プリンちゃんの顔をたくさん合成したら、美人のプリンちゃんになるのか?
複数の人間の顔を合成してできた平均の顔は、魅力的な美人になるらしい。
しかも合成する数が多いほど美人度は上がるとのことだ。
これは単純接触効果といって、日頃よく目にする平均的な顔に親しみを感じるからだという(諸説あります)。
じゃあ、これまで見てきた様々な趣きのプリンちゃんたちも合成しまくったら、美人のプリンちゃんが誕生するのだろうか。
というわけで、選抜したプリンちゃん55人を合成してみることにした(口が開いていたり表情違いのものを除いた)。
合成に使ったのは「平均顔合成ツール」というアプリ。
輪郭や顔のパーツのガイドをひとつひとつ合わせていく。人間ではありえない骨格になっているが、もうそういうのは気にせずにいく。
写真を読み込んで、輪郭や顔のパーツのガイドを合わせて……を繰り返すこと55回。
果たしてどんなプリンちゃんが現れるのか?
そこには端正な顔立ちのプリンちゃんが……
求心顔、遠心顔、赤ちゃん、おじさん、あんなにいろんな趣きの顔があったのに、見事美しいプリンちゃんが現れた。
仕組みは全然わからないが、この顔つき、まさに頭の中でイメージするプリンちゃんだ。すごい。すべてのポムポムプリンを合成すると美人のポムポムプリンの偶像が出現するのだ。やったー!
いろいろな人に描いてもらったポムポムプリンを鑑賞したい
私はプリンちゃんのファンアートを眺めるのが好きだ。
作者がプリンちゃんにどんなイメージを持ち、どこに魅力を感じているのか想像するのが楽しい。
ちなみに私が描くプリンちゃんはこんな感じだ。
一番のこだわりは、目と鼻の高さである。目の下と鼻の上が同じラインに並ぶようにすると、プリンちゃんらしさを出るのだ。これはポムポムプリンのデザイナーさんのアドバイスを参考にしている。(参考文献:サンリオ著「ポムポムプリン大百科」)
ただ、ひとつ難点があって、目と鼻から描きはじめるので正面顔しか描けない。
もっと自由な発想で描かれたプリンちゃんが見たい。きっとそこからプリンちゃんの新たな魅力を発見できるに違いないから。
ということで、絵が上手な知り合いのみなさんにお願いして、プリンちゃんのイラストを描いてもらったので、ありがたく鑑賞したいと思う。
それぞれの作者が思うポムポムプリン像を感じながらどうぞ。
増田薫氏のポムポムプリン
ポムポムプリンを初めて認識したのは小学生のときでした。
同級生の女の子がポムポムプリンが好きで教えてもらって、巨体のキャラクターが斬新だった記憶があります。
「かわいいキャラクター=体が小さい」みたいなイメージがあったので……。
なので巨体を意識して描きました。
なんて柔らかそうな巨体なのか。増田さんのゆるいタッチの線がそうさせているのだろうか。やさしい巨体。初めにコメントを読んだ時は「巨体て」と思ったが、イラストを見てからはむしろ巨体という表現が心地いい。
離れ目の顔もいい。幼さがありつつ、ミステリアスな感じもある。微笑んでるようにも見えるし、真顔にも見える。
小学生の頃の遠い思い出がぼんやりした表情にさせてるのかもしれない。たまらない。
山口むつお氏のポムポムプリン
ちゃんと丸っこくかわいく、かつちゃんと二足で立てるように破綻のないように気をつけて描きました。
完全に立っている。
私はプリンちゃんを「立っている」という視点で見たことがなかったので新鮮だ。
プリンちゃんにしては体がスリムだが、大人の体型かと言われるとそうでもなく、歩き始めて間もない幼児のようなあどけなさを感じる。かわいい。
注目したいのは実際の犬のような指先だ。とにかく「犬」を意識している。新たな気づきをくれたプリンちゃんだ。
ギャラクシー氏のポムポムプリン
描く時に気をつけたポイントは首です。
意外に首があって、それが、重そうに見えるか軽そうに見えるかの分岐点だと思う。
衝撃的だ。なんだかすごく、物体だと感じた。
ギャラクシーさんは、今までサンリオに一切触れてこなかったらしい。(2年前にサンリオピューロランドに初めて行くという記事を書いておられました。)
サンリオへの初々しい認識がこの物体的なプリンちゃんを描かせたのだろうか。
しかもこのプリンちゃん、動いている。意思のある動きというよりかは「揺れている」という風に見える。この絵、本当にすごい。
作者的には首がポイントで「重そうか軽そうか」という点に注目しているのもすごい。
たばね氏のポムポムプリン
ポムポムプリンは私が思っているよりも耳が小さく目がつぶらで手足も細かった印象があるので、各パーツを誇張しすぎないように力を抑えました。
どうしてもお尻マークを描きたかったのでやや無理なポーズになってもらっています。
なんて最高のポーズだろうか。プリンちゃんは前も後ろも魅力的だから、グラビアアイドルのようなポージングを求められていることを完全に理解している絵だ。
耳のサイズや手足の細さなど詳細な部分に注目できるのは、たばねさんは日常的にポムポムプリンに触れているのかもしれない。一朝一夕でこの絵は描けないだろう。
なんといってもプリンちゃんを立体的に表現しているのがすごい。この複雑な丸さ。かわいい。このままフィギュアにしてほしい。
ナクヤムパンリエッタ氏のポムポムプリン
自分の中のプリンくんはKAWAII歌舞伎でいの一番に「力」を行使する存在なので、もちもちとして可愛らしいながらどこか底知れぬ深淵感のある佇まいになるよう意識しました。
また、筆をとった瞬間「プリンくんを描くならアナルを絶対に描きたい!」という強い気持ちが湧き上がったのですが、どうやったらこの生き物がアナルをみせるポーズになるかわからず、それでも描きたい気持ちを大事にした結果アイコンアナルになりました。
アイコンアナル。すごいことする。すごい画期的。
何を隠そう私もプリンちゃんを描くと正面絵になるので、アナルを描きたい気持ちを諦めていた節がある。そうか、アイコンにすればよかったのか。
驚いたのは独特な色合いだ。このダークトーンにナクヤムさんのいう「底知れぬ深淵感」が潜んでいる気がする。そもそもプリンちゃんの内面を意識して描いたというのが目から鱗だ。
最初から最後までハッとさせられる革命的なプリンちゃんだった。
金輪財雑魚お嬢様のポムポムプリン
居るのを撮ればよろしくて!?
今ちょうどわたくしの部屋に居ましたわ!!!!!!!
いる。素早くてちっちゃくて弾力のあるポムポムプリンが。部屋にいる。どういうわけか、おしりの穴も空間にある。まさかお嬢様の部屋がちょうどこうなっているとは。
この動き、実際に目撃したらたまらないだろう。さわりたい。あわよくば、その白玉のようなボディで頬をペチペチされてみたい。
お嬢様、衝撃映像をありがとうございます!
こうしてたくさんのプリンちゃんを見せてもらって、ポムポムプリンに魅了される部分は人それぞれなのだと再確認できた。
ポムポムプリンは顔も体も、その佇まいも、どこもかしこも良い。
すべてのポムポムプリンが良い。
そんなポムポムプリンを私たちは求めてやまない。
つまり、ポムポムプリンは、光。