街を歩けば一件は見つかる歯科医院(以下歯医者)。歯医者は全国の医療施設の約40%を占める68000件、コンビニよりも店舗数が多いといわれています

 

注目すべきは、コンビニがほとんどチェーン店なのに対して、歯医者はその多くが独立開業した店舗だということ。屋号の数だけ希望があり、ロゴの数だけ想いがあるのです!

 

歯医者」というテーマと開業した院長の想いが結びついて、どんなロゴになったのか。
集めた中から厳選して、それでも70件以上になってしまったのですが、なんとか系統ごとにまとめました。最後までお付き合いください。
(背景を想像して勝手にあれこれ書いてます。まちがってたら教えてください。)

 

 

 

歯(自我あり)

まずはキャッチーな歯キャラからご紹介します。親しみやすい印象を持たれたり、子供の警戒を解いたりといった効果がありそう。

なお、ここでの自我とは、顔があるかないかです。

 

 

冒頭にもお見せしましたが、これぞ歯キャラ。顔をつけるだけで親しみやすくなりますね。

 

 

歯根(歯の根っこ)が足っぽく見えるからか、ついでに腕も生やしてしまおうという動きがしばしば見られます。
眼科や耳鼻科などほかの医院を見ても歯ほどのキャラ化が見られず、やはりこのイジりしろは歯根の足っぽさから来ているのかもしれません。

 

 

この後もたくさんの歯を見ていただきますが、頭が三つこぶの歯はこれだけです。

 

 

元気な笑顔に加え、歯根は長くスタイリッシュ。
歯キャラが歯ブラシを持っていることはままあるのですが、アックス持ち(斧の持ち方)をしているのは珍しいです。

 

 

これこれ。歯キャラは歯ブラシをスピア持ち(槍の持ち方)することが多いです。

 

 

こちらもスピア持ち。
ただ、眉と鼻がある歯キャラはそうありません。

 

 

いい顔してるな~

 

 

抽象化された歯。歯ブラシの抽象化はこれで合ってるのでしょうか。

 

 

もう歯ブラシどころじゃない。剣と盾。
本当に頼もしい。歯を守ってくださりありがとうございます。

 

 

歯のトリオ。右の子のウインクが可愛い!
3Dの階段に適応しきれてない薄い体が微笑ましいですね。

 

 

りんごといえば歯の天敵ですが、なんだか克服したような雰囲気を感じます。

 

 

もう院長の顔わかった気がする。

 

 

つがいの歯。妻は夫の三歩後ろを歩く古風なタイプでしょうか。
夫のもつ歯ブラシはネックが曲がるようになっていて、歯茎に圧がかかりすぎないようにとか、誤って喉を突いたときにダメージが軽減されるような気遣いがみられます。
それを踏まえると妻の優しい笑顔も、不器用な夫の優しさは私だけが知っていればいい、と、そんな表情に見えてきませんか?

 

 

歯の親子。乳歯と永久歯ではないと思います。(根拠:乳歯なら永久歯の上にあるから)

 

 

歯の妖精。パトラッシュを連れて行くときのような優しい抜歯が期待できるのでしょうか。
それはそうと、空の色が不穏ですね。

 

 

テープ跡をものともせず、なんか機嫌のよさそうな歯。かくありたいものです。

 

 

頭髪の生えた歯。

WAJIMAの「W」に歯根がはまることに気付く
→歯の上半分がむき出しになるのが気になる
→上半分は髪を生やしておこう

そんな思考のプロセスが見える気がします。院長の美学によって生まれた唯一無二の歯キャラ。

 

 

 

歯(自我なし)

自我のない歯ロゴもたくさん存在します。日本語が読めなくてもわかる歯医者のサイン。
地味に見えて、表現の幅広さはこちらの方が上かもしれません。

 

 

歯キャラは歯ブラシを持ちがちだったのに、自我がないと本来の磨かれる側に戻ります。
流れで見ると無機質さが際立ちますね。

 

 

第一宇宙速度の歯

 

 

イタリック(斜体)の歯

 

 

歯のネオン

 

 

歯の間接照明

 

 

歯の万華鏡(?)

 

 

歯のギアパワー

 

 

アメリカンドリームを掴んだラッパーの皆様、額にダイヤを埋めるのもいいですが、歯をダイヤにするというのはいかがでしょうか。

 

 

歯の馬車

 

 

サイケデリックな歯

 

 

北斎の歯

 

 

噛み合わせの歯。
鹿威しの音が静寂を際立たせるように、この噛み合わせの波動からは仏教における「空(くう)」を感じるような気がします。

 

 

歯桜(はざくら)

 

 

かなり粗いポリゴンの歯

 

 

自我なしでも親子のことがあります。

 

 

カルガモの親子みたいな歯(自我なし)

 

 

家のすみっこにいる歯

 

 

 

歯列・歯列矯正

歯並びや歯列矯正のロゴも意外とあります。
一度に見られる歯が多くてお得です。

 

 

まずはお手本のような歯列ロゴ。

 

 

ド迫力!
子供には恐れられ、大人にはウケるデザインにすることで顧客層のターゲティングを図っている、という読みはいかがでしょうか。

 

 

