続いて、新人ライターのチャウゾさんですが、未成年なのでお酒を飲んだことがありません。「多分お酒に合うんじゃね?」という料理を紹介してもらいます。
4人目:チャウゾさん
(チャウゾさん撮影)
店のやつ?
サンマのボッタとジャガイモのサモサ
- ジャガイモ 40円
- 玉ねぎ 40円
- にんにく 105円
- 薄力粉 210円
- サンマ 158円
- 唐辛子 198円
計751円
『インドの食とスパイスは切り離せない、なんて言説はよく聞きますが、それはどうやらインドワインにも同じ事が言えるとの事。確かにマハーラーシュトラにある葡萄畑、SULA vineyardsにかつて訪れた際にはなぜか辺り一面にガラムマサラの匂いが漂っていたし、「クローブシナモンカルダモン」と心の中のジョイマンがスパイスの配合で韻を踏んでいた思い出があります。繊細な風味など知るかと言わんばかりの強烈な香りで全てを攫っていくスパイシーなワインには、やはりスパイシーな料理で対抗しましょう。じゃがいもや豆などの具材を、塩と小麦粉のみで作られたシンプルな皮で包んだサモサは、シンプルに口内の水分を全てかっさらうのでお酒に合わせるにはぴったりの料理です。これで心も体もコンディションは完全にインド。加えてうるせ〜クラクションの大合唱の幻聴を聞いたらその晩酌は”完成”といっても良いのではないでしょうか』
紹介文にもある、合いそうなワインってどんなやつですか?
インド産の赤ワイン、シラーズの「SULA」です。スパイシーらしいです。
送料だけで値段上限が終わるじゃん。
計2774円(送料込)
再現
材料とワインを用意しました。
1. サモサの生地を作る。薄力粉200g、サラダ油大さじ2、塩小さじ1/2をボウルに入れ、水50mlを少しずつ加え耳たぶくらいの硬さまで練る。
2. 横長にまとめラップに包み、常温で30分ほど休ませる。
3.サンマのワタを除き、塩とターメリック小さじ1を揉み込んで焼く。
4. 指でほぐしてなめらかになるまで捏ねる(マッシュポテトみたいになります) 刻んだたまねぎ1/4と青唐辛子数本をよく混ぜ合わせる。
5. ジャガイモは1cm角に切って、電子レンジにかける。(500Wで6分くらい) たまねぎはみじん切りに。フライパンにサラダ油を大さじ1とクミンシードを入れ、オイルに香りを移す。たまねぎを加え飴色になるまで炒める。じゃがいもとしょうがを加えて炒め合わせ、スパイスを加え、全体に馴染むまで炒める。
香りを移す……? 分からない誰か助けて……
ヒイヒイ言いながらも、サモサの中身が完成しました。てか、サモサって何?
6. 生地を8等分に切って一つ一つを丸める。まな板に薄力粉(分量外)をふるい、長さ17cm~18cmの楕円形に伸ばす。真ん中で半分に切る。 切った辺に水をつけて、円錐形になるように重ね合わせとじる。 具を生地に詰め、生地の周囲に水をつけてしっかりと留める。 とじた部分を下にして、フォークの先を押しつけてしっかりととじ合わせる。
めんどくせ~
7. 150~160度の油で、油を軽く混ぜながら、色づくまでじっくり揚げる。
(完成)
「サンマのワタ」の時点でリタイアしそうになりましたが、何とか最後まで形に出来ました。全体的に『白』になってしまったし、サモサの形が全然違うので再現度は低いです。
実食
揚げたてなのでサックサク。味付けをミスったのか、スパイシーさが控えめになってしまった。サンマのサモサは魚の風味がほのかに香るただの優しいやつになってしまったし、ポテトのサモサはポテトを包んだ優しいやつに。
続いて、インド産ワイン。
香りが強烈だけど飲んでみると嫌みがない。インド産のお酒と聞いて恐怖していたが、今回作ったサモサのように食べ応えのある揚げ物料理との組み合わせ良さそう。
私の料理知識が無さすぎて点数が低くなってしまったので、今度会ったときチャウゾ氏に本気で謝ろうと思います。
残りはあと2人!
5人目:野田せいぞさん
(野田せいぞさん撮影)
ハイボール狂人の晩年?
- ハイボール500ml×2本 500円くらい
- トップバリューの野菜ふりかけ 5円くらい
計505円くらい
『自由を実感したくて深夜に鳥貴族へ行ったりしていますが、家だとハイボールを延々に飲んでますね・・。家でお酒飲んでるときは基本何も食べないことが多いです。今回はお酒だけで500円オーバーしてしまったので、おつまみとしてふりかけを入れました。「野菜」を選んだのは、最近食のバランスが乱れてるからです。』
ふりかけだけでどのタイミングでどんな感じで食べるんですか?
