こんにちわ、オモコロスタッフの原宿です。ラーメン屋に行くと、多くの人がトッピングに「味玉」を選んでしまうのではないでしょうか。ラーメンの上に程良く漬かった味玉がのっている「絵」の強さって、もうほとんど抗えないほどに強烈なものだと思います。
そんな味玉に魅入られた人間が手を出すのが、「自家製味玉」です。今回の特集では味玉の魅力をさらに追求するべく、色々なタレで味玉を作ってみました。漬け込むタレによって、味玉は一体どのように表情を変えるのか。今宵、今まで閉ざされていた味玉新次元への扉が開くことでしょう!
【まずは普通に作ってみる】
本題に入る前に、まずはベーシックな味玉の作り方を皆さんにご紹介します。レシピはクックパッドで「味玉」と検索したらでてきたこちらのものを参考に、というより完全にパクりました。
1. 鍋の水を沸騰させる
まずはゆで卵を作るために、鍋に水を入れて沸騰させます。
2. 卵を投入
お湯が沸いたら、割れないようにそっと卵を投入します。この時、卵のお尻に針で小さな穴を開けておくと、白身が崩れたりせずに綺麗に殻がむけます。ゆで時間は大体6分ぐらい。お好みで調整してください。
開けた穴から白身が出てなんかボコボコッてなっちゃうこともありますが、大したことではないので気にせずに。
3. 茹で上がった卵を水で冷やす
茹で上がった卵をお湯から出して、水に漬けて冷やしておきます。
4. タレを作る
続いて卵を漬け込むタレを作ります。まずは水150ccを沸騰させて、
そこにかつおぶしを入れてダシをとります(顆粒だしでも可)。
ダシがとれたら、醤油50CC、みりん50cc、砂糖小さじ1杯を入れて一煮立ちさせ、その後火を止めてタレを冷ましておきます。
5. 冷ましたタレを袋や容器に入れ、殻をむいたゆで卵を投入
卵を入れるのはタッパーでもジップロックでもなんでもいいです。今回はポリ袋の口をしばって使いました。
6. 冷蔵庫に入れて放置
あとは冷蔵庫に入れてひたすら漬かるのを待つだけです。今回の味玉はとりあえず2日間漬けてみました。このベーシックな味玉を含め、今回は様々なタレで10種類の味玉を作りました。それでは2日先にワープして試食会といきましょう!
~ 2日後 ~
漬け込んだ10種類の味玉を目の前にズラリと並べて試食を始めます。でも一人で10個もゆで玉子を食べるとすごくコレステロールがたまりそうだし、お腹も壊しそうでとても嫌なので、他のオモコロメンバーに手伝ってもらうことにしました。
オモコロ編集長 シモダ
「こんな試食会があると聞いてなかったので、さっきコンビニで買ったゆで卵を2つ食べてしまいました。こんなにたくさん味玉を作ってくるなら事前に連絡して欲しかったですが、こうなった以上食べるしかないですね」
オモコロスタッフ エンデバー山口
「カリカリカリカリ…(空腹のあまり、割り箸をかじるのに夢中)」
この二人に味玉製作者の原宿を加えた三人で、実食開始!
【普通の味玉】
まずは肩慣らし。上で紹介した普通に美味しいはずの味玉を食べてみます。
「うん」
「うん」
「普通に味玉!」
「美味しい。もっと漬け込む時間が長くても全然いい気がするので、次は4年ぐらい漬け込んでオリンピックがあるごとに食べたい」
「ダシが効いて美味しいです。常に冷蔵庫と枕元に味玉がある生活を送りたくなりますね」
「ごちそう!」
【味ぽん】
続いては爽やかな香りと酸味が立ちのぼるお鍋のお供、味ぽんで漬けた味玉です。
「あんぐ」
「んん」
「美味しい。さっぱりした風味が口の中に広がって、普通に漬けたものよりも爽やかな後味。腰につけた味玉ポシェットにたくさん入れておき、少し歩くごとにぺろり、ぺろりと食べていきたい」
「不味いというほどでもないですけど、そんなにでした。味ぽんが元々あんまり好きじゃないからかも。そう言えば前世で味ぽんに殺されたような気がします」
「これもごちそう!」
【トマトジュース】
続いてはトマトジュース。食塩無添加のものもありますが、「程よい塩気が玉子に移ったりすると美味しいのでは?」と思い、食塩入りの方に。思ったより赤くはなりませんでした。
「ぱくり」
「うーん」
「玉子を噛むたびにトマトジュースの青臭さが広がって嫌な感じ。親に『健康にいいから食べなさい!』とか言われて毎日食べさせられたら、100%子供はグレる」
「思ったより塩気が移ってないので、さらに塩をかけたりしてもいいですね。僕がトマトジュース大好きだからかもしれませんが、これは全然アリです。前世でトマトジュースに命を救われたんだと思います」
「Not ごちそう!」
【フレンチドレッシング】
お次はフレンチドレッシング。今までにない斬新な洋風味玉が出来上がるのではないでしょうか。期待大!
