子供の頃お祭りやイベントなどでもらった風船の犬・バルーンドッグ、気付けばしぼんでいなくなってしまう儚い存在。
シンプルで無表情ながらもどこか愛嬌のあるバルーンドッグ、いつまでも一緒にいられればいいのに……。
もっと言えば動いて一緒に遊んでくれたらいいのに…
全てを完全に叶えるおもちゃ、ある———。
Squeakee The Balloon Dog(バルーンドッグのスクイーキー)はMoose Toysというオーストラリアのおもちゃメーカーから発売されているバルーンドッグのロボットのおもちゃ。
バルーンドッグをロボとして開発するその心意気に一目惚れしてから数年、やっと輸入できたのでちょっと一緒に見てくれませんか?開けますね。
箱の中には説明書と、本体と、犬用のおもちゃ?と…
あっ、ちょっと待って、
箱の背景かわい〜〜♡
ウキウキで遊んでるポーズだけじゃなくて二足歩行で投手のポーズまでしちゃってる。
バルーンドッグを本当にかわいいと思って萌え萌えで作っている人々の存在が透けて見えて嬉しい。この段階でテンション上がってきちゃう。
持ち上げるとその見た目とは裏腹に硬く、重い。
単3電池4本というしっかりとしたパワーが重さの説得力を増す。しかしそれが生命(いのち)らしさを感じさせて安心感もある。
電池蓋を閉め、お腹にあるスイッチを押すと起動。どうやら耳を撫でると動くらしいが……
ドスーン
あまりにも無骨で勢いのあるダイナミズムおすわりにびっくりする!!
反動で前足が浮くほど激しく動くのにギリギリひっくり返らない絶妙なバランスとどこか不器用な動きに釘付けになる。
ガッタンガッタンガッタン…
まてまてまて
放置すると這いずるように動くのだがこの足音がだいぶうるさい。重いプラスチックがフローリングに容赦なくぶつけられていく。
かつて本物の犬と暮らしていた時の、爪がフローリングに当たるチャッチャとした音を思い出したがその倍以上に無機質で暴力的な爪音を響かせるので思わず牽制してしまった。
この悪意のない制御できなさもお茶目。
防音のためタオルを敷いたらかなり犬になってきた。こんな光景後にも先にも見ないよ。
ジョジョジョ
うそ、光のおしっこしたんだけど
やりたい放題。このためだけに橙のライトを膀胱に仕込んだのか……と開発陣を尊敬する。排尿音がやたら大きく古めの音姫くらい音割れしているのも面白い。
おもちゃであそんでみよう
付属品には ミニ風船・空気入れ・ピンが付いている。
アナログなミニ風船をピュと鳴らすとその回数によって座ったり伏せをしたりと芸をこなしてくれる。ダイナミックおすわりを披露してくれるたびに後ろにのけぞりそうになる姿が健気。
この不穏なアイテムは……?
あっ!!
キュ〜ン
ドッタン
ピィ-
バッタン
自らへのダメージを顧みないアクロバティックな倒れ込みを見せてくれた。なにも頭から落ちなくても……。
このスクイーキーちゃんの動きと特殊なおもちゃパーツを見て、これはただバルーンドッグの形をした犬ロボットではなく「もしもバルーンドッグと暮らしたなら」を徹底して再現してくれる作りに感動した。こんなニッチな需要を満たすおもちゃを開発するなんて。
ゴクゴク(すごい水音が鳴る)
ちなみに倒れてしまった時は空気入れを鼻に押し当てると自力で立ち上がり回復する。
通常の状態(満腹状態)で空気入れを与えるとおしっこをしてしまうギミックも気が利いている。普通の犬のお世話ロボットでいう哺乳瓶と同じ扱いなんだ。
柔らかでポップな見た目とドスドスと重く不器用な動きのギャップにメロメロになっちゃった。動画で見ていた期待以上にかわいい。
開発陣のことは何もわからないので好き勝手言うが、多分楽しんで慈しんで作っていたのかもなと推察できる設定の作り込みと細部までキュートな動きに愛を感じて嬉しくなる。萌え萌え状態で作るものが一番良いから……。
私の買い物自慢に付き合っていただきありがとうございました。
愛で作られたニッチなおもちゃをこれからも探し続けます。
(おしまい)