面白おかしい話ばかりではない。むしろ本当はこっちの方が多いかもしれない。

 

かけっこ

 小学生低学年の頃一人で下校していたら、知らんお爺さんに話しかけられ急に「かけっこしよう!」と言われかけっこすることになった。

 よくわからないまま走って勝ったら「速いね…」とやや納得のいかないような感じで去っていった。

 太った女児だったので遅そうに見えたのかもしれない。

ォポッサムタワー

 まともな大人が子供にかけっこの野良試合を挑むとは思えない。怖い。

 

銭湯

 近所にある銭湯に初めて行った日、キョドキョドしながら頭を洗っていたら「あんた、正しい銭湯の入り方知らないの?」と老婦人に話しかけられた。

 なにかマナー違反をしていたかとビビっていたら、先に体を温めないと頭皮の毛穴が開かないから、頭を先に洗うのは間違っているということを教えてくれた。

 びっくりしたがなるほどと思い、軽く礼を言って風呂に入るため身体を洗い始めると「身体の洗い方も知らないの?仕方ないから教えてあげる」と身体の洗い方もなんか教えてもらう流れに… 結局老婦人の教え通り、身体をよく洗って湯船に浸かり、それから頭を洗ってでてきました。

 風呂の入り方は学びましたしおばあさんもいい人だとは思うのですが、なんかすごいめんどくさくなってそれ以来そこの銭湯には行ってません。

ぺす

 説明してる内容が「正しい銭湯の入り方」全然関係ないのがまた最悪だな。

 

最悪

 小学校中学年くらいの頃のことです。

 通学路の交差点で信号待ちをしていた時に、同じく信号待ちをしていた全然知らないおじさんに「背高いね」と言われました。

 当時の私は背の順で後ろに人が来たことなんて一度もないあからさまな長身で、それは全然知らないおじさん以外からもたくさん言われて飽き飽きしていたところでした。

 しかも悪いことに、全然知らないおじさんは『背の高い子どもは運動ができるはず』という思い込みを持っていたのです。

 体育がこの世の何よりも憎い子どもだった私にとって、その勘違いをしている人間はみんな敵でした。

「脚長いから走るの速いでしょ」
「遅いです」
「リレー任されたりとかさ」
「話題にも挙がりません」
「じゃあバスケとか」
「ドリブルもできません」

と振られるものの尽くを否定して、信号が青になったら逃げるようにその場を去りました。

 すごく落ち込むのと同時に、私の言われたくないことだけを綺麗にコンプリートしたあの全然知らないおじさんは何だったんだ、私の負の感情が生み出した怪物だったんじゃないかとしばらく考えていたのを覚えています。

上は明日

 少なくともこれを読んでいるみんなはこのおじさんみたいなことするなよという掲載です。

 

余命

 2年前の11月20日にさいたまの飯能駅で、知らないおじさんに突然「お前はあと2年で死ぬぞ、悔しいか」と言われました。

「あ、はい悔しいです」と答えるとおじさんは満足げに去っていきました。

 わたしはおじさんから告げられた余命を信じて今を大切に生きています。

ゆみき

 怖すぎ。

 

タクシー

 タクシーの運転手さんと話をするのが好きです。

 仕事柄、人間関係が内輪で完結してしまいがちなので、タクシーに乗るとうきうきしながら話しかけます。

 ある時、関西から関東へ、終電近い新幹線で戻りタクシーに乗りました。

 私は疲れていましたが、車内で寝たくはなかったので、運転手さんに何気ない話題を振り、適当に相槌を打ちながら話を聞くのに徹していました。

 自分が天涯孤独なこと、人付き合いが苦手なこと、タクシー運転手という職が好きなこと、私の相槌に気持ちよくなったのか、運転手さんの調子も良くなってきたとき。 「天皇家が実はユダヤ人の血を継いでいることを知っていますか?」 急な話の転換に私の眠気はいっぺんに吹き飛びました。

 目的地到着まで、三種の神器がイスラエル由来である事、古の鏡?の裏にヘブライ語が刻まれている事など神妙な面持ちで話し、別れ際に「この世には隠された秘密がたくさんあるのですよ」とニッコリしながら教えてくれました。

 これだからタクシーに乗るのは好きなんだと、ホクホクして家に帰りました。
(日ユ同祖論という説があるのを後に調べて知りました。)

