【ルール】
限られた2枚の画像のみを使って記事を書く。
それだけ。
さて、そんな血で血を洗う記事勝負、今回使用できる2枚の画像は……
こちら!!
この2枚!
「ほう……」
「なるほどねえ……」
調理の難しい素材を前に不敵にほほ笑むもの、眉をしかめるもの…。
反応はそれぞれだが、静かに、そして確かな戦いの闘志を胸に宿しているようだ。
さあ、果たして記事の女神は一体誰に微笑むのか!?
炎の記事対決
開始!!!!
1人目
1人目のチャレンジャー 原宿!
いや~、いつ飲んでもピノッキオの真っ黄ションベンは猛烈に美味いっ!
そうすか?
お世辞じゃないのよ?
分かってますよ。
(いや、こいつ本当は分かってないな……)
夏って、雨降ると急に涼しいっすよねー。
(“今”だっ!!!!! 奴の隙が見えた……すかさず懐に飛び込めい!!)
??????
(今だっ………今なんだっ……! あと一回だけ動いてくれっ! 俺の体よっ!)
お客さん、どうしたんすか?
(頼む……頼むよ……今なんだよっ! 今を置いて他にはないんだよっ! またか? またこうして俺はみすみすチャンスを棒に振るのか?)
(え? マジでこの空気なに? 俺なんか悪いこと言った?)
(今回も無理なのか? また次の新月を待つしかないのか? ……いや待ていける! さぁいけっ!いけっ!いけよ俺っ!いけよっ!)
…………あ、あのっ! 一体どうやったら、こんなに美味しい真っ黄ションベンが出るんでしょうかっ!?
あ、はい(こえーわ今の間)。それはですなぁ……………
↑結論、これ飲んでます。
チャポーン。
(終)
お題以外の画像を使用したため原宿は失格です。
「東北新幹線、開通前夜もダメだなんて……」
2人目
2人目のチャレンジャー ヤスミノ!
お次は何を握りやしょうか?
(適当に入った寿司屋、異常者のやってる店だったとは。困ったな)
え~、じゃあ松の握りで…
アイヨっ!!!
ん?
なんか…乳首が近づいてません?
え? ああ〜、乳首ね(笑)。はっはっは(笑)
……。
いや、どんどん近づいてますって。これ大丈夫なんですか
あ、持ち直した…
あ、また接近して…
ひとつに…
いやー、はっはっは。最終的にはこうなっちまいますわな
乳首が衝突したら、そらもう、ひとまわり大きいひとつの乳首ですわ
いや、笑ってますけど…
笑ってねえよ。
いや、笑ってましたけど。
心で泣いてるよ。
俺が平気でいるなんて、おめえに分かるか?
だって乳首が近づいてるんだからさ、誰だってまともじゃいられねえよ
そ、そうですよね… 失礼しました
まあ、わかりゃいいけどよ。思ったことをすぐ口にするのも感心しねえわな
俺が上半身裸だからって人間として軽んじてんのけ?
乳首、色も変わってませんか?
そうだよ、変わったよ。
どういう仕組みなのか俺にもわからない。
何がトリガーになってるんだよ。誰か教えてくれよ。
神は何故、俺に試練を与えたまうのか
ほら、みてくれや。もうこんなんなっちまったよ
乳首がDVDのスクリーンセーバーみたいになっちまったな
こんなことあるか?なあ
…………。
その乳首は店主の嘆きとは裏腹に誰もを魅了した。もちろん客も例外ではない。
それからというもの、彼は毎日のように店に通い詰めた。ただじっと待った。店主の心が解けるのを。
店主はいつも迷惑そうな顔をしながら、仕方なしといった風に接客をしていた。
彼の心は孤独ではなかった。ほとんど満たされていたと言ってもよかった。
こんな気持ちは初めてだった。今すぐ駆け出して喜びを叫びだしたかった。
後生大事に守ってきたゆるやかな生活は、店主の乳首の前ではまったく意味を持たなかった。
やがて何か月も続く厳しい冬がやってきた。
やがて焼きつけるような夏がやってきた。
それでも彼は通い続けた。
ある日、ささやかな雨が降った。
なにしろもう1年以上は通い続けていたので、話すべきことはかけらも残ってなかった。
店内は騒音もなく、会話もなかった。ただそこに人間が2人いるだけだった。
2時間ほど滞在したのち、客は満足そうに微笑んで会計を済ませた。
その日を境に、客は二度と顔をだすことはなかった。
行方は誰も知らない。
だが、彼の心は決して孤独ではなかったという。
~fin~
3人目
3人目のチャレンジャー ARuFa!
――ここは『惑星ペゾネス』。
この銀河で最もグルメな星であり、美食を求めて多くの宇宙人旅行客が訪れる観光スポットだ。
そして彼は、この星で一番の人気店『じょうら寿司』の大将、永田 智。
上裸で繰り出される彼の寿司はまさに絶品であり、中でも「乳首軍艦」はこの店自慢のスペシャリテである。
そして今日も彼の寿司を求め、新たな客が店の戸を叩いた―――
トントン……
こんばんは。きょう予約していたギャラクシーです。
100名っていけますか?
お客さん、確かに『ギャラクシー』の名前で予約はいただいてるけど、人数は1名だと聞いてますよ。
……それがこの星に来る途中で時空断裂が起きまして、別の世界線から偽物の私が余分に紛れ込んでしまったんです。
だったらウチの寿司を食えるのは本物1人だけだ。偽物には帰ってもらいますぜ。
まさか、あなたには偽物がわかるというのですか!?
ああ……例えばそうだな……まずそこのアンタ、偽物だろ?
俺の目は誤魔化せないぞ。
確かに太りすぎですね。さあ帰りなさい。
クソ~!
そして……そこのお前も偽物だな?
俺の目は誤魔化せないぞ。
確かに若すぎますね。帰りなさい。
クソ~!
さらに、そこのお前も偽物だな?
シンメトリーすぎるぞ。
確かに本物はもっと歪んでますね。
くそ~!~そく
そして……そこのお前も偽物だな?
ジジイすぎるぞ。
ジジイすぎますね。
失礼な!ワシが本物じゃ!!!
えっ!?!?
宇宙では時間の進み方が異なるのは常識!この惑星への道中で老けたに決まっとろうが!
そんな……
クケケ……つまり私が偽物だったということよ……
わ、悪い!そんなつもりじゃ……
もう遅いわい!!ワシを怒らせた罰を食らえい!!
喝!!!!!!
ウワーーーーー!!!
おいこのクソジジイ!なんてことしてくれたんだ!
なんじゃその口の利き方は!!
さらに喝!!!!!!
ウワーーーーー!!!
大変申し訳ありませんでした。
これからは人を見た目で判断しないことじゃな。
はい。
よし……反省したなら姿を戻してやるか……
あれ……お前さん、元の顔はどんなんだっけ?
――ここは『惑星ペゾネス』。
この銀河で最もグルメな星であり、美食を求めて多くの宇宙人旅行客が訪れる観光スポットだ。
そして彼は、この星で一番の人気店『じょうら寿司』の大将、永田 智。
なんでも最近、心を入れ替えてさらに腕を上げているらしい―――
「ヘイらっしゃい!!!!」
終わりの快楽物質 ENDるFIN