こんにちは、オモコロブロス編集部です。

漫画の話。楽しいですよね〜。

 

ということで、前回漫画好きのライター達がオススメの漫画を紹介し合うだけの会を開きましたが、今回も開催したいと思います。嬉しい限りです

 

 

参加メンバーはこちら!

永田:漫画が好き。人からオススメされた漫画はすぐ読む。

かまど:漫画が好き。「あれ読んだ!?」みたいな話をしてる時間も好き

みくのしん:漫画が好き。好きな漫画を何度も読み返すリピートタイプ

 

漫画の話!
するぞ……!

 

この記事は「DMMブックス」の提供でお送りします!

気になった漫画があったら是非その場で購入してみてくださいね!

 

かまどのオススメ漫画「あかね噺」

僕がオススメする漫画は、落語の漫画!『あかね噺』です!

あ、これ読んでる。面白いよね〜

僕は知らないなぁ

 

あかね噺

落語家を親に持つ女子高生が主人公の漫画。自分のお父さんを破門した師匠を見返すためにこの子が落語家を目指すというお話。

僕は落語が好きだからというのもあるんですが、この漫画は落語好きじゃない人にもオススメできる作品です。

あ……ごめん。落語詳しくないから無理かも

さっそく拒否反応を示すんじゃないよ

かまどは落語好きだからな〜。でも、「あかね噺」は落語わからなくても誰でも読めるよ

読めるかもしれないけど、楽しめるかは別じゃないですか

なるほど

 

ちなみに、みくのしんは囲碁漫画の「ヒカルの碁」好き?

めちゃ好き! 好きなシーンはプロ試験にバイクで来てる椿のおっさんと――!

じゃあ「囲碁のルールは知ってる?

 

あんま、しらん!

そんな腕組んで言うことか?

囲碁のルールはわからない。でも、「ヒカルの碁」って爆裂に面白いよね?

うん!

 

「あかね噺」はそれを落語でやってます

マジ!?

マジ

 

落語の漫画って他にもいっぱいあるけど「落語×ジャンプ漫画」は初めて見ました。少年漫画らしいアツさと読みやすさがあって本当にすごい

たしかに、この漫画の落語って古臭くないし、カッコよく描かれてるよね

落語漫画って「話芸を紙面で表現するアイデア」に満ちていて大好きなんですけど、その点でもこの「あかね噺」は図抜けてるんですよね

そっか。おしゃべりの芸を絵と文字だけで描くって難しいことだもんね

 

例えば、落語を見ているお客さんが「わぁ〜! 落語世界の情景が浮かぶ〜!」みたいなシーンってありがちですよね?

あるある。江戸時代の長屋のイメージが広がったりね

なるほど。かまどは落語が好きだから、実際に生の落語を見たときのそういう感動が漫画になってて嬉しいのか

あ、違います。逆です

逆?

 

落語を観てて情景が浮かぶことなんてありません

なんてことを言うんだ

 

でも、個人的には本当にそう思います。生の落語の醍醐味ってそこじゃない。情景を思い浮かべて楽しむのが肝なら映画を見ればいいんだから

漫画で描かれる落語は、生の落語とはちょっと違うってことか

そういうもんなんだろうけど。漫画でしかできない表現だし良くない?

それはもちろんそう! あくまで漫画内で描く落語の表現としては僕も大好き! ただ、生の落語の面白さを漫画として描くのは不可能だと僕は思ってたんです

 

そう、あかね噺を見るまではね

安い通販番組を見てる気分だ

「あかね噺」では、客が落語の世界に集中することを「演者が消える」という形で表現したんです。これは発明。コロンブスの卵。

 

演者が消える…? よく分からんな……

そうよね。こんな風に落語の面白さって説明しようとするとどうしても地味でつまんない感じになっちゃうんです。でも、あかね噺は漫画の力で「これはすごい芸なんだ」と思わせてくれる

あ〜、それはそうかも。そのシーンは俺も読んだけど、落語ってすごいと感じたもんな

読めば分かるってこと? ちょっと気になってきたな

「生の落語の面白さ」を描きながら、同時に「漫画という表現のすごさ」も教えてくれる。だから、これは落語好きじゃなくて、漫画好きにこそオススメしたい漫画です

 

