家族からの許可を取る

とはいえ……。

記事の題材として扱わせてもらう以上、まずは祖父からのOKを貰う必要がある。

っていうか、そもそも祖父はあのときの発言を覚えているのか?

 

僕「…と、言うわけなんだけど。あのときの発言、おじいちゃん覚えてる?」

祖父「おお~…」

 

「おお~???」

あっ、無理っぽい。覚えてないわコレ。

 

僕「え、え~とじゃあ。そういう挑戦を、俺がやってもいいかな?」

 

「お、おお~??」

どっち?

 

まぁ、葬儀が終わった直後に、孫からこんな話を持ち掛けられても困るよね。

こういうとき、嫌な親族から遺産相続について揉め事起こされるほうがまだリアルだもんね。

 

仕方が無いので、家族にも相談してみる。

 

/ ドッ \

 

ウケちゃった。

父「トラックいっぱいの? パン?」
母「なんで?」
妹「アッハッハッハ」
祖父「おかしなことを言いよる」

待って待って待って。違う違う違う。

祖父の発言のハズなのに、なぜか僕が笑われている。笑うな。馬鹿どもが。こちとら喪中だぞ。

 

しばらくの間、こんな感じのやりとりをしたのち、

「まぁ、やってみたら? おばあちゃんも喜ぶだろうし」

と、父から承認を貰うことができた。おーし。

 

企画概要

東京に戻ってきた

これから僕がやってくことはシンプル。

 

パンを買って

 

重さを測って

 

食べる

そんだけ。

 

目標は「軽トラックの荷台いっぱい」

※山師だった祖父は仕事として軽トラックを重宝していたので、「トラック」は「軽トラック」を指している

つまり、「軽トラの最大積載量」で考えればいいってことですね。

そして積載量ですが……

 

350kgさ、さんびゃく…。

グラムに換算すると、350,000g。さ、さんじゅうまん…。

フリーザの戦闘力じゃねーんだから。

 

さすがにそれだけの量のパンを一度に食べれるわけもなく、また、用意する予算も無いので

 

・今後、僕がパンを食べるときには事前に重さを測る

・重量の総合計が350kgに到達したら目標達成

・食べたパンの味に対して、一言二言の感想を書いていく(そうでもしないと、おっさんがただパンを食べるだけの企画になっちゃうから)

 

をルールとします。

期間もとくに設けず、気長にやっていきましょう。無理して食べるのが一番良くないし。

 

間を埋めるためのパン(フリー写真)

また、基本的に計測したパンの重量を個別で公開することはしません。

 

「むむ…? このパン、以前に測ったよりも重さが減ってる? ステルス値上げじゃん!」みたいなことをこの記事の目的としないからです。

なので、「ある程度食べたら、重量の合計を記載」みたいな形式で進めてきます。

 

挑戦開始

2024年9月。挑戦が始まる。

 

ローソンストア100「フィッシュバーガー」

記念すべき最初のパンは100ローの「フィッシュバーガー」。

好きなんすよね~、これ~。

100ローって100円の商品がメインだけど、これにはプラス50円払うだけの価値があると思う。

値段の割にそこそこ厚めのフィッシュフライ。これは重さも期待できそう。

 

ローソンストア100「ハムカツポテトサラダロール」

これも100ローの中でかなり好き。

ハムとカツとポテトサラダを一度に味わえる欲張りセット。欲張りな分、重さがあると信じたい。

 

ローソンストア100「大きなあんぱん」

商品名に「大きな」と冠してる以上、重量を稼げるはず。

 

うめぇ~

さて、肝心の重量はどれぐらいかな……

 

ここまでの合計:400g(残り349,000g)

絶望。

HPが果てしないボスキャラと相対してる気分だ…。

 

ま…まぁ、まだ始まったばかりだし? ここからだし?

まだまだ食ってくぞ!

 

ファミリーマート「クランベリー&チーズクリームパン」

これも美味いんだよな~。

クリームチーズのしっとり感とベリーの酸味がちょうど良い塩梅でマッチしてる。ファミマでパン買うときは大体コレ。

しっとり=重い の算段。

 

ファミリーマート「もちっと食感の北海道メロンパン」

メロン果汁入りのクリームがリッチな味わい。いいね。

「もちっ」としてる = 中身が詰まってる=重い。

 

山崎製パン「大きなハム&たまご」

ジュワッジュワと衣とハム&たまごペーストが欲望を忠実に満たしてくれる。

「大きな~」←そんなん重いに決まっとりますわ(笑)

 

ローソンストア100「たっぷりコーンパン」

こぼれんばかりのコーンクリーム。重そっ。

 

YKバーキングカンパニー「オレンジブレッド」

これ、マジで好き。

オレンジピールが練りこまれた生地は、爽やかな味わいを持たせてくれる。一時期こればっか食ってた。2枚入りなので重いハズ。

 

ヤマザキ「厚焼き玉子風蒸しぱん」

うめ~。濃い目の玉子味がたまらない。厚い=重い。反論あります?

