梨
1
初詣のおみくじを引いたときに出る、いちばん悪い運勢は？
- 中吉
- 凶
- 小吉
- 吉
正解！
不正解！
凶
ふたりとも同じものを引いた
2
バレンタインデーにおける、いわゆる「義理チョコ」で渡すものといえば？
- スポーツドリンク
- 板チョコ
- 手作りのガトーショコラ
- 何も渡さない
正解！
不正解！
板チョコ
これくらいが丁度いいだろう
3
三学期の終業式の日に持って帰るべきでないものは？
- 通知表
- 訂正ノート
- 参考書
- 部室の鍵
正解！
不正解！
部室の鍵
ばれないように上手くやる必要があった
4
始業式のやや早い下校時間のあと、ふたりが行った場所は？
- 象の滑り台がある公園
- 部室
- フードコート
- ゲームセンター
正解！
不正解！
部室
たくさんのどうでもいいことを話したと思う
5
ゴールデンウィークに行く予定だった場所は？
- 部室
- 図書館
- お互いの家
- 駅前の複合施設
正解！
不正解！
お互いの家
曖昧にはぐらかされ続け、彼の家には結局一度も行くことはなかった
いや一度だけ行ったんだっけ うまく思い出せない
6
何日もうんざりするほど降り続く雨の中、彼が私に見せたものは？
- 笑顔
- 泣き顔
- 折り畳み傘
- 服に隠れた痣
正解！
不正解！
服に隠れた痣
彼は父親と二人暮らしだった、気がする
彼は、ちょうど二か月後に大きな作戦を決行するのだと私に言った
7
夏休みの宿題として適切でないものは？
- 税に関する作文
- 反省文
- 読書感想文
- 小論文
正解！
不正解！
反省文
彼を見放し続けた先生たちは、彼に一体なにを反省しろと言えるのだろうか
8
記憶の中で、封筒に指が触れる。中に入っていたくしゃくしゃの紙を手に取って、ただ一言「ごめん」と書かれたそれを読んだとき、あのときのことが脳裏に蘇った。じめじめと蒸し暑い夏休みの夕方、私は不意に二か月前の会話を──「大きな作戦を決行する」という彼の言葉を思い出し、
無性に不安になって、彼の家へ駆けた。そこで私は、父親の返り血にまみれて放心している彼を見た。彼は何処も見ておらず、視線の先に私を認めても何も言わなかった。あのときの私は、何をしたんだっけ。あのときの私は、何をすれば正解だったんだっけ。
- 「一緒に逃げよう」と言う
- すべてを忘れ、何も見なかったことにする
正解！
不正解！
すべてを忘れ、何も見なかったことにする
あまりにも子供だった私たちに、果たして何ができただろうか
9
始業式のやや早い下校時間のあと、私が行かなかった場所は？
- 駅前の複合施設
- 彼の家
- 象の滑り台がある公園
- 部室
正解！
不正解！
彼の家
私はその日、彼が無断欠席していたことを無性に不安に思って、
色々なところを探し回った
でも、なぜか、彼の家にはどうしても行けなかった
10
ハロウィンの少し前のこと。三月に作った合鍵で開けた夜中の部室に、一枚だけ残されていたのは？
- 私宛ての封筒
- 先生に書かされた反省文
- 「凶」のおみくじ
- 板チョコ
正解！
不正解！
私宛ての封筒
それはひどく汚れていて、中に書かれていたことはうまく思い出せなかった
11
あれを見つけてからおよそ一か月が経ち、
初雪がちらつく冬になっても、
私はその紙に触れることすらしていなかった。
- 指一本でも触れたら、また何かを思い出してしまいそうだったから
- いつの間にか失くしてしまったから
- 警察に押収されたから
- 内容も見ずに捨ててしまったから
正解！
不正解！
指一本でも触れたら、また何かを思い出してしまいそうだったから
もし今、再びそれに指一本でも触れられたら、
私は欠落した何かを思い出せるのだろうか
12
クリスマスの前夜、
新聞のお悔やみ欄のすみっこに、彼の名前を見つけた。
結局、私はどうすればよかったのだろう？
- わからない
- わからない
- わからない
- わからない
- わからない
- わからない
- わからない
- わからない
- わからない
- わからない
- わからない
- わからない
正解！
不正解！
わからない
自問自答は終わらない
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オモコロ編集部
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