何だかわからないけど出会った話。

 

水泳帽の男

中3くらいの頃、塾に行く坂道をチャリで一人で行っていた時の話。 前に、なんていうか奇妙な人がいた。

多分二十代くらいの男性だったんだけどスーツを着ていて、なぜか頭には水泳帽をかぶっていた。小学校で使うような緑色の。

追い越すときに横目で顔を見たら、すごい苦しそうな顔をして腰を抑えてた。

違う日にまた会った。その日も苦しそうだった。 近くに別にプールもないのでずっと覚えてます。

帯R

 もしも俺が「水泳帽を被って道に立ってろ」って言われたら同じく苦しそうな顔はすると思うけど、腰じゃなくて頭を抱えるだろうから、そうじゃないんだろうな。

 

老婆

小学生の頃、半年だけ京都に住んでいた際に経験した話です。

私は母と二人で京都市内のどこかの美術館に、日本画か何かの展覧会を見に行っていました。

お土産のコーナーで母がカタログなどを物色している中、暇を持て余した私はポストカード売り場でポストカードをジロジロ眺めていました。そのポストカードは回転式の本棚みたいな、360度どこからでも商品を見られる棚に設置されていました。

ふと気がつくと、その棚を挟んで私の正面には魔女のような出で立ちの老婆が佇んでいました。 不意に目が合ったかと思うと、老婆は「あら、あんた目を怪我してるね」と口にしました。

私はその日の一週間程前に確かに目を怪我して眼帯を付けていたのですが、その日には当然もう完治し眼帯も付けていませんでしたし、怪我というのも眼球の表面をすこーし傷つけた程度で、顕微鏡とかで覗かなければ外見では分からないほどの些細な怪我でした。

目の怪我に心当たりがあっただけにめちゃくちゃ怖かったしすぐその場を離れて母の元に逃げたのでこれ以上のストーリーはないんですが、あの老婆には何が見えたのでしょうか…。

パスタ

 猛烈に目が良い老婆……というわけではないのだろうな……。

 

マンモス

幼稚園児の頃、母と一緒に車で帰宅しているときのことでした。

実家は関東圏ではあるものの、最寄りの駅まで車で15分くらいかかるような田舎です。

もうすぐ家が見えてくるところで、マンモスを見ました。 マンモスです。

21世紀に、遠くの野原で、マンモスが、悠々自適に闊歩している姿を見ました。

遠くても、茶色の毛に覆われた象のようにデカい体、長い鼻の根元から生えている長く大きい重そうな2本の白いツノが見えました。あれは絶対にマンモスでした。

一度車を止め、母と二人でしばらく怯えていました。マンモスは車道に見向きもせず、遠くの林に向かってまっすぐ歩いていきました。

象のように鼻を揺らし、象のように歩く姿を私と母は確かに見たのです。

桑の葉

 趣旨とは違っちゃうけど「確かにマンモスを見た」と言い切っているのが最高だ。母も見たってのがいい。マンモスじゃないかもしれないけど、マンモス的な何かは絶対いたはずだ。

 

ゲル

子供の時リビングでうとうとしてて、親に部屋までおんぶしてもらった時のことですけど、廊下を歩いてる時にふと洗面所のほうを見たら洗濯機の下から緑色のゲル状の人?(顔とかはなくて人の形をしたスライムみたいな感じ)が出てきて追いかけてきたことがあります。

めちゃくちゃ怖くて親の背中に顔をギュ!て押し付けたとこまでは覚えてます。

そこの記憶しかないし半分寝てたから夢だと思います。

松田

 まあでも、俺がゲル人間だったら親が見てない背中から忍び寄るだろうしな。その後どこに行ったんだろうな。

 

タカアシガニ

幼稚園の年長さんの時、園の下駄箱近くのロビーでタカアシガニを見ました。

その時(なんだあれ…?大きい蜘蛛…?)と思って親に「すっごい大きい蜘蛛いた!!」と伝えたら当然笑われて納得がいっていなかったのですが、その後の遠足で行った水族館で水槽に入ったタカアシガニを見て(ほんとにこの生き物いるんじゃん!!タカアシガニっていうんじゃん!!)と思いました。

絶対に園での目撃と水族館での対峙の時系列は間違っていません。

Nしがーめいと

 メチャクチャな怪異と再会した時の「お前! あの時のあいつ!」って感じとタカアシガニって生き物のギャップがいいな。

 

仏像

数年前、高熱で実家の仏間に隔離されて寝込んでいたとき、突然仏壇の仏像が蓮座から立ち上がり床まで降りてきて、なにをするでもなく寝ている私の顔をじっと見下ろしてきました。

この出来事の直後に熱が引く的なご利益はなく、普通に3日くらい苦しんだので幻覚だと思います。

あき

 人形とかなら怖いけど、仏様なら不思議と「あ、動けたんですか?」くらいで済んじゃいそうな雰囲気ある。

 