うどんうまし

 タクシードライバーからムーみたいな話出てきたらめちゃめちゃ目覚めるな。

 

スカウト

 学生の時、下校してたらおじさんに話しかけられた。

 知り合いだったら申し訳ないと思い、話に応じたら、「君、(地元のアイドル)に入らない?」と聞かれたので断った。

 しかし、おじさんもしぶとく「いやいや、入れるよ〜〇〇ちゃんくらい可愛いから〜」と、知らないアイドルの名前を出し、アイドルになることを説得してきた。

 7月の暑い中20分くらい帰してもらえなかった

 あと、そのおじさんはアイドルの関係者ではなく、ただのファンだった。時間返せ。

おふとん

 こんな会話の入り方で無関係のおじさんな場合があるのかよ。怖すぎるよ。

 

 とにかくなんか良いやつ。

 

ドライヤー

 中学の修学旅行の時、「ドライヤーは使わないこと」という注意を聞く気も無い友人たちがお風呂上がりに髪を乾かしていたところ、物の見事に旅館のブレーカーが落ちました。

 どうやら停電したのは私たちの部屋の周りだけだったらしく、別の所には明かりが見えていたので「怒られるけど先生に報告しに行こう」と友人たちと共に廊下を練り歩いていました。

 すると、近くの部屋から出てきた全く知らない女の子に「すみません、手繋いでいいですか!?」と言われ、驚き過ぎて思わず「良いですよ」と言い手を繋いで「暗いですね〜」とか中身の無い慰めをかけていました。

ぽ茶っ子

 敬語なのがめちゃめちゃ良い。

 

カルパス

 就活中、集団面接で同じ回だった人と駅まで一緒に帰る道中で身のない世間話をしました。

 相手はまだ慣れていないのか面接中かなり緊張していた様子だったので、元気付けたい気持ちでその時持ち歩いていたジャッキーカルパスを1本あげました。

 就活しんどいからジャッキーカルパスの大袋をいつも鞄に入れてるんですよ〜と言って渡したらウケていたので嬉しかった記憶があります。

 その後特に連絡先を交換するでもなく駅で別れ、私はその会社には行かず、彼女はあのあとどうしたかな〜とジャッキーカルパス食べるたびに思い出します。

 ちなみに別の会社の集団説明会帰路でもまったく同じことを別の人にしましたが、そちらもやっぱりその後会うことはないです。

第二版

 面接で話したらウケそうなエピソードでもあるな……。

 

友達

 保育園児の時、たまたま同じ病院にいた同じくらいの男の子と話して「これで友達だね!また遊ぼうね」と言って家に帰った。その子の名前は忘れました。

無記名

 そんなもんだよね。

 

同級生

 駅のホームを歩いていたら、向こうから同い年くらいの女性が 「○○ちゃん!」 と叫びながら駆け寄ってきました。

 顔を見ると、彼女は中学の時同じクラスだった同級生で、私も思わず 「△△ちゃん!」 と叫んで「久しぶり~」と二人で抱き合いました。

 ところが間近で見ると、同級生だと思った女性は、よく似ているけど全く知らない人でした。

 そして彼女も私の顔をしげしげと見つめ、人違いだったことに気付きました。

 両者が他人の空似だったことで極めて微妙な空気が流れ、
「あ、すみません…」
という感じでお互いスッと立ち去りました。

 以上です。

しおこしょう

 お互い誰と間違えたのか会話してほしかったな。自分が当事者ならすぐ逃げたいけど。

 

 学芸員実習で博物館で無償労働をしていた時、何故かひとりの幼女に懐かれてその1日ずっと彼女と会話していました。

 リュウグウノツカイの展示を見た時の 「あ!リュウグウノツカイだ!リュウグウノツカイって……あの…………その……【命】が上の方にあるから、尻尾が切れても平気なんだって!」 という言葉がずっと頭に残っています。

 因みにリュウグウノツカイはしっぽが切れても平気なのは本当で、理由は心臓や内臓が体の上部に固まっているからだそうです。へー。

体スケスケナマズ

 めちゃめちゃ良い会話だ……命ってたしかに無くなったら死ぬ部分のことかもしれない。

 

