――俺はオケモト、フリーのライターをやっている。
「おっと、そろそろ打ち合わせの時間だ!」
「急いで準備して行かないとな……」
「あらよっと……!」
ガンッ……、コロコロコロ…………。
ーーーーーー OP ーーーーーー
(5秒)
「あっちゃー、ゴミ箱がいっぱいでペットボトルが捨てられなかったぞ」
「どうしよう、ペットボトルを捨てられないんじゃ……出かけられない!」
「いったいどうすればいいんだ……」
「そうだ!このペットボトルをつぶせばゴミ箱の隙間に入るんじゃないか!?」
「ふんっ~~~~~~……!!」
「なかなか潰れないな……」
「ハッ!!!!!!!!!」
「おりゃーーーーーーーー!!!!!」
「ダメだ、潰れない………………!!」
「なんてザマだ、オケモト」
「ん、その声は!」
「お前はライターの戸部マミヤ!」
「そんなゴミ、この俺がひとひねりだ」
「貴様がこんなものに手こずっていやがったとはな……笑わせやがるぜ」
「いまのうちに綺麗なボトルを目に焼き付けておきやがれ」
「ハアァァァァァーーーーーーー!!!!!!!」
「クッ…………な、なんて硬さだ」
「このペットボトル、硬すぎるぜ…………」
「戸部マミヤでも潰せないとなると困ったな」
「お~い、オケモト~。なにしとるんじゃ~打ち合わせに遅れるぞ~」
「あ、マネージャーの松岡さん。待たせてすみません」
「でもこのペットボトルが硬くて潰れなくて……ゴミが捨てられなくて困ってるんですよ……」
「な~んじゃ、そんなことで手こずっとるのかい。それならあれをせんかい、フュージョンじゃ。お前らが合体してオケマミヤになればそんなゴミ一瞬じゃわい」
「そっか、その手があったか!ありがとうマツさん!」
「……というわけなんだ、戸部マミヤ」
「な、なんだと…………」
「この俺が、貴様と合体するだと?そんなことできるか!」
「でも戸部マミヤ、このままじゃいつまでたってもペットボトルを潰せないぞ」
「クッ……」
「……」
「オケモト、俺とフュージョンしろ……」
「ほ、本当か?やってくれるんだな、ありがとう!」
「さっさとしやがれ、俺様の気が変わらないうちにな」
「よし、じゃあ早速。今からやるポーズを覚えてくれ!」
「ポーズ……???」
「よーし、準備はいいか?戸部マミヤ!」
「さっさと終わらせるぞ!オケモト!」
「「フューーーーーーーー」」
「「------------」」
「「-----------、」」
「「ジョン!!」」
「「ハアァァァァァァァァ!!!!」」
「ヨッシャーーーーーー!!!!!」
「このオケマミヤ様がペットボトルをベコベコに潰してやるぜぇーーーー!!!」
「い、いかーん。戸部マミヤのやつのポーズが全体的に間違っておったんじゃ。これではオケマミヤでなくオケモ戸部じゃわい」
「へっへっへ・・・・・・」
「地獄に送ってやるぜ」
「調子に乗るんじゃない」
「オラァーーーーー!!」
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラッ!!」
「か、かてぇ・・・・・・」
「ここまではウォーミングアップ、こっから本気出していくぜ!!」
「ドラッ!! ・・・痛ぇっ」
「シュッ!! ・・・あれ?」
「ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・」
「結構、しぶといやつだな」
ギュルルルルルルルル……
「やべ、この服・・・腹が冷えるんだよな」
「いてててててて、もうダメだ」
「ト、トイレッ!!!!!」
「「もとに戻っちまったぜ……」」
「おい、オケモトどうなってる?全然弱いじゃないか」
「オケモト~、戸部マミヤのポーズが全然間違ってたんじゃ」
「そっか、戸部マミヤのポーズが全然間違ってたせいなのか」
「お、おれが悪いっていうのか……」
「まあ、気を取り直してもう一回やろうぜ」
「く、くそったれ……」
「「フューーーーーーーー、」」
「「ジョン!!」」
「「ハアァァァァァァ!!!」」
パァァァァァァ………
ァァァァ………
ァァァァアアア………!!!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……
ショワンショワンショワンショワンショワンショワンショワンショワン………
「やっ……た……」
ドンッ!!
「俺はオケモトでも戸部マミヤでもない。俺は貴様を潰すものだ」
シュンッ
ギューーーーーーーーーーーーン
ドゴォ!
ドゴォォ!!!
ドゥクシィィ!!!!!
シュタッ……
スッ……
ゴウン……
ゴウン……
ゴウン……
ゴウン……
パァァァァァァ……
ギュオーーーーーーーーーン
グシャアァァ!!!!!
「ンッッッッ!!」
「……。」
「……。」
「…………。」
(入れっ…………)
カラコロカランッ……
「フッ……」
おわり