こんにちは! オモコロブロス編集部です!
今回は東京・大阪の2都市で開催される、大人気イラストレーターLAMさんの大規模個展、「千客万雷」のPR記事をお送りします。
先日もオモコロにて、その個展のPR記事を公開したのですが……
(以下、記事中より一部抜粋)
キャー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
何事だ、これは。
果たして、これが本当にPRになっていたのかと問われると、我々一同、口ごもるしかありません。
しかし、聞くところによると、LAMさんご本人が「ぜひ、やっちゃってください!」とノリノリでこの企画をOKしてくれたとのこと。
大事な自分の個展のPRなのに、こんな所業にOKを出すなんて。一体、どんな人なんでしょうか?
ということで、行ってきました。
本日のオモコロブロスは、イラストレーターLAMさんの個展「千客万雷」を楽しむだけの記事をお送りします。ゆっくり見ていってください。
<この記事に出ている人>
マンガやイラストレーターの個展に行っては、分かりもしないのに「ほぉ〜。この技法を使うのか」みたいなツラをしている。
写真展などはよく行くものの、イラスト展は今回が初めてなので緊張している。
【補足トリビア】
みくのしんと会場前で待ち合わせたら、一人でめっちゃビクついてた(外国人に道を尋ねられて「クエスチョン ノー!」って言ってた)。
さて、件のイラスト展は池袋にあるアニメイトの8階で開催されています。我々が行ったタイミングでは、1階の大画面でPVが堂々と上映されていました。
個展のスケール感にビビる2人
LAMさんって思ってたよりすごい人なのかも……
そりゃそうだろ。こんなところで個展できる人間なんて、ほんの一握りなんだから
いや、まあ……それはそうなんだけど……
ヤァァアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!
※先日公開されたPR記事
あんな記事を通した人だよ? もっと社会的にどうしようもない人なのかと思ってた
クライアント相手になんて言い草だ
ゴザの上で尿瓶とか展示してるような人なのかなって
そんな人間がいてたまるか
〜以下、記事に書くほどでもないやりとり〜
エレベーターで会場まで移動
めっちゃ緊張してるけど大丈夫?
こんな規模の個展だと思ってなくて……。イラスト展とかも慣れてないから、いつものバッグを持ってきちゃったし
ん? 別にいつものバッグでも構わないと思うけど……
……?
トンボだ
虫除けに効くオニヤンマのフィギュアをつけたままで来ちゃった
大丈夫かな……。場違いじゃないといいんだけど……
オニヤンマをひっさげて場違いじゃないのは山の中だけだろ
〜以上〜
エレベーターを降りて会場に向かう2人
え?! ワ! ……ちょっ! あれ見て!!!
LAM展 入口
赤い!
どこで喜んでんだ
01.エントランス
赤い照明で染め上げられたエントランス。入口からすでにLAMさんの世界観が始まっているようです。
また、会場にはすごい数のスタンド花が贈られていました。いいとものテレフォンショッキングの当たり回みたいだ。
赤いな〜! それだけでなんだかテンションあがってくるね!
牛か?
「違う世界が始まるぞ!」って感じがして楽しくない? いや〜! まんまとノせられてるわ!
楽しんでるようなら何よりだけども
(なんか、ホラーゲームのゲームオーバー画面みたいだな)
今日はいい一日になりそう!
エントランスで入場特典の色紙をいただいて、いざ入場!
それでは、このままLAM展の一部をご覧いただきましょう!
※以降、PRのために、特別に撮影させてもらった場所があります。本来は撮影不可のエリアもありますので、ご来場の際はご注意ください。
赤い照明でみくのしんが興奮気味なので、さっそく先に進みましょう
今の俺たち、写真で見たら真っ赤だもんね。勉強の時に使う赤い暗記シート置いたら、俺たち消えるんじゃない?
ん?
ンパーゥ
※「ンパーゥ」とは……取材中の録音データを何度聞き返しても、みくのしんがそうとしか聞き取れない音を出していたのでそのまま書きました。
02.ワークスエリア
会場に入って初めに展開されているのは「ワークスエリア」。
ここではLAMさんがこれまでに手掛けた商業イラストやオリジナルイラストが展示されています。
バカみたいな感想だけど、やっぱプロのイラストレーターさんって絵上手ぇよな〜
バカみたいな感想だけど、これ一枚描くのにどれくらい時間かかってんだろうね
……あとは……
……うん
作品、多くない?
