9月某休日。
惰眠を貪る僕の枕元に置いてあった携帯に一通のメールが届いた。
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送信者:まきの
件名:編集長の件
本文:シモダ編集長の事なんだけど、ここ最近携帯が繋がらないし、会社にも出てないみたいなんだよ。ちょっと心配だから様子を見に行って貰えないかな?
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そう言えば最近、編集長のメッセンジャーがオンラインになって無い。
何かあったのだろうか?
僕は急いで着替え、部屋を飛び出した。
バイクにまたがり、首都高速を走らせる事20分。
編集長の部屋のドアを勢い良く開けた僕を待ち受けていたのは、
変わり果てた編集長の姿だった。
僕「シモダさん!しっかりして下さい!!」
編集長「あふぁ~。」
髪はボサボサ、締まりの無い口元。
いつもイキイキと、僕らを引っ張ってくれる編集長の姿はそこには無かった。
僕「シモダさん!大丈夫ですか!?」
編集長「あぁうぁ~、退屈やぁ~~、退屈ですわぁ~~」
退屈…?
そうか…!
なるほど。キチガイど真ん中のシモダさんも昼間は会社勤めのサラリーマン。
その生活にすっかり退屈してしまい、こんな変わり果てた姿になってしまったに違いない。
編集長「あぶばぁ~、べるぶるぶぶべぼ~」
ええと、退屈の範疇を明らかに超えている気がするけど、
兎に角何か編集長の興味を引く物を用意して、刺激を与えればきっと元の姿に…!
僕「わかった!待っててくれ編集長!!」
僕は部屋を飛び出し、町へと駆け出した。
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1時間後、僕は編集長好みの物を持ってまたこの家に舞い戻った。
これだけあれば編集長も正気を取り戻すだろう。
まずは旅行のパンフレットを差し出してみる。
旅行好きの編集長の事だから、きっと何か反応を示すはずだ。
シモダさん!旅行のパンフレットですよ!しっかりして下さい!!
ちょっと怒ってるやん。
うーん、旅行じゃダメ、か…。
じゃあ気を取り直して次はこれだ!!
編集長と言えども男、きっと興味を示すに違いない。
「シモダさん!エッチな本ですよ!しっかりしてください!」
「おお!反応を示した!!シモダさん!ホラ!凄くおっぱいがとんがってますよ!!」
くそっ!ダメか…!もう一息だったのに…!
しかしこの顔むかつくわーー。
こうなれば取っておきのやつを…!
編集長の大好きなゲーム。SIREN2。
こないだ編集長の部屋で見つけたのでこっそり盗んでおいた物を今、返そう。
「シモダさん!ほら!ゾンビがいっぱい出てくるゲームですよ!シモダさんの仲間が一杯ですよ!!」
ダメか…!
もうどうすればいいのかわからない…!
その時、編集長の部屋のドアが勢い良く開いた!!
「諦めんのはまだ早いぜ!!!」
お、お前達は…!
「シモダさん!!他のスタッフが駆けつけて来てくれましたよ!!シモダさん!」
ヨッピー「っていう特集を思いつきました。」
シモダ「いい加減キレますよ僕。」