縦ノリしながら失礼します。ライターの寺悠迅です。

この度、ニコニコで『Nash Music Library』の作品、およそ2万曲が無料で使用可能になったとの報を受け、どんな曲があるのかと探している次第です。

Nash Music Library 公式サイトより

『Nash Music Library』とは？

株式会社ナッシュスタジオが運営する著作権ロイヤリティーフリーのサウンド素材ライブラリー。要するに、サウンドの有料素材を販売している。

「ははあ、なんかプロ仕様の世界の話ね……」と踵を返すことなかれ。1983年（ファミコン発売と同じ）から音楽素材を販売しているので、読者の貴方も知らず知らずのうちに何度もここの音楽を耳にしたことがあるはず。

『ニコニコ』とは？

こっちも紹介しなきゃダメ？　マジ？　そういう時代？　「動画・配信サイトです」くらいにとどめて話先に進めていい？

・ニコニコへの投稿作品に「Nash Music Library」の約２万曲の音楽素材を無料で使用可能になりました！もちろん収益化もOK！（blog.nicovideo.jp）

Nash Music Libraryの楽曲は本来有料素材ですが、ニコニコでは運営が使用料を包括的に支払う契約を結んでくれたおかげで、ユーザーは無料で使用可能になりましたよ！　ということです。

ぼくらのプレミアム会員費は
こういうところで使われているんだね！

というワケでこれを機に、ライターの皆様に『好きなNash Music Libraryの楽曲』を聞いてみました。

皆様のオススメをもとにニコニ・コモンズを利用するのは勿論、Apple MusicやSpotifyなどの音楽配信サービスで聴き放題※なので、これを機にじゃんじゃんdigってみてください。2万曲の地層は厚いぜ！

（※音楽配信サービスで提供されているものは、素材として使ってはいけません）

🍎Nash Music LibraryをApple Musicで

🔊Nash Music Library（Spotify）

マンスーン：『SC-1903』

言わずもがなNashで一番有名なんじゃないかと思いますが、ハードオフの店内BGMとして採用され、どこの店舗に行っても流れている曲です。

ハードオフに行くのが好きなので、この曲を聞くと心が落ち着き、目の前に埃っぽいジャンクコーナーの空気が現れ、青いコンテナボックスをガサガサと漁る人たちが浮かんできます。もはや親の声よりも聞いた曲かもしれません。

そもそも店内BGMとしてここまで素晴らしく完璧な曲は他にないと思います。
フュージョンの軽やかな音色は買い物を邪魔することなく楽しい気持ちにさせてくれますし、デジタルホーンの一度聞いたら忘れられないメロディは再び店に来た時に一瞬で世界観を想起させてくれます。

そして忘れてはいけないのがベースです。メロディに気を取られがちですが、この曲の真の主役はベースと言っても過言ではありません。支えるところはしっかりと支えつつ、主張するところは主張するという、まさに理想のベースです。是非一度ベースに注目して曲を聴いてみてください！

僕はこの曲を個人的に購入して、仕事中や記事執筆の時に小さい目のボリュームで流しています。みんなも買おう！SC-1903！

・NSC-SC-1903 SC-1903 の詳細ページ（Nash Music Library）

・【NASH公式】SC-1903 – NSC-SC-1903（ニコニ・コモンズ）

僕もニコニコとか関係なく個人的に購入しています。

ハードオフ八王子大和田店さん、いつもお世話になっております！　1Fのビデオゲームの展示、毎回センスいいなと思ってます！　シャス！

インターネット性善説ドラゴン：『春の通学路』

「天神」のCMでお馴染みの『NSF-287-22』が大好きです。
理由は何千回聴いても錆びつかない寂寥感を感じられるから。

全体の音色も晴れやかで、確かに明るい曲なハズなのに、それでもどこかに核心的な疎外感を漂わせるこの曲。友人の家族とTVを見ながら食卓を囲んでいるような、下車したことない駅の薬局で処方薬を待ってる時のような底知れぬ侘しさを感じさせてくれるため、わりと定期的に聴いています。

曲名が「春の通学路」なのもアルティメット大好きポイント。個人の解釈全開ですが、表面上馴染み深いようで、奥底からぼんやりとした鬱屈さが見え隠れするこの曲の『良さ』を最大限表してる気がする。

皆さん、「天神」だけの曲じゃなくです。是非聴いてみてください……！！

・NSF-287-22 春の通学路の詳細ページ（Nash Music Library）

・【NASH公式】春の通学路 – NSF-287-22（ニコニ・コモンズ）

曲名といい音色の温かみといい、PS・SSくらいの頃の恋愛ゲームのBGMみたいで最高ですね。トゥルー・ラブストーリーってこんな感じじゃなかった？

めいと：『ジャメヴ』『Reiwa Kawaii』

ポップでキュート！DJMAXシリーズの音ゲーに収録されてそうな、爽快な音が気持ち良いです。
個人的に01:58からが気持ち良く、マラソン中に聞いたら少し速度を上げようかな、と思うような2:12~2:16の”アガる”感じ、たまんねっ！カーッ！

