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全然気付いてない。

念のため、バレないように離れた位置から相方のシャラップに撮影を協力してもらいました。

 

こっちを見ないどころか、2人で楽しそうに明日行くスカイツリーの話とかをしています。

「疲れたねー」

「疲れた・・・」

「もう歩けないわ」

「ね。早く寝たい」

「疲れた」

「疲れた」

 

という中身がスカスカな会話を聞きながら15分が経ちました。

半笑いで待機していると長女あかねからLINEが。

 

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どうやら待ち合わせ場所を間違えていると思っているらしい。

まずは周囲を見渡したりしないの?

でも考えてみたら、「近くにいる女性が「芸人になる」って上京した弟である可能性」ってほぼ0%なので無理もないのかもしれません。

 

 

姉が待ち合わせ場所に到着してから30分以上が経過し、さすがにしびれを切らしたのか電話がかかってきました。

これ以上待たせるのもさすがに申し訳ないので、これから向かうことを伝えます。

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声を出したらバレるのでなるべく言葉を発さないという手段に出る僕。

 

「もしもしー」

「はい」

「もしもし?」

「はい」

「え?今どこにいんの?」

「え?」

「え??今どこらへん?」

「いや・・・」

「うちら隅田川にいるから早く来て」

「すぐ行く」

「え??」

「すぐ行きます」

プッ、ツーー、ツーー、ツーー

 

そしてゆっくりと隣のベンチへ近づき、ファーストコンタクトを取りました。

 

 

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「久しぶり」

「はあ!?何やってんの??」

「気持ち悪い・・・」

「いや、気付くかなと思って・・・」

「いや怖いから!早く着替えな!」

「気持ち悪い・・・」

「もうちょっと付き合ってもらっていい?」

「だめ!着替えて!」

「気持ち悪い・・・」

 

 

この後なんとか説得して兄妹3人でドトールでお茶することにしました。

ドトールに向かう間、

「着替えてくれ」=13回

「気持ち悪い」=7回

「意味がわからない」=3回

「何しに東京にきたの?」=1回

など計24回の罵声を浴びながら無言で歩き続けました。