第46回「寅さん・もつ煮込み・春風亭昇太
  

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僕らはどこで正義を学ぶのだろうか。

 

多くの人々は、幼い頃に見た正義のヒーローたちから教わるような気がする。

弱きを助ける。悪を討つ。善を信じる。仲間を思う。苦難に立ち向かう。こういった正しい行動規範の数々を、子どもたちはまずヒーローから学ぶのではないか。

その後、親の教えや先生の教育などを通して道徳心や倫理観を育んでいくことにはなる。だが、まずは手始めに、悪の組織と戦う正義の味方の姿を見て、「僕もこんなヒーローになりたい!」という憧れとともに、ごく自然に正義感を培っていくんじゃないかと思っている。

そういう意味では、日曜の朝に会える特撮ヒーローは、子どもの情操教育において、わりとバカにならない影響を与えていると思うがどうだろう。レンジャーだったり、ライダーだったり。

子どもがそういう強く優しい正義の味方に憧れる発達段階を、僕は勝手に「ヒーロー期」と呼んでいる。

 

 

さて、僕はというと、そんなヒーローたちにはあまりハマれなかった。

 

幼少期の僕は学級に一人は必ずいる典型的なクソガキで、「正義のヒーローとか言いながら5対1で悪者退治ってどうなん?」みたいな幼稚な屁理屈をマジで言ってるタイプ。クラスメートたちがヒーローごっこをしている姿を、冷めた目で見ているばかりで、特にヒーローに憧れることもなかった。

 

むしろ、ヒーロー自体に不信感を持っていて、悪者や怪獣たちを応援するくらいやってた。敵役が見せる「さあ! これだけ悪いことしたし、良心も一切持ってないんで、心置きなくぶっ倒しちゃってください!」と言わんばかりの悪党ぶりに「いや、さすがにこれは嘘じゃん?」と感じていたし、ヒーローが拳をふるっても後ろめたさを感じないよう、彼らが正義のサンドバックに徹している姿に心底同情していた。

要するに、常識の逆張りをして鬼才ぶって目立とうとする。そういう姑息なマネを当時からやっていたという話だ。

 

まあ、そもそもは、友だちのヒーローごっこに「一緒に遊ぼ」と言い出せず、仲間はずれにされた事実から身を守ろうとしたのが発端だ。「ヒーローごっこをやってるやつは幼稚」と認知を歪め、「正義のヒーローがいかに陳腐か」という言い訳を必死で考えただけにすぎない。

僕にとっての正義のヒーローたちは酸っぱいブドウで、彼らから満足に「正義とは何か」を教わらないまま、僕はヒーロー期を卒業した。なんかワンパンマンのガロウみたいな幼少体験だが、同じような少年期を送った人は少なくないと思う。

 

とはいえ、ガロウとは違って僕らの周りにはなんだかんだで正義を学ぶ機会は多い。

この現実世界でそのまま悪堕ちしていく人間はそう多くはないだろう。別に特撮ヒーローじゃなくても、漫画やアニメの主人公だったり、スポーツ界のスタープレイヤーだったり、テレビの有名人だったり、近所のお兄ちゃんだったり、どこかしらのタイミングでその人なりの正義の教材と出会うものだ。

 

 

ご多分に洩れず、「正義の味方なんて…」とブスくれていた僕にも、ヒーローが現れた。

彼らは、このクソガキが後生大事に持っていた「正義に対する不信感」を見事に払拭した。そして、遅ればせながらも「僕も彼らのように正しくあろう」と思わせてくれる教科書となってくれた。

 

 

 

 

それがパワポケである。

 

 

 

 

パワポケ(パワプロクンポケット)とは、1999~2011年まで続いたシリーズ全15作の超人気野球バラエティゲームだ。野球にまつわるシナリオを追いかけながら、様々なストーリーを展開しつつ野球選手を育成するというもので、前述の通り、僕に正義を教えてくれたヒーローである。

 

パワポケのストーリーには、あの愛らしいキャラの見た目に反してめっぽうヘビーな展開が往々にしてある。ゲームをうまく進めれば素敵なハッピーエンドが見られるものの、プレイ中に少しミスをすれば、わりと簡単にバッドエンドにたどり着くのがお決まりだ。

それまで一生懸命にゲームを進めてきたのに、可愛かった幼馴染は生体実験の末に人食いのバケモノにされるし、素敵な彼女は悪の組織に設定された寿命タイマーで爆死するし、主人公は同級生に奴隷にされるしで、容赦なくゲームオーバー。それまでの苦労が水の泡になり、駄目押しのように「お前のせいでこのキャラはこうなった」という悲惨な結末を突きつけられる。

