皆さんこんにちは。
皆さんはコーヒーはお好きでしょうか。
私たちの日常生活において最もポピュラーな飲み物のひとつ、コーヒー。
世界的に広く親しまれていますが、原料となる豆の品種や産地によってその味は様々です。
そして利きコーヒーとは名前などの情報を伏せたままコーヒーを飲み、味や香りからその銘柄を言い当てるという一種の腕試し。
これができると大人っぽくてかっこいいので誰しも一度は憧れをもったことがあるのではないでしょうか。
さて、今日はそんな皆さんに朗報です。これから紹介する方法を実践すれば、なんと誰でも簡単に利きコーヒーができるようになります。
その名も利きコーヒー攻略メソッド〈マダム式〉。名前からわかるようにマダムから着想を得て編み出された攻略法です。
「マダムと利きコーヒーになんの関係があるの?」と疑問に思われる方もいますよね。
あまり知られていませんが実はマダムというのは利きコーヒーを習得するのにかなり適した存在なんです。
「身に覚えがないザマス」
「なんか怖いからLANケーブル抜いちゃうザマス」
そんな風に心配されるマダムや比較的サイバーに明るいマダムもいるかもしれませんがご安心ください。
大丈夫です。
利きコーヒー攻略メソッド〈マダム式〉とは・・・!?
それではさっそく具体的な手順をお見せします。
この方法ではマダムが必ず持っているあるものを使用します。
それがこの眼鏡。
マダムであれば持っていて当然の言わずと知れたマストアイテム。つけるのを忘れたまま出かけてしまいお茶会で浮いた経験のあるマダムもいるのではないでしょうか。
まずはこの眼鏡を破壊します。
破壊といってもただやみくもに力をぶつけるのではなく、各パーツの原型は留めるように注意しましょう。
何事においても力の使い方は肝心。
「愛と勇気は言葉。感じられれば力。」
あの黒柳徹子もそう言ってます。多分。起き抜けに。
パーツが分離できたら今度は外に移動します。広い公園などがオススメです。
外に出たらつるをこのように持って歩きます。
察しの良い方はお気づきかもしれませんが、これはつるを使用したダウジングです。
とりあえず適当に歩いて回って、なにも反応がなければ場所を変えて反応があるまで歩き続けてください。
反応がありました。
ここで活躍するのが先ほど分解したこのレンズの部分。
先が尖っているので地面に刺さりやすく土を掘るのに適しています。普通のレンズじゃこうはいきませんね。
そういえばまだなにを掘るのか説明していませんでしたね。掘りながら説明します。
ここで狙うのは“龍穴”です。
・龍穴とは
風水において大地の“気”の流れとされる龍脈の、その集う場所のこと。
龍穴を掘り当てることでそこから吹き出す気、言い換えればエナジーを浴び、人体の奥底に眠っていた力を解放します。それによって第六感が覚醒し、出されたコーヒーを飲まずとも見ただけでその銘柄を当てられるようになるという寸法です。
科学的な根拠とかはまあないんですが、このメソッドがちゃんとした理論に基づいていることがわかって安心してもらえたのではないかと思います。
そうこうしているうちに土の感触が変わってきました。そろそろなにかが出てくる頃合いです。
アチャー!
金かぁ!
上振れ要素出ちゃったかぁ!
想定外の事態です。龍穴ではなく金を掘り当ててしまいました。
手放しで喜べないこのイレギュラー。
この金を使えば上振れは狙えますが、後の行動を誤れば予定通りに進行していたほうがよっぽど良かったなんてことも充分にありえます。
ここは下手にイレギュラーに挑むより、堅実に龍穴ルートに戻るのが正しい判断かもしれません。
しかし、
しかしこの記事は利きコーヒーの攻略法を謳っています。予期せぬ事態に対処するアドリブも伝えてこそ真の攻略法と呼べるのではないでしょうか。
ということでここは賭けに出ます。
偶然掘り当てたこのラック、きちんと活用してもっと確実でより精度の高いメソッドをご用意したいと思います。
それでは、しばしお待ちをば。
アポロ買っちゃった・・・。
二個も・・・。
掘った金でアポロ二個も買っちゃった・・・。
ということですいません。攻略失敗です。
ですがご安心ください。
優れた策というのは得てして不発だったときのための備えの策も用意してあるものです。『ピカチュウのなつやすみ』や『劇場版とっとこハム太郎 ハムハムランド大冒険』なんかがそうであるように。
なのでここからはプランBに移りたいと思います。
利きコーヒー攻略メソッド〈マダム式・プランB〉
私たちの暮らす星、地球。
地球には北と南、N極とS極に分かれた磁場があることが知られていますが、実はこの磁場は長い地球の歴史の中で何度も反転していることが研究者たちによって確認されています。
ちなみに最後に反転があったのが約77万年前とされており、そのときから現在までの期間はブリュンヌ期と呼ばれています。
このNとSが逆になるという磁場の反転現象ですが、これまでに繰り返してきたということはこの先もいつかまた起こるはず。
それによってどんな影響があるのか、研究者らによって様々な可能性が予測されていますが、過去のそれがあった時期と生物の大量絶滅の時期は重ならないため磁場の反転が生物に直接に大きな影響を与えることはないとされています。
しかし、研究が進みそういった予測が立つ一方で人類史はまだ実際にはそれを経験していません。つまり、人体が磁場の反転の影響を受ける可能性は0ではないといえます。
このことが後々重要になるのですが、いったん磁場の話はここまでにしておきます。
さて、このプランBではマダムがみんな大好きなあるものが関係します。
そう、それは物産展。
マダムはみんな物産展が大好きというのは万人の知るところですが、しかしなぜ、マダムの方々は正味そんな特別美味しいわけじゃない物産展をあんなにも好むのか、その仕組みを皆さんご存知でしょうか。
それは「○○の食べものは美味しいから」、
「普段は△△でしか買えないから」という、
“情報”が実際に食べたときに味にブーストをかけているからです。
つまり、情報から味を生み出す能力がマダムの皆さんには元来備わっているのですが、これは味から情報を導き出す利きコーヒーとは真逆の才能です。
ということは理論上、マダムのもつ物産展の能力が”逆”になれば利きコーヒーは容易に習得できます。
「能力を逆にするなんてことができるのか」とお思いでしょうか。
先述しました通り、現在我々が立っているこの地球という惑星にはたまに磁場が反転するというオチャメな一面があります。
そしてそれが起きたときに人体にどんな影響を及ぼすかは現時点ではっきりとはわかっていない。
ということは・・・?
もしもマダムが磁場の反転の影響を受けたとしたら・・・?
聡明な皆さんのことですから、私がなにを言いたいかはもうおわかりだと思います。これ以上は説明するだけ野暮というもの。
この可能性こそがプランBの柱、そして心臓です。
ただし残念なことに磁場の反転には数十万年もかかるらしく、それもいつ起こるかは具体的にはわからないのでこのプランを実行するにはただ待つことしかできません。
でも、それもいいんじゃないでしょうか。
人もコーヒーも丁寧に時間をかけることでその深みが増すというもの。急ぐなんて不毛です。
生きるというのは、利きコーヒーができるようになるというのは、つまりそういうことなんだと思います。
最後に提案ですが、この待つ期間のことをコーヒーにちなんで”ブリューンヌ期”と呼んでみてもいいかもしれませんね。
いや、
やっぱり呼ばないほうがいいかもしれません。
すごい頭いいと思われそうだから(笑)