なにかにつけ「分かりやすく」だの「言語化」だの。

挙句の果てには「本当に頭のいい人は、誰でも分かるように説明できる」と、自分の理解を相手に丸投げする始末。

そりゃうまく説明しなきゃいけない場面はあるでしょう。

でも、こっちも頑張って説明してるのに舌打ちで遮られたり、呆れたように「で、何が言いたいの?」と言われた日にゃ、生きる気力も失ってしまいます。

 

 

そもそも説明下手ってそんなに悪いんですか?

……悪い? あ、そう。

 

 

 

ということで、本日は説明下手っぷりを競う大会を開催します!

その名も……

 

 

 

ルールは簡単。今から、弊社の中で誰が一番説明下手かを決めていきます。参加者は全社員です。

映えある説明ベタ王に輝くのは一体誰なのでしょうか?

 

 

 

予選

予選の種目は「エピソード説明」です。

「こんな話があってさ〜」と切り出すエピソードトークは、日常で最も説明力が試される場面。

今回は、自分のエピソードを文字で説明してもらいます。テーマは「今までの人生で一番笑った思い出」です。

 

永田の説明

まずは、弊社の副社長を務める永田。

ボードゲームのルール説明をする際、端的に分かりやすく説明ができると評判ですが、今回は「説明下手」を競う場なので、非常に不利な立場と言えるでしょう。

そんな永田が説明する「人生で一番笑った思い出」はこちら。

 

猫のうんちが乾電池になった時

 

オモコロの生放送企画で猫のうんちが必要だったので(どんな企画かは聞かないでほしい)、原宿さんが袋に入れて持ってきた。

生放送中にそれを開けると、入っていたのは猫のうんちではなく乾電池だった。原宿さんも呆然として「乾電池だ……」と言っていた。なんか全然意味わからなくてすごい笑ったのを覚えてる。

玄関先に猫のうんちを入れたビニール袋を置いてたけど、間違えてゴミ出し予定の乾電池を持ってきちゃったらしい。何してんだよ。

下馬評どおり、非常に分かりやすい文章。さすがは往年のオモコロを支えたベテランライターといったところでしょうか。

しかし、今日は「社内一の説明下手」を決める日です。残念ながら、永田は予選敗退となります。

 

<他社員の反応>

▼ヒキのあるタイトルから始まっていて分かりやすい。

▼人生で一番笑った思い出が、わりと直近なの羨ましいな。

▼企画でうんちを使わないでほしい。

 

説明ベタ王の予選はこんな感じです。

全社員分を紹介すると長くなっちゃうので(あと、単純に人には見せられない汚いエピソードを送ってきた奴もいたので)、ここからはダイジェストでご紹介していきましょう。

 

ダ・ヴィンチ・恐山の説明

10年くらい前にYouTubeで見た動画です。

「コーラ一気飲み」みたいなタイトルの30秒くらいしかない動画で、再生すると中学1年生くらいの少年がコーラのロング缶を持ってるところが映ります。

少年はおもむろにプルタブを開けてコーラを口にするんですが、予想以上に炭酸が強かったのか、すぐに缶から口を離してしまいます。

そして間髪入れずにポッキーを2本食べ(なぜ)、録画を止めるためカメラに近づきながら小さい声で、

「むり」

と言い、動画はそこで終わります。

背後の壁には「希望」と書かれた書道の半紙がありました。

 

<他社員の反応>

▼淡々とした文章で、とてもわかりやすい。

▼一言も「笑った」と書いてないのに、爆笑してる恐山が思い浮かぶ。

▼説明し慣れてる感がある。何度か披露して説明が上手くなってしまっているのでは?

 

長島

ぼくは一回記憶喪失になってるということもあり「人生で一番」といわれるとそれがマジかどうかはたしかではないです。ただ、ぱっと思い浮かんだエピソードとしては、平泳ぎみたいな手振りをして電話番号叫んでる人いるなと思ったら、AirPodsをしながら寿司の出前注文をしている柳田くん(バーグ社員の)だったことがあり、そんな身振りをしないタイプの人が意気揚々と寿司を注文してる姿についつい笑ってしまいました

 

<他社員の反応>

▼すばらしい。なんという分かりにくさ。

▼冒頭の記憶喪失の話が、何も関係ないのすごい。

▼面白いんだろうけど、文字だけで説明するのが難しいタイプのエピソードだと思う。

 

ARuFa

僕が小学生の頃の話です。

 

僕の母は新しいモノ好きな性格なのですが、ある日母が『酸素10倍水』的な飲料水をスーパーで買ってきたことがありました。

酸素がたくさん入ってる珍しい水らしいのですが、ボトルを豪快に飲み干した母は数時間後、

「やばい!腹の中がポコポコしてる!」

と、大慌てでリビングからトイレに駆け込んで行きました。

 

心配になったのでトイレのドア越しに話を聞くと、あの水を飲んでから腹の中で屁が無限に生成され始めたらしく、ついに我慢できずトイレに行くことにしたそうです。

そう説明し終えるやいなや、ドアの向こうの母は「離れろ!」と僕に言い残し、その直後

 

「ボンバボロッブスバババババーーーーー」

「バーーーーーサス」

「パンパンパンパリリリッ」

「ロボッ」

 

といった多種多様な音の屁を奏で、僕は自分の生みの親がこんな改造バイクのような音を鳴らせることに驚きました。

そして母が最後に言った「離れろ!」が、なんかこれから自爆する人のセリフっぽかったのが後から面白くなってしまい、笑いました。

 

この話は母の持ちネタとなってるようで、地元の友達もその話を知っていました。

 

<他社員の反応>

▼改行まで使って丁寧に説明してる。こんな奴が説明下手なワケがない。

▼親子で同じエピソードを持ちネタにすんな。

▼↑いい話だなぁ。

▼↑そうか?

▼↑↑そうか?

 

 

モンゴルナイフ

笑うツボが浅過ぎて、正直風が吹いただけで笑っちゃうので1番おもしろかったこと分からなくなってます

普段あんまり行かない街(というか駅かもです)に仕事で行ったあと、歩くか〜って何人かで移動したら服屋さんがあったのでこういうのも珍しくていいよな〜って買い物しようと思って寄ったんです

そしたら、子供のときに流行ったブランドの服がまだ売ってたんですよね。名前を出すのはあんまり良くないかもなので、イメージを説明するとなんか波がサバーっとなってるところにハイビスカスのつるつるした版の花があって(夕日がある時もあるかもです)、伝統的な白黒の模様とロゴがあるやつです

それのワンピースがあったので、嬉しくて即購入即装備したんです!990円とかで安かったんですよ

色は白で、背中にロゴとか模様を背負うみたいな

ワンピースというか、ひと昔に流行った長いTシャツみたいなやつで、ちょっとタイトめというかそう言う感じのやつです!

