買ったもの大発表会
オモコロ編集部のオフィスに戻ってきた3人。
買い物お疲れ様でした!
30分、短かったなー!
じゃあ、各々が買ったものを見せあいましょうか。
ヤスミノが買ったもの
あ! 服買ってる! 30分じゃ服まで辿り着けなかったんだよなぁ。
既に「色」が出てる感じがしますね。1個ずつ見ていきましょうか。
まずはこれです。無地のTシャツ。
ブランドもの?
「ロスアパ」っていう……LOS ANGELES APPARELのやつですね。有名っちゃ有名だけど、特段高級ではないです。
購入の決め手は?
ちょうどロスアパは持ってなかったので。あと、8.5オンスもあって、かなり分厚いんですよ。この部類のTシャツでは大分しっかりめですね。
オンスってTシャツの厚さの単位だったんだ。
古着って普段から買う?
買いますね。ブックオフでも全然買います。古着ってなかなかデータベース化できないので、本とかよりも掘り出し物に出会いやすいんですよ。
言われてみればそうかも。今日見た36cmの靴とか。
次はこれです。ジュリー・ロンドンっていうジャズボーカルのレコードです。
全然知らない領域だ。
この人、すごく好きなので、レアなレコードではないんですけど見つけたので「救出」するという意味合いで買いました。
このジャケットの人がジュリー・ロンドン? ちょっとエッチじゃない?
そうですね。そういうグラマラスな路線で売ってたところもありますが、歌もめちゃくちゃ良いんですよ。
ヤスミノさんといえば、レコード買ってるイメージがありますね。
少し前に、同僚のマンスーンさんから「大森のブックオフにレコードがめっちゃある」って言われて、夜の19時に当時の家から30~40分かけて急行したことがあります。まだレコードの査定が追い付いてないのか、500円で「これ絶対500円じゃないだろ」っていうレコードが買えたりしました。
へえ、行ってみようかな、大森のブックオフ。
もう大森は狩り尽くしました。
そんな……。
ただ、時折そういうジャックポットタイムがあるので、気を抜いてはいけません。
レコード探しも嗅覚が必要なのか……。
これは何?
ええと……伊丹公子さんって人の詩集ですね。まったく知らない人です。
冒険しましたね。詩が好きなんですか?
それもありますけど、この箱で、箔押しまでしてあって500円だったんですよ。
しかも、元値は12,000円だ! 割引率すごいな!
Amazonでは絶対出会えないだろうなと思って、あえてこの伊丹さんがどんな人かは調べずに買いました。
それって結構ギャンブルじゃないですか? この全集に限らず、その道の大家の本かもしれないし、自費出版かもしれない……。
ブックオフの礼儀というかマナーがあるんですよ。「この本やレコードは価値あるのかな」って、店内では絶対調べない。調べると欲しい気持ちが価値に左右されちゃうんで、自分の”ブックオフ感”を研ぎ澄ますために、直観に従って買うようにしてます。
めちゃくちゃセンスありそうなこと言ってる。
【ちなみに後日調べてみたら……】
伊丹公子さんは1925年、高知県生まれで、尼崎市市制70周年記念歌の作詞なども手掛けられた著名な俳人の方でした。
その他、ヤスミノが買ったもの……
誰かのタイのお土産と思われるTシャツ。
『実験する小説たち』(木原 善彦 著)
小説という構造の中でユニークな試みをしている作品を集めて紹介している本。以前図書館で読んで面白かったので購入。
「TAMA」と書かれた、おそらく多摩地区の消防団がノベルティで作ったと思われるカップ。
遠くから見ると、海外の警察の紋章みたいにも見える。
合計金額:4,520円 (チャリン!)
山下ラジ男が買ったもの
ホビー系が多い! またけっこう趣が違いますね。
30分で選ぶと、自分の輪郭が嫌でも見えてくるのが分かるな……。
まず気になるのはこれですね!
『トランスフォーマー ビーストウォーズ』の主人公・コンボイです。子供のとき観てたんですけど、当時買ってもらえなくて……見つけて衝動買いしちゃった。なんと、2,420円!
安い!
安いんだ、「結構するなぁ」って思っちゃいました。
でもこれ、ちゃんとゴリラにも変形できるんですよ?
そうそう。まあ説明書が無いから無理だろうけど。ちょっと弄ってみるか……。
あ! これね!
あーーーー!
何!? 何の盛り上がり!?
変形の最後に、腰を……
グンってヒネるんだよ。この特徴的な動きがロボっぽくて好きなんだよねー!