 

また、制作スタッフにも底意地の悪い連中が揃っていたようで、シナリオ自体も物語のお約束をことごとく裏切るようなひねくれたものが多かった。

一般的に正義の味方とされるヒーローが、作中では倒すべき敵だったり(パワポケ7)、世界征服を企むマッドサイエンティストが主人公の味方だったり(黒野鉄斎:「『正義』の反対は別の正義」というセリフは未プレイの人も知ってたりする)ね。

もっと言えば、全年齢向けのゲームなのに、主人公に戦争させて平気でぶち殺したり(※1)、過去作のヒロインが登場したと思ったらつまんねー男と結婚してて、なおかつ不倫&托卵されていたり(※2)、一緒に愛を育んできた彼女が目の前で投身自殺したり(※3)、孤島で悪の組織に兵器量産の駒として重労働を強いられたり(※4)と、とにかくシナリオの性格がすこぶる悪い。

※1:パワポケ2戦争編:パワポケには裏サクセスという別ver.があり、そこではもはや野球なんかしない。ちなみに戦争編は激戦地で200日生き延びようというストーリー。クリアしたことない。
※2:野々村愛:パワポケ2の頃は可愛い女の子だったのに、目を離した隙にパワポケ11ではこうなっていた。
※3:芳槻さら:パワポケ10登場。主人公との交流の中で少しづつ性格が明るくなっていった先に、この結末。
※4:パワポケ6の裏サクセスしあわせ島編。ちなみにだけど、麻薬漬けにもされる。

 

 

こういう話をすると、「あぁ~なるほどね」と言われることがある。

「後味悪くしておけばいいと思ってる作品ってよくあるよね」「ひねくれたシナリオが、そういう層にウケてるだけなのね」みたいに早合点されるのだ。

パワポケファン(というか僕)は、こういう話をするとウケると思ってる節があるから誤解されても仕方ないが、ちゃんと「それはまったく違う!」というのを声を大にして言わなければならない。

 

確かにパワポケのシナリオは、これでもかというほどひねくれている。だが、それと同じように、これでもかというほど王道なヒーローの話でもあるのだ。

 

 

パワポケはもともとは野球ゲームなのだから、シナリオの根幹は甲子園のヒーローや球界のヒーローを目指すというものとなっている。その一事は絶対に揺らがない。

野球に対する愛や熱い思いを持ち続けることができれば、最後にはハッピーエンドを迎えられるようになっている。そういう思いを茶化すようなシナリオは、パワポケには絶対に存在しないのだ。

もちろん、それだけではなくゲームセンスや時の運なども絡んでくるのだが、ただストーリーに流されるがままにAボタンを押し続けるだけでは、絶対に「めでたしめでたし」にはたどり着けない。

 

野球以外のストーリーも同じだ。別人と体が入れ替わって球界のスターから凡人選手に転落したり(パワポケ5)、特命ハンターとして球団に潜入捜査したり(パワポケ8)

そんな苦難や課題に対し、常に前向きに正しくあり続け、ガッツと根性を持ち続け、行動し続けることが求められる。ただ漫然とシナリオを追うだけでは決してヒーローになれない。

 

 

正しく選び続けた選択肢の数々が、ヒーローを形作る。これがパワポケが僕らに示すヒーロー像だ。

 

 

じゃあなんで、そんなひねくれたシナリオを用意する必要があんの? って話だが、つまりこれがヒーローの資質を問う試金石なんだと思う。

 

典型的な善人が実は間違っていて、典型的な悪役が実は正しくて、一般的に正しいとされる規範は実は正しくないかもしれなくて、一般的に悪とされる諸々は実は悪くないのかもしれない。そういう一筋縄ではいかない物語を前に、その時々によって何が正しいかを選択し続ける。要するにパワポケってそういうゲームなのだ。

「◯◯村にモンスターがはびこっている」
→「頑張るぞ!やっつけるぞ!」
→「倒したぞ!」
→「わーい!ありがとう」

の一本道では、正しい結果にはたどり着くが、正しくあろうとしたかは分からない。

 

 

パワポケのシナリオは、僕のねじ曲がった性格にちょうど沿うようにひねくれていたので、とてもしっくりきた。そして、そのシナリオの核には明確なヒーロー像があったので、なんの後ろめたさもなくそれを教訓とみなすことができた。

