だいぶ髪が伸びてきたので散髪に行こうと思って家を出たら、その日は風がやたら強い日で、帽子を風で飛ばされた上に、手にもっていたマフラーを飛ばされ、羽織っていたカーディガンを飛ばされ、その下に着てたシャツを飛ばされ、ベルトを飛ばされ、ズボンとパンツと靴と靴下を飛ばされ、さらには鼻や耳も飛ばされ、目と口が飛ばされ、顔が飛ばされ、脳ごと頭を飛ばされ、手と胴体も飛ばされ、下半身も飛ばされ、全部飛ばされ、結局最後はもみあげしか残らなかったので、もみあげだけ整えてもらいに散髪屋に行ったら、散髪屋の主人がバカなやつだったので切り過ぎて、なんにも無くなってしまいました。
こんなんじゃ恥ずかしくて明日学校へ行けない。