この記事は…

・8/3に行われた「カメラを止めるな!」舞台挨拶のレポート記事です。

・映画のネタバレは一切ありません。

・こんなキャストが出ているという情報はあります。

 

冒頭で述べることではないことは重々承知の上で、一言だけ。

 

記事を書かせてもらっている身でこんなこと言ってはいけないのだけれど、「カメラを止めるな!」未見の方はブラウザバックして早々にお近くの劇場をチェックしてください。

ネタバレはありませんが、せっかくだったら何の前知識もなく楽しんでほしいんです。

 

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正直、まだご覧になっていない人はげんなりしていますよね?

 

「カメラを止めるな!」を観た人は口々に

「何を言ってもネタバレになるから何も言えない!」
「でも絶対に見てほしい! 絶対に面白いから!」
「前情報は0の状態で観るべし!」

と叫びます。

 

しょうがないんです。「カメラを止めるな!」のエンタメパワーに快楽を感じる脳組織が破壊されて、それしか言えなくなっていると思ってください。

 

どんな映画かは言えない。何の情報も入れるな。でも観ろ。

めちゃくちゃな注文ですが、きっとあなたも観た後は同じことを言っていることでしょう。

 

 

たった300万の予算でできたインディーズ映画で、監督は長編映画初挑戦で、役者も有名とは言えない新人ばかりで、劇場公開日は都内の2館でしか観れなかった。

 

それなのに、

口コミだけで社会現象と言えるような大ヒットを生み、観た人全員が口を揃えて大絶賛し、著名な業界人やタレントたちも太鼓判を押し、まだ16館でしか観れないうちから全国映画動員ランキング10位にランクインしていて、まだまだ全国47都道府県での100館以上の公開が決定している。

 

 

そんな奇跡の映画「カメラを止めるな!」の拡大公開御礼舞台挨拶に行ってきました!

 

 

こんにちは。ライターにして重度の「カメラを止めるな!」ファンのかまどです。

この映画は今日を含めて7回目の鑑賞になります。

 

7月初旬に「カメラを止めるな!」を鑑賞して以来、いたるところで「観て! お願い! つまらなかったらお金返すから! 絶対観て!」と喚き散らす口コミゾンビになっていました。

 

 

年甲斐もなくはしゃぎ続けた結果、記念すべき舞台挨拶にライターとして参加させていただけることになりました。何事も言ってみるもんです。

 

 

公開開始から42日目となる8月3日。

TOHO日比谷12スクリーンにて、「カメラを止めるな!」拡大公開御礼舞台挨拶が行われました。

 

つい一ヶ月前は都内の2館でしか見ることのできなかった「カメラを止めるな!」ですが、アスミック・エースさんが共同配給に名乗りを上げ、その結果全国拡大上映することができたという背景があります。

 

この日はその拡大上映を記念した日。

ちなみにこの回のチケットは発売開始から3分を待たずに売り切れたとか。500席だぞ。軽く奇跡を起こすんじゃないよ。

 

 

とはいえ、僕もライターの端くれ。お仕事に私情を挟むことは許されません。

いちファンとして「カメラを止めるな!」の快進撃には本当に涙が止まらないのですが、それとこれとは話が別。

 

私事の涙は懐にしまって、「カメラを止めるな!」舞台挨拶のレポート記事をお送りします。

 

 

 

舞台挨拶まで泣くんじゃない!

 

 

 

 

会場入り

泣きました。

 

早すぎ。涙腺のバルブがバカになってる。

 

何が感激するって、とにかく劇場が広い!

この間まで84席のK’sシネマで観てたと思ったら、今日は約500席。 「『カメラを止めるな!』がこんな大舞台に…」と感じ入った瞬間、どうしようもなく目頭が熱くなりました。

 

用意されたプレス席に座ることなく、あちこちを動き回りその劇場の広さを体感。うろちょろしてすみませんでした。

 

 

 

上映開始

この日は予告編もCMもなくいきなり本編スタート。

みなさんおなじみ、配給会社アスミックエースのオープニングが流れます。

 

ほらあの「あ、映画始まった?」と思ったら「ああ配給会社のロゴね」とミリ単位でガッカリする例のやつです。

 

ここでも僕は泣きました。

 

これはしょうがないよね。

だって今日のこの日があるのも、もともとたったの2館でしか上映されていなかったような映画が全国100館以上に拡大したのも、ひとえにこのアスミック・エースさんのおかげなのですから。

普段、「余計な映像いらんから早よ本編を見せてくれ」とか思っててゴメンなさい。

 

きっと会場のお客様にも同じ思いの方々がいたのでしょう。本編開始前なのですが、会場はすでに万雷の拍手に包まれています。上映前に拍手が起きる映画ってある?