また、道を間違えてバッドエンドとなればひねくれた僕でもそれなりにショックだったし、それがパワポケ流の壮絶な最期だったらなおさらだった。

「悲惨な結末を何度も経験し、そのたびにヒーローになろうとリトライし、その果てにハッピーエンドにたどり着く」というプレイ体験を繰り返すうちに、ようやく幼少期の僕も人並みの正義感を身につけたような気がする。

ありがとうパワポケ。ガロウもパワポケをプレイすればいいのにね。

 

 

素直じゃないストーリーを通してとても素直な教訓を与えるというのは、何だか変な気もするが、これって、野球でいうところの変化球と直球なんだと思う。こちらを揺さぶるようなひねくれた屁理屈があるからこそ、まごう事なき正論がストレートに響いたりするのだ。

 

例えば、『大勢の人間が幸福な生活を送るためには少しぐらいの犠牲が出るのはしかたがないのでやんす』と主張する悪役がいたとして。

「どんな理由でも人を殺すなんて許されない!」と主張する主人公を見ると、かまど少年は「こいつ馬鹿だな」と思ってしまう。これは対話になってない子どもの口論だし、そのあとに正義の拳で正しさを証明しても「結局暴力じゃねえか」と、ひねくれたクソガキは納得しない。

「じゃあ、俺たちの幸福のためにお前が犠牲になってもいいってことだな」と言い返す主人公がいたら、かまど少年は「なるほど」と思うかもしれない。しかし、これはただのあげ足取りだ。これでは結局悪の理屈を採用して成敗することになるので、この主張には正義がない。ひねくれた性根がアップデートされるガロウルートだ。

「お前にとっては多少でも、その人にとっては一生なんだぞ」と訴える主人公がいても、かまど少年は「だから?」と思っただろう。そういう正義の押し付けに不信感を持っているクソガキは「人の命は単純な足し算引き算じゃ測れないんだ」などと言われてもピンとくる感性を持っていない。

 

そんな隅から隅までめんどくさいかまど少年にとって、『そういうことを言う奴は多いが、自分を「少数の犠牲」の側に置く奴は見たことがない。結局、それは犠牲者が出ることを正当化するための言い訳だ』(パワポケ9スペースキャプテン編)と言ってくれるパワポケの存在がどれだけ大きかったことか。

もちろんこれもあげ足取りだし屁理屈だけど、明確に悪を論破して正義を主張してくれている。かまど少年はひねくれてはいたものの、一度、屁理屈の道を通ってくれれば途端に信頼を寄せる程度にはウブだったのだ。

プレイヤーの正義感を問うべく、主人公に自省させたり、苦悩させたりするシナリオはたくさんあるが、明確かつ納得感のある理屈で答えを出してくれるものはそう多くないと思う。僕にとっては、それがパワポケだった。

 

 

 

 

 

 

バーチャルYoutuberが
パワポケの彼女候補だったとして

 

 

さて! 前回から引き続き、「バーチャルYoutuber四天王がパワポケの彼女候補だったら」だ!

今回は残りの2名、電脳少女シロちゃんと、のじゃロリちゃんについて話をしよう。

 

前回では、キズナアイちゃん、ミライアカリちゃん、輝夜月ちゃんの3人について好き勝手な妄言を連ねたが、その中で「バッドエンドだったら」という前置きで、わりと品のない文を書いてしまった。「もしもパワポケの彼女候補だったら」を考える上で、ひねくれたシナリオと悲惨なバッドエンドを空想することは避けられないのだが、実在するレディ(バーチャルだけど)に対してちょっと無礼だったように思う。

 

だが、やっぱり物は考えようで、先ほどのパワポケの説明を踏まえて聞いてほしいのだが、パワポケにおけるハッピーエンドの裏には、性格の悪いシナリオと悲惨なバッドエンドの影が不可欠なのだ。決して、「話題のVtuberでブラックなストーリーを考えてみました」をやりたいわけではない。

愛は、「奪う」でも「与える」でもなくて、もっと言えば「気が付けばそこにあるもの」でもない。パワポケにおいて、愛とは「選ぶ」ことなのだ。

 

一筋縄ではいかないストーリーだからこそ二人の愛は試されるし、壮絶なバッドエンドの影が見えるからこそ彼女を幸せにしようという強い愛を持てると僕は思う。

「片思い→交際→ゴール」という一本道には「幸せ」はあるが、そこに「愛」があるかは分からない。

 

