競走馬に関する牧場見学の注意
一部の観光を収入源の一つとした牧場を除き、牧場はあくまでご厚意の上で見学を受け入れて下さっています。牧場を見学する際には必ず守らなければならないマナーがあり、「競走馬のふるさと案内所」様が纏めたページがありますので、もし今後牧場等の見学を希望される方はこちらに必ず目を通して下さい。(https://uma-furusato.com/guide/rule)
多くの場合、引退馬が繋養されている牧場の見学は「競走馬のふるさと案内所」様からのアポイントメントが必要となります。コロナ禍の影響で見学の受け入れを極端に制限している牧場や、元より見学を受け付けていない牧場も多い為、HP等に特段の記載がない場合はまず上記サイトよりご確認下さい。(業務に支障を及ぼす為、牧場への直接のお問い合わせは避けて下さい)
「写真を撮るだけだから!」などと勝手に牧場の敷地内まで入る人が例年問題になっているそうなので本当に気をつけましょう。特に春から夏は牧場も繁忙期です。
雄大な自然の片鱗から失礼します。
以前、オモコロにて「ハルウララの現在を追う」という題材で、預託牧場のマーサファーム様にお邪魔しました。
あれから一年、再びマーサファーム様に伺う機会を得ましたので、ハルウララ達の近況報告と引退馬支援に関するトピックに関してお伝えしたいと思います。
ウマ娘ブームを発端としたマーサファームへの見学希望は現在も多数寄せられていて、見学予約システムでも日程公開直後にすぐ埋まってしまう程。一ヶ月先でも予約は容易に行えません。
※メディアの取材と称し、特例として見学をねじ込んだ訳ではないのでご安心ください。
お伺いしたのは5月5日。
この日はマーサファームで繋養されているハルウララの余生を支える「春うららの会」と、同じく繋養中のハヤテの余生を支える「ハヤテの会」の会員向けの開放日。
あ、申し遅れました。
実は俺、ハヤテ君の余生を支援する「ハヤテの会」の会員になってます。競走馬について思う事が色々あった事、Twitterの(中の人が)広報を頑張っているのを応援したかった等の理由から、毎月の生活費を支援しています。
俺の金で喰う飯は美味いか?
美味いと嬉しいな……今日はおやつも買ってきたからな……
注意
想像に難くないとは思いますが、牧場の生き物は専門家が栄養バランスを管理した食事を与えています。それを狂わせる事は馬の健康被害にも繋がります。人参だってあげすぎれば毒になります。
馬に限らず、持ち込んだ物を勝手に与えないで下さい。その辺の草をむしって与えるのも駄目です。
こちらのおやつは牧場への差し入れで、与えるかどうかを含めお任せしております。
「こんにちは。今日は宜しくお願いします」
「あ、オモコロで記事書いてた方ですよね?」
「!? 読んで頂けたんですか!」
(お忙しいだろうに記事に目を通して貰えてるとはn)
「部屋は綺麗になりました?」
(前回の記事冒頭)
「ん゛っ……まだです」
本当に読んで頂けていたようです。
という訳で久しぶり、ハヤテ君(君という程の年の差ではないけど)
Twitterいつも見てるよ。
元気そうです。
元気そうに首をぶんぶんしています。
「あれは虫が鬱陶しいか構って欲しいかのどっちかですね」
構って構ってしてても素人は触りにいかないように。特にマーサファームの雄馬(皆センですが)は一頭を除いて隙を突いて噛みにくるそうなので。
うーさん(ハルウララ)も久しぶり。
前の記事だと「うーちゃん」って書いてましたが、ファンの間ではうーちゃんだったりうーさんだったりするようです。(ハヤテ君はウララさんと呼んでる)
だいぶ眠そうでした。
仲良しのアミちゃんは爆睡して饅頭になってました。
前回の記事でお世話体験したシャル君と
白ちゃんも久しぶり。
噛むそうです。だから前回お世話中にカバーしてたのね。
白ちゃんは白過ぎてよく白飛びしかけます。
チェス君、(ウィンチェスター)
アンちゃん(ヒシアンデス)、
前回写真撮れなかったポニーズのドンキーとキャリーも。
皆変わりなく元気です。
うーさんとポニー達を除いて、皆乗り運動(背中に人を乗せての運動)をこなせる位だそうです。
「……うーさんがしないのは……?」
「気性の面でですね」
「ああ……」
紐を引いての運動はさせてるそうですが、時間が来た瞬間微動だにしなくなるという一面も。
曰く「未だに新馬みたいな性格」との事。いつまでもお転婆なお婆ちゃんのようです。
……おや?
