ライターの彩雲と申します。今回は、なるべく面白くナポリタンを作ってみたいと思います。「面白く」と言っても、具材や調理でふざけるわけではありません。普通にナポリタンを作り、普通にナポリタンを食べる過程の中にできるだけ面白い要素を詰め込もうということです。それではいってみましょう!
ゼゼゼッゼゼゼゼ♪
ゼゼゼッゼゼゼゼ♪
ゼゼゼッゼ ゼゼゼゼ ゼッゼッゼッゼッゼゼ♪
(3分クッキングの曲を「ゼ」でいくやつがいるかね!?)
改めましてこんにちは! えー、早速ですが本日はですね……
──待て待て!! カメラの位置そっちじゃないから!!
あっ、カメラこっちだったのか。
──もう、しっかりしてくださいよ。じゃあ改めて自己紹介お願いします!
どうも、エド・シーランです!
──ちゃうわーーーっっ!! 真面目に自己紹介せい!!
今日は見ての通り、こちらの砂浜で潮干狩りをしていくわけですが……
──だから全然違うことを言うな!! 今からナポリタンを作るんだろ!?
でも車をタイムマシンに改造するなんて現実でもできるのかな? 僕はドクみたいな天才科学者じゃないし……
──それは「デロリアン」ね!? ナポリタンだっつってんだろ!!
そうだったそうだった。では、今回使用する材料を紹介します!
・石けん 1個
・粘土 1袋
・釘 20本
・重曹 600g
・グリーンダカラ 2本
・バナナ 1房
・さけるチーズ 2本
・単1電池 3本
・『日常』の単行本 1冊
──いや絶対違うだろ!! てかこれ何の材料!?
おっと失敬。正しい材料はこちら!
・パスタ 150〜200グラムくらい
・ピーマン 1袋
・マッシュルーム 1パック
・ウインナー 5本くらい
・ケチャップ、塩、こしょう、油 各適量
僕が普段ナポリタンを作るときの材料はこんな感じ。シンプルなほうが好きなので、具の種類は少なめにしてます。じゃあ、1つずつハイテンションで紹介していきたいと思いまーす!
──え?
パスタァ!!!!!!!
ピーーーーーーーーーマン!!!!!!
ムァッシュルゥゥムン……and……
ウインナーーーーー!!!!! Yeah!!!!!!!
──おい待て!! どこ行くんだよ!?
ちょっと自分を見つめ直す旅に出ようと……
──確かに今のはひどかったけども!! いいから戻ってこい!!
──ともかく、具材はわりと王道な感じですね。何かこだわりとかはあるんですか?
こだわり? それはやっぱり……
ひとつまみの愛(ラヴ)を、隠し味に入れることですかね……
──そういう答えは求めてねーんだよ!! こだわりはないってことでいいですね!?
こだわりがないのがこだわりです。
──うるさい!! さっさと調理を始めろ!!
ピーマンは2つに割って種を取り、細めに刻みます。
──おっ、ちゃんと猫の手で切ってますね。安心安心。
ニャ?
──って、本当に猫になるやつがあるかーーーっっ!!
ゴロニャ〜〜ン
──寝転がるな!! 人間に戻れ!! 料理中だろが!!
お魚くわえたドラ猫 押下(おうか)して♪
──猫をクリックすなーーーっっ!!
クリックは「マウスのボタンを押して離すこと」、押下は「ボタンを押し下げること(離す動作は含まれない)」なので、クリック=押下というわけではないのですが?
──だーうるせーーーー!!いいから次に進んでくれ!!
マッシュルームは、周りの汚れをキッチンペーパーで拭き取ってから薄切りにします。
…Uh, I feel uncomfortable with it now, but as I become more accustomed to the Japanese language, it will become more natural to me.(…うーん、今は違和感を覚えてしまうけれど、もっと日本語に慣れていけば自然に受け入れられるようになるだろう。)
──薄切りジェイソンはいいんだよ!! 厚切りジェイソンより柔軟だから薄切りジェイソンってか!?
ウインナーは斜め切りにします。
──一句詠むな!! あと「りぎめナナ」って何!?
