宇宙篇

某日、某所。
奇跡的にアポイントが取れた宇宙に詳しい人との約束の日。
ものすごく緊張しています。

宇宙に詳しい人に、「この宇宙は」から始まる断定文で自説をのたまって良いのだろうか。
直前になって後悔し始めました。
すごく怒られないだろうか?
まあ、事前に趣旨を伝えて取材OKしてくれたんだから、真面目にやれば大丈夫でしょ
例の理系の友人も召喚しました。1人じゃ不安すぎたので。
あ、来たぞ!

宇宙の人だ~~!!
ああっす、ッスー、ッッス!!!(本日はお忙しいところありがとうございます。お話伺えるのを楽しみにしておりました。取材にあまり慣れておらずご迷惑をお掛けしますが、どうぞよろしくお願いいたします)
こちらこそ、よろしくお願いします!
宇宙さん(仮名):
東京大学卒業後、東京大学大学院・理学系研究科にて博士(理学)号取得。専攻は宇宙科学。現在は某企業に勤めている。
まさに、「宇宙に詳しい人」としか言いようのないスゴい人が取材を受けてくれました。
突然、妙な取材をお願いしてすみません!
いえいえ、私でお役に立てることがあれば。
事前にざっくり内容をお伝えしていたと思いますが、率直にどう感じましたか?
そうですね、正直ものすごく濃い話だったのでびっくりしました。私も宇宙の研究をしていたのは少し前の話なので、久しぶりにいろいろ文献を読み返してきましたよ!
ありがたい・・・

理系の友人が場を回してくれています。
改めて、宇宙に詳しい人に聞きたいことをおさらいすると、

「スクリーンセーバーがループするのと同じ考え方を、宇宙全体の仕組みにも適用できるか?」という話ですね。
(改めて、何を言っているんだ)
もちろん私も全ての研究分野を網羅しているわけではないですし、私が研究の世界を離れてからアップデートされたこともあるかもしれないので、あくまで私の知っている・思っている範囲の話だと思ってください
とりあえず怒られなかったことに安心しつつ、徐々に本題に入っていきましょう。
※注:本題まで少し長い上に、本題も長いですが、道中を楽しんでもらえたら嬉しいです。僕は止まらないし急がないです。
そもそも物理学って何?
まず、宇宙さんの研究領域について教えていただけますか?
ペンギンさんって文系理系どっちでしたか?
文系です!高校の成績は、世界史が5/5段階で、物理は6/100点でした!
よくそれでこんな記事書こうと思ったな

では、「そもそも物理学にどういう種類があるのか」からざっくりお話ししますね
物理学は大きく「理論物理」と「実験物理」に分かれていて、僕の研究は「理論物理」に属しています

実験物理は、読んでそのまま、実験を通じて新しい法則を発見したり、法則の確からしさを高めたりする仕事です。
一方の理論物理は、あえてすごい雑に言うと「妄想」ですね
妄想!?
そうです。究極的には実験でマルバツを確かめられないことも含めて考えたり予想するのが仕事の人たちです。
もちろん「妄想」だけで終わらずに、実験などの結果で「正しい」と認められたり、逆にリジェクト(否定)されたりもしますけど
リジェクトって「排撃」じゃないんですね
「空島編」の排撃貝ね
ペンギンさんが言っている「宇宙が2周目に入るのか?」も、実験ではまず答えが出せないじゃないですか?
ですからアレも、一応ジャンルとしては「理論物理」に入りますね

で、物理学史上は基本的に、
物理学史!?
はい、物理学史。物理学の歴史です
教科のゴジータみたいな
物理学史は、「もっと小さくできないか?」という方向で探究が進んできています。
たとえば昔は「原子」が物質の一番小さな単位と思われてましたが、原子ってめちゃくちゃ種類多いじゃないですか?
そんなに種類が多いのに、本当に原子が「一番小さい単位」といえるのか?と
みんな原子を「1円」と思ってたけど、実は「10円」で、本当はもっと両替できるんじゃないか?ということですね
そうです。それで実際、「陽子」「電子」とか、あるいはもっと小さい「素粒子」とかにどんどん両替されています
ふむふむ

こんな必死にノート取ったの、いつぶりだろう
でも、物理学がどんどん両替するノリだとすると、1万円札(宇宙)の研究はどういう理屈でやってるんですか?
研究分野によりますけど、私の役割は両替ではなくて、両替されたりして出来たいろんな理論をうまく組み合わせて、宇宙について考えることでした。
素粒子論もそうですし、相対性理論とか、量子論とか、あと近いところだとダークマターとか…
単語としては有名だけどよくわからない概念を、カレーの材料みたいなテンションでさらっと列挙するのカッコ良すぎる
物理学の究極目標
本題に入る前に、もうちょっとだけ知ってもらいたいのが「標準模型」の話で
またそそられる単語が出てきた