めっちゃわかります!!!『ビーストウォーズセカンド』のイカのやつと、実写版『トランスフォーマー』の軍医ラチェットもやってました!
腰ヒネリ、トランスフォーマーあるあるなんだ……。
そんで次は、これね。
コウモリ型の時計! これはもう、一目惚れとしか言いようがない。
たしかに、目につくデザインですね!
なんてったって、顔が良い。
モチーフの選び方がすごいですよね。このポーズのコウモリの内側を時計にしようという。
コウモリの変態オジサン性をよく表してるよね。
……変態オジサン性。
我が家の和室に飾ってるお洒落時計がまったく合ってないので、良い時計が買えてよかった。
コウモリが和室に合うかもわからないですけどね。
↑山下ラジ男宅のお洒落時計
そんで次は、これ!
トレカですか?
いや、これは今放送中の『仮面ライダー ガッチャード』の変身に使うアイテムです!
絵柄がアメコミ風で、仮面ライダーっぽくないですね。
『ガッチャード』って、最初の数話は「これ面白くなるのか……?」ってハラハラしちゃうような感じだったんだけど、このレスラーGが出てきたあたりからめっちゃ面白くなったんだよ。それで印象が強くて、買っちゃいました。
なるほど、記念碑的な意味合いで。
あと値段が33円だったから。
絶対理由そっちだろ。
最後はこれです!
怪獣だ!
『帰ってきたウルトラマン』に出てくる、テロチルスっていう鳥です!
鳥なの!?
基本的に1話完結のシリーズなんですけど、このテロチルスの回は珍しく前後編で。
どんな話なんですか?
説明するのが難しいんだよなぁ。まずこいつ自体は結構強くて、ウルトラマンのスペシウム光線が効かなかったりするんだよ。
この感じで強いんだ。
ウルトラマンとの勝負も熱くてそれも見どころなんだけど、それとは別に、前後編でずっと男女の三角関係が描かれて。
三角関係!? 子供向けじゃなさそう。
ああ、なるほど「怪獣の話と人間ドラマがそれぞれ描かれて、最後にクロスする」みたいなことですか?
いや、最後まで全然絡むことなく終わります。
ええっ。
それもあって印象的な話なんですよね……。味わい深い怪獣です。けっこう値も張ったけど買っちゃった。
いくらですか?
6,000円。
本当に値が張ってる。
制限時間がもっと長かったら買ってなかったかも。30分の制約に背中を押された感はある。
合計金額:9,828円 (チャリンチャリン!)
加味條が買ったもの
買ったな―!
無秩序に欲しいものをカゴに放り込んでいきました。一回やってみたかったんですよね、大人買い。
本が多いですね。
まずは、これです!
『ゴーストハント』全巻!
小野不由美先生だ! 怖いやつね!
少し前に図書館で借りて読んだんですが、手元にも置いておきたいと思って買いました。
どういう話なの?
もともとは90年代に刊行されたティーン向けホラー小説だったんですが、十数年前に大人が読んでもいいように全編的に書き直されて、それがさらに最近文庫化されたものになります。
それだけ読み継がれてるってことですね。
改稿されてはいるんですが、やはり元がティーン向けなので、若干とっつきにくい人もいるだろうなと思うんですよ。建付けとしては、主人公の女子高生と、イケメンな心霊研究者の男の子のラブコメなので。……ただ、本当に怖いです。
そうなの!?
「ティーン向け」とかいう手心の一切ない、容赦ない恐怖描写があるんです。特にこの2冊。
5巻と6巻はヤバいです。5巻はヨーロッパの怪奇小説的な風味の話で、6巻は日本のじっとりとしたホラーで。どっちも違う方向に突き抜けて怖いです。
6巻の副題は『海からくるもの』かぁ。洒落怖の『リゾートバイト』みたいな感じかな?
結構違います。……が、リゾートバイトの作者もこれを読んだかもしれませんね。そして次はホラー小説つながりで、これです!
今村昌弘さんの『でぃすぺる』!
これは、初めましてかもな……。
今村さんはミステリー界でめちゃくちゃ人気の作家さんで、デビュー作の『屍人荘の殺人』は神木隆之介主演で映画化もしてます。
あー、それは聞いたことあります!
この本は最近、宝島社から出た『このホラーがすごい!』でも5位にランクインしてたホラー小説で、ずっと気になってたんですよ。
『でぃすぺる』あらすじ:
寂れ行く町で暮らす3人の小学生が、1年前に起きた殺人事件の真相を暴くため、町に伝わる「七不思議」の謎ときに挑戦するが……。
ジュブナイルものなんだね、面白そう。
ただ単行本って、1冊2,000円くらいするし、ポンポン買うには高いじゃないですか。だからたまにはブックオフで買えると財布が助かるんですよね。
……って言うほど下がってないな。
記事的にはもっと下がってるやつ買った方がいいかなと思いつつ、マジの読みたさで買っちゃいました。
次はゲームソフトです。『戦国無双4 Empires』。
エンパイアーズ……?