木の実ナナの親戚ですかね?
──こっちに聞かれても困るわ!! だいたいさっきからくだらなすぎるんだよ!! ただのレベルの低い連想ゲームじゃねーか!!
ただのレベルの低い連想ゲームじゃダメなんですか?
──連想議員は出てくんなーーーっっ!!
これで具材は全て切ったので、続いてはパスタを茹でるお湯を沸かしましょう。
──あ、今からお湯を沸かし始めるんですね。
? そうだけど?
──いや別にいいんですけど、最初に鍋に火を点けて、その間に具材を切ったりしたほうが時間短縮になるんじゃないかと思って。
…………
当たり前だ!!!!!
──!?
じゃあ具材を炒め始めましょう。まずはウインナーから炒めます。
──え、今の話終わり!?
火加減は弱めの中火くらいで、両面に軽く焼き目が付くまで炒めていきます。
──完全スルーかい!! そんなにさっきの指摘嫌だった!?
おっ、おいしそうに焼けてきた! 油はねにはくれぐれも注意しましょうね!
──まあ真面目に料理してくれるならいいけど……
──って、なんで裸なんだーーーっっ!! どの口が油はねに注意とか言ってる!? 早く服着ろ!!
──……ん? なんか服裏返しに着てない?
えーすごーい!! ハハハハハハ!!
──「あべこべ」すなーーーっっ!! オカルトコレクターの田中俊行さんの怪談!! ナポリタン作りはどうした!?
もうそんなことはどうでもよくなっているんですよ(笑)
──それは禍話の「もうどうでもよくなった家」ね!? 今好きな怪談の話する時間じゃないから!! さっさと他の具材も炒めろ!!
ウインナーが焼けたら、ピーマンとマッシュルームを加えてシンギュラリするまで炒めます。
──それを言うなら「しんなり」だろ!! 野菜が人間の知性を超えるのは待ってられんわ!!
今のツッコミいいじゃん。クロワッサン読む?
──読まねーよ!!
具材に火が通ったら味付けをします。使うのはもちろん……
そう、マヨネーズ!
──ちゃうわーーーーっっっ!!! 使うのはケチャップ!!! ナポリタンにはケチャップ!!!
いやでも、ケチャップがないんだよなあ……
──ええ!? よく探してみてくださいよ。
うーん……あ、あった!
──いや、それはケチャップじゃなくてビショップね!!
──それはウソップ!!
──それはロボコップ!!
──それはボブサップ!!
──それはチョコザップ!!
──それはチョコザップをチューバと間違えて吹いてるバカの吹奏楽部!! もう全然関係なくなってるじゃねーか!!
あっそうだ、さっき冷蔵庫から出しといたんだった。
──ズコーーー!! 散々引っ張ってそんなオチかい!!
ケチャップは目分量ですが、だいたい大さじ6杯くらい入れるイメージです。ポイントは、ざっと混ぜたらあまり触らずに「ケチャップを焼く」つもりで炒めること! 前読んだ土井善晴さんのナポリタンのレシピにそう書いてあったんですよね。
──へー! そういう役に立つ話をもっとしてくださいよ。
鬼瓦!
──えー!? なんで!?
いい感じに炒まってきたので、ここらで味見してみましょう! 今日のナポリタンは何点かな?
うん、641点!
──M-1か!! それは良いほうなの!?
ソースは完成したので、フライパンのほうは一旦火を消しちゃいましょう。
火消しだ火消しだー!
──コンロの火を止めるだけで大げさなんじゃーーっっ!!
──おっ、そうこうしてるうちに鍋も沸騰し始めましたよ!
実に激しく、それでいて繊細な沸騰だ……なんだかキラウエア火山を彷彿とさせますなあ……
──見入ってないでさっさとパスタを入れなさいよ!!
はい、パスタを茹で始めました! パスタが茹で上がるまでは、大喜利をしながら待ちましょう。
茹で時間が残り3分くらいになったら再度フライパンに火を点け、パスタの茹で汁をスプーン2〜3杯ほど入れます。
ピピピピ! ピピピピ!
