怖すぎるってば。

 

金縛り

家業の後を継ぐと決め、実家に戻り5カ月ほど働いた頃の話です。
ある水曜日、二階の自室での就寝時に金縛りにあいました。
金縛りにあうのは人生で二回目でしたが、その原因は疲れやストレスから来る睡眠障害というのを知っており、体が動かないながらも冷静に「あぁ、仕事で疲れているから金縛りにあったな」と認識していました。
この金縛りの時に階段の踊り場に黒い人影が立っているのを見ていますが、これも「金縛り=心霊現象、という刷り込みから来る思い過ごしだ」とビビリな性格の自分に言い聞かせるように思う内にまた寝ていました。

その一週間後の水曜日、また金縛りにあいました。
やっぱり疲れてるんだなぁと考えていると、先週見た黒い人影が私の部屋のふすまの前まで移動してきていました。
「こういうのは、気にしてはいけない」と思う内に寝入っておりました。
更にその次の水曜日も金縛りにあい、黒い人影もまた部屋の前に立っていました。

閉めたはずのふすまが開いており、ボヤっとしたその人影がジッとこちらを見ている、という事はわかりました。
普段怒ることはないのですが、その時は何故か見られていることに異常にイライラして「ずっと見てんじゃねーよ!言いたいことあったら直接言いに来いよ!」と心の中で悪態をついてしまいました。

その途端に、ドタドタドタッ!!!っとその影が部屋の中に侵入してきました。
ぼやけた輪郭しか見えなかったのに細く長い手足がハッキリ見え、瞬く間に私に覆いかぶさるように四つん這いになりました。
私を食おうとしたのか体内に入ろうとしたのかはわかりませんが、影の顔が私の顔をグッとのぞき込みました。
真っ黒なので何も見えないはずなのに口を大きく開けていることがわかり、金縛りで私の目は開いていないのに影の水色の目と完全に視線が合っていました。
逃げようとしても金縛りで体が動かせず、とにかくもがき続けるうちに、声をあげることに成功したその瞬間に目が覚めました。

影に覆われた時は仰向けだったのに、実際目が覚めると横を向いていたので、悪い夢だったと思うと同時に「もしかしたら中に入る許可を与えてしまったのかもしれない……」と恐怖しました。

それから毎日不安でいて、いざ問題の水曜日が来ました。
しかし、意外にも何事もなく目が覚め、やっぱり思い過ごしだったんだと安心した翌日、リビングのソファでウトウトしていると、急に何者かに胸元にまたがる様にのしかかられました。
人型で、真っ黒なフード付きのマントで全身を覆ったそれは、私にまたがったまま

「猫のにおいを嗅がせてやろうか?猫のにおいを嗅がせてやろうか?」

と男とも女ともつかない声で同じことを二回言ってきました。

「別に…………いらないなぁ……」とぼんやり思うと、いつの間にかその黒いものはいなくなり目は覚めていました。

私の体内に入りとって変わろうとしたのを拒まれたので、交渉条件を提示してきたのでしょうか。
そうならば、何故猫のにおいで私を懐柔できると思ったのか。
もし、嗅ぎたい!と言っていたなら私は黒い影に乗っ取られていたのでしょうか。
いつか、別の条件を提示されて、私が受け入れてしまい乗っ取られた時、私は私でなくなるのでしょうか。

乗っ取られた時、誰かに気づいてほしくて、ネカマ仲間達にこの事を打ち明けました。
どんな存在がどれだけ私を模しても、ネカマの霊でもない限りネカマの私までコピーすることはできないでしょう。
最初に金縛りにあってから早一年。
あれから金縛りにあうことはありません。後継ぎをするというプレッシャーも、仕事の内容も少しづつ自分のものになってきたという事でしょう。
そして、ネカマも11年。今日もネカマでいることが私を私と位置付けてくれています。

しこたまタヌキ

 怖すぎる。毎週水曜日って決まってるのがなんか意志が有りそうですごく嫌。しかしそいつも「嘘!? 猫の匂いいらないの?」って感じだったんだろうな。Twitterの猫狂いの人たちを参考にしたのか?

 

スケッチ大会

小学生の頃、飼っていたハムスターが死んでしまい近所の山へ埋めに行った時のことです。

中腹に神社のある小さな山で、街灯がぽつぽつとあったので夜だったのですが歩くのに苦労はしない明るさでした。

山頂を目指して父と2人で階段を登っていると、前を誰かが歩いていて、近くには神社しかないし人が歩いているのは珍しいなと思いながら、黙って階段を登りました。
登りきったところは小さな広場になっていて、見るとそこに何人もの人がいました。
画板のようなものを持っていたのでスケッチ大会でもしているのかな?でもそこには街灯が1つしかなくてほとんど真っ暗なのにな、と少し不気味に思いながらも、広場を横切って茂みにハムスターを埋めて、山を降りました。

その後、やっぱり不気味だったなと思い父に確認すると、階段で前を歩いていた人は見たけど、広場に人なんていなかったよ、と言われました。 人間ではなかったとしたら当たり前に怖いし、暗くて父に見えなかっただけで人間だったとしても何をしてたのかわからなくて怖いです。
何人もいたのに喋り声は一切聞こえなかったし。

