小説と言えば一人で読むもの……と相場が決まっていますが、なんと3人で楽しむ推理小説があるらしい。
その名は「スカイホープ 最後の飛行」。
“3人で別々の本を読み、話し合いながら推理” とな……? そんな体験したことないっ!
さっそく買ってみました。この本出たの2年前なんですけどね。
犯罪者を追いかける捜査官トーマス、妻に逃げられた管制官ニコラス、夢を追うマジシャン見習いベル。
ラスベガスに向かう飛行機スカイホープ404便で、ハイジャック事件が起こった。犯人はなぜ空港の厳しいセキュリティをくぐり抜け、銃を持ち込めたのか? ハイジャックの目的とは? すべての謎を解き明かしたとき、物語に隠された驚くべき仕掛けに出会う。3人で別々の本を読み、話し合いながら推理。あなたもミステリーの登場人物になれる。
脱出ゲームでお馴染みのSCRAPさんが仕掛ける「スカイホープ」は、3人がそれぞれ別のキャラクターからの視点で物語を読み、知り得た情報を突き合わせながら真相に迫るというゲーム形式の物語体験ができます。
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中身は捜査メモ付きの説明書と、3人×3冊の冊子が封入。
第1章を読む
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情報を突き合わせながら、特設サイトで出される設問に答えていく。
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全て解いたら第2章へ。
という流れで進むので、本の他にネット環境とPC・スマホは是が非でも必要です。間違っても「無人島に行くけど、暇そうだから持っていくか」というノリで「スカイホープ」を買わないでください。
登場人物のトーマス、ニコラス、ベルになりきってゲームスタート。
一章あたり10ページ強の冊子を読んで進めていくので、プレイ時間は2時間半~3時間ぐらいかかるかもしれません。
少なくともこの間は、電話や呼び出しなどを受けない集中できる環境をご用意ください。
https://scrapshuppan.com/skyhope/
↑冊子を読んだら、上の公式サイトに接続して、指示に従いながら設問をクリアしていくだけ。
3人でやってみた感想は……
面白いわ! 3人で本を読むってどういうこと? と思ってたけど、なかなかに斬新な読書体験でした。
ゲームの性質上、詳しいネタバレができないのですが、三者三様の感想をお送りいたします。
いままでミステリーものを鑑賞しているとき、目撃者が「そういえば屋敷から離れに移動する怪しい人影を見ましたねえ」などと後出しで証言することに苛立ちを覚えていました。今回これをプレイすると「いや、しょうがないわ」と許す広い心が手に入ります。なんとなく「今は必要ないだろう…」と判断して言わなかった情報に限って超重大な手がかりだったりする。するもんですね。面白かったです!
自分の妄想や読み飛ばしで、みんなに迷惑をかけてしまった罪悪感が1章の終わりに重くのしかかってきました。無理の谷に迷い込むと、プレッシャーで泣き叫びそうになります。しかし、クリアできた時には脳が許されて気持ちいいので、全部ふくめて最高でした! 脳を結構使うので、糖分があるといいです。
3つの視点からの情報を整理して突き合わせるという知的エクササイズ!
1人でやるとすぐヒントを見ちゃってると思うんですが、3人でやると最後まで諦めずに戦おうという気持ちになるので、より面白いですね。人によって「この書き方は怪しいぞ…」と引っかかる文章表現などが違い、そういう部分にも他人と自分との違いを感じて興味深かったです。
みんな遊んでみてね!