4人目

4人目のチャレンジャー 永田!

 

お食事、楽しんで頂けてますか?

 

な、なんですか、あなたは?!

 

何って…、この店の板前ですが?

 

裸じゃないですか! 服はどうしたんですか?!

 

あなたがお召し上がりになりましたよ。

 

え?

 

ここ、「服寿司」では、新鮮な板前の服のみを提供させてもらってます。

 

え?! どゆこと? どゆこと? そもそも寿司なんて食べてないけど?

 

あ、お客さん、ウチみたいな高級店は初めて(笑)? 

 

え?

 

握りは最後ですよ。

 

そうだったんだ。

 

何握りましょう?

 

えーっと、じゃあ……、襟(えり)で。

 

お客さ~~~ん(笑)!! 襟(えり)あるように見えます?

 

あ、そですよね……。えっと、じゃあ、ベルトで。

 

あいよっ。ベルト一丁!

 

もぐもぐ

 

どすか?

 

うーん

 

俺はまだまだ

 

チキンライスでいいや

 

あ、今うんこ漏れた。

 

あと、僕お金一銭も持ってないです。

 

年金も払ってません。

 

内臓もありません。

 

だから何の味もしないんです。

 

感情もね、ないんですよ。

 

感情はあるわ!!!!!

 

感情はあるわ、ボケ!!!!!!

 

日によってはね。

 

あ~、老後とかめっちゃ不安。

 

iDeCoとかしてます?

 

アメリとか観ます?

 

僕、映画監督なんですよ。

 

「自分」という名の映画の、ね?

 

この映画の結末はね、決まってるんです。

 

悲劇。

 

笑ってやって……、くださいよ……

 

 

辛かったんだね。

 

いや、そうでもないすよ。家にプレステとかあるし。

 

そうなんだ。

 

 

 

その後、男は無銭飲食で逮捕された。

 

 

~fin~

 

5人目

5人目のチャレンジャー ダ・ヴィンチ・恐山!

 

ニップレス永田号の排気量は750cc

Webメディアのライターとして活動している人ならば

「ボツ」という言葉は聞きたくないものでしょう。

 

苦労して書き上げた原稿が、

公開直前にスポンサーの意向でボツになったり、

 

ユニークだと思って書いている記事と全く同じネタの記事が、

別メディアから出てしまったり。

 

文章はある意味で自分の子供みたいなものですから、

ボツを告げられたときの無力感と喪失感は、

なかなか言葉で表せるものではありません。

 


 

 

「でも、あの記事は唯一、ボツにしてよかったと思うんだ」

 

先輩ライターのGさんは、飲み屋でふとそんな言葉を漏らしました。

 

「記事はほとんど完成していたんだけどさ、自分の判断でボツにしたんだよ」

 

それは、どんな記事だったんですか。

Gさんは言いました。

 

「うちでやってる、地元を取り上げるメディア、あるじゃん。その日はXX県を取材するために出張してたんだけど、思ったより早く終わったんで、適当に車で走ってたんだ。フライトまでまだあるし、何かその場でいいネタを見つけたら記事が一本余計にできるでしょ」

 

 そのときGさんは、山に囲まれた国道を走っていました。

 すると、路肩に見慣れない形の祠があるのが目に入ったそうです。

 祠の前には年嵩の男性がいて、祠を丁寧に掃除していました。

 Gさんはなぜか興味を惹かれ、車を停めて彼に話しかけたそうです。

 

「地元の人に訊くと面白いスポットにめぐりあえることもあるし、なんか面白い展開があればいいや、くらいの気持ちだったんだよね」

 

 その男性は頭髪に白いものが混じっていて、一見すると気難しそうな印象でしたが、声をかけると意外なほど人懐っこい笑顔を見せました。

 

「祠の奥に、何回も折りたたんだ小さい紙が祀ってあった。これなんですかって言ったら、いろいろ教えてくれたよ」

 

 男性は自治ボランティアの一環として祠の掃除をしていて、この地方にまつわる伝承を快く教えてくれたそうです。

 

「その話がけっこう面白かったから、ミニ記事くらいにはなるかなと思って、帰って原稿にしていったんだよ。そしたらさ」

 

 Gさんはその先を話すのを少しだけ躊躇しているようでした。

 

「変なんだよ。3万文字くらい書いてもまだ書き終わらないんだ。俺がおじさんの話を聞いたのって、せいぜい10分とか15分で、そんなに書ける分量があるわけないんだ」

「でも、ほら、たとえば『川上から桃が』って言葉を見るだけで、桃太郎の長いストーリーが頭に浮かんでくるでしょ?」

「そういう感じで、最初から知ってるっていうか、おじさんの語った『伝承』がどんどん中で展開して、」

 

 それは、どんな話なんですか。

 私が思わず訊ねると、Gさんの表情が曇ったので、それ以上追求しませんでした。

 それからは当たり障りない話に終始しましたが、

 そろそろ会計しようという段階になってGさんが、

 

「ひらいちゃったのかなあ」

 

 と独り言のように漏らすのを聞きました。

 


ニップレス永田号で風を切れ!GOGO!

 Gさんが会社を辞めたのはそれから数週間後です。

 前触れのない退職で、再就職先の話など誰も知らないまま、音信不通になってしまいました。

 


 

 昨晩、Gさんからのメールに気づきました。

 退職から1週間後に届いていたのに迷惑メールフォルダに入っていたため見過ごしていたのです。

 

 タイトルはなし。

 本文はクラウドストレージの共有リンクのみ。

 クリックすると、2つのファイルが格納されたフォルダが表示されました。

 

「tenkai」と書かれたtxtファイルは14.3GBもの容量があります。

 開こうとしてみましたが、データが破損しているのかあまりにサイズが巨大すぎるからか、読み取りエラーになりました。

 もうひとつのファイルは「side」というタイトルのjpgファイルでした。

 これは問題なく開くことができました。

 

 

 以下に、その画像を掲載します。

 

 

 

 

 

 

 

 

itamae_nagata_no_chikubi_bike_lets_go

GOGOニップレス!!!ぶおおおおん!!!ぶおおおおおおお!!!!

開くだけでよかったんです。

 

マンスーン

ラストチャレンジャー マンスーン!

 

「うん

 

 

 

 

 

 

ンポ」

 

 

「ポテチ」

 

 

「チンポ」

 

 

「ポテチ!!」

 

「チンポ!!!!」

 

 

「ポテチ!!!!」

 

 

「チンポ!!!!!!」

 

 

「ポテチ!!!!!!」

 

 

「チンポ!!!!!!」

 

 

 

「ポテチ!!!!!!」

 

 

 

「君はしりとりのプロか….?」

 

 

「風のクロノア2 〜世界が望んだ忘れもの」

 

 

「フッ…」

 

 

「ふんわりチンポ鏡月」

 

 

「ミルキィホームズの緑」

 

 

「エルキュール・バートン(CV佐々木未来)」

 

 

「君が望む永遠

 

 

 

 

その日、太陽が8つに割れたという…。

 

 

優勝決定

さあ全員の作品が出揃いました……

 

炎の記事対決、優勝は…

 

 

 

 

永田!!!!

 

理由は自分が半裸の写真なのに頑張ってたからです。おめでとう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それでは皆様、第2回でお会いしましょう!!