まだ会場に入って一歩目なのに、もう個展ひとつ分のイラストが見れた気分だ
一枚一枚が見ごたえのあるイラストなのに、それが群れで押し寄せてくる……
作品の許諾の関係で、本記事ではこの壁一面しかお見せすることができません。
……が、実際はこの他の壁一面にも作品がぎゅう詰めに並んでいるんです。のっけから怒涛の作品数で圧倒されます。
ちなみに、このエリアだけで100点以上のイラストを展示しています
最初のエリアで100作品以上?
ペース配分おかしくないですか?
会場に入って1分も経ってないのに、もう100作品を浴びてることになるのか
LAMさんが描くキャラクターたち
こちらのイラストはこの個展用にLAMさんが描き下ろしたものですね
100以上も展示する作品があるのに、さらに描き下ろしまであるんだ。個展ってこんなにフルボリュームでお送りするものなの?
どうなんだろ。俺が行ってた展示会って、何枚か描き下ろしを飾ってたくらいだったから、こんな大盤振る舞いしてるのは初めて見たかも
どうした? あまりのボリュームにしゃがみこんじゃってる?
そういうわけじゃないけど。俺、こういう展示を見上げるようにして眺めるの好きなんだよね。作品に圧倒される感じがするというか
へえ〜。いい鑑賞方法だね
だけど……
だけど?
なんか、新宿駅で具合悪くなったときみたいだ
どこで何を思い出してんだよ
開幕早々すごかったな。MAPでいうと、まだ全体の1/6も行ってない状態なのに
正直、このエリアだけでも記事1本分に収まらないくらいのイラストがあるけどなぁ
……え? あれって……
ん? どうした?
おいおいおいおい!!!!
次のエリアやばいかも!
イラストの展示会で出す声量じゃないだろ
行くぞッ!
03.ZONe ENERGYエリア
続いてはエナジードリンクZONe ENERGY(ゾーンエナジー)のエリア。
LAMさんがキャラクターデザインを手掛けたZONe ENERGYオフィシャルアンバサダー「ぞん子」のイラストが展示されています。
しかし、なんといっても目を引くのは──
自販機だ!
へ〜! 個展仕様のラッピング自販機か! こんなのまで置いてあるんだ
そんな悠長なこと言ってる場合じゃないだろ
この自販機からは無料の気配がします。「ご自由にどうぞ」の波動を感じます
人様の前で、みっともないセンサーを働かせんなよ
い〜や、言うね。オモコロブロスさん、ここ赤字でお願いします
ほら!! ボタンの灯りが!! お金をいれる前から煌々と!!
ほんとだ。来場者のためのサービスなのかな
自販機のデバッグモードじゃねえか!!!! 最高すぎる!!!!!
こちらのエリアでは、お一人様につき一本、無料でドリンクをお持ち帰りいただけます
マジで!???!??! 本当に無料なんですか???!!!
太っ腹だなぁ。ZONe ENERGYアンバサダーをやっているLAMさんならではの心遣いですね
くぅ〜〜〜〜〜!!!!!
僕、この作品が一番好きです!!
これを作品としてカウントするな
夢のようだ…! この世のすべての自販機がこうなったらいいのに!!
人生の福利厚生じゃん
わっ! わっ! ほんとに出てきた! マジ!? 店員さん呼んだほうがいい???
呼ばなくて大丈夫です。そのままお持ち帰りください
LAM展サイコー!!!
できれば展示されてるイラストの前で、その表情をみせてほしいな
僕はね。いわれのない無料というものが大好きなんだよ
LAMさんと公式アンバサダー「ぞん子」さんには頭が上がらないな。まじ応援してます
こんな不埒な動機で応援する奴があるかよ
できれば、お惣菜とかのアンバサダーも務めてほしいです。よろしくお願いします
もちろんイラストも拝見する
ドリンクをいただいたからには、ちゃんと見ないとな!