 

まだ何も起きていないのにすでに僕は号泣。

この辺りで上映前にトイレに行ったことを後悔しました。この調子じゃ体から水分がなくなる。

 

 

 

上映中

映画内容に触れることになるため、詳細は割愛します。

ですが、大きな劇場でも変わらず「カメラを止めるな!」でしか味わえない夢のような映画体験があったということだけお伝えします。

 

 

 

舞台挨拶

上映終了後は、客席総立ちで鳴り止まない拍手と割れんばかりの大歓声が贈られます。

映画館でスタンディングオベーションなんて初めて観ました。

 

その後、こっそり客席にいた監督・キャストが登場!

観客の異常な熱気と、作り手の粋なサプライズで舞台挨拶はスタートしました。

 

 

舞台袖から出てくるものと思っていたら、客席から歓声が上がりだした瞬間。

 

この日、僕は最前列に座っていたのですが、まさかそれを後悔することになるとは思いませんでした。僕もこの中にいたかったな。

 

 

もともと「カメラを止めるな!」は、とても小さなスタートを切った低予算のインディーズ映画。

 

そのため「まずはこの映画を知ってもらおう」と、監督・キャストの皆さんはこれまでに様々な形で声をあげ続けてきました。

 

その一つが「サプライズ舞台挨拶」

6/23の公開以来、彼らは「サプライズ舞台挨拶」としてゲリラ的に劇場に現れるという、メジャー映画にはできない離れ業を毎日継続していました。

この日は事前に告知があったものの、そうでない日も彼らは各地の劇場を奔走していたわけです。

 

僕自身、何度もそのサプライズに出くわしたことがあります。

「いや〜いい映画観たな〜!」と大満足で席を立とうとした次の瞬間、さっきまでスクリーンに映っていた皆さんが目の前に現れた時は仰天しました。

これも「カメラを止めるな!」がもたらす特別な映画体験の一つでしょう。

 

 

そんな規格外のサービス精神が生んだサプライズが、今回の「客席からの登場!」でした。

 

大スクリーンに映る「カメラを止めるな!」を万感の思いで鑑賞していたと思っていたら、同じ空気を彼らと共有していたなんて…。劇的!

 

 

 

これは7月初旬に僕が遭遇したサプライズ舞台挨拶での写真。

 

84席の小さな劇場で「観てくださってありがとうございます!」「これからも応援してください!」とお願いする彼らの姿に「おう! 任せとけ!」と胸を叩いたあの日が懐かしいです。

 

 

それから1ヶ月が経ったこの日は…

 

 

これです。

なんだこれは。この映画をテーマにもう1本映画ができるんじゃないか。

 

以前、監督の上田慎一郎さんは、「カメラを止めるな!」が映画史を塗り替えていく様を「控えめに言って奇跡」と表現しておられました。

「控えめに言って〜」構文がこんなに適切に機能することなんてなかなかないでしょう。

 

 

 

以下、舞台挨拶で監督・キャストの皆さんが語った言葉を記録します。

ネタバレに抵触する箇所をカットしなければならないのが心苦しい…。未見の方は、劇場でご覧になった後にまた読み返してみてください。

 

(左:上田慎一郎監督 右:濱津隆之さん)

 

上田慎一郎監督

「『(この状況を)想像もしていませんでした』と毎回言ってるんですが、考えたら、どこかで映画の力を信じていたところもあって…。 2館から、まさかの124館への拡大…奇跡だと思うけど、1年前、誰も知らない時から全員で慣れないSNSを始めたり、ビラ配りをしたり、ずっと声を上げ続けてきました。今日も、ここに立てないキャストもいて、スタッフも駆けつけてくれて、最後にスタンディングオベーション…こんな映画を僕は知りません。本日は本当にありがとうございました!」

 

濱津隆之

「まさか自分たちがこんなサイズになる日が来るとは…現場では 1 ミリも頭をかすめることなく、その日、その日を ただ一生懸命に撮ってたんですが…。 (スクリーンを仰ぎ見ながら)ことあるごとに、「みんなデカイな!」と思っていました。みなさんのおかげでたった 2 館から、こんなすごいところに来ることができました」

 

 

 

(左:真魚さん 右:しゅはまはるみさん)

 

真魚

「一緒に見させていただいて、サイズにビックリするんですけど、でも自分が出演した映画を大きいスクリーンで見たいって、役者になったときからずっと思っていたので、不思議な半面、嬉しいような複雑な気持ちで見てました

 