意気揚々を着替えて街を闊歩してたんですけど、ほぼシースルーで自分の下着や怪我してて貼ってた絆創膏とか全部透けてて、最悪だーーーーーーーって一瞬で着替えたんですよね

でもどこで着替えたのかの記憶ごっそりなくて、恥ずかしくて脳がどうにかしてくれたのかもです

それなら服が透けてたとこの記憶も消してくれよ!!!!って良く脳と笑ってます

 

<他社員の反応>

▼AIが自動文字起こしした文章?

▼分かりにくいけど、本人が楽しそうなのはよく分かる。

▼最後の行がすごい。この人、脳と会話してない?

 

みくのしん

 

<他社員の反応>

▼優勝だろ。

▼おめでとうございます。

▼なぜ手書きにした?

 

 

こんな調子で、全社員からエピソードを募集。その結果、こちらの5名が次のステージに進出しました。

 

 

2回戦

次に挑むのは「伝言お絵かき」です。

お題となる写真を「言葉」だけで説明し、弊社のデザイナーに絵を描いてもらいます。

予選では「文字」での説明が求められましたが、今回は「言葉」での説明スキルが試されるステージです。

 

No.1 新玉

2回戦のトップバッターは新玉。

オモコロチャンネルの動画編集をしているので、映像情報の整理は得意な男。

一方で、文字だけで説明するのは不得手なようで、そのスキルをいかんなく発揮し、見事予選を通過してきました。

▼新玉が予選で提出していたエピソードはこちら(タップすると開きます)

そこそこ年季の入った港区の一軒家に12人で住んでいた時の話。

当時仲がよかったサム(最年少で好奇心旺盛)が引っ越すことになったので知人からもらった自転車を木下(エンジニアで人事担当)が譲り受けた。

それから数か月が経ち、家に帰ると神妙な面持ちで木下が立っている。後ろには警察官が二人。

驚いたが、当時は誰も家に鍵をかけていなかった(今考えると信じられない)ので空き巣にでも入られたのかと話を聞いてみると、どうやら違うらしい。

木下が乗っている自転車に盗難の容疑がかかっている。

更に話を聞くと木下が自転車で帰ろうとしたときに職務質問をうけた。とくに問題はなく、ついでに自転車の防犯登録も確認しようとしたところ、登録のシールもなく委任状のようなものももちろん持ち歩いていないため盗難車の疑いがかかった。

身分がはっきりしている友人から譲り受けたものなのでもちろんそんなはずはない。しかしそれを証明する手段がない。

そしてここで木下は一つの懸念点に気づく

「サムの知人が盗難していたとしたら…?」

困った木下は、サムに証明する手段はないものか聞くために電話をしたのだが繋がらない。それもそのはず、サムはアルバイトで半年間捕鯨船に乗って電波が届かない海のど真ん中にいた。

木下は一生懸命警察官に
「本当に友人からもらったんですけど、その子は今鯨を捕りに行っているので連絡がつかなくて…!」
と説明するのだが、話しているうちに自分でも下手過ぎる言い訳にしか思えなくなり埒があかず家までくることになったらしい。

結局その場では証明できなかったものの、盗難届が出ているわけでもないので自分たち同居人の証言でなんとか理解してもらえた。

ちなみに後日サムに聞くと登録証もあり盗難車ではなかったのでただただ全てのタイミングが悪かった、という話であった。

 

今から新玉さんに「過去のオモコロ記事で使用した画像」をお渡しします。それを言葉だけでどんな画像なのか伝えてください。

「遠くに山が見えている」「犬が3匹走っている」みたいに、要素を口頭で伝えていくということですよね。

はい。その音声だけを聴いて、デザイナーが画像通りの絵を描けるかを検証します。

結構、説明できちゃうと思いますけどね。予選こそ通過しましたけど、僕は分かりやすい動画編集を何年も続けてきましたから。

 

新玉さんに口頭で説明してもらうのはこちらの画像です。

はいはい。なるほど……。

 

これは無理ですね。

この画像を「言葉だけ」でデザイナーに説明してください。

これを他人に説明する……?

 

まず、僕が説明してほしいのに?

気持ちは分かります。

 

言葉だけで伝えるには難解な画像ですが、それだけ説明力があらわになるはずです。

それでは、さっそく「音声」だけでこの写真を伝えてもらいましょう。

 

 

そうですね。あの……信じてもらえるか分かんないんですけど……

 

画面の1/9が米の敷かれた地面です。

で、登場キャラクターが3人いて、横一列に並んでいます。真ん中のキャラは……

 

なんだこいつ。

え〜っと、ハゲ頭でヒゲがはえた男の顔に手足が生えてます。リボンも付けてるんですが、どういう仕組みで肌に接着されているのか分からないです。

 

左右にいるキャラクターなんですが……

 

ダメだ、ずっと見てると頭がおかしくなりそう。

え〜っと。右に長身の女ゴブリン、左にそれより背の低い男ゴブリンがいます。どっちも緑色の体をしていますね。

 

男ゴブリンの左胸には、漢字で「米」という文字が書かれています。

これは僕がおかしいんじゃなく、画像がおかしいんです。僕は見たままを説明しています。信じてください。

 

その後も、「ゴブリンはビキニを着ている」「顔面ハゲはプレゼント用」「爆発している」「この後、みんな絶滅する」など支離滅裂な発言を繰り返す新玉。

細かい情報を実直に伝えていくタイプのようですが、いかんせん脈絡のない画像なので、見たままを説明すればするほど混迷を極めていきます。

 

はたして、このRPGの負けイベントのような画像をどこまで伝えきることができたのでしょうか?

このときの「音声データ」を元に、デザイナーが実際に描いた絵はこちら!

だいぶ描けてる!!

支離滅裂な要素を並び立てていくしかなかった新玉ですが、蓋を開けてみるとまるで模写したかのような出来栄えです。これはかなり説明できているのではないでしょうか?