礼儀正しい卑しんぼだなぁ
このボトルの光沢とかもすごくない? こんなのどうやって描くんだよ……
そういうとこ見始めると止まらないよな〜。目の描き方とか見てたら際限なくなっちゃうもんね
正直、「デジタルで描いた絵を現物で見てもしょうがないのでは?」とか思ってたけど、そんなことなかったな。実物って解像度が無限だもんね
展示されてる1枚1枚に、これだけの情報量……。全部見てたら途方もない時間がかかりそうだ
そうですね。開場している間、ずっと見てくださっているお客様もいるくらいです
開場時間って10時間くらいですよね。観る方も本気なんだな……
04.週替わりエリア
続いては週替わりエリア。こちらは毎週、展示内容が変わるそうです。どんだけ作品数あるんだ。
あ、このイラスト……なんだっけ? なんか見覚えあるような……
何か気になる展示があったの?
俺、イラストレーターさんとかサブカルチャーには全然詳しくないんだけど……このキャラクターはどこかで出会ったことある気がする……
あ〜! それWACCAの公式イラストじゃない?
WACCA……
……あ!
あれだ! ARuFaさんがコラボしてたリズムゲームだ!
そうそう。記事で見たことあるんじゃない?
すごいな……。あのキャラクターデザインもLAMさんだったんだ……
編集部注:オモコロライターのARuFaがオリジナルソングを作った際、WACCAに楽曲が収録されたことがある。
▼当時のXのポスト
大人気Webライター、ARuFaさんとのコラボイベントを本日よりスタートします!
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今すぐお店でプレイしてみてください!
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↓https://t.co/i9HXWuWeMA #WACCA pic.twitter.com/HCbHjqLH30— WACCA公式 (@WACCA_official) August 1, 2019
俺、こういうカルチャーとは縁がない人間だと思ってたけど……人生のどこかで出会ってるものなんだな……
そういう人にも届くくらい、LAMさんが幅広く活動してるってことなんだろうね
……それにしてもすごい作品数だな
すでに、展示されてるだけでも150作品くらいは見てると思う
これさぁ……LAMさんって……
実はグループなんじゃない?
思っても言うなよ、そんなこと
こんなの1人でできる作業量じゃないだろ。本当は4-5人でやってる組織なんだと思う
だとしても言うなよ、そんなこと
あ、霊夢と魔理沙だ
ゆっくり実況の元ネタだよね? 胴体があるの初めてみたかも
実際、そういう人も多いんだろうね
その後、「俺らで『ゆっくりしていってね!』みたいな写真撮ろうぜ」とかアホみてえなやり取りをする2人。
すると……
あ! かまどさんとみくのしんさんですよね? すみません、撮影中に!
あ、どうも。え〜っと……?
申し遅れました。LAMです
えっ!?
突然ご本人が現れたので焦る2人(とカメラマン)
もうちょっとしたら開場するので、会場入りしたんですけど……お邪魔でしたかね?
いえ、そんなことないです。なんならお邪魔してるの僕らの方ですし
個展の会場で本人がお邪魔になることないって
気を遣わせてしまってすみません。よかったら、開場までゆっくりしていってください
※LAMさんは顔出しされていないので、このままカメラ外から撮影に同行してくれました。
あ、そういえばつかぬことをお聞きするんですが……
……あなたは何人目のLAMさんですか?
?
失礼なことを言ってすみません。ただ、これだけの作品数なので、さすがにグループで制作されているのかなって……
あぁ! そういうことですか! もちろん全部1人で描いてますよ
そんなバカな
たしかに展示数は多いですよね。今回は、僕の5年間の活動の中で描いてきたものを放出してますから、自分でも「描いたな〜!」って思いますよ
あ、5年分の集大成なんですね。なるほど、そういうことか!
(それでもすごい量だと思うけどな……)
過去のデータをとりまとめるだけでも、めちゃくちゃ苦労しました。ここに展示しきれなかった分でも100〜200はありましたからね
05.takt op.エリア
続いては、LAMさんがキャラクターデザインを手掛けたアプリゲーム「takt op. 運命は真紅き旋律の街を」の展示エリア。この人、マジで何でも手掛けてんな。
クラシック曲をモチーフにしたキャラクターなんですね。この子はベートーヴェンの「運命」か
そうですね。実際にクラシック曲を聞いたり、作曲者のバックボーンを調べたりして、もとの楽曲への理解度を深めて一人ひとりを形作っていきました
一人のキャラを仕上げるだけでも大変な作業だ。そこまでして、クラシックのイメージをキャラクターデザインに落とし込んでいくんですね
いやいや。なんか、何でもないことのように言ってるけど……
見てよ、これ!