あかね噺って漫画としてめちゃくちゃ分かりやすいよね。落語のこと何も分からないのに、普通の少年漫画として楽しく読めるし

まさにヒカルの碁みたいな感じか

地味〜な落語の技術を必殺技みたいに見せてくれたり、ケレン味たっぷりに演者を描いたり。漫画映えするはずのない落語というテーマを、漫画の力だけでめちゃくちゃ魅力的に見せてくれるんです

プレゼンの熱量すごいな〜。さすがに気になってきたわ

 

まあ、この漫画は尾田栄一郎と庵野秀明も絶賛してるので今さら僕がオススメする必要もないんですけどね

いや、すごいメンツだけど。せっかくならかまどの口からオススメされたいよ

つまり、そういう日本のトップクリエイターも注目するくらい「落語を漫画で表現する」ってすごいことなんだよ。この漫画はそれに挑戦して、爆裂に成功させてます

 

気になりすぎるだろ!!!

いいお客さんだなコイツ

「実写化不可能と言われた小説がついに映画化!」ってめっちゃ気になるよね?

そりゃ気になるよ

「落語が漫画になった!」はそれと同じです。あかね噺には不可能を可能にするためのアイデアと表現力が溢れているので、「落語かぁ…」と敬遠せずに一度読んでみてください

気になりすぎるだろ!!! いい加減にしろ!!!

 

「かまど」オススメの
あかね噺をDMMブックスで読もう!

 

みくのしんのオススメ漫画「住みにごり」

僕は、いま一番続きが気になってる漫画「住みにごり」をオススメしたいです

知ってる! でも、これってホラーなのか後味悪い系なのかも分からなくて、怖くて読めてなかったんだよね

 

史上最高の家族漫画だと思っています。こんな家族見たことないのにどこか懐かしい気持ちになって、人ん家の日常に溶け込んでしまった違和感を覗いているような、最悪で最高な漫画です。

「住みにごり」はみくのしんに勧められて僕も読んだんですが笑っちゃうくらい面白いです。陰鬱な雰囲気はあるけど、ホラーとかじゃないですよ

へ〜。じゃあ今買おうかな

まず、この漫画の何が良いって家族全員が――

買ったわ

え?

 

買った

買うの早くね?

なに?ダメなん?

ダメじゃないけど!……こういうのって一通り話を聞いてから買った方が良くない???

今買えるんだから今買えばいいだろ

消費者の鑑だな

 

実際、気になってはいたからね。試し読みで序盤の方は読んだけど、次から怖くなるのかも?って思って買うのを躊躇してただけで

ちなみに、どこまで読んだんですか?

お兄ちゃんが引きこもりなんだよね? そういう話でしょ? その辺は読んだよ

ふ〜ん

 

まだそこか〜!

なんだこいつら

たしかに序盤は無職のお兄ちゃんがヤバイ! みたいに描かれてるんですけど、ヤバいのは別にお兄ちゃんだけじゃないんですよ

登場人物はみんな等しく歪んでるよね

「住みにごり」は、主人公が実家に帰省して、家族と向き合っていく中でそれぞれの日常を脅かす様々な事件が起こる家族漫画だと、僕は思ってます

 

例えるならTV番組の「ザ・ノンフィクション」でカットされてるであろう部分が全部描いてあるみたいな漫画です。

そんな漫画読みたい?

でも、そういう見栄えとかを気にしないところにある「人間の情けなくてかわいい部分」が、本当に嫌で最高に好きなんです

みくのしんは「人間」が好きだから、この漫画が好きなんだろうね

 

あと、その「人間の情けなくてかわいい部分」のリアリティもちょっとすごい域に達してます

そうそう。実話をそのまま書き起こしてるんじゃないかと思うくらい人間描写の精度が高いよね

一話で衝撃だったのが、無職のお兄ちゃんが部屋の中をガラパン一丁で生活してるシーンなんですけど

 

同じガラパンを履きすぎてチャイナドレスのように布が裂けてる描写があるんですよ

そんなシーン描く必要ある?

ないんです。ないんですけど、確実にこのシーンには生活と人間がこびりついてる。だからめっちゃいいんです

それでいうと冷蔵庫のシーンもやばいよね?