ラグビー

 初めて見に行ったラグビーの試合。

 農耕トラクターとかで有名な某チームが勝利を収め、誘ってくれた人の贔屓でもあったため帰路はほくほく。

 みんなと別れて1人電車に揺られていたら同じ試合を見ていたであろうユニフォーム姿の少年と、連れているお母さんがいた。

 普段は絶対そんなことしないけど、試合見てこられたんですか?勝ちましたね!と気づいたら声をかけていた。

 お母さんはもじもじする少年の手を取りながら返してくれ、初めてですか?私たちは長野からバスで来ていて…またどこかのスタジアムで会いましょうねと電車を降りていった。

 メッッッッチャ素敵なエピソード!!!!!私もお母さんも少年もサイコ〜〜〜かよ。

マイスケ王女

 オタク系のやつでもそうだけど、高揚感でその場限りコミュ力がおかしくなるの良いよね。

 

 大学の近くの橋を渡っていると橋の真ん中で運河を眺めていたおじさんに服を掴まれた。

 みて!みて!と指差す方を見るとクロダイがいた。その後めっちゃクロダイのことを教えてくれた。あと先月はボラが産卵してこの前産まれたんだよと大量の子ボラが泳ぐ動画を見せてくれた。

 誰なのかわからなすぎて”へえ”と”凄いっすね”を交互に繰り返すことしかできなかった。

しりんだー

 本当にただ見てほしかったんだろうけど、服まで掴むとだいぶ怖い。

 

炊き出し

 知り合いに誘われて一回だけホームレスの支援のための炊き出しにスタッフとして参加した。

 列に並んでたおじさんにおにぎりを渡すと、おじさんが私の手を握ってこっちを見つめて「自分の為に生きなさい」と言って消えていった。

 生半可な気持ちでやるボランティアなんてなんの意味もねぇな〜と思いました。

めろこ

 いや、意味ないってことはないと思うけど、考え込んでしまうな。

 

ライター

 風の強い日、吹きっさらしの大学の喫煙所で、ライターがなかなか点火せず2、3分カチカチし続けていたら、見かねた先輩の学生(恐らくゴリゴリの運動部)が「こうすると点きますよ」と、上手いこと手で覆ってタバコに火をつけてくれた。

 ただ私のタバコに火をつけて解散…かと思いきや、その後「これだと百発百中でつくんですよね〜練習してみますか?」と言って、わざわざ自分が吸ってたタバコの火を揉み消し、懐からもう一本取り出して口に咥えると、そのライフハックみたいな点火方法を私に試すよう促してきた。

 字面だけ見ると、ちょっとキザなナンパだと勘違いされてもおかしくないが、私が着火に成功すると、先輩は「おお!上手!これで強風でも大丈夫ですね!」と、こちらのライター使いを褒めたきり去って行ってしまったし、その後喫煙所ですれ違っても軽く会釈する程度で、下心なんか全くなくて、ただ本当に心根が親切な人だった。

 もう7年経ったけど、今でもあの優しさは忘れないし、彼から教わったライターの使い方は後輩たちに伝授した。

アパ如

「誰かのチュートリアルになる」という快感はあるかもしれないな。

 

加熱式

 コンビニの灰皿の横で加熱式タバコを吸っていた時に、同じタイミングで紙巻きタバコを吸っているおじちゃんが。

 チラチラこちらを見ており、話しかけられそうな予感がしていたのですが、案の定「それタバコ?珍しいもん吸うてるな」と声をかけられました。

「これ加熱式タバコって言うんですよ〜」と返答し、何ラリーか身の上話をしたときに急におじちゃんに、「ワシこないだ出所してきたとこやからわからんのやわ〜」とカミングアウトされました。

 その瞬間に加熱式タバコが主流になったのは何年前ぐらいだったか、ということはどれくらい入っていたのかを考えましたが、本能的にそのおじちゃんが無害そうだったのでその後も会話を続けました。

 最終的にコンビニでコーヒーを奢ってもらい、さよならしました。

 知り合いに話すと心配されるのですが、あのおじちゃん多分そんな悪い人じゃないと思う。

ルートビア

 今の世の中で数年外の情報無かったら「何それ」だらけだろうな。

 