特に無いかな……。シンプルです。
こうやって、手に取って
こう、かな
自分で笑うな。
再現
1リットル入る容器が我が家に存在しないので、野田さんの住むキショ松ハウスに行ってサイゼリアのデカンタみたいなヤツを拝借してきました。
デカンタにハイボール、謎の迫力。
実食
ハイボールはサッパリしてて、ビールやワインよりも『それだけでグビグビ美味しく飲める』お酒。ただ、どうしても固形物が欲しくなる。
そんな時はふりかけをフリスクみたいに食べる。
強い塩みと海苔の風味がグッと咽頭に刺さる。そんでハイボールと合うんかい。
ただ、咀嚼すると同時に異常なほど『白米』が欲しくなる。白米のことは全く頭に無かったので、恐らく『ふりかけ』と『白米』がセットで体に刷り込まれてる。
「白米食べたいな…」
そんな邪念をハイボールの爽やかさで『無』にする。
気付けば3時間、『ふりかけ』で1リットルのハイボールを完飲してしまいました。
一体なんの時間だったんだ。
買うだけで簡単に揃えられるので、手軽さと再現性に関しては高評価です。
次はいよいよラスト!
オモコロブロス編集長の加藤さん。SNSを見てても頻繁にお酒を飲んでいる印象が強く、『晩酌を極めし者』という印象です。
6人目:加藤亮さん
(加藤さん撮影)
2品で完全に勝ちにきてる
・ササミの霜降り ササミ3本230円、卵40円
・冷奴 60円
・ハイボール 140円計470円
『僕は肉がとにかく好きなんですが、中でもレアな肉や生の肉が好きだったりします。と言っても生の物を食べようとしたら、そこそこ値が張ってしまうので自分で調理することが多いんですね。そんな中でもコスパが一番いいのはササミの霜降り。その日加工のササミを買って湯通しして中がレアなうちに冷水で締める。かなりお手軽、かつ安い。醤油だけでいってもいいし、ワサビなんか付けてもよろしいし、味の素やめんつゆで少し甘めに食べても良し。特に卵黄を乗せて絡めて食べると、レアの部分がとろ〜っとしてたまりません。鶏を半生で食べるので、加工日が当日の物だったり、しっかり表面は白く火が通っているかを確認したり、包丁やまな板は清潔且つ除菌されているかというのは、もちろん気を付けなければなりませんね。それでも当たる時は当たる。なんでマネしないでください。絶対に』
再現
スーパーを3件ほど回って、当日に加工されたササミをゲットしてきました。
沸騰したお湯で表面が白くなるまでサッと茹でます。ただ、適切な茹で時間はササミの状態にもよるので注意が必要です。
加藤さんの写真のように綺麗なピンク状態で食べたい場合は1分に満たない時間の湯通しが目安になりますが、初めて食べる方や衛生面が心配な方は中心まで真っ白になるまで数分茹でたほうが安心かもしれません。
私は『中身が真っピンク色の肉を食う』のが普通に怖すぎたため、外側がだいぶ白っぽくなるよう約1分ほど茹でました。
(完成)
実食
お肉ぷりっぷり。ササミのパサパサ感は皆無。鶏肉の良い所だけを残してる感じ。醤油のコクと卵のまろやかさでササミの美味しさがより一層引き立つ。美味しさだけでいったら今回の一位。
ハイボールの爽やかさで流し込む。1リットルをふりかけで流し込んだ翌日だったので、余計に美味い。
ササミと冷奴、どちらも醤油で同じ味付けだからこそ、麺つゆ+ワサビで食べるササミは味に変化も出るし頭おかしくなるくらい美味い。『そうめんを食べる時のつゆ』で、ぷりっぷりの鶏肉をひたすら食べるのを想像してみてください。美味しいでしょ絶対……
ササミの調達と調理が若干の懸念ですが、食べて数週間経った今でも瞬間的に味を思い出せるほど強烈に美味しい晩酌でした。
晩酌王は誰だ・・!?
実際に再現してみたその美味しさや値段、そして手軽さ、再現性などを加味した結果、最も『また作りてぇ~』と思った晩酌を選ばせて頂こうと思います。
優勝は・・・
原宿さんのナスのやつ!!
ナスをパパっと切って2分焼くだけで、あとは薬味をぶっかけて完成という手軽さ。買い物もすぐに終わるし、『晩酌』に至るまでの買い物や調理の労力も加味して今回の結果に行きつきました。味だけでみたら加藤さんのササミとみくのしんさんの卵サンドの方が美味しかったんですけど、そもそも原宿さん以外全員上限金額か品数オーバーしてたので、ほぼ一択みたいになってしまいました。
優勝の副賞として、ピントが合わないくらい小さいナス&金のプレートをセットで差し上げたいと思います。
仰々しい感じで渡すのもなんかアレなんで、原宿さん不在時にデスクに置かせていただきました。
気になった晩酌があれば、ぜひ皆さんも作ってみてください。
それではさようなら!