実際にイラストを描いたデザイナーに話を聞いてみましょう。

 

正直、かなり分かりやすかったです。

お題の画像がここまでめちゃくちゃなものだと思ってなかったので、新玉さんが説明中に「元画像がおかしい」と伝えてくれて助かりました。

それがなかったら「何かが間違っているはず」と迷子になっていたと思います。

 

胸に「米」を書け、と言われたときは、さすがに「何かが狂っているのでは?」と思いました。合ってたんだコレ。

 

あと、初手から「画面の1/9が米の地面」という情報を伝えてきたのがすごかったですね。

言葉の情報だけで絵を描くとなると、細かい情報よりもまず全体的な構図を把握する必要があるのですが、新玉さんは真っ先に画面の割合を指定してきたのでビックリしました。

 

強いて言うなら、全体的に早口だったかもしれません。銃口を突きつけられながらしゃべってるのかと思いました。

キャラクターのポーズやふんどしの柄まで、かなり細かい情報まで伝えてくださってたんですが、早すぎてさすがに聞き逃してしまいました。

説明される側が理解するペースも考えてくれたら、もっと完璧なイラストが描けたと思います。

 

小さな抜け漏れはあったものの、難解な画像をきっちり伝えきった新玉。

はじめは「こんなの無理ゲーすぎる」「これが説明できる人はこの世にいない」とさじを投げていましたが、諦めなければ案外、言葉って伝わるもんですね。

しかし、これは「説明ベタ王」を決める戦いです。これでは説明下手とは言えないため、2回戦敗退となりました。

 

No.2 モンゴルナイフ

続いての挑戦者はモンゴルナイフ。理屈よりもとにかくパッションで語るタイプです。

普段からいろんな話をしてくれるのですが、結果として「モンゴルナイフが元気だったなぁ」という印象だけを強く残していく陽の妖怪のような存在。

はたして彼女の説明力はどこまで通用するのか?

 


説明してもらうのはこちらの写真

よぉ〜し! やるぞ〜!!

 

 

はい、これは年末ですね。年末の人です。年末の人といっても、中年の男性なんですけど。年末の男性が足湯をしています。年末なのに寒そう。大丈夫かな? 足湯はゲルマニウムでしょうか。なんか光ってますね。後ろにクリスマスツリーがあるので、そういう時期の年末ですかね。宗教上の理由でクリスマスが描けなかったらごめんなさい。代わりに門松を描いてください。で、足湯の年末男性が血液の治療をしています。中身は赤ワインと白ワインです。年末だからそう思うのかな? ワインを輸血しています。美味しい時期ですからね。

 

やばそう

開始早々、怒涛の情報量をお見舞いするモンゴルナイフ。

目に付いた要素を片っ端から伝えていくスタイルのようですが、要素が多い写真なので収集がつかなくなっています。

現場にいたスタッフも、同じ画像を見ているはずなのに「あれ? 違う写真渡したっけ?」と不安になっていました。

 


モンゴルナイフの説明は続く

足湯に浸かってるから健康そうだけど、点滴をしてるからかわいそうな写真でもありますね。あ、よく見たら両手にハムスターと犬を抱えています。ハムスターというかモルモット? それくらいのサイズですね。足湯で点滴をしながら犬に囲まれているので、この人は間もなく寿命を迎えるのかもしれません。右側の手に、あ、右と言ってもこの年末男性からすると左手なんですけど、そこにモルモットがいて、反対側には犬がいます。

 

目元にはVRゴーグルみたいな機械を着けてますね。何の映像を見ているんだろう。生前の自分の様子かもしれませんね。鼻にも何か刺さってるように見えます。顔の周りは近未来な感じかもしれません。ちょっと画質が荒いので細かいところは分からないんですが、全体的に「ハッピー☆拷問」って感じです。で、口元には……

 

え? これ、チキンじゃない? 多分、これチキンを食べようとしてるのかも。チキンが刺さってる? うん、刺さってますね。クリスマスなので、たしかにって感じかも。年末ってこういう瞬間ありますよね。この年末男性は幸せなのかもしれません。革の椅子に座ってリラックスしているようにも見えます。

 

っていうか、この写真なに??? 

今、正気に戻ったんですか?

説明に集中してたから分からなかったけど、そもそもこの写真、何ですか? どういう状況?

それを説明してもらう企画です。

 

ほとんど息継ぎナシで一気にまくし立てていたモンゴルナイフ。

はたから見ると解読に苦労しそうな説明に見えましたが、はたしてデザイナーの耳にはどう届いたのでしょうか?

 

あれ? 意外といけてる?

説明はめちゃくちゃだったんですけど、同じ要素を何度も繰り返し説明してくれたので助かりました。

「足湯に浸かった人」を中心に描写が広がっていったので、不思議と描きやすかったです。アバターにどんどん課金していく感覚でした。

 

ワインの点滴とか、VRゴーグルとか、チキンとか、聞いてる間は「これ絶対間違ってるだろ」と心が折れそうになりました。

ただ、モンゴルナイフさんが何度も説明してくれたので、「そこまで言うなら信じてみるか」と思えました。説明不足を物量で押し潰すパワープレイですね。

 

一つ一つの説明はたしかに分かりにくくはありましたが、何度も説明し直すことでそれをカバーできている気がします。

1回説明しただけで伝えきった気にならず、いろんな角度から伝えようとするのは、人に説明する上で大事なことなのかもしれません。

 

現場では「優勝候補だろ」と盛り上がっていたモンゴルナイフの説明ですが、意外にも意図が通じているという結果に。

説明の上手い下手は、説明を受け取る側次第で変わってくるのかもしれませんね。

 

No.3 長島

続いては、弊社の社長を務める長島。

クライアントに向けてプレゼンしたりと、社員の中でも説明する機会は多い立場ですが、見事予選を通過して2回戦に駒を進めました。

「会社の長が説明ベタ王になるかもしれない」ということで、社内は湧いております。ぜひ、初代チャンピオンになってほしいですね。

 

長島が説明する画像はこちら。親子の格好をした2人がレスリング会場で向かい合っています。

これまでの写真と比べるとそこまで情報量は多くありませんが、その分、正確性が求められることになるでしょう。

 

これは簡単でしょ! 伝達ミスの起こりようがないじゃん!

そうですね。お題になる画像はランダムで選んでもらっているので、今回は当たりと言えるかもしれません。

期待に応えられなくて悪いね! すぐに終わっちゃうと思うよ!

