みなさんこんにちは。JETです。大阪に引っ越してきて10年になります。
JR、私鉄と、生活目的にしろ観光目的にしろほとんどの鉄道を利用した自負がございましたが、一本、まったく自分の生活に絡んでこない路線が残っているのに気がつきました。
それは『水間鉄道』です。
公式サイトより抜粋
〜水間鉄道(水間線)とは〜
■乗車区間:大阪府貝塚市:貝塚駅から水間観音駅まで
■路線距離(営業キロ):5.5キロ
■乗車時間:約15分
■駅数:10駅
駅間の待ち時間が体感1分にも満たない、正真正銘のミニマル鉄道です。近隣出身の方でも実際に利用した経験のある方は少ないのではないでしょうか。
南海電鉄貝塚駅との乗換駅にもなっています。
近くにはコーヒールーム「ペプシ」もありました。ペプシでペプシを飲(や)りながら水間線を待つのもオツなのではないでしょうか。
あなたにサムシングしあわせを…というわけで、水間観音の厄除け十六童子をモチーフにした「ドージーズ」もお迎えしてくれます。十六体いればとりあえずはサムシング(何らかの)幸せを受けられること間違いございません。
『水間鉄道貝塚駅』看板は世界的な書家『吉川壽一』先生の題字だそうです。(『バガボンド』『ジパング』の題字でもおなじみ)
こちらが貝塚市公式のゆるキャラ「つげさん」です。伝統工芸のつげ櫛がモチーフになっています。三十代以上の方は旧プリングルスおじさんを思い出されるでしょうが無関係です。
電車が貝塚駅構内に入場しました。電車正面のヘッドサインですが、なんと11,000円(税込)からで自由なデザインのものに変更できるサービスがございます(取材日の2024年6月12日は、KPOPアイドルグループATEEZの「ヨサン(yeosang)」さんの生誕をお祝いするものに差し替えられている模様でした)。
電車内はこんな感じ。とても空調が効いていて過ごしやすく、待ち時間があっと言う間でした。平日でもあり、乗客は水間観音参拝目的より普段使いの方が多かった印象です。
終点:水間観音駅に到着しました。概要の通り、始点の貝塚駅からここまでたったの15分です。水間のお寺さんにちなんだ二十の塔のデザインになっていて、風情のある立派な駅舎です。
水間寺までの参道を歩きます。
たこ焼きをしまっておくための「箱」がありました。
「ライセンスNo,019810」の「銀座7丁目」なるスナック?が貝塚市水間にありました。ライセンスナンバーから察するにかなりの多数勢力なのですが、少しインターネットで調べてみても詳細は定かではありませんでした。
水間寺までの参道は(平日だからかもしれませんが)あまりお店が営業されている様子もなく、10分ほど歩いてすぐ目的地に辿り着きました。快晴で穏やかな雰囲気、散歩にぴったりです。
10分ほど歩き、水間寺に到着。
境内に入ると聖観音菩薩様の像があります。
水間寺境内には本堂や三重塔を含めて十五もの仏閣があるそうで、鉄道を一本敷設するのにふさわしいとても立派な寺院さんです。水間寺は天平16年(744年)、聖武天皇の勅命により行基菩薩により創建されたようです。聖武天皇様、行気菩薩様、いつも本当にありがとうございます。
こちらが水間寺さんの御朱印(大慈殿)になります。
さて、境内をぐるっと回り、目的を達成したところでお腹も空いてきました。水間観音駅の前に中華料理屋さんが営業していたのを思い出し、引き返して昼食を摂ることに。
『麺処かわこう』さん
大阪府貝塚市水間260-2
営業時間 AM11:30-PM2:30
定休日 月曜日
中に入りメニューを確認すると、メインのラーメン以外に「かしみん焼きそば」なる一品を発見、無類の焼きそば好きである筆者は、そのかしみん焼きそばをチョイスしました。醤油にするかソースにするかを聞かれ、しばし考えソースを選択。中華料理屋の醤油焼きそばには言い難い魅力があるものの、ベースとなるソースを確認したく後者を選びました。暑くてソース味日和でもありましたし。
「かしみん」とは泉州のソウルフードで、鶏肉(かしわ)や牛脂のミンチを焼いたものを呼ぶそうです。黙々と焼きそばを炒めるお母さんの背中を水を飲みながら眺め、提供された一品がこちら。ライスと漬物がついてジャスト800円は安い。
細麺の焼きそばに甘めのソースが絡んでめちゃくちゃ旨い!夏の昼下がりにぴったりの味付けです。
ソースについてお母さんに聞いてみると、徳島の地ソースである加賀屋ソースをブレンドして使っているそう。大阪の店は大阪の地ソースを使うことが多いような気がする(あくまで個人的印象)のでこの味付けはかわこうさんでしか味わえない。こんな言い方はあれですがなんだかやたら妙に旨い。皆さんも水間寺さんに参拝の際はぜひ味わってみてください。きっとラーメンや他の料理もおいしいはず。おかあさんのワンオペ営業なので料理の提供はゆっくり待ちましょう。
お母さんに貝塚のおすすめスポットを質問してみました。
「貝塚駅まで戻って、一駅行って二色浜(にしきのはま)駅で海を見に行くか、善兵衛ランドで星を見ることのできるなんとかとかいう機械(注:プラネタリウム)を見に行ってみてはどうか?」とのアドバイス。あいにく後者は定休日でしたので、二色浜駅まで行き、海浜公園に向かうことにしました。
水間観音駅構内。鞠玉が幾重にもぶら下がっており風情があります。
南海二色浜駅へ。各駅しか停まらない南海線の駅がオモコロに掲載されるのは史上初かと思います。
海に向かって歩いていくと……。
大瀧詠一『A LONG VACATION』のジャケットと見紛うばかりの光景が広がっていました。
二色浜公園は大阪府内では珍しく、海水浴やバーベキュー、潮干狩りといったマリンレジャーが一通り楽しめるスポットとなっております。しかもさほど知名度が高いわけではないので穴場スポットとしてもおすすめ。私のように日差しのもとしばしうなだれて引き返して終わり、ではなく、ぜひ家族や友達連れで遊びにきてはいかがでしょうか。
おいでよ!貝塚!
過去に訪れた場所