自分の選択ひとつで、ヒロインを彼女にできるかもしれないし、惨めにフラれるかもしれないし、皆に祝福されるハッピーエンドになるかもしれないし、取り返しのつかないバッドエンドになるかもしれない。そんなワインディングロードをくぐり抜けてこそ、僕らが求めるかけがえのないものが手に入るのだ。

 

 

弾道イベント(※)である。

 

※弾道イベントとは:パワポケくんが彼女とセックスするイベント

【弾道イベントの一例】

森友子(パワポケ8):中学生時代の同級生。バレンテインデーにキャンプ中のホテルにやってきてセックス。隣の部屋のチームメイトに盗み聞きされて仲間評価が下がる。

野崎維織(パワポケ9):無口でクールな社長令嬢。「維織さん!…服しわになるよ」「いい…」でセックスする。

大江和那(パワポケ10):大柄関西弁女子高生。主人公からのご褒美として学校の保健室でセックスする。

室町しのぶ(パワポケ11):着ぐるみマスコットの中の人。選手寮に忍び込んでセックスする。男から奪うので「盗塁○(略奪の隠喩)」が身につく。

浅井漣(パワポケ12):就活中のエンジニア。大事な試合の先日に泊まりに来てセックスする。「内野安打○(中出しの隠喩)」が身につき、社会的信用が3下がる。

木村冴花(パワポケ13):野球部マネージャー。「ジナイダさんがきっとどこかで聞いてるわよ…」「実は俺、誰かに聞かれてる方が燃えてくるんだ」で、家政婦に盗み聞きされながら野外セックスする。

パワポケ14は主人公が小学生なので割愛

 

 

 

決して、「話題のVtuberで一番興奮するセックスに至るストーリーを考えてみました」をやりたいわけではない。

 

 

前置きが長すぎた。そろそろVtuber四天王のパワポケナイズを進めよう。

まずは、四天王の中でキズナアイちゃんについで活動歴が長い電脳少女シロちゃんだ。

彼女は半年以上前から毎日活動しているので、昨年末から増え始めたVtuberの中でも結構先輩になる。あまりそんなイメージ持たれていないけれど。

 

それではいきましょう!

【イメージ】

・マイペースなゆるふわ癒し系

・あざといくらい媚びっ媚びにキャラが出来上がってて可愛い

・なのに要所要所で素が出てしまいキャラぶれするのもギャップがあって良い

・でもそういうのも多分計算済みな気がするので、「あぁ~シロちゃんの手のひらで転がされてるぅ~」と思えてうっとりする

・語学に堪能で複数の外国語が読める&喋れる上に、日本語の語彙も豊富で育ちの良さと知性を感じさせて好き

・物騒なゲームでは嬉々としてプレイヤーを殺戮するサイコな一面もあって胸がときめく

・癒し系ながら銃器の扱いに精通しており殺人鬼の才能があるので大正解

・心を許すと天然な一面も見せてくれるなんて完璧

・ヤンデレ気質まで備えるとか、ほんと願ってもない

・ファンを殴ったり蹴ったりしてくれてマジ傾国

 

 

あぁ~~~ん好き好き好きぃ~~~~~~~~~~~~~ちゅっちゅっちゅ~~~~~~~~~!!!!

ごめん間違えた。俺のリビドーが漏れちゃった。ここはそういう場ではなかった。

 

 

四天王の中で群を抜いてキャラ属性が豊富なシロちゃんは、結構パワポケキャラのために必要な要素を抑えていたりする。

まず、具体的に戦闘のイメージがあるのが強い。パワポケ界では戦う女性は一流なのだ。そして何より、戦闘面での活躍が見込めるのであればストーリーの根幹(悪の組織との戦い)にかなり食い込んでくる重要キャラになるに違いない。おほー!

 

大立回りができる彼女候補といえば

・芹沢真央(パワポケ7):ヒーロー
・白瀬芙喜子(パワポケ8):アンドロイド
・大江和那(パワポケ10):ヒーローで超能力者
・浜野朱里(パワポケ11):ヒーローでアンドロイド

あたりだろうか。なんだこの説明文、彼女候補じゃねえのかよ。

 

彼女たちはいずれも、敵組織と対峙して人間離れした戦闘を繰り広げるので、我らがシロちゃんもまさにこの辺の渦中に巻き込まれても全く不自然ではない。また、上記の彼女たちはいずれも、シリーズをまたいで登場する重要人物になっていくため、シロちゃんもまた、次回作以降の出演が大いに見込めるのだ。いいねいいねぇ!