補習

 高三の夏休み。補習サボりがちで今日こそは行かなくちゃと考えていたところ、バスの中に財布を忘れたことに気付き、学校に行かずバス会社まで取りに行った。

 無事財布は見つかったが、また補習休んじゃったな~と落ち込みながら近くの公園で佇んでると、犬の散歩をしているおばあちゃん2人組に話しかけられた。

「その制服は𓏸𓏸高校じゃね、夏休みなのに学校あるん?」と聞かれ、受験生なので補習がある事など色々なことを話すと、1人のおばあちゃんに「大丈夫!!!あんたなら絶対受かる!!!」とクソデカボイスで応援され、出会ったばっかりのおばあちゃんによる根拠のないパワー励ましがすごく心に刺さって嬉しかった。

 帰り際には恐らく自分の財布を見つけたであろうバスの運転手さんが「あの財布お嬢ちゃんのだったんか!持ち主見つかってよかった!」と声をかけて下さり、優しい人が沢山いるなあと思った。

 大学は全落ちした。

もこもこ

 まあ、人の温かみで大学行けるわけじゃないしな……。

 

はぁ?

 小学生低学年くらいの頃祖母にデパートに連れて行ってもらった時に、祖母が買い物している間たまたま一緒にデパートの一角のクレーンゲームの中を覗き込んでいた同じくらいの年の男の子に「はぁ?」と話しかけたらその子も「はぁ??」と返して来てそこからめちゃくちゃ好きなアニメの話とかで盛り上がって話をしてました。

 連れて行ってもらった場所も母の実家付近なのでまるでその前も後も何の接点もなく、なんならその後迎えに来た祖母に「あの子友達?」と聞かれて「なんも知らん」とあっけらかんと答えてました。

爆発ルイージ

「はぁ?」がパーフェクトコミュニケーションの場合ってあるんだ。

 

 これは私が運転免許の取得のため、本試験を受けに行った際の話です。

 試験が終わり、待ち時間の間、待合室をブラブラと歩いていると、東南アジア系の外国人らしき人が話しかけて来ました。

 場所的に怪しい人ではないと思い、まぁちょうど良い時間潰しか、と会話をすることにしました。

 免許に関する世間話をしていると、急に「貴方は神を信じますか?」と言われました。あぁ、結局そういう事なのか、と思いつつ、「信じていません」と答えると、「私は信じている。常に神は見ている。」と話す外国人の方。

 そして最後に「貴方を最初に見た時から話したかった。話してくれてありがとう。」と言い、去って行きました。

 結局宗教勧誘は無く、安心すると同時に、見ず知らずの人から「話したかった」と言われたことになんだか嬉しさを感じました。

 その「話したい」という感覚はその人の信仰によるものだったのかもしれません。

 今でも私は無宗教ですが、もし神がいるなら、あの時感じたなんとも言えない充足感のきっかけとなってくれた事を感謝したいです。

カルロス

 こっちのスタンスを否定するでもなく、押し付けてくるわけでもなくで良いな〜。

 

同調圧力

 自分の家の近くの横断歩道を渡ろうとした時、近くの幼稚園のお散歩の時間と被ってしまい、先頭にいた若めの先生からの「お姉さんも手を上げて渡るみたいだね!みんなも上げられるかな〜?」という同調圧力に負け、20歳女児として手をあげて信号を渡った。

 渡り終わった後、道を調べるために端の方で止まったら、後ろから来た別のベテラン先生に「ナイスだったよ!」と褒められた。

 悪くない気分だった。

無記名

 悪くない気分だったならよかったけど、なんか嫌なやり口だな……。

 

 ラーメン屋で隣に座ってたお爺さんが「知ってるか?アレ全部嘘だぞ?」とテレビ指さしながら話しかけてきた。

 やってたのは「アンビリーバボー」だったので 「まぁそうかもなぁ」と思った

 最高。

 

 めちゃめちゃ面白かった。かなり良質な知らん人と知らん人の一度きりの会話がたくさんあるのがこんなに良いとは。ご協力いただいた皆様本当にありがとうございました。自分に全然関係ない会話って完全に娯楽だ。

 人生たまーにこういう会話が発生するのでほどほどに大事にしていこうね。

 

 自分も何かこういう知らん人と1回きり話した思い出あったな〜という方はこちらから投稿ください。2回目がなかったらごめんなさい。

 他には今こんなエピソードを募集しているので何かある人はご協力よろしくお願いいたします。

99%見間違いか気のせいな不思議体験談