 

 

まず、全体の話なんですが、今から「レスリングの絵」を描いてもらいます。

かなり簡単で、要素も多くないです。レスリングのコートで、二人が向かい合ってる写真です。

 

床は、下から黄色、オレンジ、青の順に色がついてますね。一般的なレスリング会場をイメージしていただければ大丈夫です!

あとは……選手の表情とかを説明しようかな! だいぶ躍動感のある顔をしています。

 

これは……泣きながら叫んでるっぽいな。とにかく、選手の方はそういうニュアンスの表情を浮かべてますね。

あ! あと重要な情報でいうと……

 

これは……子ども? かな? とにかく、「お母さん」と「子ども」という格好ですね。そこだけ注意してください。

それ以外は、特に特筆する点がないと思うんだけどなぁ。他に何か説明すべきところあるかな?

 

じゃ、ポーズとか説明しておこうかな。ここまできたら、完璧なイラストにしたいもんね。

 

選手の方は、腕を曲げて大きく叫んでますね。もう片方の腕は伸ばしている格好です。

こう……グッと力が入っているような姿勢ですね。

 

腕をこう曲げて……「おぁ〜!」って顔をしてます。こういう感じの顔です。

 

まずは、全体的なイメージを伝えた上で、詳細を補足していくスタイルの長島。

「レスリング」という状況を伝えきった後は、ポーズや表情について細かい指示を加え、より正確にイラストを再現しようとしていました。

さて、そんな長島の思いはどこまで伝わったのでしょうか?

 

あれ?

 

親子が増えてる?

 

 

「レフェリー」という情報がなかったので、2人の選手が戦っていると思ってしまいました。

はじめに「レスリング会場に2人」「簡単で要素も多くない」と聞いてしまったので、悪い意味でイメージが固まっちゃいました。

 

「お母さんと子ども」と言われたときも、普通に応援席にいるのかなと思ってしまいました。

一言、「選手が子どもの格好をしている」と言ってもらえたら把握できたと思うのですが……。

 

長島さんは説明中に「これは……子どもかな?」という言い方をされていたので、音声だけ聴いている側としては「遠くの方に小さく写っているのかな?」と誤解してしまいました。

 

あと、こちらは音声しか聞けてないので定かではないんですが、ひょっとしてジェスチャーで説明してました? だとしたら、なんで?

おそらく途中から熱くなっちゃったんだと思いますが、後半はずっと「腕の角度はこう!」「口の大きさはこう!」という音声だけが残されていたので、笑ってしまいました。長島さんは趣旨を理解していますか?

 

とりあえず、レスリングの姿勢を伝えようとしてくれているのかな? と思って、取っ組み合いの形にしたんですが、まさか1人分の情報だったとは……。

「レフェリー」という情報が把握できていれば「あれ?」と思えたのかもしれませんが、元画像がシンプルだっただけに違和感に気づくタイミングがなかったです。

 

全体的に「こっち側に」とか「こんな感じで」のような、視覚に頼らざるをえない情報が多くて驚きました。

もう一度聞きますが、長島さんは趣旨を理解していますか?

 

「シンプルな画像」という点に囚われて、重要な要素を伝え漏らしてしまった長島。

言葉だけで説明するというチャレンジなのに、身振り手振りで伝えようとしていた部分も高く評価され、見事2回戦突破となりました。

 

No.4 山口むつお

続いての挑戦者は山口むつお。

説明自体はそんなに下手ではないのですが、本人が持つ世界観がかなり独特なので、他人にいくら説明してもあまり理解されないという悲しい男です。

 

こういう画像はだいたい山口が作っています。

 

▼山口が予選で提出していたエピソードはこちら(タップすると開きます)

【人生で一番笑った思い出】

いかんせん小学生の時の話で、細かい記憶が抜けているうえに脳内補完すごい予感がするので具体的な作品名は伏せるのですが、とある忍者漫画を読んだときのことです。

ペンギンがいて、そいつが特に意味もなく(あったのかもしれませんが)体を左右にサッサッと振るんです。

すると人質をとっている強盗みたいなヤツと人質にとられている女の子の背後に、主人公が突然現れます。

主人公は目が皿みたいで常にベロが垂れてるっていう結構びっくりするキャラデザをしてるんですが、たぶんそれで2人ともビビって、下唇を四角く前に突き出した顔をするんです。

なぜかそのシーンをアップにしたり引いたりして無音で無駄に4コマくらい使ってて、子供ながらに何これと思って爆笑しました。

 


山口が説明する画像はこちら

はいはい……。なるほど……。

 

え〜っとね。まず全体の雰囲気を説明するんで、まだ描かなくて大丈夫です。今から言うのは独り言だと思ってください。

 

簡単に言うと、「和室で二人の男が遊んでる」みたいな感じですね。で、床にはお菓子が散らばってる……そんな写真です。

タイトルをつけるなら「大人二人で何してんねん」とかかな。

 

よし! じゃあ、ここから描いてってもらおうかな! まずは……

 

画面の左端に「ファンヒーター」を描いてください。

これは個人的な感想なんですけど、このままだと畳が焼けそうで怖いです。

 

そしたら、真ん中に「すっ転んでいる男」を描いてください。こいつは赤と青のチェック柄のシャツを着ています。

すっ転んではいるけど……なんか幸せそうです。普段、家ではストレスためてるけど、「今日は羽目を外すぞ〜!」って顔をしてます。

 

うん、そんな顔してるな。

 

で、その隣に男をもう一人を描いてください。中肉中背でこれといった特徴はないんだけど、すっ転んだ男を見おろして嬉しそうにしてます。

あと、和室なので障子を描いてください。一つだけ開いてるんですけど、窓は網戸になっているから、風景までは描かなくてもいいと思います。

 

落ち着いたトーンで淡々と説明していく山口。

今のところはかなり説明上手に思えますが、先ほどの長島のように、どこかで認識違いが起きていると思わぬズレに繋がっている可能性もあります。

はたして、デザイナーはこの画像を再現できたのでしょうか?

 

ほぼ完璧!

一番説明が上手かったと思います。なんで予選通過したんですか?