これもざっくりになっちゃうんですけど、要は「17個の素粒子+3つの力(強い力、弱い力、電磁気力)」だけで物質の仕組みや動きを説明し切れます!という理論です。
物理学の理論の中でも、これは妄想じゃなくてめちゃくちゃ決定版に近いヤツですよね
でも、この中には「重力」が含まれてないんですよ
出た、重力!僕の理論も重力の要素を入れてたら、もっとサマになりそうですよね
こんな丁寧に「理論とは何か」を説明してくれてるんだから、「僕の理論」とか言わない方が良いよ
たとえば、宇宙映画でもよく重力の話が出てくるじゃないですか?
宇宙のように重力が大事そうな領域のことは、標準模型だけだとキレイに説明し切れないんですよ

というのもあって、物理学の究極目標の一つに「標準模型+重力」を1つにまとめた理論を作りたい!というのがありまして
これを「万物の理論〔Theory of Everything〕」といいます
名前が尊大すぎる
万物の理論をもし完成させたら超超超ノーベル賞っていうくらい、待望されてるんですがいまだに出来てません。これ出来たら超キレイなんですけどね
キレイ?
そう、キレイ
キレイって、どういう意味なんですか?答えが出せるならキレイでも汚くてもどっちでも良いのでは?
あ~!

たしかに「キレイ」って当たり前に使ってますけど、伝わらないですよね。
僕たちは普段の会話でも、「この理論はキレイだから良いね」「あの理論は汚いからダメだね」って言ってますね。
理論がリジェクトされるかどうかの判断の1つにも、キレイか汚いかというのは実際あります
キレイって、公式が短いみたいなことですか?
う~ん、ちょっと違うかも
たとえば、万物の理論になろうとしたけどなれなかった理論もいっぱいありまして、
なんでなれなかったかというと、要は汚いからなんですよね

めっちゃ楽しそうに話を聞いている友人
「理論物理は妄想だ」って最初に言いましたけど、じゃあどうやって妄想の正しさを確かめるかというと、作った理論でいろんな計算をしてみて、それが実際の実験結果とぴったり一致するかどうかをチェックするんですよ
つまり、理論の前提が現実とマッチしてるか確かめてるってことですよね


「ほらね」という顔でこっちを見る友人
もし一致しなかった場合は、基本的には理論の方が間違ってるってことなので、「じゃあこういう要素も理論に加えなきゃ」とか「こういうケースの時だけこう計算するルールにしよう」みたいに、どんどん理論がツギハギ状態になっていくんですよね
確かにそれは汚くて嫌だなあ
それが一定レベルを超えると、シンプルな理論で現実世界を説明できなくなるので、汚い理論=リジェクト、となるわけです
つまり物理学は、単純により正しい理論を追求したいだけというより、シンプルな1つの理論で「生命」「宇宙」など世の中の全てを説明できる方法を探したい学問でもあるということですね
理系なのに、絶妙に美学みたいな要素が絡んでて面白い・・・
スクリーンセーバー理論の考察
ふー、やっと本題に入れますね!
プロの人たちが「理論」をどれくらい丁寧に考えているのかが、すごいよくわかりました
「スクリーンセーバー理論」なんて、とてもじゃないけど言えないね
全然良いと思いますけどね。リジェクトされるかもしれませんが

いや~~、この話をもらってすごい色々考えたんです。

本当に、考えたことすらないくらいぶっ飛んだ話で、でも言いたいことはまあわかるんですよね。だから、物理学的にもめっちゃ面白い話だなと思いました。
というのもあって、敢えて「物理学とはそもそも何か」から話させてもらいました

確かに、球がカンカンカンカンしているうちに、銀河ができて、星が生まれて、生命のもとになる炭素が生まれて、「私」が存在して・・・っていうのは、考え方としては間違ってないんですよね。
宇宙の始まりは、素粒子がカンカンカンカンしてより大きな原子になって、さらにカンカンカンカンしているうちに銀河や星が生まれていったとされています

それで、星の中でもまたカンカンカンカン始まって、新しいタイプの球が生まれて、その星が超新星爆発を起こして球が飛び散ります。
その新しい球が炭素とかだったりするので、実は私たちは星のカケラでできている、なんて話もありますね
やはり、宇宙もカンカンカンカンしてるんですね
その上で、じゃあ「宇宙はスクリーンセーバーである(=ループする)」説に対して、一旦結論を言うと、
ゴクリ・・・