格子模様かと思いきや、完璧すぎる歯並びでした。

 

 

ここまで削ぎ落としても歯列であることは伝わるものですね。

 

 

すみません、どうしてもボロボロの歯という感じがしてしまうのですが、本当のところはどうなのでしょうか。

 

 

エッチなグラビアと同じ仕組みの歯

 

 

歯ほど並んでる人

 

 

意外に見かけなかったベーシックなダジャレ、鹿の歯科。
鹿にしては足が多すぎてちょっとヤバい匂いもしますが、自然な足数にすることと「こばやし歯科」の6文字を納めることはトレードオフで、院長は後者を選んだ、それだけのこと。これ以上追求するのは無粋かもしれません。

 

 

歯列矯正は決して自然に抗う行為ではない」というメッセージが込められているような気がします。

 

 

矯正前の歯のズレを表現しているのでしょうか、シャープでかっこいい。

 

 

シャンデリアみたいな歯列矯正

 

 

歯と、歯から連想したリンゴを組み合わせたら、このロゴになっただなんて、信じられます?

 

 

犬のキョトンとした顔を見てください。
入れ歯のありがたみを想う」ことは、犬には到底理解できない高度なこと。
この図案に出会わなければ、気づけなかったでしょう。

 

 

 

名前・イニシャル

医院の名前やイニシャルをデザインしたものがあります。
他に比べると地味なカテゴリですが、気に入ったものをいくつかご紹介します。

 

 

「かごまち・ひろなか・デンタルクリニック」のイニシャル。
ギャルのデコネイルみたいでいいですよね。

 

 

魚をよく見るとキムラ・デンタルクリニックの「K・D」で構成されています。
昔はヘドロまみれだった道頓堀川も、今では当たり前に魚が泳ぐようになりました。そういうことなんじゃないでしょうか。

 

 

ヒロタ・デンタル・クリニックの「H・D・C」で組み上げられたキャラクター。正直なところ親しみやすくはありませんが、院長なりの思いは汲み取りたいところです。

 

 

自信はありませんが、「いのうえDC(デンタル・クリニック)」をどうにかして重ねたらこうなったかのような雰囲気があります。

 

 

半沢直樹みたいなロゴ

 

 

昔のマッキントッシュの顔みたい。
マッキントッシュのあの顔(ハッピーマック)は20年ぐらい前から使われなくなったらしいんですけど、マックユーザーではないので僕の中の情報が更新されてません。

 

 

 

生き物

歯キャラではなく、何らかの生き物をロゴにしているケースがあります。

 

 

生き物は歯ブラシを持たされることが多いです。動物のチョイスは院長の趣味か、この場合は「親子で来やすい」という風にも取れます。

 

 

鳥には歯がないのですが、だからといってこのロゴが否定されることはありません。

 

 

シロクマから見てブラシが外側を向いており、自分のではない歯を磨こうとしているように見えます。シロクマに院長を投影しているのでしょうか。

 

 

これも。

 

 

これなんかブラシが外側を向いてる上に、額にアレが付いてるので、院長に違いありません。

ちなみに歯科医院を独立開業するのは9割が男性だそうで、上記3件のクマ医院も男性院長の可能性が高いです。クマロゴの歯医者に掛かる際はぜひ院長に注目してみてください。「自身をクマに例える男性」の容姿の傾向は各々イメージをお持ちかと思いますが(がっちり、ぽっちゃり、ひげが濃いなど)、予想が当たると「お!」と思うことができます。

 

 

ただのゾウと思うなかれ!歯のシルエットになっています!

 

 

少女のようにも魔法使いのようにも見えます。少女が三日月に立つシチュエーションはないか。

 

 

「は」の補足に院長の不安を感じますが、ちゃんと歯に見えてます、安心してください。

 

 

マジで歯と関係なくただ動物が描かれただけのケースもあります。愛犬のシルエットなのか、それとも気付いてないだけでデザインに何か隠されているのか。

 

 

地名や屋号に含まれる動物を起用するケース

 

 

こちらは大阪の桃谷というエリアで見つけたものです。
桃谷には「ももたん」という公式マスコットがいて、それはこの子ではありませんでした

 

 

かつてのスタバのロゴみたいなカッパ

 

 

何にとは言わないけど、似てる気がするんだよな~

 

 

むしば菌?

 

 

 

未分類

最後に、サンプルが少なくてカテゴリにまとめるには物足りないもの、何か分からなかったりしたものなどをご紹介します。

 

 

ありそうでなかった、ソロの歯ブラシ

 

 

イニシャルに分類できるのですが、歯間ブラシに見立てたそのオリジナリティを尊重したい。

 

 

歯鏡(歯の裏側とか見るやつ)

 

 

ダイヤモンドの歯はありましたが、これはもうブライダルジュエリーかと思って取り逃すところでした。

 

 

本当に分からなくて未分類のロゴです。

 

 

 

以上、いかがでしたでしょうか。
もしあなたの身の回りに珍しい歯医者ロゴがありましたら、ぜひ写真を送ってください。
数が集まればまとめて記事にできるかもしれません。

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最後に、大阪梅田にある歯神社にお参りしておきましょう。

 

みんなの歯が生涯健康でありますように……

 

 

(終わり)