 

「まだ描かなくていいから、聞くだけ聞いて」と、こちらがイメージを作る時間まで作ってくれたのには驚きました。

山口さんは見た目の怖さと、中身の優しさが釣り合っていないんですよね。

 

あと、初手に「左端にファンヒーターがある」という情報を出したのは、すごく上手いと思います。

「ヒーターがある→コンセントに近い場所にあるだろう→部屋の隅に置いてあるのかな」と想像できて、その結果、写真の構図がほとんど確定できました。

 

強いて言えば、人間の位置関係を確定できなかったのが惜しかったですね。

山口さんは「隣にいる男」と説明していたんですが、「隣」というワードには左右の情報がないので。ここさえ合っていれば……と思うと悔しいです。

 

他の方たちは「◯◯がある。その横に▲▲が置いてある」と目で見た情報を伝えていたんですが、山口さんは「◯◯を描いて。その横に▲▲を描いて」と、こちら視点で指示していたのが印象的でした。

説明される側のことを考えてくれてるんだな〜と信頼できたので、途中で「あれ? 今のどういうこと?」と迷ったときもストレスを感じませんでした。山口さんには幸せになってほしいです。

 

No.5 みくのしん

最後の挑戦者は、オモコロ副編集長のみくのしん!

オモコロきっての感覚派で、ライターなのに文字を書くのが苦手という男。

独特な言語感覚を持っていますが、「言ってることはむちゃくちゃだけど、不思議と伝わる」ということも起きうるため、彼が説明下手かどうか誰も判断できずにいます。

 


説明する画像はこちら
こういうのばっかりかよ

 

無理だろこんなの。

前の挑戦者も似たような画像でしたけど、けっこう伝わってましたよ。

マジかよ……。これ、写真を撮ってデザイナーに送るんじゃダメ?

ダメに決まってるだろ。

 

 

え〜っと、まず箱があります! 箱は、プレゼントだとしたらかなり嬉しい大きさです! それがテーブルの上に乗っていて、それがパァ〜っと赤く光ってます! 箱の柄は、ゲームに出てくる街の床みたいな感じです! あのゲームの……紫のシティの床! です! そちらでよろしくお願いします!

 

で、その箱に……

 

……これなんだっけ? やばい、ド忘れした! この鳥、何だっけ! どうしよう、俺好きなのに! え〜っと……とにかく、高い鳥です! 高級! なかなか買えない鳥の漢字です! それを描いといてください! お願いします!

 

で、今のところ、まだ全体の10%くらいです。ここから他の要素を説明していきます!

 

箱の横には犬と人がいて……人がかなり変です! 顔が加工されてるので、表情を描くのは難しいかもしれません! 難しいってことはポイントも高いと思うので、ちゃんと説明したいですね。

なんか「もう無理……!」って顔してます。心が限界なのかも! でもリボンはついていて、眉毛は……え〜と、どう説明したらいいんだコレ。

 

ンッ……ってなってます。

 

人間にはできない顔です。

 

ンゥ……ってなってます。

 

で、ここは別荘なのかな? そういう雰囲気の場所ですね。すごくいい場所です! 窓の外もすごくいい景色! 行ってみたいです! 

まとめると、箱! 鳥の箱! 笑顔の犬! 人間には無理な顔の男! 別荘! 人間には無理男(むりお)! いい景色の別荘!

そんな感じです!

 

時間制限は特にないのに、なぜか早口でまくし立てていたみくのしん。終盤は、狂った「天国に行く方法」のようなものを唱えていました。

だいぶ乱雑な説明だったようにも思いますが、一つ一つの要素を何度も繰り返し説明してもいたので、デザイナーにどこまで伝わっているのかは出来を見てみるまで分かりません。

 

 

孔雀きちゃった

ごめんなさい。僕にはどうすることもできませんでした。

 

「高い鳥」という情報は伝わったんですが、「文字」という情報を掴みそこねていたので、認識に致命的なズレが発生してしまいました。

さっき聞き直したら「高い鳥の漢字」って言ってたんですね。ごめんなさい、「高い鳥の感じ」だと聞き間違えてました。声だけだとこういうミスがあるんだな……。

 

箱の柄についても「ゲームの床みたい」と言われた時点で、「これは大変だぞ」と思いました。そんなの分かるわけがない。紫のシティってなんですか?

全体的に、「大事な情報」と「分からなくてもしょうがない情報」が同じボリュームで語られていたので、聞いてる側としてはかなりパニックになりました。

 

ただ、みくのしんさんの強い思いだけはしっかり伝わりましたし、その分「こっちもうまく描いてあげたい!」という気持ちになりました。そこはみくのしんさんの強みだと思います。

そんなみくのしんさんが、何度も繰り返したり、いろんな言葉を使って説明していたので、「箱」と「鳥」が重要な要素なんだなと思っていたんですが……

 

その直後に「ここまでで、まだ10%」と言われたときはビビりました。叙述トリックかと思った。

この辺から「この人の言うことをどこまで信用していいのだろう?」と疑心暗鬼になって、一旦ペンを置きたくなりました。みくのしんさんは信頼できない語り手です。

 

キャラの表情も、「加工されていて、人間にはできない顔」とだけ言われても、ちょっと不可能すぎるかな……。

色が変わっている? とか、変な要素が付け足されている? とか、いろんなパターンが想定できてしまうので、もっと具体的な指示がほしかったのですが……

 

みくのしんさんは「こういう顔です!」とジェスチャーで伝えてきて、ごめんなさい、これはもう笑うしかなかったです。みくのしんさんは趣旨を理解していますか?

 

なんですかこれ? こんなのオモコロに載せていいんですか?

 

そこにいるはずのない孔雀と異形のお坊ちゃまを生み出してしまったみくのしん。

圧倒的な説明力を見せつけ、決勝戦に駒を進めることになりました。

 

 

決勝戦

ということで、ファイナリスト2名が出揃いました。

フタを開けてみると、社長と副編集長が並び立つ事態となっています。この会社は大丈夫なのでしょうか?

 

決勝戦は、この世で最も説明力が必要とされている「道案内」です。

A4用紙一枚に地図を書き、相手を目的地に誘導してもらいます。

これまでは、「文字」「言葉」での説明が求められましたが、決勝戦では「図解」のスキルがカギになるでしょう。

 

駅前の公園で待機するみくのしん

決勝の道案内は対決形式。

まずは、「長島の道案内をうけて、みくのしんが目的地にたどり着けるか」を検証します。

 

これ、スマホで地図検索するのはナシってことよね?

はい。長島さんからの情報だけで目的地に向かってください

どうなるんだろ……。長島さんの地図次第だけど、俺がちゃんと読み取れるかも大事だよな

 


目的地にいる長島から画像が届いた

お、きたきた。え〜っと……?

 


長島から送られてきた画像

 

こういうときに文字だけなことある???

