原宿
永田
「グッドモーニング 北斗晶」
「なんか洋ピンのタイトルっぽいですね」
「北斗晶が主演なのに洋ピン。矛盾してるのに、なんか不思議と納得感があるな」
「まあ、一応言っておくと、北斗晶さんは出ないですけどね。そもそもAV出ないですけどね」
「『ケンスケー！！ コストコでコンドーム買ってこーーい！！ ケンスケーー！！』って」
「あー、怒られるわ、これ。俺は止めたのに。怒られる、これは」
「『ケンスケー！！ “ごと”入れろ！！ ちまちまやってないで電マを”ごと”入れちゃえって！！ ケンスケー！！』って」
「しつこいし、最悪」
「ビッグカツ SUPERJUICY」
「これも洋ピンのタイトルかな」
「いや、これはただの新商品じゃない？」
「そうだね」
「うん」
「即尺王の機微」
「こいつの機微に1ミリも興味持てない」
「そう？ 是非見てみたいけどなぁ」
「そもそも即尺ばっかしてる奴が機微を感じないで欲しい」
「それは即尺王への偏見だよ。即尺王だって人間なんだから」
「あと、原宿さんは日活ロマンポルノみたいなAVタイトルが好き過ぎると思います」
「オッス！オラ4人のレズ」
「オラなのに4人？ どういうこと？」
「わかんない」
「意味がわからなすぎて1回手には取っちゃうかも。すぐに棚に戻すと思うけど」
「もしかしたら今後はそういう商法も流行るかもね。その草分け的存在がこのAV」
「なるほど。でも、AVコーナーがこういうタイトルばっかりになったら地獄だな…」
「素人ゲリラガチ社会主義国家」
「まあ、どの国家も始まりは、素人のゲリラガチだからね。言ってることは間違ってない」
「これ、AVじゃないでしょ。社会主義国家のドキュメンタリーならもっとふさわしいタイトル付けてよ」
「雑費の走馬灯」
「なにこれ？」
「ごみ処理代、クリーニング代、振込手数料…。今まで払ってきた雑費たちが浮かんでは過ぎ去っていく…」
「嫌すぎる、その走馬灯」
「生きてれば普通はもうちょっとマシな思い出あるはずなのに。都会で1人で生きた男の心の闇に迫った怪作だよ」
「さっきからAVでも何でもない話をしてるんで、そろそろちゃんとしましょう」
「夜行バスで声も出せずウンチをカツにして揚げ続ける」
「気を取り直そうと思ったら、最悪な組み合わせを引いてしまった…」
「静かな社内で『シュー… パチパチパチ…』という音だけが響き渡る」
「それで誰がヌくんだよ」
「ガングロチビギャル交わる体液濃密セックス 原作：司馬遼太郎」
「あの名作がついに映像化？！」
「絶対に司馬遼太郎さんはそんなの書いてない」
「あの時期は司馬先生もお金に困ってたからなぁ…。『竜馬がゆく』のちょっと前くらいかな」
「書いてねえよ」
「青春ダサチンポ三国志」
「童貞映画だ」
「ズッコケ三人組みたいな構成の冴えない男達がセックスするために大奮闘」
「でも、ストーリー的に絶対これセックスできないでしょ。だからAVではないんじゃない？」
「何でもAVかどうかで判断しようとするなよ！ さもしいぞ！」
「そういう企画だよ」
「シックスナイン中の淫語責め『ウ～！』」
「できてないじゃん」
「2人とも口ふさがってるから無理だった。ただのうめき声」
「その時点で企画を見直してください。そのままゴリ押しで発売すんな！」
「ヴァギナゴキブリ who are you？」
「こっちのセリフだよ」
「なんか海外コメディっぽいよね。多分、愛する彼女が科学実験でヴァギナゴキブリにされてしまった、というSFだろうな」
「なんだよ、そのストーリー」
「彼女だと気付かずにヴァギナゴキブリに接し続ける彼。でもふとしたところからヴァギナゴキブリが元は人間じゃないかと疑い出す。ヴァギナゴキブリを見つめながら彼はこう問いかける。『who are you？』」
「なんか疲れてきたんで、もう終わりましょう」
「そうだね」
いかがでしたか？ AVが大好きな方もそうじゃない方も暇で暇でいよいよヤバいぞという時にやってみてください！ 虚無を得れます！
凸ノ
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