 

わかる(笑)

楽しそうだなぁ

無職のお兄ちゃんしか使ってない冷蔵庫があるんですけど、割り箸に着いてくる爪楊枝とかをたくさん冷やしてたり、フタが空いてるファンタを何本も冷やしてたり……

このリアリティ!人間讃歌!気ん持ちいいんだ!たまらない!

よく分からないけど、怖くはなさそうで安心したわ

 

ちなみにジャンルで言うと何?ドキュメンタリー的な感じ?

うーん。難しいな……

サスペンスとヒューマンとファミリーとコメディの4つが入ってる漫画だと思って下さい。声出して笑う時もあれば一瞬で鳥肌が出る事もある

どういう気持ちの時に読めばいいんだよ

 

……人と遊ぶ時。楽しいときもあればつまらない時もありますよね?
まあ、あるかな
それです!

? ちょっとこれは僕も分からないです
えーっと。まず僕は「住みにごり」を「人と会う」と思いながら読んでます

 

人に会う時、今日はめちゃくちゃ笑って帰るか、大喧嘩をして帰るか……なんてわからないじゃないですか?

まあ、そうかな?

それと同じ。「住みにごり」は漫画を読んでるのに人に会ってると錯覚するほど感情が渦巻いてるので、人に会いたい時に読んでください!

人に会いたい時は人と会った方がいいのでは?

じゃあ、その時に「住みにごり」も持ってけばいいじゃん!

無茶苦茶過ぎるだろ

 

「みくのしん」オススメの
住みにごりをDMMブックスで読もう!

 

永田のオススメ漫画「天牌」

お待たせしました!僕からは不朽の名作「天牌」を紹介させてください!

テンパイ?

麻雀の漫画?

 

 

1999年から連載している麻雀漫画。現在休載中ですが、現時点で全116巻! 裏世界の麻雀を舞台に主人公の沖本瞬が成り上がっていく熱い麻雀漫画です!

100巻以上出てんの?!

そういえばコンビニとかでこの表紙見たことあるような……

 

裏社会の麻雀が舞台なんですね。ちょっと物騒じゃない?

たしかにアングラな麻雀界隈の話だけど、大金や命をかけた勝負がこの漫画の全てじゃないよ?

違うんだ。麻雀といえば大金が飛び交うギャンブル漫画が相場なのに

??? そもそも麻雀はギャンブルではないのだが?

あ、そうですね。すみません

 

この世で一番麻雀が強いやつを決める。この漫画はそれがメインの激アツ麻雀漫画です

カッケ

 

ちなみに、表紙になってる主人公の沖本 瞬(おきもと しゅん)は、ただ麻雀がめちゃくちゃ好きなヤツです。色んな麻雀を吸収して世界一の麻雀打ちになりたいと思っている熱い男

麻雀漫画の主人公にしては珍しいキャラですね

そんな熱い漫画だからこその見どころなんだけど、麻雀の勝ち方とか何から何まで100%の精神論なんだよ

麻雀の醍醐味ってそうじゃなくない???

麻雀漫画って「この手牌だったら何を切る?」みたいな駆け引きが楽しいのに

 

そういう小難しいことを考えながら読む漫画じゃないです

麻雀知らなくても読めたりします?

もちろん!「天牌」は純度100%の精神論だから。なんとなくルール知ってるくらいで全然楽しめる

精神論だけで成立する麻雀ってイメージつかないけどなあ

そうねえ。例えばだけど……

 

「天牌」では、「弱気だから」という理由で負ける。そんで基本的にはカッケー方が勝つ。

駆け引きは?

あるけど、基本的には精神論

これを読んで麻雀が強くなったりは?

しない。けど強くなった気分にはなる

 

例えば、俺が一番好きなキャラで影村 遼(かげむら りょう)って男がいるんだけど。彼の名シーンだけは絶対に読んでほしいね

どんなシーンなんですか?