たしかに。てっきり地図を書いてくるものだと思ってました

これやばいって……! たどり着けなかったらどうすんの!?

どうしましょうね

 

<他社員の反応>

・闇バイトの指示書?

・受け取ったらすぐに燃やさなきゃいけないメモ?

・この指示通りにしたら異世界に行けそう。

チャットで行く末を見守る社員からも不安の声があがります。

しかし、これが説明下手かどうかは実際に歩いてみるまで分かりません。それでは、決勝戦スタートです!

 

とりあえず、駅の改札に来ました。もし、この時点で間違ってたらヤバいです

文字だけだと、現在地が合ってるか確認できないから不安になりますよね

だから人間って地図を書くんじゃないのか?

 

とりあえず左に行けって書いてあるけど……

 

……あ!

 

見て! あれ!!

 


このタイミングで
たまたま新幹線が通った

本当に新幹線あるじゃん!

すごい。こんな偶然あるんですね

よしよし! じゃあ、この道で間違いないな!

(これ、新幹線が通らなかったらどうなってたんだろう?)

 


偶然の新幹線に導かれて
歩みを進めるみくのしん

分かれ道に突き当たったけど、このあとは……?

 

よしよし、次は左ね! 意外と文字での道案内って分かりやすいかも!

今のところ迷わず歩けてますもんね

第一印象は「ふざけんな」って思ったけど、実際に文字を頼りに歩くと丁寧に説明されてる感じがする。何より、手書きの温かみがあるから嬉しいね!

道案内に温かみを求める人いるんだ

 

ほら! 高架が見えてきた! なんか宝探しみたいで楽しいね! 地図みたいにネタバレがないからさ!

地図のことネタバレって言うなよ。

スマホのマップアプリも全部こうなればいいのにな〜!

 


無事、高架までたどり着いた

文字の道案内だと、一つ一つを確認しながら行けるからいいね。地図だと全部の情報が一気に見れちゃうから、迷っちゃうこともあるし

文字は見るべきポイントが絞られるから、人によっては分かりやすいのかもしれませんね

え〜っと次は……?

 

これ何て書いてあんの? 避けて? 抜けて?

手書きのせいで道案内に支障がでてる

ちょっと〜! 読める文字書いてよ! チャットで送ってくれたらよかったのに!

手書きの温かみがあるんじゃないんですか?

もし「避ける」だとしたら、どうすりゃいいの? 避けた上でどこに行くの???

 

とりあえず距離を置くか

みくのしんさんの「避ける」ってそういうイメージなんだ

 


高架を避けるか抜けるか

冷静に考えたら「避ける」ワケないか? そんな情報をわざわざ書かないもんね?

どうでしょうね。僕も正解は知らないので、何とも言えないです

このまま避け続けてもしょうがないもんな……。とりあえず動いてみるか〜!

 

一旦これを「抜ける」だと仮定して、進んでみます

その先で道が間違ってるようだったら引き返せばいいですもんね

そうそう! え〜っと次の目印は……?

 

だから、このあと「カメラマンが轢かれそうになった」ところがあれば、この道で正解ってことだよね

それはもうノーヒントに近いだろ

 

轢かれそうな場所……轢かれそうな場所……

 

この辺は轢かれやすそうかな〜?

当たり屋の下見か?

 

ほら! 3つ道がある! 多分これ間違ってないよね!?

なんでちゃんと迷わずに行けてるんだろう?

長島さんが説明上手だからじゃない? だって今のところ、道を間違えたりはしてなさそうだもん!

そう……なのかな……?

 

その後も、特に迷うことなく歩き続けるみくのしん。

同行しているスタッフは終始不安なのですが、みくのしんには全く迷う気配がありません。

 

ほら! ゴールっぽい場所があった! 目的地は絶対ここでしょ!

そうなんですかね? 目的地の情報は何も書いてなかったけど……

 


長島の道案内は「細い道を道なりに」で終わっている

よく考えたら、道案内するのにゴール地点の情報が皆無なのすごいな

一旦、この公園に入ってみましょう! 多分ここが正解だと思う!

(道は続いてるんだから、ひとまず道なりに進んだ方がいいと思うけど……)

 


途中で現れた公園を
なぜか目的地だと確信して進む

いい公園だな〜。たしかにゴールにふさわしい場所だ!

なんでみくのしんさんはここがゴールだと思うんですか?

え? だって、こんなに緑があるんだよ?

(俺、今日中に家に帰れるのかな?)

 

ここがゴールだとして、長島さんはどこに……?

 

……あ!

 

    \ミクノシーン/

いた!

なんでいるんだよ

 

「文字情報のみ」「カメラマンのヒヤリハットを目印にする」「目的地の情報がない」など、かなり説明不足な道案内でしたが、なぜか無事ゴールすることができました。

本当になんで? 説明ベタ王のファイナリスト同士でつながるところがあるのでしょうか?

 

 

お疲れ様! みくのしんなら絶対分かると思ってたよ!

だいぶ分かりやすかったですよ! 最初に文字だけの写真が届いたときは「ぶっ飛ばすぞ」って思いましたけど

僕、社長なのに?

社長なのに、です

 

でも、実際に歩いてみると文字だけの方が分かりやすかったと思います。長島さんはやっぱりそれを計算して書いたんですか?

いや、最初は普通に地図を書いてみたんだけど……

 

絵心がなくて断念しました

そういうことか。たしかに、これだったら絶対たどり着けてないだろうな

 

ということで、長島による道案内は無事成功!

この画像と一緒に「ゴールしました!」とチャットで報告したところ、社内が騒然としていました。みんな絶対に辿り着けないと思っていたようです。

 

攻守交代

次は場所を変えて、長島が道案内される側に。

みくのしんの地図を元に、新たなゴールへ向かいます。

 

はいはい……。なるほどね……

さっそくみくのしんさんからの地図が届いたみたいですね。ちょっと僕にも見せてもらっていいですか?

 

うわ〜。やばそう

 

<他社員の反応>

▼無駄な情報が多すぎない?

▼文字情報の方が多い地図って初めて見たかも。

 

▼目的地に行くモチベーションが失せるだろ。

みくのしんお手製の地図に翻弄されるギャラリー。

長島と違ってちゃんと地図を書いてくれましたが、A4用紙を目いっぱい使った情報量に圧倒されます。

しかし……

 

僕はかなり分かりやすいと思ったけどな

なんでだよ

さっき自分も道案内したから分かるけど、地図情報ってぱっと見は分かりにくいように見えちゃうんだよ。実際に歩いてみれば全然イケると思う

 

それにしても、スタート地点でだいぶいらない情報が多すぎません?