 

 

 

パワポケに出てくる女性キャラにおいて、シロちゃんのようなブリッブリに可愛いが仕上がっているキャラは実は稀だ。だいたいが男勝りの性格だったり、達観したクール娘だったりする(西湖美友(パワポケ5)とか例外ももちろんいる)

なのでシロちゃんのふわふわで癒し系な雰囲気は結構パワポケ界の空気と喧嘩しそうな気もするのだが、その一方でシロちゃんが持つニコニコ微笑みながら敵を殺戮するイメージは、パワポケとかなり相性が良いのだ。

そっちの戦闘面を押せば、パワポケ界でもそのイメージ通りに出演できるだろう。悪の組織に属する殺し屋ホンフー(パワポケ13)といい勝負を繰り広げたり、シロちゃんの名前を聞いた途端にモブが震え上がったり、シロちゃんを甘く見た兵士が程なく飛び散る血飛沫と化していたり。この辺までごく自然にイメージできるもんね。

 

 

例えばだが。

シロちゃんは笑い声が特徴的で、ひとたびツボに入ると音にならない笑い声をあげて腹をよじらせていたりする。それがまた可愛い。ファンの間では、その可聴音域を越えた笑い声がイルカの鳴き声に聞こえることから、シロイルカという愛称で呼ばれている。

 

 

この「人間の耳には聞こえない音声を発する」という設定は、パワポケにも登場する。

戦闘用高速言語だ。

 

これは人造サイボーグ人間の赤炎・青炎(パワポケ11)などが使用している言語で、機械同士が会話する際に用いられる。人間の耳には「ピーガガガ」とか「キュルリキュルキュル」みたいな音で聞こえるというもので、シロちゃんの「キュイキュイ」と笑うイルカボイスにも、これと同じ設定を背負わせることができるのではないだろうか。

機械の言語で会話するからなんなん? と思うだろうが、デス・マスパワポケ11)のように戦闘に有効活用する術もある(相手に言葉をかけて暗示をかける超能力の持ち主。その際に機械言語を使うことで、どんな暗示をかけたのかを悟らせない作戦をとった)ので、シロちゃんのキャラを考えても、この設定は是非、戦闘面で活かしていきたい。

 

 

そこで、鍵になるのがコチラのキャラだ。

これはフルバーストくんといって、シロちゃんの相棒的なキャラクターとして彼女の実況動画に登場(正直最近は忘れられてんじゃない?と感じるものの)する。明らかに殺戮マシーンで、動画内でもその名の通り砲身からフルバーストしていた。

こういったマシーンと意思を疎通する手段として、シロちゃんがイルカボイスこと戦闘用高速言語を使用しているのだと考えると、なんとまあパワポケの世界観にドンピシャはまってくれる。シロちゃんをパワポケ彼女化するにおいて、イルカボイスという特徴はしっかり有効活用しないと「シロちゃんパワポケナイズ界隈」に怒られるので、これは是非設定に持ち込むべきだ。

 

 

加えて、この殺戮マシーンもまたパワポケによく似た存在がある。

ジェノサイドシステムだ。

 

TXシリーズとも呼ばれるマシンは、悪の組織が開発した量産型の決戦兵器で、普通に人を殺すマジモンの殺戮兵器。そう言われてみれば設定だけでなく、その風貌もどことなくフルバーストくんに似ている。

このジェノサイドシステムには、このマシーン群を統括する人間(パワポケ14:千条光)がいるなどの背景もある。彼女はTXクイーンと呼ばれ、作中でも実は重要なポジションに位置している。

 

要するに、フルバーストくんを操るシロちゃんは、パワポケで言えば、ジェノサイドシステムを操るTXクイーン。何も設定を足していないのに、すでにパワポケ界に順応するポテンシャルを秘めているのだ。すごいぞシロちゃん! あなた絶対強いと思ってましたよぉ!