首なしリーマン

子どもの頃、築45年のオンボロハウスに住んでいました。

夜中にふと目が覚めて部屋の奥を見たところ、肩から上(首も)がないサラリーマンがいました。でも赤いネクタイはしっかり巻いていました。青いスーツでした。

不思議と「怖ッ!!!!!」とはならず、「いるな〜」という感じでした。

朝、母親にそのことを報告したところ、母親も小学生の頃に彼を見たそうです。

ずっと立ってるの!?出勤すればいいのに……あとどうやってネクタイ巻いてるの……

しゃけのひと

 頭がないと出勤しようがないんだろうな。首なしの赤ネクタイって「よく見たら首から流血してました」とか「白が血で染まって赤になってました」とかが怪談の定番だから、もう一度会えたらマジなのか確認してみてほしい。

 

クジャク

数十年前、中学生の頃。部活の帰り道だったか、近所の内科の駐車場でクジャクに遭遇した。

飼われているとかではなく、駐車場を普通に歩いていた。あの派手な羽を思い切り広げて。かなり大きかった。

当時カメラ付き携帯電話はなかったので写真を撮ることはなかったし、わたしもその時は不思議と驚くでもなく「おぉ〜クジャク…綺麗〜」としか思わずそのまま自転車で通り過ぎた。

誰に言っても信じてもらえないし、見間違いかもしれないけど、今でもクジャクのあの鮮やかな緑色を思い出す。そしてすこし怖くなる。

ポムポムプリン

 クジャクって普通に飼えるから、飼われてたのが逃げ出してた説はある。でも街中に急にクジャクってかなり絵面がいいな。絶対何か起こるな〜って気分になるな。

 

Y

小さい頃に住んでいた家の近くに池があり、学校や習い事の帰り道から池の向こう側にある駐車場が建物の隙間から見えるんです。

その日も親に車で送迎してもらっていました。車内から景色をぼーっと見ていたら、向こう側の駐車場に、Yを逆さまにした形の真っ黒い何かが二本足で立ちながら細長い上部をぐるんぐるんと時計回りにぶん回していました。

ぶん回している先端は白いお面をつけているみたいで、直感であれは顔だと分かりました。

今でもはっきりと思い出せるし描き起こせるのですが、親や友達に聞いても誰も見たことがないと言われました。

書きながら思い出したのですが、その池付近で2mくらいのオレンジ色の何かがぐねぐねしながら歩道を爆走していました。仲間かもしれません。

25kg

 顔が一つのアローラナッシーみたいなのを想像してるんだけど合ってる?

 

 我が身に起こったけどよくわからない体験編。

 

事故

5歳ぐらいの時、自分が友達を三輪車で轢いたその様子を横から見ていた

ぽぽち

 轢く側でもこういうことあるんだ。

 

ホクロ

小学校低学年くらいのときの話です。

学校から帰る途中、夕日が眩しくてふと空を見上げたらピカ!と閃光のように目の前が光り、一瞬何も見えなくなりました。

落ち着いてから右手小指に違和感があることに気づき、恐る恐る見てみると何かわからない小さめのホクロのようなものが付いていました。

私は驚いて家に走って帰り、洗い流そうとしたのですが、そのホクロのようなものは全く取れず。明日になれば消えてたりするかも、と淡い期待を抱きつつ寝ても取れず。母に話してみるも信じてくれませんでした。

そのままそのホクロのようなものと高校生頃まで一緒でした。

もうすぐ社会人になりますが、現在はもう見えません。取れたと言うよりは薄くなったという印象です。

小学校高学年位の頃は、この印をつけられた人が宇宙人に攫われてしまうのではないかという仮説を立てていました(1人で)。

未だに何だったのか謎ですが、結構長い間一緒だったし愛着も湧いてたので消えてしまって少し残念です。

こん

 すごい。いっそ宇宙人でも目撃しててくれた方が腑に落ちるエピソードだ。

 

パラレルドンキ

深夜3時に急にお腹が空いて近所のドンキに一人で行き、カゴにお菓子と甘くない炭酸水を入れた。

その棚には甘くない炭酸水とお茶しかなくて、ジュースの棚は真後ろだった。

確かにそのはずなのに、会計後帰り道でちょっと飲んじゃおうと袋の中を見たら袋の中にあったのはお菓子とファンタグレープだった。

音楽を聴きながら会計をしてもらったので音でも目でもいつから炭酸水がファンタグレープになっていたのかはわからない。

たまたま棚から落ちてカゴに入ってしまったとかなら音や重みで気づくはずだ。

それからは友達とそのドンキのことは「パラレルドンキ」と読んでいる。

玉井

 時間帯と怪異のしょうもなさがめちゃめちゃちょうど良いな。和む。

 