しゅはまはるみ

「本当にこんな大きい画面で…自分の顔もそうですが、(スクリーンが)大きいから、後ろも全部見えて、エキストラで参加してくれた仲間も全部見えて…あぁ、本当にみんなで作ったんだなって思ったら、涙が出てきてしまって…。

 ここまで来れたのは、ずっと応援し続けている方が増えてきているから。本当に感謝しかありません。本当にありがとうございました!」

 

 

 

(左:大沢真一郎さん 右:竹原芳子さん)

 

大沢真一郎

「力のない人間で作った作品が、こんなにもみなさまの後押しをいただいて、まさか全国に掛かることになるとは予想だにしてなかったです。感謝の言葉だけで居酒屋2軒行けると思うんですが、今日は手短に…。ただただありがとうございます! 今後とも是非応援のほどよろしくお願いします!」

 

竹原芳子

去年の 2 月には、客席側にいまして、今はこちら側にいます…。SNS ・若い人の力・上田監督の映画への愛の大きさとかも、それまでは何も知りませんでしたけど、今日、改めて色々感じます」

 

 

 

(左:浅森咲希奈さん 右:山口友和さん)

 

浅森咲希奈

「みなさんのおかげで、自分が思い描いていた夢や目標がどんどん叶っていって、『明日死んじゃったらどうしよう』っていつも寝る前に思っています…。シンデレラになったような気分です。

 でもひとつ、悔しいことがあって、どこもかしこも「無名役者」って書いてて….私はすごく悔しいです。いつか「期待の若手女優」って書いてもらえるように頑張りたいなってこの映画を通して思いました。またいつかここに立てるように頑張ります。生きててよかったです。本当にありがとうございました!」

 

山口友和

「ホントに小さな映画だったんですけど、みなさんのおかげでここまで大きくなりました。僕ら全員を、この奇跡の瞬間に立たせていただいたのは、見ていただいたお客様のおかげです。心からありがとうございます」

 

 

 

(左:合田純奈さん 右:藤村拓矢さん)

 

合田純奈

「人生で見たことない景色と感じたことない感情で…もうわけわかんないです。なんも言えないです。私は演技もしたことがなく、シネマプロジェクトに応募してなぜか受かって、オーディションのときはパニックになって何も言えなくなった私を上田監督が拾ってくださり、撮影に加えていただいて、こんな大きなスクリーンに映ってるなんて…今も信じられてないです。本当にありがとうございます」

 

藤村拓矢

「まさか自分が役者を始めて、この舞台に立つ日が来るとは…正直想像もしてなかったので、この場に立たせていただけることを感謝してます。この映画に関わってくれた人、観てくれた人、応援してくれた人…本当にありがとうございます!

 

 

 

(左:長屋和彰さん 右:秋山ゆずきさん)

 

秋山ゆずき

生まれて初めてこんなたくさんの人を一度に見ました。『カメラを止めるな!』は私の思っていた未来よりも羽ばたいていて、最近まであまり実感がなかったんですが、今日、この大きなスクリーンとたくさんの人を見て、『カメ止め』すごいなと驚きでいっぱいです」

 

長屋和彰

「今日みなさんと見ていて、グッと来たのが、映画が始まってすぐに(配給の)アスミック・エースさんの名前が出たところです。まさかアスミック・エースさんが配給につくとは思ってもなくて。名前出ちゃったよ!という感じで…」

 

 

 

(左:市原洋さん 右:細井学さん)

 

細井学

「去年のイベント上映の映像を見たら、自分は「この映画はひょっとしたらひょっとするかも」と言ってましたけど、ひょっとして来たんだな〜と喜んでます!」

 

市原洋

壇上に来る途中でペンを落としてしまったので…もし拾った方がいらっしゃったら差し上げますので記念に持って帰っていただけたらなと思います」

 

 

 

(左:吉田美紀さん 右:山﨑俊太郎さん)

 

山﨑俊太郎

「ワークショップから作ってきて、たくさん喧嘩したり、笑ったり、泣いたりしながら、いま考えたら 空中分解寸前のこともあったけど…。私は、しゅはまはるみさんに「山﨑くん、私に心開いてくれてない」って言われた時、これどうなんだろう? と思った。でもそれもいい思い出というか、ギリギリのところでやってきたから、良かったのかなと思います。自分の苦しさ、生きづらさを見つめていけば、誰か助けてくれるんじゃないかという希望を持った作品、ワークショップでした」

 

 

吉田美紀

「このステージに乗ると、こんなデカいんだなってびっくりしています。応援してくださった、この映画の育ての親のようなお客様、生みの親の上田ボス。そしてスタッフ、アドバイザーがたくさんいて、本当に恵まれた現場だと毎回噛みしめてます」