それから山には登っていません。

ころも

 怖すぎる。本当にいたとしてもいなかったとしても怖いな。でも「夜中の無言スケッチ大会をやりましょう」って言われたらちょっと楽しそうだと思ってしまうかもしれない。

 

真っ赤な手

実家が二世帯住宅で、二階に住んでいました。 小学生の頃、用を足そうとしたら親が入っており、階段の一番上の段に座って漫画を読みながら順番待ちをしてました。
ふと違和感を覚え、漫画越しに足元辺りを見ると、階段の踏込板から真っ赤な手が右足を掴んでいました。
滅茶苦茶ビビり散らして親の入ってるトイレに駆け込み、必死に泣きついてました。
光景を鮮明に思い出せるくらいはっきり覚えています。

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 怖すぎる。やめてくれ。それにうんこだかおしっこだかをしてる時に我が子が泣きながらトイレに突撃してきた親もめちゃめちゃ怖かっただろうな。

 

臨海学校

小学5年生の時の臨海学校での体験です。
8人一部屋で2泊3日過ごすというプチ合宿のようなものだったのですが、当時クラスの女子は16人だったので8人部屋が二つ、隣同士に並んでいるフロアで寝泊まりしました。

初日の就寝前、みんなで歯を磨いたり寝る用意をしている時、ふと窓の外を見ると同年代くらいのおかっぱの女の子がベランダに立っていました。
そのベランダは隣の部屋と繋がっているけど危ないから出ちゃダメだと言われていたので、注意しようと立ち上がった瞬間「わぁぁぁ」とか「出たぁぁぁ」とか言いながら、隣の部屋の女の子たちがドアから部屋に雪崩れ込んできました。
何があったのか聞いてみても「出た、出た」と繰り返したり、泣き出すばかりで何も状況が分かりません。

ただ、雪崩れ込んできた子たちの人数を数えると、ちゃんと8人全員いたんです。
当然、ベランダにはもう誰もいませんでした。時間的に考えても、ベランダから回ってドアから入ってくるのは不可能なはずなのに。

でも、その時の自分の身長や「同年代だな」と感じたことから推測すると、私が見た女の子は窓ガラスに映った自分なのかもしれないと何度も考えました。
しかし、私はその時髪を伸ばしていて括ってもおらず、おかっぱとは程遠いヘアスタイルをしていたので、すぐ反射だとわかるはずです。

流石に子供の頃のことだし見間違いだろうとは思うのですが、確かに私と同室の子は未だに「あの時隣の部屋の子が飛び込んできたのはなんだったんだろうね」と話すことがあるので、何かが”あった“のは事実のようです。

今度、隣の部屋の子とも話す機会があるので、本人たちに覚えているか聞いてみようと思います。
そういえば、晩御飯の時に誰かが「昔この施設で自殺した親子がいるらしい」と話していたということは私も友達も覚えていたのですが、それも誰が言っていたのか定かではありません。
私が見たのは、彼女たちが体験したのは、何だったんでしょうか。

推理したことない探偵

 ド王道な怪談の、事が起こっている隣の部屋での光景って感じで良いな。なんとしても何が起こった聞き出そう。そしてもう一回行こう。

 

誘拐

気のせい、不思議というよりきのせいにしたいはなしなのですが…。

バスと電車で通学していた小学生4年くらいの頃。
下校中のぼっちな拙僧の横に急に車が止まって、

「私はあなたのお母さんの友達なの。お母さんが病院に運ばれて、お母さんにお願いされたから病院まで送っていってあげる。」

そういって三十代の女性が降りてきました。
当時子供どころか親も携帯電話を持ってるか怪しい普及率だったため、本人や他の兄弟にも確認できずなんてこったと車に乗り込んだ記憶があります。

そこからはとてもあやふやなのですが、よく利用する駅の前で赤信号か何かで車が止まった際に、「ここで大丈夫です!おります!」と唐突に降りてそのまま電車で家まで帰りました。

その後母が入院しただとか、病院に運ばれただとかの話を聞いた覚えはありません。
友達に迎えを頼んだのか、というのは母に訪ねたとは思いますが、返事の内容の記憶はありません。

この年になり母と食事をした際その話をすると、なんだそれ、初耳なのだが?とキレられました。
自分でも、何故車を降りたのか、何故そのまま家に帰ったのか、どうしてあのとき学校の前の通学路なのに誰もいなかったのか、それがわからず不思議でたまりません。
夢かとも思わなくないのですが、 ただただ、通学路に止まった車とでてきたのは母の友達を名乗る女性だった記憶だけはたしかにあるのです。

三十路侍

 怖すぎる。怪奇・不思議体験というか、そういう誘拐じゃん。不思議な点としては本当に「なんか急に降りる気になった」ところが不思議だよな。

 

長身女性

学生の頃金縛りに頻繁にかかる時期がありました。
しかも毎回自分の胸元に長身女性が立ってる夢を見るのです。
天井に頭が着いちゃうくらい異様に背の高く髪の長い女の人でした(顔は暗くて見えない)。