 

また、シロちゃんは動画内で「殺すと鼻歌歌いたくなっちゃいますよね」という発言をしている。殺人鬼になって相手プレイヤーを殺し回るという物騒なゲームを心底楽しそうにプレイし、逃げ惑う人間を撲殺しながら鼻歌を歌っている。マジでそんなところまで網羅してくれるなんて、シロちゃんはえらい。

 

この「鼻歌を歌いながら人殺しに興じる」という要素もまた、パワポケに登場する。

マゼンタ(パワポケ14)だ。

 

マゼンタはシリーズ最終作に登場するサイボーグで、クリスマスソングの替え歌を歌いながらゆうゆうと破壊行為を楽しむ敵キャラだ。ドンピシャ、素晴らしい。小学生を相手に「ダイエットしてあげよう」と言って手足を切り落とそうとしたり、高笑いしながら市民を巻き添えにしていくマゼンタは、まさにパワポケ版シロちゃんだ。

一度上司に殺されかけた際に、今際の際に聞こえてきたのがクリスマスソングだったためクリスマスが憎くてしょうがない。なので替え歌を歌ってごまかしている。とか、それ以来身体中がかゆくてしょうがないが、戦っている間だけはそのかゆみを忘れられる。とか、マゼンタの持つ破壊衝動の背景を説明付ける諸々の設定はシロちゃんにはあまり似合わないものの、シロちゃんの持つパーソナリティがめちゃパワポケと親和性が強いことは間違いない。

 

あと、シロちゃんは動画内で「死は救済である」という独特の死生観を見せているが、これもまたパワポケに似た価値観を持つキャラがいるのだ。

ジナイダ(パワポケ13)である。

 

家政婦もできる戦闘サイボーグで(なんだこの説明)悪の組織の部下であるジナイダは、相手を殺すことを「ヴァルハラに送る」と表現する。ヴァルハラとは、なんか英雄の魂が集まる死後の世界の宮殿で北欧神話に出てくるらしい。相手を殺す際に「安心しろ、ヴァルハラに送ってやる」と語りかけたり、小物相手には「ヴァルハラに送る価値もない」と見逃すなど、まさに自らの手で屠ることを現世からの救済と捉えている。まんまシロちゃんじゃん。なにこれ、奇跡?

 

 

以上の要素より、かなり多牌ではあるが、「シロちゃんがいかにパワポケナイズしやすい存在か」がわかっていただけたと思う。すでに、パワポケ界といくつもの共通点が散見されるシロちゃんだ。ほぼ、そのままのキャラでパワポケに登場しても全く違和感がない。

 

 

ただし、これはいちパワポケキャラとして考えれば、である。

これが、彼女候補となると話は変わってくる。それどころか、途端に話が見えなくなってしまうのだ。

 

シロちゃんは、パワポケの彼女候補になるにあたって大きな障害となる設定をひとつ有している。

それがサイコパスである。 

 

これまでに述べた事柄から察してもらえるかと思うが、サイコパスという設定それ自体はパワポケ界と親和性が高い。しかし、彼女候補となると、これは致命的にマッチしない個性となるのである。

 

余談だが、シロちゃんのファンを指す言葉に、ご本人公認の「シロ組」という名称がある。

もともとは、シロちゃんが我ら下々民の健闘をお祈りしてくださった動画での「フレッフレッ♪シロ組♪」というシロちゃんのとろけるベリキュー(very cute)ボイスから、ファンの間に定着した呼称である。

 

そしてこのシロ組だが、一時期、ファンたち(僕ら)の間で、この「組」という響きや、シロちゃんの暴力礼讃主義な姿勢などから、『暴力を生業とするヤのつく怖い人たちの集まり』でこれを例える風潮があった。

今は、シロちゃんご本人から「そういうことはやめてほしいなあ⤵︎」というご指摘がありそういう流れはなくなったので、パワポケナイズするにあたってこの点は全く考慮に入れないものとする。

 

考慮外ではあるが、たとえこの893という数字で表される個性があったとしても、パワポケの彼女候補になるには、全く障害にならない(木岡鈴音(パワポケ6)という前例がある)。

なのに、サイコパスというのは大問題なのだ。

 

 

気づいたら1万文字を越えているようなので、今回はここまで。なんだよ、のじゃロリちゃんに触れることすらできんかった。

 

続きはまた次回。

「サイコパスという個性はなぜ彼女候補になりえないのか」そして、「どうすれば我々はシロちゃんを攻略できるのか」から、みんなで真剣にシロちゃんとの愛を考えていこう。

 

 

 

 

 

さすがにこのままでは尻切れとんぼで申し訳ないので、最後に冬服のシロちゃんのイラストも貼っておきます。

最初に貼ったイラストのシロちゃんは夏服、というか普段着なんですが、最近は生放送以外では冬服を見る機会の方が多いので。

 

 

    

 

やぁあ~~~んなんっっっち可愛かとぉお〜〜〜〜〜好き好きちゅっちゅっちゅ~~~~~~~~~!!!!

END