こんにちは。山形出身ライターのストーム叉焼です。
今日は知られざる山形名物、超美味しい駅弁を紹介します。
「牛肉どまん中」です!
知ってる?でしょうね。
オモコロチャンネルでも登場しましたからね。
この「知られざる」が装飾しているのは「お弁当」ではなく「山形名物」の方です。
「牛肉どまん中」は1992年の山形新幹線開業に合わせ、「新杵屋」というお弁当屋さんによって開発された駅弁です。
冷めても美味しくお弁当向きな山形発のブランド米「どまんなか」の上に、特製のタレで煮込んだ牛肉と牛そぼろが敷き詰められたこのお弁当。
濃いめの味付けにギュッと旨味の詰まった牛肉と、その旨味が染み込み、冷めてなお、いやその状態でこそ本領を発揮するご飯のタッグ。シンプルに最強の組み合わせ。
で、この牛肉どまん中、美味しさから大人気となります。なりすぎました。
丁度いいからオモコロチャンネルから引用しちゃえ
その評判から全国の催事場でも販売。知名度を全国的なものとし、「人気駅弁ランキング」的なもので1位を獲得したり、東京駅の弁当屋「駅弁屋 祭」内で恒常販売され、そこでも当たり前みたいに売上1位を獲得したり。
「安定の定番弁当」なんて紹介されたりもする程にもなり、もはや「山形の名物」の部分を置き去りに「超美味い駅弁」として有名になりました。
皆さんこれ山形の弁当って知ってました?意識した事ない人も多いと思います。このお弁当サブタイトルに「米沢名物 牛丼弁当」って一応付いてるんですけど、「米沢」が山形の地名だと気付かない人も大半でしょう。
そんな、地元山形を離れて全国的超メジャー弁当となった牛肉どまん中ですが、実はこの弁当、山形のいくつかの駅(とギリ仙台駅)でしか販売されていない限定バージョンがある事をご存知でしょうか。
そう!ポケモン赤緑における青版!ロックマンエグゼ3におけるBLACK版!
いやまぁこれらはどっちも後に一般販売されてるんですけど。
この弁当はマジの地域限定版!
それがこの「牛肉どまん中 塩味」です!
本来の牛肉どまん中は醤油味の特製ダレで牛肉を煮込んでいますが、こちらは塩だれで味付けしたもの。2010年から作られている新顔です。
……新顔って程新しいものじゃないんですが、存在を知ったのがここ数年の事なので新顔のイメージです。山形に縁ある人、こいつの事知ってました?
わざわざ駅の中の売店や、新幹線のホームにあるNewDaysに行かないと手に入らないので知らない人はずっと知らないままの気がします。俺はどまん中買う時、新幹線の車内販売で買ってたからずっと知りませんでした。
それでは開けてみます(強引に旅情を表現する為無意味に外で食べようとしています)
といっても肉の味付けが違うだけで、それ以外の構成要素は同じなので醤油味と見栄えはほぼ変わりません。
唯一の明確な違いといえば粗挽き胡椒が添えられている事。
これをパラッと振りまして……
頂きます。
美味っ……
ご飯の上に牛肉、という直球極まりない構成は醤油味と同じですが、牛肉への味付けは塩味。その塩味もレモンの酸味のようなアクセントを足されていないストレートなもので、米+牛肉+塩という「そりゃ美味いだろ」という組み合わせでありながら誤魔化しの効かない最小構成。真正面から即美味い醤油味に対して、噛みしめるように旨味を感じたくなるタイプの美味しさ。
米の美味しさ、牛肉の美味しさの自力を味わえる味付けで、偉大過ぎる先輩である醤油味ともスタンスの違うお弁当です。
主張は小さいものの脇を支えるおかず達もナイスアシストをしています。中身は醤油味と共通なのですが、本体の味がよりシンプルな分、彼らの働きがより際立ちます。
個人的にはいい箸休めになる里芋の煮付けと、
妙にプリプリなかまぼこが好きです。
ごちそうさまでした。
こちらの塩味、全国に羽ばたいている醤油味の「牛肉どまん中弁当」と比べ入手経路が非常に限られます。新杵屋様にもお伺いしましたが、催事場への出品も稀であるとの事で、ほぼ山形近辺でしか手に入らないものと思って下さい。
なので、もし山形を訪れる機会があれば、この限定味の存在を思い出してみて下さい。
なお、「塩味も惹かれるけどせっかくならスタンダードな醤油味も食べたい……」とお悩みの方は、弁当を二個食べるか
「三味牛肉どまん中」を探してみて下さい。
こちらも限られた場所でしか売られていませんが、醤油味に加え、限定版の塩、味噌味の三種類が一度に食べ比べできる贅沢なお弁当です。弁当二個食べられない方は是非。
なお会社のHPにも載っておらず、三味どまん中にも入ってませんが、「カレー味の牛肉どまん中」も存在しています。弁当二個食べて下さい。