楽しそうでいいじゃん

長島さんがいいならいいんですけど……

 

いろいろ書いてはあるけどさ。とりあえず、商店街をまっすぐ歩いて、ポイントになったら曲がればいいんでしょ?

それはそうなんですけど……

 

ポイント!! マジで長い!!
思ってる「長い」の3〜4倍歩く! …と! 思ってる2倍歩く!!
かなり曲がりたくる。がガマンする!(これは本当に守ってください(調子にのってはいけません(これは毎日そう)))

この情報だけで、どこで曲がるか分かります?

全然分かんない。けど、だいたいどれくらい歩くのかは分かるかな

長島さんはさっきから何本も曲がり角を通り過ぎてますよね……? 不安でしょうがないです

 


地図には書いてない曲がり角が何本も現れる

ここは……まだかな。みくのしんだったら、もうちょい歩くことを想定してると思う

「何本目の角を曲がる」って書いてあると楽なんですけどね

え〜! それじゃ面白みがないじゃん!

地図に面白みっていります?

 


不安を覚えずにドンドン歩く長島

僕はみくのしんとよく歩くから、彼のペースが何となく分かるんだよね。いつもランチに行くときに「あの店は結構歩くよね〜」とか話してるし

感覚が共有できてるってことですか?

そうそう。たしかに、「思ってるより長い」って言い方はかなり主観的な情報だけど、みくのしんが僕に伝える情報だと考えるとある程度正確に分かると思うな〜

(キモい関係性だのぉ……)

 

ただ、この「ちょうち道(どう)ってのは分かんない。なにこれ?

本当だ。なんだろ、これ。地図によると、そこが次の目印になってますけど

そういう名前の道? でもそんな道あるかな?

 

そろそろ、みくのしんが言う「思ったより歩く」の距離だと思うんだけど……

 

……あ! ほら! やっぱり、ここだ!

 

ちょうちんがいっぱいある道!「ちょうち道」って「ちょうちん道」のことだったんじゃない!? 絶対そうだ!!

「ちょうちん」を書き間違えてたってことですか? だとしたら、地図を書くときに一番やっちゃいけないことしてますけど

 

よく見たら、ちょうち道の横に◯がいっぱい書いてあるじゃん。多分、これが「ちょうちん」ってことなんだろうね!

(本当かなぁ……?)

 


本当でした。

 


ちょうち道をドンドン進む長島

迷わないんですね。地図に誤字があったら不安になりそうなものなのに

実際に歩いてると気にならないかもな〜。道を確かめながら歩けるから、ちっちゃいミスも全然カバーできてると思う

そういうものですか。勝手に説明不足だと思ってましたけど、意外と説明ってこれくらいでいいものなのかな

そうそう。説明が不足してるなら、こっちが埋めればいいのよ

 

さて、もうそろそろゴールも近いと思うんだけどな

僕も正解を知らないので、今が順調に進んでいるのかも分からないです

この辺は細かい曲がり角が多いから、地図を見ないと道を間違えちゃうと思うんだけど……

 

すっごい!! かわいい!! 良いカンバン!!

またすごいヒントだな

みくのしんの地図って主観ばっかりだ

 

まあ、とりあえず、すっごく可愛くていい看板を見つければいいんでしょ?

(子どものスタンプラリーみたいになってきたな)

え〜っと? これは……あまり可愛くないし……

 

あ!

 

絶対これだわ!!

 

なんでこれだと思ったんだ

え〜? だって可愛いじゃん

たしかに可愛いけど。こんな何でもない看板を地図の目印にする人います?

 

みくのしんならこれを目印にしたがると思う! 絶対合ってるって!

(本当かなぁ……?)

 


本当でした。

 

みくのしんと同様、妙に自信を持って歩き続ける長島。

道迷いに陥る王道パターンではあるのですが……

 

 

 

\ナガシマサーン/

 

いました。

だから何でいるんだよ

 

主観的な情報だらけの説明不足な地図を頼りに、なぜか無事ゴールすることができた長島。

これでたどり着けるんだ。説明って何なんでしょうね。

 

 

飼い主を見つけた犬みたいだ

ものすごい皮肉に聞こえるからやめてよ

 

 

正直、手応えなかったよ。もっと難しい地図にしてくれないとさ〜!

いやいや、実際のルートはもっと複雑なんですよ。目印がなかったり、分かりにくいところを曲がる必要があったんですけど……

 

1時間前に来て、なるだけ分かりやすいルートを作っといたんです

あ、下見してくれてたんだ! どおりでシンプルな道順だと思った!

遠回りにはなったかもしれないけど、絶対迷わないルートですからね。長島さんなら絶対たどり着けると思いましたよ

さすがだね。おかげで全く道に迷わなかったよ

 

残念でした。説明下手が道に迷う姿を見たかったんでしょうけど、そうはいきませんでしたね

おみそれしました。完全に終電を覚悟してたんですが、まさか日が昇ってるうちに帰れるとは思いませんでした

なめられたもんだわ! 誰だよ、俺らが説明下手だと思ってた奴はよぉ!

 

ということで、決勝戦はお互いに道案内を成功させる結果に。

長い戦いでしたが、残念ながら、第1回説明ベタ王決定戦は「優勝者ナシ」となりました。

弊社には説明下手はいなかった、ということでしょう。……きっとそういうことです。

 

 

世の中で、説明力が求められる場面は多いもの。

相手に伝えるためのコツや型もあるでしょうし、そういうスキルを身につけることはたしかに大事だと思います。

 

でも、彼らのように説明を理解しようという気持ちと、相手のことを慮る気持ちがあれば、多少のことは伝わるものなのかもしれませんね。

以上、第1回説明ベタ王決定戦でした!

 

 

PRの時間だよ!

本日の記事は、NTTドコモさんが展開しているモバイルサービス『ahamo』の提供でお送りしました。

PR記事なので、今から「ahamo」のオトクなサービス「ahamo大盛り」や「ahamo ポイ活」についてご説明しようと思うのですが……

 

せっかくなので、ここはファイナリストのみくのしんにサービスを説明してもらおうと思います。

きっと相手に寄り添った説明をしてくれることでしょう。それではまいります!