凄腕の麻雀打ち達に大説教される回だね

名シーンでも何でもないだろ

 

実は、影村のうかつな発言である人が死んでしまう……という事件が起きるんだよ。影村はそのことを知らずに、その人の兄貴分と麻雀することになる

やっべ……

「お前のせいでアイツが死んだんだ!」ってずっと責められながら麻雀するのか……。それはしんどい

違う違う。天牌はそうはならない

 

あくまで、麻雀の内容で説教されるんだよ。事件についての説教じゃなくて「もっと真面目に打たねえと場が腐るぜ」とか言われる

麻雀プレイヤーとして分からされるってことか…。それも辛いなあ

「この麻雀はお前のお勉強会じゃないんだ」とか

アチャ〜……

 

で、麻雀でボコボコにされた影村は、その後、落ち目になって麻雀で一切勝てなくなっちゃう

麻雀ってそういうものなの?

そんなことない。でも、天牌の世界では常識

 

で、その後も麻雀に負け続けて、なんやかんやあって指がなくなって二度と麻雀ができなくなるんだけど

待って待って待って

なんやかんや、で省略していいストーリーじゃないだろ

 

ただ、ここで終わらないのが「天牌」。影村は、義手を作って再び麻雀ができるようになります

そこまでして麻雀をやらなきゃいけないの?

純度100%の精神論だったら、そこまで犠牲を払った影山は麻雀も強くなった……みたいなことですか?

いや、全然ダメ。まったく勝てない

 

自分の指じゃないから。指運がなくなってんのよ

※指運……指に宿る運。

めちゃくちゃな理屈だ

麻雀詳しくないんですけど、そんなことってマジにあるんですか?

ない。でも「天牌」の世界だったら必然

 

指を失っても勝てないなら、もうどうしようもないじゃないですか

そうなんだよ。ただ、影村は左手の親指は残ってたの。絶望しながらも、その指を使って祈る気持ちでツモってみたら……

 

左手の「指運」めっちゃ強かった

ふざけんな

そんなんでいいのかよ

自分でも制御できないくらいの指運なのよ。ここから影村の快進撃が始まるんだけど、ここからは是非本編を読んでほしいね

「永田」オススメの
天牌をDMMブックスで読もう!

 

永田のオススメ漫画「????」

最後もう一冊! 他の漫画も紹介していい!?

あ、いいですね。天牌も面白そうだったけど、別の漫画も気になります

「天牌外伝」って、知ってる?

初めて聞いたけど、絶対「天牌」のスピンオフ作品だろ

 

 

皆さん大好き「天牌」のスピンオフ作品です。沖本瞬の師匠である黒沢 義明(くろさわ よしあき)が主人公。2人が出会う以前の、過去の黒沢さんの話が描かれています!

ほらみろ。天牌好きすぎだろ

外伝では、黒沢さんが麻雀のプロを目指す青年をラーメン屋で働かせる話があります。これも傑作だったなぁ

なんでラーメン屋?

雀荘で働くよりラーメン屋で働いたほうが何倍も麻雀強くなれるらしい

いい加減にしろ

 

プロ志望の青年は真面目に14時間労働のかなりキツいラーメン屋でしっかり働くんだよね

麻雀の勉強しなよ

真面目に働くこと半年。過酷なラーメン屋のバイトを経た結果、姿勢が良くなって麻雀がめちゃくちゃ強くなってた

なんか読んだことないけど「天牌っぽいなぁ」って思う

で、これはマジで俺も意味わからないんだけど最後、麻雀強くなったのに「いつか俺の作ったラーメン食べに来てくださいよ」って普通にラーメン屋さんになっちゃった

 

なんなんだよ

なんか「めでたしめでたし」みたいな空気も漂ってた

ふざけんな

「天牌」は基本こんな感じだから、マジで麻雀知らなくても楽しめるから読んでみて!

 

「永田」オススメの
天牌外伝をDMMブックスで読もう!

漫画を読むならDMMブックス!

最高だ

やっぱり気の知れた奴らでする漫画の話は格別ですね。他に何も望まん。

それでは、我々はこれからこの場に缶チューハイとマヨポテトを追加して「もっといい感じ」になるので、この辺で失礼します。

 



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何か気になる作品がありましたら是非「DMMブックス」で購入して読んでみてはいかがでしょうか!

 

今回紹介した漫画

今回紹介した漫画を以下にまとめましたので、気になる漫画がありましたら是非「DMMブックス」でお買い求めください!

それではまた別の記事でお会いしましょう!

のオススメ

あかね噺

 

のオススメ

住みにごり

 

のオススメ

天牌

 

天牌外伝

 

(おしまい)