宇宙はスクリーンセーバーじゃないです
だあぁ~~~!!
なぜかというと、聞いたことあると思うんですけど宇宙ってものすごいスピードで膨張し続けてるんですよ。
つまり、スクリーンセーバーでいうところのモニターそのものがグングン大きくなってます。
モニターが大きくなれば当然、球が壁に当たって跳ね返るタイミングもズレ続けるので、スクリーンセーバーみたいにシンプルにループすることはないでしょうね


「ほらね」という顔でこっちを見る友人②
いとも簡単にリジェクトされた・・・
宇宙を真面目に研究してた人が、わざわざこちらに寄り添って「スクリーンセーバーでいうところの」って言ってくれるのありがたすぎる
いや、でも、なあ
「する」と思うけどなあ
理論じゃなさすぎる
でも、さすがにこれだけお答えしてもペンギンさんが納得しないと思って、
おっ!?
スクリーンセーバー理論で言いたいことを、一旦広めに「完全に同じ宇宙が再現される可能性があるか?」という捉え方にしてみると、2つ可能性があるかもということを今日考えてきました
宇宙さん・・・(仮名)
①宇宙が収縮に転じる可能性
1つ目の可能性は、宇宙の膨張がどこかで止まって収縮することによるループです

さっき言った通り、宇宙は膨張し続けているのでこのままだとループしないんですが、

何かの拍子で膨張が止まって収縮し始めるとしましょう

収縮し続けると、やがては宇宙が1点にギュッと集中することになります

で、今の宇宙の最初の時と同じようにまたビッグバンが起こって、2度目の膨張が始まる

この膨張と収縮、そしてビッグバンからまた膨張・・・というサイクルがぐるぐるぐるぐるず~~~~っと続いていった結果、いずれ現在と完全に同じ宇宙が形成される、という考え方です。
宇宙が膨張と収縮を繰り返すという説は、バウンスユニバース(直訳:弾む宇宙)という言葉で呼ばれることもあります。
宇宙そのものが生まれて死ぬまでが1回で、それを無数に繰り返すことになるので、あまりにも気が遠くなるようなサイクルですが・・・
良い!!!!
全然これでも僕はOKです!
「僕は」なんてことないだろ、物理学に
何年かかっても全然大丈夫なので、ループお願いします!

ですがこの説は、物理学界の結論としてはほぼ確で「無し」です
またリジェクトか・・・
その理由を解説するとものすごくややこしいんですが、

宇宙が収縮するためには、①・②の少なくともどちらか一方を満たす必要があって、
全勝じゃなくても良いならいけますって!

①・②どちらも現実の観測(≒実験)結果と矛盾しているので、

おそらく宇宙が収縮し始めることはないだろう、と言われてますね
なので、すみません、おそらくループはしないです
そうですか・・・
でも、ループものの作品でメシ食ってる作家さんとかもいるんですよ?
勝手に背負うな
②超弦理論とマルチバースの可能性

で、2つ目の可能性なんですが・・・
もう入りの雰囲気からしてリジェクトか・・・?
いや、こっちは本当に可能性なくはないやつなんですが、ちょっとあまりにも難しすぎる話なので、・・・

さっき、万物の理論の話をしましたよね。標準模型に重力を加えて自然界のすべてを説明する理論です
万物の理論は未完成なのですが、それに今一番近いと言われている理論が「超弦理論」です。「超ひも理論」とも呼ばれます
また、聞いたことあるけど迂闊に触れない単語だ
超弦理論は、僕ら理論物理の界隈でも極北といいますか。僕もよく理解できていない理論です。
超弦理論を研究している人たちは、僕からすれば仙人みたいに見えます

今の物理学では、「陽子」「電子」レベルの振舞い(≒カンカンカンカン)は分かっているんですが、それより小さい「素粒子」の振舞いはまだ完全には分かってない部分があるんですよね
「振舞い」も、良い表現だなあ。数学の田中先生が言ってた「ここにyを代入してあげる」に近い

そんな素粒子の振舞いを説明しようとしているのが、「超弦理論」です。
最初の方で話した「一番小さい単位」を「弦(≒ひも)状」と考える理論ですね
「S」みたいな形のひもが、宇宙中をうようよしてるってことですか?飛蚊症みたいに
えーっと、一応「ひも」ではあります。正確には10次元の「ひも」なんですが
はい、はい、10次元の「ひも」ですね(笑顔)
『「ひも」なので粒状ではないが、ものすごく小さい空間に押し込められているので結果として素粒子に見えるのだ』みたいな考え方ですね
(遠い親戚に会う時と全く同じ笑顔)