 

 

 

(左:曽我真臣さん 右:佐渡未来さん)

 

佐渡未来

「『この仲間に入りたい』と思える愛のあふれる作品で、私も時間があるときは劇場に足を運んでご挨拶をさせていただいて…こういう機会をいただいてありがたく思っています。今日、チケットをとってきてくださったみなさん、全員、『カメ止め』ファミリーだと思います!」

 

曽我真臣

「2 週間くらい前、Twitterで、ある一言をつぶやいたんですが、今日に取っておけばよかったと思って…改めて言わせていただきます。感染者のみなさん、『カメラを止めるな!』に関わったみなさん、本当に大好きです。ありがとうございました!」

 

 

 

 

…大丈夫? ネタバレしてないよね?

 

ネタバレ抜きという鬼畜縛りプレイだと、どうやっても現場の熱気を伝えきれない。いろんな熱いポイントがあったのですが、それを残そうとするとどうしても映画の内容に触れてしまいそうで…。

「未曾有の大ヒットに監督・キャストすら驚いている様」と「観客への御礼の言葉が止まらない様」だけでも伝わったでしょうか。

 

 

 

 

 

「カメラを止めるな!」が成し遂げてきた数々の偉業を「奇跡」と例えることがよくありますが、この奇跡を「神様がもたらした偶然の産物」として捉えるのはちょっと違うような気がします。

 

先ほども述べましたが、この映画公開以来、監督・キャスト・関係者の皆さんは、1日も欠かさずサプライズ舞台挨拶を続けてきました。毎日どこかの劇場には彼らの姿があって、日々映画とともに走り続けているのです。

 

 

そしてもう一つ。

「カメラを止めるな!」についてSNSに投稿すると、公式アカウント・監督・キャスト・関係者の皆さんが反応してくれます。

僕も初回鑑賞時、興奮冷めやらぬツイートをしたところ、マジで「botか?」と思うほどのスピードでいいね・RTがついてめちゃくちゃビビりました。

 

 

そして、これらの地道な普及活動は、なんと全国公開が決まったあとも続いています。

さすがに公開規模が大きくなると、サプライズ舞台挨拶もSNSのレスポンスも当初のようにはいかなくなるでしょうが、それでも毎日劇場に足を運び、SNSに目を通して暖かな反応を返すなんて気が遠くなる作業です。

 

 

 

それも全て、あなたの元に「カメラを止めるな!」を届けたい一心で。

そりゃあ口コミにだって熱が入ろうもんです。

 

 

この映画には億単位の予算も、大スターの抜擢もありませんが、それに負けないくらい凄まじいことをやっています。

 

この映画が作り上げた数々の記録を奇跡と呼ぶのは簡単ですが、それは皆さんが手作りしてきた奇跡なんだ声を大にして言いたい。

この「皆さん」には、監督・キャスト・関係者の方々はもちろん、「カメラを止めるな!」を観た僕らも含まれている。そう思わせてくれる映画です。

 

 

 

どうでしょうか? これもネタバレになりますかね?

ええい、じれったいな! 本当にいっぱい書きたいことあるのに!

 

ちなみに本日解禁の情報ですが、なんと「カメラを止めるな!」のオリジナルグッズ発売が緊急決定したとのこと!

劇場販売のオリジナルグッズに関しては8/24から! サウンドトラックCDは9/7(公開劇場では9/1から先行発売)から!

 

 

うひょ〜〜〜〜〜!!!!!

 

このTシャツなんて、今まではマジで入手困難な代物だったんです。僕は炎天下の早朝に劇場に並んで、それでもゲットできませんでした。

 

未見の方にとっては「ふ〜ん?」な情報かもしれませんが、いちインディーズ映画にはありえない未曾有の盛り上がりということだけでも伝わればOKです!

あなたも映画を観たら絶対ほしくなるので要チェック! 僕もこれを購入するために、また映画館に足を運ぶつもりです。

 

とにかく、他に類を見ないこの最高の映画体験を皆さんにも味わってほしい!

「俺はこの映画を劇場で観たんだぞ!」ということを孫子の代まで自慢できるほどの作品です。ぜひお近くの劇場をチェックしてみてください!

 

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「カメ止め観たっつーの! ネタバレも大丈夫だからもっと詳細なレポートよこせ!」

 

…という方がいらっしゃいましたら、次ページよりネタバレ縛りを解放した記事をお送りしますので、そちらをどうぞ!

 

未見の方も、ご鑑賞後に思い出したら戻ってきていただければ幸いです。少し長いですが、もしお時間がありましたら読んでってください。

 

 

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