描きすぎだろ。
クラシックを聴き込んで、作曲者を調べて……をこの人数分やったんですか? LAMさんの人日計算どうなってんの???
いや〜。これは大変でした。数年かけて準備しましたからね
僕なら五億年ボタンがあっても無理です
記事をご覧の皆さんは、何を大げさなと思っているかもしれませんがね……
逆サイドもズラリですからね
そちらは設定画などですね。いや〜、頑張りました
頑張りでできる範疇を超えてませんか?
こちらの会場では通常200点ほどを展示するのが一般的なんですが……LAMさんの個展では600点ほど展示しています
普通の3倍の量ですか……。どおりで、最初のエリアからフルスロットルなわけだ
まあまあ。5年分の積み重ねですからね
あんまり言われると、自分たちの5年間と比べて落ち込んじゃうのでやめてください
キャラグッズをフルコンプした幸せなオタク?
あ、すみません。ちょっと連絡ごとがあるので、席を外しても大丈夫ですか?
え? ああ、もちろん! むしろ、付き合わせてしまってすみません
では、ちょっと失礼して……
……やっぱり忙しいのかな。シーンの最前線で活躍するイラストレーターさんだし、それもそうか
忙しい時期はひと月だけで20くらい手掛けているものがあると仰ってましたね
すっげ……。ひと月で20作品となったら、単純計算で2日に1個仕上げても間に合わないじゃん……
あ、違います
?
20作品じゃなくて、20案件らしいです
絶句。
え……??? 普通、1つの案件につき複数のイラストを納品するはずですよね???
そうですね。この個展の準備も並行しながらの作業なので、不思議な話だと思うんですが……
……。
なんか怖くなってきた。これ、ホラーの展示会かも
俺たちなんて、案件が1つでも入ったら「ちょっと忙しいッスね〜」とか言って、他の業務から逃げまくってるのに……
……。
……。
聞かなかったことにしよう
OK。俺そういうの得意だから
すみません! 戻りました! あれ? 何のお話をしてたんですか?
いえ、何も
はい、何も
?
06.ボーカロイドエリア
続いてはボーカロイドエリア。LAMさんが手掛けてきた楽曲イラストや初音ミクをはじめとする「ピアプロキャラクターズ」などの関連イラストを展示しています。
どんだけ手掛けてんだよ
まあ、ほら。LAMさんは最前線で活躍するイラストレーターだから
これがデジタル画でよかったよ。鉛筆で書いてたら、今ごろ木が絶滅してると思う
このエリアには『初音ミク「マジカルミライ 2023」』の初音ミク等身大立像が展示されています。これが本当に細部に至るまで作りこまれていて実在感がすごいので、ぜひ実物を見てほしいです。
※初音ミク「マジカルミライ」とは……2013年から毎年開催している、初音ミクたちバーチャル・シンガーの3DCGライブと、創作の楽しさを体感できる企画展を併催したイベント。2023年のメインビジュアルをLAMさんが手掛け、その等身大立像が制作された。
すげ〜。俺、等身大の初音ミクって初めて見たかも
初音ミクが出始めた頃から知ってる世代としては、このエリアはやっぱりグッとくるものがありますね
そうですよね! 僕もお二人と同世代なので、その気持ちは分かります!
うへ……同世代なんだ……。できればはるか年上であってほしかったです
こんな第一線のイラストレーターと自分を比べちゃうと、あとの人生が辛くなるぞ
今日もさぁ……バッグに自分で作ったキーホルダーつけてるんだけど……
?
みくのしんお手製のキーホルダー
みくのしんさんのお顔ですか? かわいい!
僕はこんなの作って無邪気に喜んでたのに……
LAMさんはこれだぞ
自分が情けねえ
いやいや、そんなことないですよ!