実際、超弦理論だと、標準模型に重力が加わった計算をしても実験と矛盾しないんですよ、今のところ
おぉ、リジェクトされない!
そうです!
ただ厄介なのが、超弦理論が成り立つための前提が、奇妙というか、不思議な感じなんですよね。
たとえば「世界は11次元である」ことを前提にする必要があったり
前提・・・?どこかで聞いたような話だな・・・

あ!!
もちろん一概には言えないからすごい説明しづらいんだけど、物理学って基本的には「現実」の話なのね
で、数学っていうのは「(もし)こういう状況なら、どうなるだろう?」っていう、何かしらの前提をもとに理論とか予想を組み立てるやり方なのよ、基本は。
その前提っていうのが、現実でもあり得る前提のこともあるし、現実ではあり得ない前提のこともある。
だから、現実ではあり得ない前提から組み立てられた理論の場合は、数学的には意義深くても現実ではあり得ない可能性もあるってこと。
つまり数学上の定理=現実世界に即適用できる、ではない
前提(世界が11次元)があり得るか分からなさすぎるから、「現実」に適用できるかも分からないってことですね!
それに近いですね!
まさかこの企画で「あっ進研ゼミでやったところだ!」が起こるとは

③
ただ、さっき言った通り実験と今のところ矛盾してないので、超弦理論を否定はできないんです。
かといって、実験で肯定することもおそらくできないでしょう。
「11次元、ありました~!」みたいなことは、少なくとも我々が生きている内は起こらないでしょうからね

で、超弦理論によると、泡みたいに新しい宇宙がポコポコ生まれているとも考えられていて、
ヤバい。ついに本格的に意味が分からないことを言い始めた
逆に今までの説明がわかりやす過ぎたのかもしれない




こういうことですか?
まあ、多分ざっくりそういうことです(※究極の「諸説あり」)

新しい宇宙(子宇宙)から、またさらに新しい宇宙(孫宇宙)がポコポコ生まれていく・・・と考えると、

なんて言えば良いか難しいですが、「この世界」に「無数の宇宙」があることも否定できません。
僕たちの宇宙を「宇宙1」とすると、「宇宙2」もあるし、「宇宙3」も、「100」も、「53万」も、「8億」も、
10000000000億兆万も
あるかもしれません。これがいわゆるマルチバースという話のひとつです
ということは、同じ宇宙、同じ銀河系、同じ地球、同じ人類が無数に存在するってことですか?
いや、1つひとつの宇宙は全部、「基本的な物理法則」すらも「僕たちの宇宙」とは違う可能性があります。
たとえば、重力定数がなんぼかとか、電磁気力の値がいくらかとか、真空状態のエネルギー密度が・・・とか。
他にもパラメータがめっちゃたくさんあるんですよ
その全てが「僕たちの宇宙」とほんの少しでも違えば、全く違う宇宙ですね

このパラメータの数値は、法則性があって定まるというよりも「数値そのものが法則」なので、言ってしまえば宇宙ごとにランダムに決まる数字みたいなものです
なのであまりにも低すぎる確率ですが、もし宇宙が「無限」に近い数存在するのであれば、ないとは言えません。
「宇宙1」と完全に完全に完全に完全に完全に同じ、「宇宙626436011667634000745435825215343825」があるのかもしれません
なるほど!!

仮にモニターのサイズが膨張しているとしても、ヨドバシカメラ マルチメディア梅田だったら完全に同じスクリーンセーバーが見つかるかもしれないってことですね!
ちょっと違うと思うけど、まあ良いや
人間原理
いや~~~

完全に腕と指が攣りました
これでもだいぶ端折ったんですよ
でも、ひとつわからないことがあって、

「この宇宙」と完全に同じ宇宙が存在する確率は、ゼロではないけどものすごく低いって言ってましたよね?
ですね
だとしたら、超あり得ない確率なのに「この宇宙」が現実に今存在できている理由って何なんですか?
うおっ!