以前はなかった馬房(馬の居住する部屋)に栗毛(明るい茶色)の馬。マーサファームに栗毛の馬はいなかった筈……
彼はゴットフリート号。G1レースである「朝日杯フューチュリティステークス」の3着に入着しているサラブレッドです。(2012年第64回。一着ロゴタイプ)
ほら。ウマ娘のジュニア級12月前半で走るレース。
レースを引退後、認定NPO法人「引退馬協会」の再就職支援プログラムに入厩。その後有志の集いである「ゴットフリートの会」に引き取られ、つい最近マーサファームへとやってきました。愛称はゴットくんだそうです。
かなり人懐っこい性格のようで、先程の噛む雄馬の例外が彼です。
これからよろしくね。
また、「ゴットフリートの会」では支援者を募集するようですので、
「ゴットフリート!?ウソでしょ!?」と何かの縁を感じた方はTwitterやYouTubeのチャンネルをチェックしてみて下さい。
【追記】
……という記事を公開した翌日、ゴットフリートが引退馬協会のサポートホースとなり、「ゴットフリートの会」の支援の募集が開始されました。
「サポートホース」とは「春うららの会」や「ハヤテの会」のように、引退馬協会の所有馬(フォスターホース)ではないものの、引退馬協会経由で支援のサポートをしている引退馬となります。サポートホースとなった経緯やサポート方法は引退馬協会のHPや「ゴットフリートの会」代表のごあいさつとして発表されていますので、「ゴット君の余生を支えたい!」という人や、「引退馬の支援って聞いた事はあるけど、実際どんな事をするものなの?」と気になっている人は下記のページを開いてみて下さい。(それもまた支援の一環です)引退馬協会|ゴットフリート、サポートホースに!~「ゴットフリートの会」設立のお知らせ
ゴットフリートの会|「ゴットフリートの会」設立に寄せて(ごあいさつ)
駆け足となりましたが、新たな仲間を迎え入れたマーサファーム様の近況でした。
それから、前回の記事で紹介していたNPO法人「引退馬協会」主催の「ナイスネイチャ バースデードネーション」に関してもお話させて下さい。します。
(前回記事より引用)
前回紹介した「ナイスネイチャ 33歳バースデードネーション」ですが、記事公開時点で2620万円だった募金総額が
引用:Syncable「ナイスネイチャ・33歳のバースデードネーション」
(https://syncable.biz/campaign/1589/)
最終的に3580万円まで膨れ上がりました。(当初の目標金額は200万円です)
その結果、引退馬協会ではディープスカイ、メイショウサムソンといった、次世代の広告塔足り得る名馬を始めとした12頭をフォスターホースとして受け入れる事が出来ました。
また、バースデードネーションを契機とし、継続支援やフォスターペアレント(養親制度。フォスターホースを指名して寄付金を支援出来る仕組み)への登録も増加したとの事。ネイチャさんの人望(馬望?)が伺えます。
……実を言うと俺もその1人でして。現在引退馬協会の会員であり、ディープスカイとメイショウサムソンのフォスターペアレントです。
変則2冠のダービー馬と、クラシック2冠に天皇賞春秋連覇のダービー馬を養う(うちの1人の)男を名乗る権利を得ました。
俺の金で喰う飯は美味いか?
美味いと嬉しいな……いつか会いに行くからね……
そしてナイスネイチャは無事34歳の誕生日を迎えました。人間でいうともう95歳位の超御長寿。目を怪我したりしましたがまだまだ元気そうです。
引用:Syncable「ナイスネイチャ・34歳のバースデードネーション」
(https://syncable.biz/campaign/2506)
その為今年もバースデードネーションが企画されましたが、前年寄付額があまりにも膨大過ぎ、新たに12頭を受け入れ、長期的なリスクに備えたプール金を確保し、それでもなお追加で10頭受け入れる余裕があるという恐るべき事態の為、今年は趣旨を変え「再就職支援プログラム」の為の募金となりました。
これはレースや繁殖を引退した競走馬の、痛めた身体を休ませ、乗馬としての馴致やリトレーニングを施し、第二、第三の余生を送らせる為の引退馬協会の取り組み。「速く走る為の訓練」をしていた馬に「人と暮らす為の訓練」を行うプログラムです。
先程紹介したゴットフリートくんもこちらの22期生です。
ネイチャさん曰く「難しい話」となるので、詳しくはネイチャさんと引退馬協会の人が説明してくれるドネーションのページをご覧下さい。
……で、現時点(5/10)での寄付状況なんですが……
引用:Syncable「ナイスネイチャ・34歳のバースデードネーション」
(https://syncable.biz/campaign/2506)
わッ…わ…
なんか小さくてかわいいやつになっちゃう位の数字になっています。
ドネーション開始直後は滅茶苦茶にサーバーが重くなるなんて事態も起きていました。ガチャの更新日じゃないんだぞ。
ちなみに募金額/募金人数が何故か3000円強あたりで推移しています。ガチャの更新日だったかもしれません。
かくいう俺も募金額は3000円です。1スペ。
バースデードネーションは5/16まで開催中ですので、これからとんでもない事になるのを眺めるもよし、実際に寄付してみるのもよしです。寄付するとネイチャさん直々にお礼のお手紙を送ってくれたりします。
ネイチャさん主導のドネーションが凄いことになってるという話でした。
最後に。
こういった活動は実際に寄付を行うだけではなく、それを拡散すること、そもそもその活動の存在を知る事も助けになります。
なので今これを読んでる皆さん、ありがとうございます。徳ポイント付与です。多分いい事ありますよ。
読者に強制ソウルクリーナーをセットした所で俺からは以上です。