 

Pasco 「たっぷりツナマヨネーズ」

けっきょくね~、ツナ系のパンが一番美味ぇのよな。シャキシャキ食感のツナマヨが心地いい。

「たっぷり」なら重いに決まっとろうがッ!

 

伊藤製パン「大きなコロッケバーガー ソース&マヨ」

近所の「まいばすけっと」でよく買う。大きくて最高(重そうだから)。

 

西友「パン耳で作ったシュガーラスク」

値引きされてたから買った。

 

フジパン「スナックサンド タマゴ」

スナックサンドのなかだと、なんやかんやでタマゴが一番好き。こういうのがね~、案外重いのよな~。

 

「どっかのスーパーで買ったパン」

この日は友達の家に遊びに。近くのスーパーで買った総菜パン。

 


初めて訪れるスーパーのベーカーリーコーナーに売ってる総菜パン、なんか魅力的よね。

 

第一パン「おおきなデニッシュ リンゴ」

「大きなデニッシュシリーズ」の中では、これが一番うまい。デカい=重いだし。

 

BIG&HAPPY

この企画においてはことさらほんとにね。

 

ヤマザキ「レーズンフレンチトースト」

しっとりふわふわ。レーズンの酸味がアクセント。

レーズンが入ってる分、重いと信じたい。信じることしかできない。

 

ヤマザキ「いもむしパン」

ちいかわは読んだことないけどなんか売ってたから買った。

少しでも重ければッイイよねッ!!

 

ヤマザキ「北海道チーズケーキ」

出ました! 蒸しケーキパン界の王者! 覇者!

もう数え切れないぐらい食べてきたけどさ…。食べるたび、新鮮な気分にならない? そんなことない?

 

見よ。このみっちりとしたもっちり感。これで重くなかったら逆に嘘よ。

 

セブンイレブン「たまごと発酵バターのフレンチトースト」

これも美味いよね~~~。厚切りだからこその「ガッシュガッシュ」とした食感が至高。厚切りだからこその重さを期待。

 

LAWSON「ダブルホイップデニッシュ」

これ初めて食べたんだけどめちゃくちゃ美味かった。やや硬め食感のデニッシュとふわっふわなクリームとの相性が抜群。

「天使の絨毯」

唐突になに言ってんだと思われそうだけど、そんな単語が、ふと頭に浮かんできた。

 

モグモグ……

さて、けっこう食べてきたぞ。かなり稼げたハズ。

ここまでの重量は……

 

ここまでの合計:3,749g(残り346,251g)

ちくしょうめが…ッ!

パン…ッ! 重くなさすぎる…ッ!

 

パン…こちらを幸せにしてくれるのに、重くないなんて…。理想の恋人じゃねーんだからさ。

 

食べ~の

その後も、パンを買っては測って食べる…の生活が続いた。

 

ここまでの合計:5,015g(残り344,985g)

 

挑戦開始から約2ヵ月。終わりがまったく見えない。

 

帰省

この日。祖母の四十九日で実家へ。

 

ばぁちゃん…。俺、東京でもたくさん食べとるでなぁ…。安心して天国に行ってね。

まぁ、あと344,985グラム食べなきゃだから、マジでたくさんなんだけど。

 

う~ん…。

しかし、もっと重いパンとなるとなぁ………。

 

 

……。

 

 

あっ。

 

コメダ珈琲「みそカツパン」

コメダ最高!!!

 

すごい。お皿の重さを差し引くと、一回で約500グラムも稼げた。

 

「個々の重さは掲載しない」と書いたけど……。

あまりにも規格外だったので記載させていただきました。

むしろ書かないほうが無礼。

「大艦(たいかん)」。そんな言葉が脳裏をよぎる

 

盲点。

視野を広げれば、世の中にはもっともっと重いパンはある! あるのだ!

そう。視野を広げれば………

 

マクドナルド「倍テリヤキチキンフィレオ」

倍マック最高!

 

マックもあった! 

この世に倍マックがあってくれてほんと良かった!

 

事前に調べた情報では、マックのメニューの中では、この「倍てりやきチキンフィレオ」がもっとも重量があるらしい。

まぁたしかに、「鶏むね肉2枚重ね」+「たっぷりのてりやきソース」、重くないわけがない!