ちなみに、LAMさんは1990年生まれでみくのしんと同い年らしいね
あんまり余計なことを言うな。俺の命がかわいそうだ
07.VTuberエリア
個人から企業まで、国内から海外まで数多のVTuberのデザインを手掛けてきたLAMさん。
続いては、そのデザイン画や担当イラスト、ファンアートまでがズラリと並んでいるエリアです。こちらもまた、記事上ではお見せできないスペースがあるのでこの一面だけでご容赦ください。
あ、「おめがシスターズ」さんだ。これもLAMさんのイラストだったんだ
ご存知ですか! これは3周年記念イベントのメインビジュアルを担当させてもらったときのものですね
いろんなところでLAMさんの絵と出会ってるんだな……
ひとくちにイラストって言っても、エリアごとにジャンルが変わるから見てて全然飽きないですね
おかげさまでいろんなお仕事をいただいていますからね。VTuberのエリアだけでも、担当イラストからデザイン画までありますし
いやぁ……VTuberかぁ……
なりたいよなぁ
意外な願望だ。みくのしんって、その界隈に興味ないと思ってた
う〜ん。VTuberじゃなくてもいいけど、キレイでみんなに好かれる自分にはなりたいじゃん
LAMさんはこれだけの人たちの「なりたい」を叶えてきたんでしょ? それってすごいことだよなぁ
みくのしんが急に殊勝なことを言うと、温度差にビックリするわ
さっきは周りの制止を振り切って自販機を連打しようとしたのに
08.Kanariaエリア
続いては、「酔いどれ知らず」「アイデンティティ」などを生み出してきたボカロP「Kanaria」さんとのコラボエリア。
Kanariaさんの楽曲が響く空間の真ん中には、2mほどの物々しいタワーが設置されており、踏み入れた足が思わず止まってしまうような存在感があります。
タワーにはいくつものモニターが設置され、KanariaさんとLAMさんがタッグを組んだ過去の楽曲が再生されて──
うおー!すげー!!
おい! 今、写真を撮ってる途中だろ!
これ、グルっと一周モニターがついてんの!? すげー! 俺ん家にもほしー!
なんでテメエのケツを見なきゃいけないんだ
わはは
「酔いどれ知らず」
展示の仕方もバリエーションがあってすごいですね……! エリアを進むごとに、空間自体が塗り替わるようでめっちゃ楽しいです
このエリアはここまでと違って、楽曲や映像を展示する場所なので。Kanariaさんの世界観とも合わせて、ガラッと雰囲気を変えたかったんです
ここでもまた、「『あれ』も『これ』もLAMさんが関わってたんだ!」となるような作品ばかりですよね。それだけ多岐にわたって活躍してるってことなんでしょうけど……
いえいえ、そんなそんな……
LAMさんってサブカルを牛耳ろうとしてます?
そんな計画はありません
09.太陽に仕える12人の星娘たちエリア
続いては、LAMさんがWEBメディア「Febri」で1年間のコンセプト連載をされていた「太陽に仕える12人の星娘たち」のエリア。
太陽系の惑星をモチーフにした星娘たちのイラストが展示されています。
この照明、家にほしいなー
このエリアに来ての第一声がそれでいいのかよ
あ。すみません、騒がしくしちゃって
いえいえ。楽しいリアクションばかりで、見てるこっちも飽きないですよ
地球をモチーフにした星娘
それにしても……地球を擬人化するとなって、この表現に行き着くのすごくない? 俺だったら、工場の汚水とか描いちゃうと思う
だいぶダーティなイメージをお持ちなんだね
あ、これは火星ですね。言われなくても、見れば分かるのすごいよな〜!
火星人みたいな触手を足したら面白いかなと思って描きましたね
なるほど……。いろんなモチーフが盛り込まれてるから細かいところまで見ちゃうな……
わっ。びっくりした。急にキスしたのかと思った
だとしたらもっと驚けよ
ぜひ近くで見てください。イラスト展の醍醐味ですから
ほら、近くで見てみてよ。唇の光沢の表現すごくない???
うわ! たしかに、近くで見るとこうなってんだ……!
LAMさんらしい鋭く突き刺すような眼光の表現と、優しくて柔らかい口元の表現が同居してて……なんか……こう……すごいわ!! 俺、このイラストめっちゃ好きだ……
かまどが語彙を見失ってる。せっかく勉強してきたのにもったいない
なんだその感想は
記事の画像じゃ100%は伝わらないかもな……。すごいんだけどな〜!!!