自販機

中学生のころ、よく友達と3人でいた。

夏休みの部活の日に自販機で飲み物を買おうと思って、いつもよりも家を早く出て、1人で学校まで行くことにした。

飲み物を買った自販機で、たまたま当たりが出てもう一本もらえた。その後は当たりが出たことを忘れてそのまま部活をして帰った。

部活の休みの日に3人で遊んだ時にふと当たりが出たことを思い出してその話をしたら、お互いがそれぞれ

「「わたしもその時一緒にいたよ」」

って言うんだ。わたしは1人きりだったのに。

しかも、お互いに2人っきりだって譲らない。 2人が一緒にいたっていうそのわたしは、

$IN

 こういうのを見ると並行世界の存在について真剣に考えちゃうな。ノベルゲーの分岐全部見てから進めて記憶がゴチャゴチャになってるみたいな気持ち悪さがある。

 

熱帯魚

2~3歳の頃、夜に子供部屋のベッドで1人で過ごしている時、シーツか何かを捲ると当時飼っていた熱帯魚がいた。

又、別の日に別個体の熱帯魚がマットレスと柵の間にいたことも。

夢かもしれないけど、当時見た映像が鮮明すぎて20年以上たった今でもはっきり覚えてます。

謎。

アサイラム

 死んだの? いつの間にか戻ってたの?

 

ワープ

幼稚園の頃、家族でスーパーに行きました。

弟が袋詰めする台の下に潜り込んだので、おもしろそうだと思い、私も後に続いたところ、気づいたら入口のカートがいっぱいあるところにいました。

返却されて重なったカートの奥から這い出てくる感じでした。

意味がわからないまま抜け出てきたら、知らないおじさん?おじいさん?に怒鳴られ、泣きながらダッシュで親の車に戻ったら弟が待ってました。

何で泣いてるの?と聞かれ、知らない人に怒られたのが親にバレたらまずいと思ってごまかしました。

弟もワープしたのかは、聞いたことないのでわからないです。

きっちー

 なんとか説明できないかなって考えてみたけど、こじつけでも何も思いつかない不思議さだ。潜った瞬間ハイになって入口まで走って行ったりしたら親が止めそうだし。たぶん子供ってワープするんだろうな。

 

慰め

たぶん小1くらいのときの話です。家の前で転んでうずくまっていたら、アリがちっちゃいピンクのきれいな石を運んできてくれました。

私はアリが慰めに来てくれた!と思いその石を持って帰りました。

まだその石は家にあるのですが、思い出すたびにあれは何だったんだろうと不思議な気持ちになります。

しらすどん

 めちゃめちゃ気になるな。舐めてみたりしてほしい。

 

超能力

私の隣の家は空き家(別荘)でした

よくある集合団地の住宅で、1階の和室の窓から隣りの家の窓に置いてある時計が見えました

その時計は、置時計で下部にくるくると回る馬?(メリーゴーランドのような)がついていました(振り子運動のように動きます)

お隣さんは私が幼少の頃から帰宅するのは年に1回程度でしたので、当然時計はいつからか針を止めていました

時計の電池が切れていることに気付いてからですが、和室の窓からお隣さんの時計を眺めるようになりました

ある日時計を見つめていると、止まっていたはずの、馬の部分がゆっくりと左右に揺れ始め、しばらくすると電池が入っていた時と同じようにくるくると回転したのです(秒針は動かなかったのを鮮明に覚えています)

初めは不気味でしたが、段々とクセになり毎日のように時計を見つめて、ゆっくりと動き出す馬の装飾を眺めて遊んでいました

今振り返れば確実に電池がないのに、見つめているとゆっくり動き出したあの時計が恐ろしいのですが、当時は楽しくて楽しくてたまりませんでした

あれから引っ越してしまいましたが、ある時ふと住んでいた家が気になり近くまで見に行きました お隣さんの時計は、道路からも見える位置に置いてありました

もう動き出すことはありませんでした

私が見つめていたあの9年間の現象は何だったのか、未だに分からないまま、今もその時計は窓際に置いてあります

超能力でもあったのか?