その話を数年前にその部屋を使っていた姉にしたところ、とある話をしてくれました。
姉と母がその部屋で談笑してた時、戸の上枠から長髪の女性が頭だけ出して部屋の様子を伺っているのを姉母ともに目撃したそうなのです。

家族には不安をかけないと内緒にしていたようでした。最近になって父から遠い親戚で消息不明になったかなり長身の女性がいたという話を聞きました。

あまりに出来すぎたエピソード過ぎて人に話しても全く信用されないので家族みんなの気のせいだったのかな?と思っています。

ちなみにその部屋にラブライブのポスター貼ったところ金縛りは治り以降そのような体験はしてません。

会社員(オネェ)

 すごいなラブライブ。ちょっとポスター色々変えてみて誰が一番魔除け効果があるか試してほしい。

 

ガタガタ

小学生の頃、夜に両親が急用で外出して1人で留守番をしている時に玄関の扉がガタガタ揺れる音が聞こえました。

鉄枠の重い引き戸なので風で揺れることはほぼありえないし、人が掴んで揺らしているのではないかってくらい強い音でした。
地震とかでなく、ドアだけが揺れている感じです。怖くなって家の固定電話から父の携帯に電話をかけると、家の中で着信音が聞こえました。
忘れていったのかと思い母の携帯にかけると、また着信音が聞こえました。
2人揃って忘れるなんて、と思いながら着信音が聞こえてきたところを探しても携帯電話はありません。
するとまたドアが揺れる音が聞こえてきて、いよいよ怖くなり頭から毛布を被って両親の帰りを待ちました。

それからどのくらい経ったのか覚えていませんが、両親が帰ってきた時に泣きながらさっき起きた事を話しても信じてもらえませんでした。
2人とも電話は持って出ていたし、固定電話からの着信履歴も無かったので……

 怖すぎる。絶対に聞こえてほしくないところから着信音が聞こえてくるってもうホラー映画の演出じゃんかよ。

 

私は猫を飼っている。今年で7歳になる黒猫だ。

2年前のある日、猫がいなくなった。呼んでも猫缶を開けても出てこない。
ふと、タンスの下から2段目がわずかに開いているのが見えた。
「きっと中に入って寝ちゃったのね」と思った私は、その引き出しを開けた。
引き出しから、明らかに人間の目が私を見つめ返した。
中に入っているはずの服は見えず、真っ暗闇の中から、2つの目が私を見上げていた。
思わず勢いよく引き出しを閉めてしまったが、その時中から鳴き声がした。愛猫の声だった。
再び引き出しを開けると「なんかあったん?」といった表情で猫が私を見上げていた。
琥珀色の瞳。 私は猫を抱き上げて引き出しを閉めた。
きっと見間違いだったのだ。
しかし私は、それ以降タンスも机の引き出しも開けられなくなってしまった。今は全ての引き出しを開け放している。

でもアレぜっっっってぇ人の目だった

 怖すぎる。もう一生引き出しがある家に住めないじゃん。

 

中3の時、友達2人と心霊スポットに行った時の話です。
1人の友達に門限があったため秋の夕方の5時ごろのやや暗くなっているけど視界が明瞭というような時間に行きました。

精神病院の跡地だった場所らしく、現在は30年以上経ったこともあり、建物があったかもしれないような痕跡が残っているだけで、そこは何も不思議ではありませんでした。
探索してて何もなく落ちてる木の枝や岩の上などで遊んでいたら裸の中年男性が現れました。
くっきり裸で靴下と靴だけは履いていることは確認できました。
一緒にいた友達2人も発見してパニックになってやばいやばいなどと大きな声で逃げていきました。
急いで500mくらい離れましたが追いかけては来なかったです。
見間違いだとしたら病院の跡地の草がボーボーのところに動く人と同じサイズの薄橙色がいるということなのでとにかく怖かったです。

バンドTシャツ

 屋外で遭遇する裸の中年男性はこの世で最も怖いものの一つ。

 

センサー

一人暮らしをしていた時の話です。
その日の夜は上手く寝付けず、正確な時間は覚えていませんが入眠にかなり時間を要しました。
更に入眠したのも束の間、玄関に女の人が入ってくる、という悪夢ですぐに目が覚めてしまい、明日仕事なのに…と全く眠れないことに苛立っていました。
そんな時、半ば無意識に玄関を部屋の磨りガラス越しに見てみると、玄関に設置している人感センサーの照明が爛々と輝いており、5秒ほど経ってからフッ、と消えたのが見えたのです。
もしかして本当に誰かが入ってきたのかと恐る恐る確認するも部屋の何処にも人影は無く、玄関の鍵もしっかり閉まっていました。
ここまでが全て夢だったんじゃないかと思いたいのですが、その日はそこからそのまま一睡もせずに出勤したので、現実だったのだと思います。

毒流(どくながし)

 怖すぎる。絶対に何かには反応してるじゃん。何に反応したんだよ。今度光ったらカメラとか向けてみよう、何もないところに顔検知とかするかもしれん。

 

 今度こそ終わり。