もともとデジタルのはずなのに、なんで伝わらないんだろうね?
ね。
10.???エリア
星娘エリアの次は、いよいよ終盤戦。続いては黒幕がかかった怪しげなエリアです。
この空間気になってたな〜。MAPで見ても、テーマが伏せられてたし
MAPでは「???エリア」と書かれている
ここは何を展示してるんですか? イラストレーターの作品でいうと後は何が残ってるかな……
それはぜひ、みくのしんさんの目で確かめてみてください
俺だけでも先に様子を見てこようかな……
……。
オワツッ!!!!! え?? っ──
…………。
俺、死んだかも。
死んだそうです
すみません。そんなつもりはなかったんです
この日、二番目に大きいリアクションが出たこのエリア(一番は自販機から無料のドリンクが出てきた瞬間)。
こちらはぜひ現地で体験してほしいので、当日までお楽しみにしたい方のために非表示にしておきますね。
▼「???」エリアに行ってみた。(タップすると開きます)
ここまでLAMさんの圧倒的な世界観が広がっていた会場ですが……
黒いカーテンを開けると……
それまでの色彩を置き去りにするような真っ白な空間。
流れる空気がヒタッ……と止まるような「静けさ」が目に飛び込んできて、思わず息を飲む荘厳さがあります。
急に漂白された三途の川みたいな場所に出たからびっくりした。人生のリザルト画面かと思った
たしかに、前情報なしにここに立ち入ったらビビるだろうな
この個展に向けて、風神と雷神をモチーフにしたイラストを新たに制作したんです。ここでは、その造形を展示しています
この部屋の先は、僕の世界観を全面に押し出したエリアにつながっているんですが、この空間を経て異世界に迷い込んでいくような体験をしてほしくて、こんな感じの場所を作りました
先ほどみくのしんさんが「三途の川」と言ってましたが、まさにそんなイメージを持っていただけるとうれしいです
全面真っ白で荘厳な空間に身を置くと、自分という存在に対して強烈な異物感を覚えるような錯覚に陥ります。まさに「連れてこられた」感のある異質な通り道です。
そんな道を経て、次はいよいよ最後のエリアへ。それでは、行ってみましょう!
11.新規オリジナル作品エリア
最後に広がるのは、オリジナル作品エリア。
LAMさんがこの個展のために新規作成した作品が何点も展示されています。作りすぎだろ。
やっぱり一番目を引くのは、この人形ですね! スラッとしてるのに、どっしり存在感があって不思議な人形だ……
それは猩々緋(しょうじょうひ)という僕のオリジナルキャラクターですね。プロの人形師さんや、着物職人さんにご協力いただいて作ってもらいました
人形とは別に、人間サイズの着物まで展示してある
これもう、LAM展というよりLAM資料館では?
改めて、これ1人の人間がやってる個展なんだと思うと恐ろしいな
ちなみに、この人形が持っている和傘も特注して作っていただきました。なるだけ「本物」を作りたくて
「本物」っていう感覚は伝わりますね。正直……なんか……不気味というか。異様な感じがして怖いんですよ
失礼なこと言うなぁ
いえ、みくのしんさんの直感もあたってると思いますよ
実はこの人形、どの角度から見ても目が合うように作ってるんです
ですよね! さっきからずっっっと目が合ってるからめっちゃ怖かった! 俺だけかと思った!!!! あぶねー!!!!
視線から逃れようとフェイントをかけるみくのしん
展示場で見かける動きじゃなさすぎる
楽しんでもらえて何よりです
イラストの方もすごいですよね。今までの展示と全然ニュアンスが違う気がする
ほら! 見えるかな? この作品とか、イラストがアクリルの裏と表で別々に印刷されているんですよ
ほんとだ、天然のレイヤーみたいになってる。今ってこんなことできるの???
それでいうと、こちらの掛け軸をモチーフにした作品もそうですね。2枚重ねになっているんですけど、表面の透明なフィルムにはキャラクターを、背面の紙素材には背景を印刷しています
こんな表現初めてみた……。カッコいいなぁ〜!