やはり、最後はそれですよね
身を乗り出してきた

あくまで一説なので、話半分に聞いてほしいんですけど。
パラメータがめっちゃたくさんあって、しかもその数値はランダムに決まるって、さっき言いましたよね

で、そのパラメータが「ものすっっっっっっっっごくちょうど良い」数値じゃないと、「この宇宙」にはならない

そして、このほっそ~~~~い隙間に我々が存在している。
たしかにこう考えると、確率的にあり得なさすぎて不気味ですし、なんでそんなあまりに都合の良すぎる数値になってんの!?ってなるんですよね
でもこれって言い換えると、

ほっそ~~~~い隙間じゃないと、我々どころか星とか銀河も存在しないんですよ。
なぜかというと、パラメータが違えば素粒子の振舞いも全然違うから、全然違う原子、全然違う運動になるので。
最初に言った通り、人間も星のカケラなので、星がなければ当然人間も存在しない

つまり、「我々」が「超超超超超ちょうど良いパラメータに収まっている」と考えるとあり得ない確率なんですが、

そういうパラメータだから我々が生まれて、その上で「確率低っ!!」と考えているにすぎない。
観測者である人間が存在できている宇宙だから、結果として「超超超超超ちょうど良いパラメータの宇宙に見える」だけってことですね
こういう考え方を、

人間原理といいます
黙って聞いてたけど、さすがにヤバすぎる
観測者(=人間)が存在すること自体に、根源的な何かを求めるってことですね・・・頭おかしくなりそう
「神の存在」みたいな話とは違うんですか?
多分ですけど違うと思います。
「我々の宇宙があまりに都合の良すぎるパラメータなのはなぜか?」の理由を、神みたいな「超越的な第三者」ではなく、「観測者自身の存在」に求めているということなので
うーむ

たとえばですけど、金魚鉢に2匹の金魚がいて、

そのうち一匹が「水、あまりに適温すぎておかしい。自分たちにとって都合が良すぎる」と疑問を持ち始めた時に、

もう一匹が「飼い主」という上位存在に言及するのが神っぽい話で、

「いや、適温じゃなかったら死ぬから最初からそういう疑問も持てないだろ」って言うのが人間原理、みたいなことですかね
う~~~ん、まあざっくりそうかもしれないですね
なんか、理論というより「両さんの切り返し方」みたいな感じですね

正直、もうここまでくると理論物理の限界みたいなところまで行き着いてますよね。
本当は、「ちょうど良すぎる」理由まできっちりと理論で解明するのが目標なのかもしれませんが
宇宙っていう「果てしないもの」を研究してる人たちスゲーって思ってましたけど、対象が果てしないと考えることもどんどん果てしなくなるんですね
個人的な感覚ですが、自分が生きているうちに何か劇的な解明ができると思って研究してる人の方が少ないかもしれないです。
たとえば、宇宙の果ては計算上は138億光年の距離にあるといわれていますが、じゃあその「外」に何があるのかわからないので確かめましょうってなっても、光の速さで138億年かかるわけですからね
なんかこう、人類の叡智を人生で一番感じた日かもしれないです。ありがとうございました!!

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ということで。

違う宇宙が大量に存在していて、その中に「完全に完全に完全に完全に完全に同じ宇宙」があるかも、みたいな話が科学的見地からはありましたが、

「この宇宙の2周目」の存在も、僕はまだ諦めてません。
(まずないって言われたけど、いや~、でも、さあ、「ある」じゃないですか?)
(宇宙さんの話はものすごく面白かった)

そうなってくると、より一層、「ペンギン①」と「ペンギン②」が、「完全に同じ」なのかどうかも非常に重要になってきます。

どこでもドアの話で出てきたように、成分も、記憶も、思考も完全に同じだとしても、それが「この僕」じゃなかったら困りますよね。
「この僕」。
この感じ。
見えている景色。
考えていること。
生きている感覚。
口内炎。
花粉症の薬を貰いに行かなきゃという雑念。
花粉症の薬を貰いに行かなきゃという雑念を認識している雑念。
口内炎と書いてしまったばかりに口内炎が気になり始めた感じ。
これ。
この感じとしか言いようのない「「この感じ」」。
今深夜3時ですけど、締め切り前に必死で記事をカタカタ書きながら、せっかく小分けの袋で買って食べる量を減らそうとしたのに3袋空けてしまったポテチの袋が散乱していて、哀しいけどでも美味かったなあ、なんなら小分けの方がちょっとだけ塩気がギュッと詰まってる感じがして良かったかもなあ、次からも小分け袋にしようかなあ、背中かゆい~、明日プラごみの日じゃ~ん、魚肉ソーセージの開け方の正解って何?
とかいう、今まさにこの瞬間の思考を垂れ流している「この僕の感じ」が、ちゃんと残るんですか?
「これ感」がなくなるんだったら、どれだけ同じ宇宙、同じ僕でも意味がありません。
僕にとっては「ニセモノ」に代わりに勝手に生きられてしまうのと同じことです。

早くまた、「大丈夫」にならなくては。
これは僕のための戦いです。

ペンギン