 

 

みくのしんによる説明

ahamoのすごいサービスを今回は紹介させてください!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

かなりahamoすごいですよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!もう見て!!!!!!!!!!!!!!

まず!!!!!!!!!!!!!!!!!このロゴ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

笑ってる!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!素敵だ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

笑うのは体にいいってテレビ見たり、ネットで見ることも結構あります。

だからこのロゴ……!!!!!!!!!!すごい!!!!!!!!!!!!いい!!!!!!!!!!!好きだ!!!!!!!!!!あえて関西弁で言わせてもらうと!!!!!好きやねん……

アルファベットの「a」もまつげがついててすごくかわいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!

このロゴから感じる安心感!!!!!!!!!!!!!!!!!!「m」もロンゲに見えてきた!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

……でも、ロン毛。ってあんまり最近聞かないかも。

あ、たしかに。ヤン毛も聞かない。そもそもヤン毛ってなに?首の後ろから農機具みたいにでてる髪の毛だっけ?あれ、ロン毛?あれはヤン毛か。

そんなことより!このahamoからすごいサービスが登場!!!!!!
これ見てください!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

バーーーーン!!!!!!!!!!!!!!!!!!国からの手紙みたい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

ヒューー!!!!!!股間に衝撃走る!!!!!!!!!!!!「親展」と書いたお手紙のような緊張感!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

ただ、これがお得の話なんだからすごくないですか!?!?!?!?!?!?!?!

難しいこと考えちゃいけないんですけど、とにかくポイントはお金を払えばそうでもなくなるという話らしいです!!!!!!!!!!

このポイントはこの今オススメしてるサービスについてのポイントということで、dポイントが貯まるというそういうことでは無いんですけど、そう!このdポイントが結構キモになってるというサービスです!!!!!!!!
それがポイントということ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!チェックポイントのポイントにちかいです!!!!!!!!得点のポイントではなく、そこの、ここです。ポイント!ここのポイント!宝探し中に見つけたそれがトレジャーポイントになるなら、そのポイントと同じ!dポイントではありません!!!!!!!!

これがポイントとして!!!!!!!何やらすごいお得なんだとか!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

これもすごいぞ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

ポイ活!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

こんなのもあります!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

キタキタキタ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

え!?!?!??!?!!?!?!ちょっとまって!?!?!?!??!!?!?!??!?!!??!!??!

トマトある……

プチトマトみたいなのある……

しーっ……。

見てみて……。

……。

見た……?

ね……?

プチトマトみたいなのある!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

プチトマト!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

プチトマト!プチトマト!プチトマト!プチトマト!プチトマト!プチトマト!プチトマト!プチトマト!プチトマト!プチトマト!プチトマト!

高いよなぁ〜。

んもぉ〜。って感じ。

でもさ、プチトマト。おれ。いや、弊社。好きなんですよ。プチトマト。トマト食べれなかったけど、プチトマトのお陰で食べれるようになったんですよ!?すごくない?

でも、その、一個誤解してほしくないのがプチトマトは小さいトマトとして、半ば我慢して食べれるようになったというか、克服しようと思って食べれるようになっただけで「このプチトマト、いちごみたいだから食べてみ?」っていうことで!そういうことで好きになったわけじゃないので、そこだけ!そこだけ誤解してほしくないかもしれません!!!甘いプチトマトの品種を否定してるわけじゃなくて!そういうことじゃなくて!そういう甘いプチトマトも好きなんだけど、プチトマトを、プチトマトに対してか!対して!好きになろうと思ってパクって食べたのが始まりで、そういう意味で好きということです!

 

ポイ活になることで、110GBがポイント進呈後実質価格2,750円(税込)/月というのはもちろんなのですが……。2700円+1800円+2000円+4000円で10500円になるということは……!?

すごいかも!!!!!!!!!これ、言わないほうがいいかも……!?え?まじで?どゆこと?

2750円払うと10500円になるってこと!!??!?????!!!!!!!!!!

+7750円!!!!!!!!???!?!?!?!??!!!

違うか!2700円+1800円+2000円「-」4000円か!いや違う!-4000「ポイント」か!-4000ポイント!?!?!?!? どういうこと???????円の計算の中にポイントが入ってきてる!? みにくいアヒルの子的な? 最後白鳥になる???

しかも下に(非課税)って書いてある!!非課税!?空港内の?国と国の境目で誰も意味わかってなくてブランド物が非課税でめちゃくちゃ安く売ってるみたいな話テレビで見たことある……。それのことか……?それが「-4000ポイント」……?

……は?

もしかしたらだけど!!!!2750円で、-4000ポイント(非課税(なんのポイントだ!?(もしかしたら人生の大詰めで使うかもしれない人生のポイントかもしれない)))になるというキャンペーンかもしれない!!!!

ちょっと、知らない間にドコモさん!!!とんでもないことしてるかもしれません!!!!!!!!

 

でも、MAX4000円までだからそれだけ忘れないで!!!!!!そこだけ!!!!!!!!

それよりも、進呈の呈←これ、

^  ^
● ●
三 呈 三

これって感じでかわいいすぎる。こういう文字のやつ、テレビで見てて好きだったなぁ。

「を」が池に入ってるように見えるやつとか、「ぷ__。」これとかね。ボウリングしてるやつとか、そういうの見るの好きだったなー!!!懐かしい!!!!!「ぷ」思い出したのでかなりすごいかも!!!!!!!!

他は覚えてないかも。

あれは?あれ。「OIL OIL OIL .」ってペンで書くやつ!!!!!あれ!!!!!も好きだったーーーー!!!!!!!!!!!あれ好き!!!!!!!!!!!!!!!!!!

懐かしいっていいわ。やっぱり。懐かしいことって好きかも。みなさんは懐かしい。って好きですか?僕は好きです。でも、懐かしいのも好きだけど、新しいのも好きになっていきたいと思うんですよね。そんな時にこちらのahamoの新サービス!新しいってこんなに頭の中変わるんだ!へぇ〜!うわー!って!旅行先で寝るの遅かったのに、朝早く起きちゃって、それでもなんか元気で、外見たら自然の湿気と植物の香りと霧がかってる感じのなんかワクワクと帰るのか、ちょっと寂しいかもって思う。いつもと感じる感じが違う温度が心地よい感じ!それを旅行に行かずとも体験出来るahamoの新サービス!是非!この機会にはいってみてください!

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▼説明がよく分からなかった方へ。

大変失礼しました。恐れ入りますが、ahamoさんの公式HPをご覧ください。

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