「ジャメヴ」の単語の意味を調べてみると「見慣れているはずの光景が未体験のように感じられる」という「デジャヴ」の逆らしい。未体験ゾーンへの突入曲と思って聞いてもテンション上がりますね。

・NSR-538-01 ジャメヴの詳細ページ（Nash Music Library）

・【NASH公式】ジャメヴ – NSR-538-01（ニコニ・コモンズ）

同じアルバムに収録されている「Reiwa Kawaii」も『Undertale』の戦闘曲のようで好み。
タイトルも可愛いね。ふふ。

・NSR-538-02 Reiwa Kawaii の詳細ページ（Nash Music Library）

・【NASH公式】Reiwa Kawaii – NSR-538-02（ニコニ・コモンズ）

テーマごとにアルバムでまとまっているので、ひとつ気に入った曲があったら芋づる式にお気に入りが見つかるのが良いですよね……

『ジャメヴ』を聴いて思った、伝わりにくいあるあるネタ言っていいですか？

「AviUtlの解説動画、こういうBGMがち」

えだんぬ：『焼肉コロシアム』『豆腐の角がオマエを狙う』ほか

お恥ずかしながら、これまでNash Music Librarynのことを存じておらず……
ハードオフの店内BGMを提供されている団体さんだったとは……！

小1時間ほどサイト内の楽曲を聞いて回っていたのですが、
「食べ物のうた（Nash Music Library）」というアルバムが一際目をひきました。

アルバムのタイトル通り、食べ物が題材になっている楽曲のアルバムで、明るくポップなものが多く、言うなればアンパンマンのキャラソンのような印象を受けました。
どの曲も（おそらく）これまで聴いたことがないのに、存在しないスーパー・屋台の記憶が沸いてきて最高でした。
「アツいぜ！お好み焼き（Nash Music Library）」なんかは「先週行った遠めのスーパーのお惣菜コーナーで流れていた曲だっけ？」レベル。

中でも際立っていたのが、
・「焼肉コロシアム」
・「豆腐の角がオマエを狙う」
の2曲でした。

男性ボーカルの早口なラップで聞いていて気持ちがいい……。「ヒプマイの新ディビジョンの曲だよ」と言われたら多分騙される。
こういったタイプの曲があるとは思っておらず、中学生の頃、友達がプレイしていた「ペルソナ3」から超スタイリッシュな戦闘BGMが流れてきた時と同じ衝撃を受けました。

・NSK-V721-23 焼肉コロシアムの詳細ページ（Nash Music Library）

・【NASH公式】焼肉コロシアム – NSK-V721-23（ニコニ・コモンズ）

・NSK-V721-22 豆腐の角がオマエを狙うの詳細ページ（Nash Music Library）

・【NASH公式】豆腐の角がオマエを狙う – NSK-V721-22（ニコニ・コモンズ）

メチャメチャ最高のアルバムですね。実際にスーパーで流れてたら多分足を止めて聴き入ります。店員さんに「あの曲は一体……！？」って聞いちゃうかも。

脳みそニコニコ野郎としては『豆腐の角がオマエを狙う』でヒャダインのイーアルカンフーを思い出しました。

ペンギン：『ネイビーネイビー』

ランジャタイが以前やっていたYouTubeチャンネル「ランジャタイもういっちょ」のテーマソングにも使われていた音楽です。
知ってるよーという人はピンときてもらえるかもしれませんが、ランジャタイってバカらしさの行進（バカの行進、ではない）だと思うんですよね。芸が、全部。

行進っていうのは基本「徒歩」なので、ゆっくりなんです。ゆっくりと目の前を、バカらしさが横切っていく。横切っている間、僕ら通行人は動けないので、ただその行進がゆっくりと横切り終わるのを、座して待つしかない。
この音楽のテーマはまさに「バカらしさの行進」です。たぶん。そうですよね？行進曲ですよね？バカらしさの行進曲ですよね？作者さん僕はわかりますよ！！

目の前を3分かけてゆっくり、バカらしさの行進隊が横切っていく感じ。行進隊はみんな何やら大真面目に変な行進をしている。僕らは見てても何なのか全くわからないが、とにかく一度始まったら横切るのを待つしかない。やっと横切り終わって「あれ、なんだったんだ…」と思うが、でもその夜寝るとき、なぜかあの行進が頭から離れない。どこか懐かしく、どこか儚く、それでも底抜けに変テコでポジティブなおもちゃの行進。
あまりにも、色々とピッタリすぎる音楽だと思っています。