こんにちは。私は絵がまあまあ下手ですがたまに仕事や趣味でイラストやマンガを描きます。

 

 

描き方が全然わからないので「マンガの描き方」みたいな教本を読んでみるのですが、どれもこれも内容が高度すぎるということに気が付きました。

視線誘導とかパースとか画力とか、そんなのが問題になってる時点でレベルが高すぎます。素人はもっと初歩的なところでつまづいているのに。

 

 

今回は主に

・マンガをネット上で公開してウケたい

・マンガ賞に応募したい

と考えている人向けに「読まれるマンガ」を描く珠玉のコツ・5パターンをお教えいたします。

 

 

1 フォントをMS明朝やMSゴシックにしない

 

素人がマンガを描くうえでいちばん大切なことは「素人が描いたマンガだなぁ~」と思われて読むのをやめられないようにするということです。

 

最近は大半の人がPCを使ってマンガを描いているようです。こういうソフトの多くは、デフォルトだとMS明朝やMSゴシックといったフォントになっています。商業漫画ではあまり使われないフォントなので「素人が描きました」という感じが出てしまい、よくありません。

 

 

 

 

現在の商業マンガで使われる文字フォントの主流はアンチック体と呼ばれ、ゴシック体の漢字と明朝体のひらがなの混合で構成されています。

 

手に入りやすいものだと「源暎アンチック」というフリーフォントが商業コミック風なのですぐ入れましょう。素人がプロ並みの絵を描くのは無理ですが、字だけならプロ並みにできます。

 

 

 

 

 

たまに、フキダシに収めるために文字を歪めているマンガがありますが、読む気が失せてしまうのでやめたほうがいいです。

 

 

2 キャラは色で見分けさせる

 

素人の描いたストーリーマンガはたいてい意味がよくわかりません。

なぜかというと、キャラの区別がつかないからです。

 

描いているほうとしてはキャラを最初から把握しているので、上記の2キャラも「描きわけ」ができていると思ってしまいます。

「顔の傷、髪の長さ、クセ毛、目つき」あたりを変えれば読者が見分けてくれると思ってしまいがちなのです。しかしそれは読者を過大評価しすぎです。

読者が見分けられるのはキャラの性別と色だけです。

読者ってアホなんです。

 

 

 

ボーッとマンガをめくる読者の視界にはこんな感じでキャラが映っています。

あんなに差別化できていたつもりでも、この近視眼的な視界だと見間違えますよね。

ではどうすれば見分けてもらえるのか?

 

 

どっちかに色を塗りましょう。

 

 

これならさすがに見間違いの確率はグッと下がります。

基本的に読者はキャラを「黒いの、白いの、グレーの」の3種類でしか捉えられません。もしいま描いている読み切りにキャラが4人以上出てくるなら、ひとり存在を抹消してください。

 

 

 

3 余白を切る

 

これは、この5つのコツの中でも最も重要なものです。

何よりもこれを守らなければいけません。

 

上のマンガには、致命的な欠点があります。

 

 

 

コマの周囲に無駄な余白が生まれてしまっていることです。

 

マンガソフトで原稿を作ると、印刷して綴じるときのために周囲に余白ができます。

WEBに載せるとき、この余白はただ絵や文字を無意味に小さくするだけで、百害あって一利もありません。特にスマホなどで見たときに死ぬほど見にくくなります。

 

 

切りましょう。

 

 

4 字はでかければでかいほど良い

マンガソフトで原稿を作るとき、デフォルトの設定だとフキダシの中の文字がちょっと小さくなってしまいます。

 

文字はでかければでかいほどいいので、可能な限りフキダシギリギリまで大きくしましょう。

 

 

読みやすいマンガの法則

 

文字がでかい → 読みやすい

文字が小さい → 読みにくい

 

この法則を覚えてください。

フキダシ内の文字を手書きするのもやめましょう。フォントのほうが読みやすいからです。

 

また、読者は誰も自分のマンガに興味が無いので、5行以上のセリフは読まれません。

可能な限り文章を削ってスリムにしましょう。

 

もし、重厚な設定のマンガを描きたい場合は、そういうマンガを描くのを諦めてください。

 

 

 

理想的にはフキダシ1つあたり5文字以内におさめたいところです。

 

 

5 説明セリフを喋らせる

 

一般的に、状況を言葉で言ってしまう「説明的なセリフ」は興醒めするとして揶揄されがちです。

 

しかしそれは高い画力と技術が前提されたプロの世界の話です。

われわれは素人ですから、ガンガン説明セリフを使うべきです。むしろ素人は絵の力で理解させようとしないでください。

 

基本的にわたしたち素人は絵が下手なので、読者に「絵が下手だなあ」と意識させないためにも、フキダシだけ見ていれば意味がわかるようにマンガを作らないといけません。絵を見られたらおしまいだと思ってください。

 

 

なんかどんでん返し的なオチがあったら、最後のページでデカいフキダシで説明しましょう。

 

 

 

素人のマンガが最後まで読まれない理由ランキング1位は「意味がわからない」です。

 

どんなにありきたりでつまらない話でも、少なくとも意味さえわかれば読む人はいます。

なので「意味がわからない」と一瞬でも思われないよう、全部を文字で書きましょう。全部です。場所が学校から公園に転換したら「ここは公園――」と書いてください。

 

 

 

もちろん、可能な限り少ない文字で説明しましょう。

 

 

まず読まれよう

 

・フォントをMS明朝やMSゴシックにしない

・キャラは色で見分けさせる

・余白を切る

・字はでかければでかいほど良い

・説明セリフを喋らせる

 

素人のマンガは下手なので読まれませんし、読んでもらえても途中で読むのをやめられてしまいます。

 

面白い漫画より読まれる漫画を、読まれる漫画より読まれなくならない漫画を目指すといいんじゃないかなと素人なりに思いました。

 

上記の5項目は、画力がなくてもすぐに実践することができます。ぜひ試してみてください。