「イラストを観る」から「作品を観る」に完全に脳が切り替わる感覚があるね
最近は印刷技術が格段に進化しているので、印刷物としての表現を突き詰めてみたいという思いがありまして……。このエリアでは僕のやりたいことを全部叶えてもらいました
最後のエリアにきて、まだ見たことない出力方法が出てくるの贅沢すぎませんか?
この撮影中、自分が高校生でこの会場に来たら「帰りにペンタブ買おう!」とか決意してそうだな〜とか思ってたんですけど……
で、このエリアに来たら「あ、自分には無理だな」と諦めてそうです
挫折のRTA?
ライブドローイング
個展の最後にはライブドローイングのエリアがありました。
この人まだ描くのか??
ライブドローイングのエリアでは、カメラ越しにみなさんの様子をお伺いしてます。「グッズ買ってね〜」とか「どの展示がよかった〜?」みたいに、画面を通してコミュニケーションを取りながら描いてるんです
この人、どこまで描けば気が済むんだ
キャンバス越しにやり取りができるって面白いですね。ライブドローイングってこんな使い方もあるんだ
なんか……全体的にLAMさんの展示って「サービス精神」がすごくないですか? 個展ってここまでやらなきゃいけないものなの?
僕の場合は、やっぱり、来ていただいたお客様にできるだけ楽しんでほしいからやってるだけですかね
この個展では入場料1,200円をいただいてるんですけど、今ってネットで何でも手軽に見ることが出来るじゃないですか。そんな中、入場料だけじゃなく交通費とかまで払って足を運んでいただくって本当にすごいことだと思うんです。だから来た人には最大限楽しんで帰ってほしいと思って!
純粋なサービス精神だけでここまでできるものなのか……?
作品数もそうですし、エナジードリンクのプレゼントもそう。エリアごとに雰囲気や展示の仕方を変えたり、プロの人形師さんまで巻き込んで作品を作ったり。わざわざご来場いただいたからには、絶対に楽しい気持ちになってほしいんです
これ……その……お金って大丈夫なんですか? めっちゃ予算かかってそうというか……
……。
ははっ
笑い事じゃないだろ
あははっ
以上、圧倒的なスケールのLAM展の様子をお送りしました。
記事ではたっぷりとその内容をお伝えしましたが、お見せできないエリアもありましたし、正直半分も紹介しきれていません。
気になった方はぜひ、お越しになってはいかがでしょうか? 数時間は簡単に溶けていく怒涛の時間が楽しめると思います。
改めて、今回は東京・大阪の2都市で開催される、LAMさんの大規模個展「千客万雷」をご紹介します。
今回の展示会では、シーンの最前線で多くの作品を生みだし続けてきたLAMさんの作品の数々はもちろんLAM一色に染め上げられた圧倒的な空間を味わう事ができます!
東京会場は2024年11月1日〜12月2日、大阪会場は来年2025年1月10日~2月3日にかけての開催となっており、個展会場にて当日券も購入可能です。
また、LAM初の画集となる『LAM画集 いかづち』も発売中!
これまでに発表された作品を厳選し、オリジナル作品も多数収録した、LAMを堪能できる1冊となっています。
こちらの画集は全国の書店や今回の個展会場でも購入可能ですが……
個展会場では通常版に加えて特装版も購入することができます!
ぜひ展示会に足を運んでいただき、LAMさんが手掛ける圧倒的な空間を体験してみてください!
▼展示や画集の詳細はこちらから▼
【展示会公式サイト】
https://lam-ex.com/【展示会公式SNS】
https://x.com/LAM_2024EX【LAM Xアカウント】
https://x.com/ramdayo1122『LAM画集 いかづち』
https://pie.co.jp/book/i/5926/
発行元:パイ インターナショナル
通常版 価格:3,300円(税込)
特装版 価格:14,300円(税込)
おまけ
ちなみに、先日公開されたオモコロでのPR記事なんですけど……
あ〜! 拝見しましたよ! めちゃくちゃで面白かったです! ありがとうございました!
LAMさんがあれだけこだわってた個展のPR記事なのに、アレで大丈夫でしたか?
大丈夫も何も! オモコロさんは10年以上読んでいて、大好きなメディアですから! むしろ今回の個展をきっかけにお仕事を依頼できて本当に光栄でした!
よかった……。怒ってないんですね
ええ、もちろん!
自腹を切って依頼してよかったです!
え?
え?
(おしまい)