「ンフッ (鼻で笑う)」
「あー」
「結構いけるような気がしてたけど、意外なほど美味しくない。後味が気持ち悪すぎる。旅館の朝食でこれが出てきたら旅館ごと爆破する」
「ダメですね。マヨネーズをかけて食べるのに近いと思うんですけど、なんでこんな美味しくないんでしょう。アンダースローで肥溜めに投げ込みたいです」
「オエー」
【コーンポタージュ】
洋風味玉のリベンジ! コーンポタージュスープ。ほっこり優しい味の味玉ができあがる……はず……。
「………」
「何の味もしないのでびっくりした。漬け込んだスープが薄すぎたのかもしれない。トップバリュのやっすいスープじゃなくて、もっと濃厚なポタージュで浸け込まないといけなかった。少しの投資をケチることが、このような後悔につながる。味玉と自分への投資を惜しんではいけないと、勝間和代さんも書いていた気がする。多分書いてない」
「ゆで卵、ですね」
「無味!」
【梅酒】
酒
漬けとかよくあるし、いけるんじゃない? なぜかはわかりませんが、白身がキュッと縮んでカッチカチになりました。
「口の中に入れた瞬間、アルコール臭がぶわっと広がって吐き出したくなる。酒のえぐみの部分だけが玉子に結集してる。罰ゲーム以外で食べる必要がないが、これが罰ゲームだったら、人類の罪を背負って十字架にかけられたキリストでも吐き出すと思う」
「この辺りからめちゃめちゃ体調悪くなりました」
「ギョエー!」
【コーラ】
コーラに漬け込んだ味玉で、スカッと爽やか清涼感のある一時を。
「白身の部分がすっごく美味しくないコーラグミみたいになってる。常にハイテンションの松岡修造ですら、これを食べた後は病人のようになると思う。松岡・サナトリウム・修造になると思う」
「カバの肛門の方が美味いんじゃないでしょうか?」
「帰りたいよー」
【コーヒー】
渋く決めたいあなたにはこれ。ブラックコーヒーに漬けた味玉で苦み走った大人の時間を。
「野生動物は苦味を毒だと認識する、という話が本当だとすると、全ての野生動物における吐き出し率ナンバー1の食べ物がこれ。モンスターハンターでモンスターにぶつけたら一発で捕獲できると思う」
「計り知れない怨念を込めてコーヒーゼリーを作ったとしたら、こういう味になるのかもしれません。今、自分の味覚を引きちぎりたい気持ちでいっぱいです」
「脳が拒否した」
【練乳】
味玉フルコースもそろそろお楽しみのデザートの時間。練乳であまーく味付けたスイーツ味玉は別腹だよね!
「フライパンで焼く前のホットケーキミックスのまずさを、10倍掛けぐらいしたらこんな感じかもしれない。うすーい甘味のついた白身がニュルッと口の中でほどける新感覚が、何とも言えず気色悪い。甘いものを食べ過ぎて死んだ人は、これを永遠に食べ続けなくてはいけない地獄に堕ちる」
「味玉を食べ始める前までは元気だったんですが、今は自殺を考え始めています」
「玉子そのものがもう嫌いになった」
【デンタルリンス】
食後のエチケットと言えばやはりこれ。栄養補給と同時にブレスケアもできちゃうなんて、忙しい現代人にはもってこいだね!
「あえて一言言うなら、『ブレスケアはできる』」
「さっきから食道の上の方がおかしい」
「(びっくりしすぎて立ち上がったまま動かず)」
※作った味玉は、エンデバー山口が責任を持って美味しくいただきました。
(終わり)