映画鑑賞が趣味なので、2月前半に「良い」と思った映画をご紹介させていただきます

 

 

 

 

 

■ザ・スリープ・カース(2017・中国/香港)

 

【あらすじ】

ラム教授は「眠らなくても疲れない体ほし〜っ」と不眠の研究を続けているのだが、元フィアンセのモニークから特殊性不眠症のケがある家族を診て欲しいという告白を受ける。やがてモニーク本人にも不眠症の症状があらわれたので臨床実験を兼ねた睡眠の研究を行うことにしたが、ラム教授は何故ここまで不眠に関する研究に没頭するのだろうか?果たして不眠の謎を解き明かせるのか?な話

 

ちょっとこれは久々に凄まじいモンを見た…って感じでした。眠りにまつわる研究をしてる教授を軸にしてホラーやオカルトの基本をしっかり抑えながら終盤全く予想してなかった信じられないほどショッキングな残虐描写シーンの数々を見て座席でバク宙するほどひっくり返ってまたちゃんと座れてしまうくらいの凄さでした。ハーマン・ヤオ監督とアンソニー・ウォン主演ということで分かる人にはだいたいのテイストは分かりそうですが、知らない方はそのまま前情報を入れずに見ると本当の本当にビックリすると思います(現に私がそうだったので間違いない)

 

不眠の研究に没頭するラム教授のもとに不眠症治療の依頼が来る…という流れから、中盤はラム教授の父親の過去編に突入。戦時中の香港を舞台にオラオラな日本軍が虐げるタフな状況でラム父がどう生きたかを描くパートで、これが意外に長い!けど実に丁寧で終盤の展開に活きてきてましたね。日本軍や慰安婦などかなりセンシティブな描写が続いて「どうつながんの?」と見ていたら、まさかこうとは…うっっ、今思い出しても凄い!上記の戦時描写に1000億点のグロシーンが含まれるおかげで日本公開が一時絶望視されてただけに公開に踏み切れたのはアッパレ!

 

 

 

 

 

 

■ハロウィン(1978・アメリカ)

 

【あらすじ】

幼少時に姉を包丁で刺し殺して精神病院に入れられたマイケルは善悪という概念を持たず、心に計り知れない邪悪を抱えていた。15年後に移送中に脱走して向かった先は、ストロード家に引き取られた唯一の家族、妹のローリーの元だった。時はハロウィン。恐ろしいマスクをかぶったマイケル=ブギーマンがやってくる!な話

 

1978年のホラー自主制作映画。ウルトラスーパー大ヒットして続編やリメイクが数々作られたりオンライン対戦鬼ごっこゲーム「Dead by Daylight」でもマイケル&ローリーが課金キャラとして使えたり現在でも目覚ましい活躍っぷり。で、2019年4月に公開されるやつがそのシリーズを全部無視した「今作の正統続編」という強気の位置付けとのことで、予習。低予算の自主制作映画で1978年製ってことで残酷な演出はほぼゼロでありながら、後世に残る名作だけあって目が離せなくなるカメラワークやアイデア溢れる雰囲気作りで充分に怖さが追求された仕上がりになっててさすがだな〜と思いました

 

マイケルの、ローリーへのストーキング行為の距離感が実に絶妙で、遠くからひたすらじ〜っと見つめては煙のように消え、盗んだ車ですれ違う時はギリギリその顔が見えなかったり、暗闇からぬっと出てきてはまた消えたり…この鮮やかな身のこなしが今でも通用するほど恐怖です。監督自身が作った不穏なBGMも緊張感を煽って素晴らしいのに加えて「家」の使い方もまたGOOD。本来なら安全圏なはずなのに気がついたら中に入り込んでる怖さと、鍵をかけられてなかなか外に逃げられない+入れない…という、内から外から家というギミックを効果的に使ってる印象がありました。ただローリーがマイケルの妹っていう設定が全く出てこなくて何でここまで執着してるのかは初見では謎でしたね。2019年版はこの設定生きてるのだろうか…?

