※本記事は広告記事とか公式とかのやつではなくアイドルマスターしゅきしゅきライターのナ月Pが勝手に書いている記事です。メディアの私物化と言える。

読み飛ばしてもいい前書き:ゲーム中の「魂の在処」

 まず、前提として

 人間には魂(たましい)というのがあるとする。

 今ものを考えている人格というか、攻殻機動隊でいうところのゴーストというか、それだ。それを「魂」とする。

 俺はゲームが好きでゲームばかり遊んでいる。読者の皆さんはゲームで遊んでいる時、この「魂」はどこにあると感じるだろうか。


変な絵

 全然面白くないことを言うと俺はゲームによる。

 対戦FPSやパズルゲームを遊んでいる時俺の魂はコントローラーを持っている肉体の中にあるし、RPGやアドベンチャーなどのストーリーを重視しているゲームの場合俺の魂はゲームの主人公の中にある思っている。

 もっと言うと、こう(上図)だ。ストーリーを楽しむゲームで遊んでいる最中、俺の魂は主人公と混ざり合っていると言える。
 時にソリッド・スネークこと俺がシャドーモセスに潜入してメタルギアを破壊し、時に境井仁こと俺が冥人として暗躍し対馬を救い、時にC4-621こと俺がルビコン3を燃やした。
 ゲームの主人公は俺であり、俺が主人公でもある。ポケモンの主人公も俺。カービィも俺。アルルは俺ではない。ジャック・クーパーは俺だがコースティックは俺ではない。俺ことドンキーコングが俺ことディディーコングにタッチで交代する。大丈夫ですか、ついてきていますか。

「へえ、ナ月ってゲームにめっちゃのめり込むタイプなんだね」と思って貰えばそれでいい。ついでに言えばアニメや漫画、映画などでは全然こうならない。あくまでもゲームでの話だ。

 しかし、のめり込むタイプだからこそゲームはゲームであり現実とは違うということも痛感している。現実では食べてすぐ体力回復はしないし、どれだけ練習しても二段ジャンプはできない。会話で選択肢も出ないし。現実はゲームのようにはいかない。

 ゲームの出来事は現実ではない。(←ただこの一文を書くためにここまで文字数を使っている)

 

 ところがどうだ、如月千早が武道館でライブをやるというじゃないか。現実で。

読み飛ばしてもいい前書き2:アイドルマスターとナ月

 アイドルマスターというゲームがある。通称アイマス。オモコロではしょっちゅう名前が出てくるし、これを読んでいる人は名前くらいは知っていて読んでいると思う。
 一応ざっくり説明をすると、プレイヤーがアイドルプロデューサーとなってアイドルを育てるゲームだ。シリーズによっては育成ゲームだったりリズムゲームだったりデッキ構築ローグライト(歌とダンスが上手くなるアイドル育成シミュレーションと読む)だったりする。

 かれこれ20年くらいの歴史があり、今やゲームだけにとどまらず、音楽、アニメ、ライブイベントなど様々なメディアで展開しているコンテンツだ。

 これを書いているナ月はXbox360版無印アイドルマスター、通称箱マスからアイドルマスターに入った新参者だ。(箱マスからの新参者ですという常套句が昔あったので古代人をくすぐるためにこう書いているが、今書くと嘘すぎる)

 まだナ月が未成年だった頃「なんか、アイドルマスターというのがあるらしいね」という話を友人としていたら

 こんな感じで無印アイマスのソフトとXbox360本体とクソでかい電源ケーブルをセットで貸し付けられたのが始まりだった。(Xbox360の電源ケーブルは信じられないほどでかい)

 以前他の記事でも書いたが、初めて選んだアイドルは如月千早だった。
 如月千早は歌こそ自分の全てで、アイドル自体には全然興味がないというストイックなキャラクター。青髪のロングヘアで私服がややダサい。最初は絶望みたいに無愛想で何をやってもすぐ不機嫌になる。
 そんなことは知らないまま見た目で選んだ。古代人どもは初心者が無印アイマスで千早を選ぶとどうなるかティンときてニチャニチャしていることだろう。
 俺の初プロデュースは大失敗に終わった。最初期の千早の尖りっぷりが初心者の俺の手に負えるわけもなく、何もかもうまくいかず、俺が初めて育てた千早は中途半端な会場で「蒼い鳥」をグッダグダに披露して引退した。

 繰り返しになるが俺はゲームに魂ごとめちゃめちゃのめり込むタイプだ。そんなやつにこんな体験をさせるとどうなるか。俺のプロデュースのせいで少女の夢が、人生が取り返しのつかないことになった!「絶対に俺がこいつを幸せにしなくては」と思ってしまった。無印アイドルマスターの一番すごい点はこの「俺のせいで!!」という気持ちにさせてくるところだ。
 そして苦難の果てにたどり着くトゥルーエンディングったらさあ!!!!

