こんにちわ。その昔、オモコロで編集長をやっていたシモダと申します。
もうすでに末席の老害となりましたので旧世代にはご興味ない読者さまは、そっと、でも僕の心を傷つけないように「閉じるボタン」を押すか「メニュー」→「表示」→「エンコード」から「ケルト語」を選んで認識不可の選択をして頂ければと思います。
さて、本日は僕の地元の後輩の話をしてみたいと思います。
この後輩、中学時代からの付き合いでして、僕が上京してからはあまり連絡をとらなくなっていたのですが、風の噂で最近は自宅にずっと引きこもっているということを小耳に挟んでおりました。
彼は、今の自分の状況に自信を失ってしまい、明るい未来も想像できずに苦しんでいたそうです。しかし、このままではいけないと思い、上京している知り合いの話を聞いて自分に刺激を注入しようと東京まで小旅行を行なうことにしたのです。
もちろん可愛がっていた後輩ですので、僭越ながら先輩として彼の未来に希望の光が射すようなアドバイスを一発かましてやろうとその後輩を飲みに連れて行くことにしました。ところが久々の再会に嬉しくなってしまった僕はその日お酒を飲み過ぎてしまい、何やら熱い話をしていたような気がするのですが肝心の内容は一切覚えておらず、自分が一体どんなアドバイスをしたのかわからなくなってしまいました。
ただ後日、その後輩から
「先日はありがとうございました!おかげで自分が今やらなければならないことがわかりました!頑張ります!」
とLINEが送られてきたので何を言ったかは忘れましたが「きっと僕は良いことを言ったのだな」と胸を撫で下ろしたのを覚えています。
そしてその日から僕に、奇妙な画像付きメールが送られてくるようになりました。
僕は小さく悲鳴をあげました。
意図が全然わからなかったからです。
なぜこんな写真を僕に送ってくるのか。
きっと僕の失われた記憶にその答えが隠されているのでしょうけど、僕はそれを一切覚えていないのです。
ただ、僕は彼に「何か」をアドバイスし、彼はそれを聞いて「希望」を見出したというのは送られてきたお礼メールからは推測できました。
僕は、「その調子」とだけ彼に返信をしました。
なにがその調子なのかよくわからないけど、そう言うしかなかったんです。
だって下手なこと言ったら殺されそうな気がしたから。
翌日、また彼から画像が送られてきました。
昨日送られてきたのとは違うメイク。これが何を表しているのかはさっぱりわかりませんでしたが、僕は再び「いいと思うよ」と返信しました。
「もしかして、これ毎日届くのかな?」
そんな不安が僕の心を支配したタイミングでこちらの画像が送られてきました。
どこを褒めていいのか、どこを伸ばしていいのか全然わからなかったので「目が多くて良いと思う」と返しました。良くはないよね。
ロケット、でしょうか?
メイクがどうとかじゃなくて、こういった目で見つめてくるのは彼も不安を感じ始めてるのかもしれません。
僕は彼のモチベーションを下げさせないように再び「ノってきたねえ」と返事しました。
森のお友達関係。
最初なんだかよくわかんなかったのですが、よく見たらブラジャーとパンティが描かれてました。
前日に続いてパンティをかぶり鼻血を出している画像が送られてきました。
スケベシリーズが開始されたようです。
スケベシリーズが開始されたと思い込んでたら、めちゃくちゃ気持ち悪いのが送られてきました。
ホモでしょうか。
たぶん幽霊。工夫が見えてきました。
なにがAKBなのかわかりませんが、字が逆なのは鏡を見ながら書いたんでしょうね。鏡の仕組みを知らなかったんでしょうね。
いよいよ元ネタが何なのかもわからなくなってきましたが、このように彼は毎日僕にこういった写真を送りつけてくるようになりました。
何十日にもわたって毎日送りつけてくるのです。
一枚一枚見ていくのも疲れるので一気に貼っていきます。
ただただ怖かった。本当に怖かった。
なぜ、僕に画像を送りつけてくるのか。
なぜ、この行為に光を見出したのか。
何もかも全部わからなかった。
「僕は一体なにをアドバイスしたのか?」
この答えは永遠に闇の中かもしれません。
だけど、確実に何か意味があったに違いないんです。
(おわり)
【おまけ話】
これとは別で、僕が彼にしたアドバイスで覚えているものがあります。
ずっと家に引きこもっている彼に僕は「ブロガーになってアフィリエイトで小遣いを稼いでみたらどうか?」と提案したことです。
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・ 目的を持って毎日更新されるサイト
・ 一つ一つだと弱くても、数が集まると凄いものができる
・ だから毎日ウンコを探して踏んでいけばいい
・ すると読者は「今日はウンコ踏めたのかな?」と気になり始める
・ やがて毎日ウンコを踏むお前の姿に感動し、応援するようになる
・ 凄まじいアクセスが押し寄せ、アフィリエイトでがっぽがぽ
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まさか信じるとは思わなかったんです。
「明日はいいうんこふめるかな」