 100%変なやつだと思われるだろうけど、なんとかコンタクトをとって見せてもらって欲しいな。念じたら動いた話もしてほしい。

 

カブトムシ

小学生のころ自転車のヘルメットを脱いだら中でカブトムシが潰れていたことがありました。

カブトムシなんか入ってたら絶対ヘルメット被る前に気がつくと思うので、あのカブトムシは私のヘルメットの中にテレポートしたんだと今でも信じています。

そうじゃないと説明がつかなくて怖いので。

ちゃんこ

 オゲーーーーーーーーー

 

こんにゃく

気がついたらスマホの中に身に覚えのない写真が保存されていました。

教卓の上にこんにゃくが乗っている写真だったのですが、撮影された時間のデータは無く、撮影した端末はiPhone7(自分自身も身近な人もAndroidばかり)もちろんそんな写真を撮った記憶もないしその教室にも見覚えも無い、教卓も木製の古いもので私の学校のものとは違うものでした。

そもそも人生でこんにゃくを教卓に乗せてそれを写真に残さないといけないような状態に陥ったことがないので、どこかの拾い画かと思い色々探してみましたがネット上のどこにもなく、今もフォルダの最下層に眠っています。

エレクトリカル・ポテト

 ツイートのURLが添えられていたので掲載しておく。

 めちゃめちゃ面白い。こんにゃくの包装から見て少なくとも1970年は何かの間違いだと思うけど、iPhone7で教卓の上のこんにゃくをわざわざ立たせて撮影するのは全然意味がわからない。

 

トゲ

小学校1年生くらいの時、下校しようと校門に向かっていると歩く度足の裏に痛みを感じた。

家まで耐えられそうもなかったので、その場で靴を脱ぎ、靴下まで脱いで足の裏を確認したら15cmくらいある透明なトゲが刺さっていた。

ビックリしすぎて、後先考えずにトゲを抜いたところ痛みも消え普通に歩けるようになった(トゲはその場で投げ捨てた)。

家に帰って足の裏のトゲが刺さっていた位置(右足の踵と土踏まずの間に刺さっていた)を確かめたところ一切傷痕がなかった。

きっと気のせいだったと思っているが、足の裏から何かを抜き出す感覚と夕陽に照らされて透明なトゲの輪郭が見えた瞬間に驚いた記憶だけが妙に生々しく残っている。

綺麗な薔薇と足の裏にはトゲがある

 不思議な何かだったにせよ、ガラス繊維か何かだったにせよめちゃめちゃ怖い。保管しておいたら何かわかったかもしれないけど、誰でもそんなもの投げ捨てるだろうしな。

 

チョコ

小学校のころ、家でチョコが食べたいと思ってボケーとしていて気づいたら膝にチョコが付いていた。

最初はドロかと思ったため慎重に舐めてみたらチョコだった。

その日チョコは食べてないし、むき出してそこら辺に置いてたりもしてなかったから食べたいものを膝から分泌できる超能力を手に入れたのかと思った。

ワクワク

 状況からするに膝からチョコが出たに違いない。この力を鍛えて必殺のチョコ膝蹴りで格闘王になって欲しい。

 

ミッキー

4~5歳の時、大衆の中で母と祖母と3人でビルの上を眺めてたら、柵のない屋上からミッキーが出てきてキャストさんとお菓子を上からばら撒き始めた。それを拾ってかごに入れた記憶がある。

でもそこがディズニーじゃないのは確か。母に確認しても覚えていなとの事。柵のない屋上からものをばら撒くのは危ない。

やばめ

 夢の話のような気もするし、かなり酔狂で危ない餅まきか何かかもしれないとも思える。年代によってはありえそう。

 

飛鳥文化アタック

幼い頃、家の階段でコケて上から下まで飛鳥文化アタックのように転がり落ちた記憶があるんですが、その後心配された記憶はないし、そんな話を家族から聞いたこともありません。  

数少ない幼い頃から残っている記憶なので、ずっと心のどこかで「夢か妄想だ」と割り切れずにいて、なんか不思議です。

ながれも

 飛鳥文化アタックってたぶん一人称視点だとメチャクチャだから、外から見ると全然違う落ち方をしている可能性はある。「小さい頃危ない転け方しなかった?」くらいなら何か話が出てくるかも。

 

ロングヘアー

我が家にはロングヘアーの人間が私しかいないのですが、髪を切ってからもロングヘアーの抜け毛のゴミが減りません。生産元が謎。

羊は目が悪い

 めちゃめちゃ地味だけど嫌な怪奇現象だ。誰のものでもなくても嫌だし、誰かのでも嫌だな。

 

ネクタイ

仕事終わって家帰ってネクタイを解こうとしたら何故か引きちぎれた、未だに気のせいだと思ってる

握力29kg男

 引きちぎれてるんだから気のせいではないだろ。

 

 

 以上、第四回はここまで。今回はみんな「これくらい濃いのもいいのか」「これくらい薄いのもいいのか」と思ってくれたようで、両極端な印象だったな。どうでもいい話と怪談の間スレッスレで大変良かった。ください、書籍化の話を。

 次をやるかはわからないけど、やるなら改めてTwitterなどで募集をかけるから「募集してんな」というのを見かけたらまたよろしくね。

 さて今回も恒例「普通の怪談企画なら真っ先に採用なんだけど企画の趣旨からするとちょっと強すぎる」怖すぎ枠がある。

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