 もう本当におかしくなるくらいハマった。いや、おかしくなった。貸してくれた友人から本体ごと全部丸ごと買い取りプロデュースに没頭し、CDや関連書籍を買い集め、片道2時間かかるゲーセンまでアーケード版(初代、通称アケマス)遊びに行き、ニコニコ動画で二次創作を見まくり、アイマスに課金するためにバイトをはじめた。

 アイドルマスターは俺のようなゲームにめちゃめちゃのめり込みがちな人間と恐ろしいほど相性が良かった。なにせゲーム中のアイドルの方からあらゆる手段で現実の俺の魂をガッチリ掴んでくるのだ。

 こうすると何が起こるか。ゲームで遊んでいる最中だけでなく、それ以外の時間も魂がゲームに囚われ続け常に「俺、如月千早のプロデューサーだぜ」という思考になってしまうのだ。大丈夫ですか、話についてきていますか。(今更ながらこの魂云々の話は俺がそうであるというだけで他のみんながどう囚われたのかは知らない)

 今のところ、寝食を除くと俺の人生で一番長続きしていることは他ならないアイドルマスターだ。2008年だったか2009年だったか定かではないが、だいたいそれくらいからずっと俺の魂がアイドルマスターに囚われ続けている。
 長いことアイマスを追っているうちにアイドルマスターにも色々ブランドが増えていき、他のブランドの白菊ほたるとか田中摩美々とか篠澤広とかも担当するようにはなったが、この原点にいるのが如月千早だ。


アイドルマスター ツアーズより ゲーム中スクリーンショット 如月千早 可愛い


アイドルマスター スターリットシーズンより ゲーム中スクリーンショット 左が如月千早、右が田中摩美々 これ今パソコンの壁紙にしてる 可愛いから


アイドルマスターシャイニーカラーズ Song for Prismより ゲーム中スクリーンショット 如月千早 シャニソンモデルめっちゃ可愛い

 やっと話が戻ってくるんですけど、その如月千早が現実に武道館ライブを行うというじゃないか。

 当時の記者会見動画。この時点でもう凄い

 

 なんて?

 

 如月千早が現実に武道館ライブをするって? 

 待ってくださいね。

 俺は自分自身をプロデューサーだと思っているアイマス狂いではあるけど、アイマスはゲームであるしゲームは現実ではないよという棒も持っている。この棒は狂わないための棒だ。

こういう棒が心の中にあり、真(しん)の狂いを防いでいる。

 如月千早が武道館でライブをするというのはゲームの中での出来事だ。そういった意味ではルビコン3を燃やすとか緑色の土管から巨大な食虫植物が出てきて配管工のおじさんを捕食するとかと同列の出来事だ。

 ……アイドルマスターはライブコンテンツも充実している。アイドルの声優さんがステージでアイドルとしてライブをしてくれるやつもあれば、近年はxRライブとかMRライブとかいってアイドル本人がステージ上のスクリーンに投影されてライブをやるやつなんかも出てきた。

 今回の如月千早武道館ライブも後者のそれではあるのだけど。それにしても、武道館?

 あの日本武道館? 爆風スランプの玉ねぎのやつ?

 しかも765プロ(千早が所属しているゲーム中の事務所)皆でとかではなく如月千早の単独ライブ?

 タイトルはオースワンか……なんだァ〜OS-1みたいな名前しやがって。泣きすぎて脱水症状になるなよとでも……へえ、OathONEか。一つの誓いって意味なんだ。もうちょっと泣きそうだな。いや、ちょっと泣いたよ。俺がインターネットで泣いたと書いている時は本当に泣いている。

 なかば夢を見ているような気持ちでチケットに応募した。俺は秋元康やつんく♂ではないのだ。ゲーム中とはいえ自分がプロデュースしたアイドルが現実の日本武道館で単独ライブをやるなんて機会が生きている間にそう何度もあるとは思えない。せっかくなのでメモリアルグッズ付きチケットというのに応募した。二万五千円した。

 最初は1夜限りの公演だったはずが、2日目の公演が決定した。武道館のライブってそんな急に増えたりするものなんですか。そっちも応募した。

 俺は如月千早のプロデューサーなのになんで如月千早の武道館ライブを見に行けますようになんて祈らなきゃならないんだと思いながら当落発表を待った。両日ともあっさり取れていた。

 すると今度は「埋まるか……?」と怖くなってきた。自分の席が取れたのをいいことに「頼む、絶対埋まってくれ」「千早に満席の武道館で歌わせてやりてえよ」と祈っていた。

 もう、完全に関係者ヅラだ。なんだお前、何様だと思われるかもしれない。しかしアイドルマスターのプレイヤーはプロデューサー、アイドルマスターは究極のアイドル関係者ごっこをするゲームと言ってもいい。
 俺はもうかれこれたぶん17~18年くらい、ゲームをやっている時もそうでない時もずっとプロデューサーヅラしてきているから今更関係者ヅラするなという方が無理だ。もちろん自分がただの一消費者であることはわかっている。アイマスはゲームであるしゲームは現実ではないよという棒を持っているからだ。
 わかった上で俺は関係者ごっこをしている。

 バンダイナムコ様見ていますか。このバケモノを作ったのはあなたたちですよ。あなたたちがゲームの中でもゲームの外でも俺たちをアイマス漬けにしてプロデューサーなんて呼んでくれた結果なんかめちゃめちゃ関係者ヅラしている消費者が生まれたんですよ。無数に。

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