ブロス編集部です。
新しい漫画を読んでみたいけど、せっかく買ったのに自分に合わなかったら損しちゃうよなあ…と、なかなか踏み出せないことがよくあるかもしれません。
ということで、本日はそんな迷える皆様にバーグハンバーグバーグ社員のみんなから「この漫画の1巻は絶対に読んでほしい!後悔させないから!」とオススメできる漫画をご紹介したいと思います。参考にしよう!
マンスーンの珠玉の1巻
アイアムアヒーロー
【オススメ人:マンスーン】
花沢健吾先生の作品特有の、社会に馴染めないけど、そんな世界で生きていくための術を持った主人公(一人の時に変な動きをしたり下ネタを言ったりする)。そして努力が報われない生活の立ちゆかなさ、そんな日常に少しずつ忍び寄る非日常の不穏な空気。花沢作品はいつだって読み進めていくだけで心がやられそうになるから読んだ後はしっかりと眠りたくなります。アイアムアヒーローは世界を救うヒーローを描いた作品ではない。簡単にヒーローにはなれない事は誰でも知っている。それでも、主人公は生活の延長線上にある温度を持った現実を変えるために一歩一歩踏み出していく。そんな始まりの物語として、この1巻はとても素晴らしいと思います。
緩やかに狂っていく世界からラストで一気に現実が変貌する時、あなたはいったいどんな行動をとるだろうか。君はヒーローになれるのか? まるで自分自身が試されているかのような最後の見開きページに驚愕しました。(最新作のアンダーニンジャも最高!)
みくのしんの珠玉の1巻
アイアムアヒーロー
【オススメ人:みくのしん】
漫画のこの一話が好きみたいなのってたくさんある気がしますが、好きな漫画の一巻って言われるとアイアムアヒーローはやっぱり。やっぱり。むしろそれしかないと思うほど。最高な一巻。かなり大好きです。体験したことないのに、わかるわかる。うんうん。と共感してしまう序盤の日常は、読んでいるとそういうタイプの漫画なのかな。と思う程にのめり込んでしまうのですが、読み進めていく内にズンズン伝わってくるんです。この漫画、やばいかもって。
あ、やばいかも。え?マジ?どゆこと?あ、やばいかも。 やばいかも。 やばいかもやばいかもやばいかもやばいかメヤアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!
パタンッ!
面白〜〜〜!!!!!!!
初めて読んだ時はこんな素敵な漫画があるんだとすごい興奮したのを覚えています。これを連載でやっていたんだから、当時読んでた人はどう思ってたんだろう。本当に面白いし、かっこよくて、大好きです。
ギャラクシーの珠玉の1巻
アイアムアヒーロー
【オススメ人:ギャラクシー】
初めて一巻を読んだ時、「どういう話???」ってめちゃ混乱したマンガ。色んな混沌が当たり前に常駐しててワケわかんないながらも、異常なほどの細部の描写に引き込まれて、最後まバーーーッと読んでしまった記憶があります。1巻のラストでゾンビ的なことが起こり始めて、やっと「マンガとしての物語」が動き始めるのですが……たぶん、最初から最終巻まで「本当の物語」は全然進んでない……んじゃないかなー……っていう、すごい変わった作品。
才能や将来や恋愛、コミュニケーションといった、心に空いた不安の穴に様々な化け物が入り込んで、それがゾンビだったり部屋にたまに侵入してくる女性の霊みたいなやつだったり、妄想の中だけにいる後輩だったり、という構成になってるのだと思う。ホラーではあるけど、本当はゾンビものじゃなくて、主人公の心の中を徘徊するサイコスリラーなのかなーとか思いました。
最終巻のラストも「マンガとしての物語」で見ると唐突に見えるけど、「主人公の心の中の物語」として見るとすごく良い、ので、僕はあのラスト大好きです。
ヤスミノの珠玉の1巻
アイアムアヒーロー
【オススメ人:ヤスミノ】
はじめて読んだのですが、めちゃくちゃ面白い。
中学生のころ、叔父さんから数か月に一度スピリッツをまとめてもらって読んでいました。その時に連載していた同作者の『ボーイズ・オン・ザ・ラン』を読み、途中からだったのでストーリーはよく把握できてないにも関わらず、どうしようもなくしんどいことが起きていることだけを感じ取り、それ以降なんとなく花沢健吾作品を避けるようになっていました。端的に言うと、ちょっとトラウマだったかも。トラウマって言葉、あんま簡単に使わないほうがいいのかな。とにかく、なんか怖すぎました。もう何が起こっていたかは思い出せないのですが。
『アイアムアヒーロー』はその点は大丈夫でした。序盤は昔耐えきれなかった、あの妙に生臭いどん詰まり感があるのですが、この生活も全部めちゃくちゃになりそうなので、むしろ安心して読めました。どんどんめちゃくちゃになれーー!!! でもきっとめちゃくちゃになったあとにもいろんな嫌なことが起こるんだろうなーーー!!! これどうなるのーーーー!??!!?
山口の珠玉の1巻
アイアムアヒーロー
【オススメ人:山口】
社会に認められない苛立ち、他者と自分を比べてしまう不安、時間はどんどん過ぎていくのに自分は何者でもないのではないかという焦り……。そんな人間の弱さがアイアムアヒーローの1巻ほぼ全編にわたって描かれています。自分、ジャングルで育ちましたので、そんな心の機微を最後まで捉えていけるのか不安でした。ジャングルではバナナを見つけては毟り、頬張って胸を激しく叩いていればよい生活でしたので。
そして最後の数ページ。読んでみたらゾンビが出てきて暴れ始めました。
よーしよしよしよし!いける!いけるぞォ〜〜〜!!
以上!
示し合わせたつもりは無いのですが、結果的に全員「アイアムアヒーロー」になってしまいました。こんなことって、あるんですね…。それではまた。