうんざりしてたと思うんですけど、今考えると適度に聴覚を刺激してくれる存在って貴重なんです。

つまり、私が提案したいのは…

 

これです!

 

 

こんなウェブサービスを作りましょう。一見意味はないんですけど、なんとなく沈黙がさみしいとか、何かに集中したい。そういう時に使うサービスです。

ああ~、確かにいいかも。究極のFMラジオみたいな…。

たしかに世の中に「作業用BGM」とかありますけど、普通にいい曲で聞き入っちゃうこともありますよね。

そう。作業の方に集中するには、すこしでも意味があるとダメなんです。

 

つまり校長先生が話す、内容があるのかないのか分からない、ぼんやりとして要領を得ない話が最適。

分かんないけど、怒られそうだな。校長先生の組合とかに。

 

 

このように再生時間のラップタイムも表示します。SNSでシェアを可能にすることによって、自分が作業に向き合えた時間を可視化できます。

この機能は普通にいいかも。

またスピーチのなかでさりげなく商品名を読み上げる「サブリミナル広告」で収益化を図ります。

悪質極まりない。

 

人類が滅んだあとも校長先生は話し続けるでしょう…。

「みなさんが静かになるまで1万年かかりました…」と言って、サービス終了したらかっこいいですね

それ、採用です。

 

 

「今は片手間に消費できるコンテンツが求められている」という点に目をつけて、おもしろすぎ無いサービスを作ろう、という観点は素晴らしいですね。

ラーメンもチャーシューがおいしすぎるとダメときいた事がありますが、まさにその考え方はとても重要だと思います。おもしろすぎると、コンテンツに集中しないといけなくなってしまうので・・・。

校長先生が話すパターンは少なそうなので、テキストを組み合わせると、それなりのものが作れそうという、イメージがわくのもいいです。また、重要なのは「AIの精度が低くても、もともと意味がないものを作れればいい」というので、クオリティがそこまで必要ないんですね。

なので、それなりに「あ、それっぽい」というのができそうという点がよいです。難易度的に高くなく、現実的です。

話しの間に校長先生が広告を話すというのもおもしろいアイデアです。

リアルな話、「ながらで音声で聞く何か」はあり得ると思っていて、そこを大量のデータで人工的に作り、クオリティがそこまで求められない、というふうにするのはいいアイデアでした。

 

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