ムニャムニャ……もう朝か……
──目覚ましの音じゃねーよ!! てか、火を使ってるときに寝たら絶対ダメだからな!?(記事上の演出ですよ!!)
さて、ナポリタン作りもいよいよラストスパート。ここからは一気にいきますよ!
パスタを湯切りする!!
具材と和える!!
坐禅を組む!!
──してる場合かーーーっっ!! 今精神統一してどうする!!
最後の仕上げにコショウを振って、軽く混ぜたら……
彩雲特製ナポリタンの完成! お好みでタバスコをかけて召し上がれ!
えっ、タバスコ!?
──連想議員は引っ込んでろーーーっっ!! さては蓮舫さんについてその2つしか知らないな!?
──何はともあれ、おいしそうにできてるじゃないですか! まあ、レシピ自体はちゃんとしてましたからね。
もうお腹がペコペコだよ。早く食べよう!
それじゃあ早速、いただき……あっ!!
──ど、どうしたんですか?
さっきコショウを振るとき、ペッパーミルパフォーマンスするの忘れてた!!
──どうでもいいわーーーっっ!!! そうまでしてやることじゃねーよ!!!
それでは今度こそ、いただきナウマンゾウ!
──それを言うなら「いただきマンモス」ね!? いや、いただきマンモスもおかしいけど!!
もぐもぐ……
ううっ……
──え!? 涙が出るほどの味ってこと……!?
いや、この前観たフランダースの犬思い出しちゃって……
──ズコココーーーーッッッ!!! ナポリタン関係ないんかいっっっ!!!
無実のネロをあんなに疑って憎んでいた自分が許せない……ううう……
──そんでコゼツ側に共感するやつ珍しいな!!
──で、ナポリタンの味はどうなんです?
いやでも、本当においしいよ! 具材がシンプルな分、素材の旨味を楽しめるっていうか。味付けやパスタの茹で加減もちょうどいい!
シェフを呼んでくれたまえ!
──シェフはお前自身だろ!! 自分で自分を精一杯褒めてやれ!!
えっ!? お、おう、そうするわ……へへ……
──急に照れるな!! こっちも恥ずかしくなってくるから!!
ごちそうさまでした! いやー、うますぎてすごい速さで食べちゃいましたよ。
──え? いや、全然食べてないじゃないですか。むしろ食べてる途中よりナポリタンの量増えてない?
──…………
──あ!! もしかして食べるスピードが速すぎて、食べる前に時間が戻っちゃったってこと!?
大正解☆
──わかりづらいんじゃーーーっっ!!! ここにきてそんな難解なボケ放り込んでくんな!!!
本当は完食してますよ。これは残ったナポリタンを皿に移しただけで。
──あ、そういうことですか。
もともと多めに作ってましたからね。これは明後日の夕方に食べます!
──別にいいけどなんか気持ち悪いな!! 明日の昼に食え!!
というわけで、これにてナポリタン作りは終了!
──何はともあれお疲れ様でした。振り返ってみてどうですか?
思い返せばいろいろあった26年でしたね……遠回りや挫折ばかりの道のりでしたが、今はこうしてオモコロで記事を書けて幸せです!
──人生の振り返りを聞いてるんじゃないんだよ!! 聞いてるのはナポリタン作りについて!!
あ、そっち? えーっと、おいしくできたのでよかったでーす。
──そんだけかい!! もうちょいなんか言え!!
クラッコJr.ってクラッコありきのデザインだとわかってれば普通に受け入れられるけど、何も知らずにあいつ単体だけ見たらわりと怖くない?
──本当に何を言ってもいいわけじゃねーよ!! ナポリタン作りの感想を言えっての!!
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!
──おい待て!! 締めに入るな!!
いやーお疲れ様。このあと打ち上げでサイゼリヤでも行かない?
──なんでよりによってイタリアン!? 行かねーよ!!
じゃあ洋麺屋五右衛門でもいいけど。
──なおさら行かんわーーーっっ!!!
以上で「なるべく面白くナポリタンを作る」は終わりです。面白かったですか? 面白かったならよかったですね。それじゃあまた。