 

味としても、企画的にも、まさに「I’m lovin’ it(訳:私のお気に入り)」。

 

父から電話が

再現写真

そんな日々を送りながら時間は流れていき……。

2025年2月中旬。実家の父から電話がかかってきた。

 

僕「あ、どうしたの?」

 

父「葬式のとき、たかやがじいちゃんに『あのときの発言覚えてる?』って聞いたときあったら?」

 

僕「うん。じいちゃんまったく覚えとらんかったけどね」

 

父「それが、あのあと、おじいちゃん思い出したらしいんだわ

 

僕「えっ!」

 

父「そもそもだけど、ばぁちゃんって昔から『もっと食べなんよ』が口癖だったら?」

 

僕「うん」

 

父「で、おばあちゃんは生前、じいちゃんに相談してたらしいのよ」

 

僕「相談?」

 

 

父「『もしも自分が先に死んだら、孫たちには、めいっぱいご飯を食べさせてほしい』って

 

僕「………」

 

父「それこそ、『トラックいっぱいになるまで積んだパンでもおにぎりでも、なんでも』って

 

僕「………」

 

父「でも、おじいちゃんの中で、孫に素直に伝えるのも恥ずかしかったみたいで…。『自分一人で食ったる!』みたいな発言をしたんだってさ」

 

僕「……つまり、『トラックいっぱい~』の発端は、おばあちゃんの遺言的なことでもあるってこと?

 

父「そういうこと!」

 

僕「……………そっか」

 

………。

 

 

…………およ(泣)

 

 

…………およよよよよよ(泣)

 

 

………………………………………………………。

 

 

美談すぎて
逆に嘘くさい

 

本当にこんな感じの内容の電話がありました。

 

いや……こんなこと言うのアレだけど……。

じいちゃん、やったかもな~。

 

なんかな~。なんか盛ってる気がするな~。

というかたぶん、これ、両親も噛んでるわ。

僕は家族なんでね、分かるんですけど。こういうときの両親、やたらと美談にしようとするきらいある。

「せっかく記事にするなら、こういうのあったほうがいいよ」のヤツかも。美談の仕送り。

う~ん…。やっぱり、あの時の祖父の発言は「イキってた」が真実だと思うよ。俺は。

 

でもまぁ、どっちでもいいかな。

真実なんてどうでもいい。

 

じいちゃんのイキり発言もそうだけどさ。

家族が家族に話す内容なんて、盛ってるぐらいがちょうど良いもんね。

一番近い関係だからこそ、「ま~たそんなこと言って~」みたいな、そんなことを言える間柄が健全だと思う。我が家はそれでいいじゃないか。

 

 

……………………ん?

 

 

盛る………

 

 

盛る………

 

????「???????」

ハァッ…ハァッ……

 

ハァッハァッハァッハァッハァッハァッハァッハァッハァッハァッハァッハァッハァッハァッハァッハァッハァッハァッハァッハァッハァッハァッハァッハァッハァッハァッハァッハァッハァッハァッハァッハァッ…!

 

 

んぴィ~~♡♡♡

ピザだ。ピザもあった。

 

測りに乗せられないじゃない(笑)

一瞬、「ピザってパンに含まれるのかな?」とも考えたが、でも、お寿司と比べたらピザはパンなので良しとする。

 

分割して測った

総重量、739g

ミ、ミートマックス……!

 

ドミノピザの中でもより具材が盛られてる(=重そう)なメニューをチョイス。

表面にこれでもかと敷き詰められた、4種類の肉。

ゴロッゴロの肉!

イカれちゃうよ、こんなん。ぶっ飛ぶぞマジで。

重さも一気に稼げるし…。

この挑戦の攻略法、見つけました。ピザです。

 

 

【まとめ】まだまだ続く

そんなわけで、現時点(2025年3月24日)の合計は……

 

ここまでの合計:13,103g(残り336,897g)

ぜんぜん足りませんね。やば。

冒頭でも書いた通り、この挑戦は現在も継続中です。

今後は、↓のスプレッドシートにメモしていく形で進行していきます。

 

https://docs.google.com/spreadsheets/d/1VACO7PHJ0bN3y6gHqxJ1e3fyiYFy7g-o1ps1yYpOiJo/edit?usp=sharing

 

正直、完遂してから記事にしたかったんですが……。

まぁあと数年はかかるだろうし…。

 

あと、べつに僕、毎日パンを食べてるわけじゃないんですよね…。

ぶっちゃけ、米のほうが好きだし。

いや、もちろんパンも好きだけど。それでも一番好きな食べ物、海鮮丼だし。

 

まぁ、ほら、最近はお米の価格も高騰してるし?

これを機に、自分の食のサイクルにパンを増やしてくのもアリなんじゃないかな~と。

そういうアレコレもあって、このタイミングで記事にさせていただきました。

また、なんらかの進展があり次第、報告していきますね。

(でも「あっ、無理かも」と思ったら途中でやめます。許して)

 

とにかく、僕がこの記事で伝えたかったことは、

「誰かが亡くなっても、それでも残された側の人生は続いてくんだな~」

っていう、まぁ、超当たり前のことなんですけども。

僕はこの歳で初めて葬儀に参列して、ようやくそのことに気づいたんですよね。

 

ならば、僕はその時間を使って、祖父のあのときの「イキり」を成就させたい。

祖母の想いを汲んであげたい。

それが、自分の役目だと信じております。

 

 

次ページ:追記
(※計算方法間違っとりました)