いつも思うんですけど、ぶっちゃけ「無双」って全部同じなんじゃないですか?
いやいや、この『Empires』は違うんですよ。ふつうの戦国無双は歴史通りに作られたストーリーを遊ぶんですけど、これは日本地図から好きな国を選んで、天下統一を目指す国盗りゲームなんです。
シミュレーションゲームみたいな感じなんだ。
自分の脳内でストーリーを補完しながら遊ぶのが好きな人にはお勧めです。想像力が続く限り無限に遊べます。
あと、ブックオフでゲーム買うワクワク感を久しぶりに味わいました。レジで店員さんがディスクを持ってきてくれるのを待つ時間、好きなんですよね。
ちょっとわかるかも。
裏面に傷が無いかチェックするくだりは、今日は無かったです。もうやらないのかな、あれは。 そして……
これは買うつもりなかったんですけど、ラスト5分で衝動買いしてしまいました。
ロボット!?
トランスフォーマーの『ビーストウォーズⅡ (セカンド)』に出てきた、敵の強いやつです。たしかネプチューンみたいな名前だったはず(後で調べたら「ゴッドネプチューン」でした)。
あったねーセカンド。コンボイがライオンのやつね!
察しの良い人はパッと見でわかると思うんですけど、これ合体ロボなんですよ。
全っ然わかりませんでした。
ほら、手足にそれぞれ顔が付いてるでしょ?
5体の海の生き物が合体するんです。好きじゃないですか、男児って合体が。
そうかなぁ?
そりゃもう好きですよ。
ここでは合体好き派がマジョリティだった。
ちなみにいくらしたんですか?
6,000円です!
テロチルスと一緒かい!
見た目の高そうさで言ったら、合体ロボに軍配です。
その他、加味條が買ったもの……
どちらもホラー小説の名作。未読だったため購入。
『らせん』は貞子でお馴染み『リング』の続編。『墓地を見下ろす家』は物件ホラーの元祖と言われる作品。
ジャンプ漫画『アクタージュ』の10巻セット。漫画のセット売り、いつか買ってみたかった。
合計金額:18,450円 (チャリンチャリンチャリン!)
やはりブックオフは楽しかった
さて、巨大ブックオフでの買い物をしてきましたが、振り返ってみてどうですか?
最後、自由時間30分はやっぱり短かったですね……。結局、自分の知ってるもののコーナーしか行けなかった。
わかる! 自分のテリトリーがあるんだよね。
僕も結局、いつも見る本のコーナーばっかり見ちゃいました。
掘り出し物を探そうと思ったら、同じところを4回くらい回らないとダメなんですよ。4回見て初めて、自分の「欲しさ」に気付けたりします。
でも、久しぶりに100円小説の棚をじっくり見られたのは楽しかったです。あ行から順番に見て、最終的に時代小説、海外小説の棚まで見るんですよ。
わかります。全部の棚を端からスーッて見ていくんですよね。
大学生のときは金欠だったんで、そうやって100円棚の小説を読み漁ってました。
図書館とブックオフが、日本の文化資本を支えてるのかもしれない。
そうやって、加味條さんが小説を書く下地ができたんだね。
……そうなんです!
今日、ブックオフでホラー小説をたくさん買った加味條ですが……
「上條一輝」名義で書いたホラー小説が、2024年8月に刊行されます!
創元ホラー長編賞受賞作
『深淵のテレパス』
2024年8月16日発売。
YouTubeチャンネル「あしや超常現象調査」を運営する2人組が、心霊否定派の探偵と、肯定派の超能力者の力を借りながら、超常現象に立ち向かうホラーエンタメ小説!
あらすじ:
「変な怪談を聞きに行きませんか?」会社の部下に誘われた大学のオカルト研究会のイベントで、とある怪談を聞いた日を境に高山カレンの日常は怪現象に蝕まれることとなる。暗闇から響く湿り気のある異音、ドブ川のような異臭、足跡の形をした汚水――あの時聞いた”変な怪談”をなぞるかのような現象に追い詰められたカレンは、藁にもすがる思いで「あしや超常現象調査」の二人組に助けを求めるが……選考委員絶賛、創元ホラー長編賞受賞作。
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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