 

 

 

 

 

 

■移動都市/モータル・エンジン(2018・アメリカ/ニュージーランド)

 

【あらすじ】

60分で全世界を崩壊させた戦争(何だそれは?)から生き延びた人類は、移動する都市を建設して生きる道を選んだ(なんでそうなる?)。巨大移動要塞都市ロンドン(何それ?)は、小さな移動都市を食い尽くし(どういうこと?)成長を続けていた(本当に何?)が、そこに立ち向かうのは一人の少女だった…な話

 

3/1公開ですが、試写会で見ました。さて上記の通り余りにも無茶苦茶すぎる話ですが、いったんそういうところを海よりも広い大きな心で全部受け入れてから見ると100兆度の熱く煮えたぎる爆熱で130分エンジン全開で突っ走る少年マンガのような展開がもう最高すぎて笑っちゃいました。本当に本当に熱い!!まさにスーパーアクションエンタメポップコーンムービーの最高峰!

 

前提やロンドンの脅威、世界関係を端的に説明するためにまずロンドンが小さい移動都市を食うシーンから始まるんですが、開幕からすでにフルスロットル!!!こっちの準備できてないのに!逃げ惑う小さい都市!!迫り来るロンドン!!とんでもない大迫力!!そしてロンドン前方の門が開いてあえなく小都市が飲み込まれ、門が閉まってタイトルがドーン!「M O R T A L E N G I N E」!!!!この間約5分!!この時点でもう完全に心掴まれました…あとは原作小説のエピソードをかなり詰め込んだ仕上がりになっています

 

 

 

 

 

 

■オッズ(2018・アメリカ)

 

【あらすじ】

とある「ゲーム」に挑戦するプレイヤー(女)は、ゲームマスター(男)に連れられ密室へ。オンラインで監視され世界中に散らばる20人のプレイヤーが同時に体を張ったガマン対決6番勝負にチャレンジして最後まで脱落しなければ賞金100万ドルゲット。姿の見えない対戦者に目の前の嫌なゲームマスター、早く勝って帰りたい〜!

 

メインの登場人物2人・舞台は密室のみという割とこすられてるシチュエーションで、賞金のために過酷なゲームに挑戦する女の話。ゲーム自体は1つ目が「ろうそくの火の上に手をかざして耐えられるかなゲーム」、2つ目が「『何か』が入ってる木箱に片足突っ込んで耐えられるかなゲーム」など、段階を踏むごとにかなりキツくなってくる(一個バラエティ番組みたいなやつもある)もののそれ自体はかなり地味。でもほかの挑戦者が別のところにいて目の前にいるゲームマスターの仕切りでクリアかどうかが判断されるので「いつまで耐えればいいの〜!!グエ〜!?!」てなっちゃう様子はなかなか良かったですね

 

 

 

 

 

 

■アリータ:バトルエンジェル(2019・アメリカ/カナダ)

 

【あらすじ】

没落戦争から300年後、世界は勝ち組が住む空中都市「ザレム」と負け組の地表の街「アイアン・シティ」に二分されていた。機械医師イドはある日鉄クズの中からサイボーグ少女の一部を見つける。過去の記憶を失った少女にボディパーツを補完してアリータと名をつけたが、彼女は300年前に作られた超最強バトルサイボーグだった!な話

 

2/22公開ですが、試写会にて。日本の漫画「銃夢」を原作としたジェームズ・キャメロン製作のSFバトルアクションということで期待は否が応でも高まりますが、いや〜そんな期待値を超えるカッコよさ!映像美に関しては最近の技術の進歩によってかなり目が肥えてる方だけど、くぅ〜〜!と感情が沸き上がる素晴らしさでした

 

体の一部分だけ機械な人が当たり前に歩いてるメカニカルな世界観、貧富の差激しい上下の都市の設定、戦闘特化型サイボーグの見た目のバラエティ豊かさ、サイバネティクス格闘術「機甲術(パンツァークンスト)」の語感を含めたカッコよさ、スピード感溢れる激しいモーターボールなど、割と詰め込みまくってる割にストーリーはかなり分かりやすく噛み砕いてくれてて原作未読でも問題なく楽しめると思います。アリータの目のでかさは予告の時点ではかなり違和感あるという意見はあったかもしれないけど、この目のでかさがアリータの背負った決意と覚悟に比例しておるので見てるうちは全く気にならなかったですね。戦う強い女はどんなジャンルでも最高!

 

 

 

 

 

 

■後半も書きます

月2回お届け予定で、2月後半にも書きます

 

※Filmarksで書いたレビューに微調整を加えて書いています。更新頻度はこちらのほうが多いし早いので、合わせてフォローしてみてください

 

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