オモコロ

 

 

 

 

危ないところでしたね。

さあ、ここまでは大手チェーン中心のランチを紹介してきましたが、
ここで知る人ぞ知る隠れた名店の一品をご紹介しましょう。

 

 

 

 

 

武蔵小山にある洋食屋、小さなフライパンの「かぼちゃとほうれん草のグラタン」です。

 

たっぷりのチーズとホワイトソースの下に隠れたかぼちゃはとにかく甘くてホクホク。
クリーミーなグラタンの中にたっぷりはいったほうれん草の苦さがちょうどよい、これからの季節にぴったりな一品です。

 

一見目立った弱点はなさそうに思えますが、油断は禁物です。
先に、正体を現してもらいましょう。

 

 

 

 

 

かわいいですね。

 

雰囲気の良い小さな洋食屋にのみ住み着く座敷童子のような妖、それがグラたんです。
目撃例はほとんどなく、出会えたらとても運がいいといえるでしょう。

 

ですが、この子も少しだけ悪さをします。

 

 

 

 

 

グラたんは、スプーンにすくって十分に冷ましたはずのグラタンを再びアッツアツに戻します。

 

「猫舌なのでフーフーしたのにまだ熱かった」という経験はありませんか？

あれは冷まし足りなかったのではなく、グラたんがスプーンのグラタンを魔力で230℃まで温めなおしているのです。

 

確実に火傷させようとしているので、たまったものではありませんね。
しかし、そんないたずらっこなグラたんにもちゃんと弱点はあります。

 

それはこちら。

 

 

 

 

 

前に傾けると簡単に倒せます。
皿に乗っているという形態が裏目に出ていますね。

 

なおこの倒し方は以降お店に出禁を食らう羽目になるので、くれぐれも覚悟を持って戦ってください。
「熱かったので捨てた」という言い訳を重ねても、警察が到着する時間は確実に刻一刻と迫ってきます。

 

 

つづいてはこちら。

 

 

 

 

 

戸越銀座のミートソース専門店、スペランツァの「特製ミートソース」です。

 

専門店自慢のミートソースはトマトの酸味とお肉の甘みが絡み合っていて絶品。
乾麺か生麺を選べるうえ、サラダと小さなバゲットがついて690円です。

 

東急池上線の路地裏にひっそりと佇む小さなお店のため、土日のランチタイムは混雑しているかもしれませんが、ぜひ一度は食べていただきたい一品です。

 

それでは、さっそく弱点を見てみましょう。
こちらです。

 

 

 

 

 

そうなんです。
実はパスタ本体ではなく、このフォークが弱点だったんですね。

 

ではみなさんがもはやランチと戦うことに何の疑問も持たなくなったところで、さっそく実戦に移りましょう。

 

 

 

 

 

出ました。ミートソースギドラです。

 

テーブル備え付けの箱に入っていたフォークを10本消費したときに姿を現す、破壊の権化です。

 

ランチの定番ともいえるパスタ生まれに恥じない迫力を持ち、５つの首がそれぞれ別の動きをする強敵です。

 

 

 

 

 

ギドラは口から摂氏80℃の弾を吐き、敵のシャツを一瞬でミートソース色に染めます。
さらに基本２回行動なので、毎ターン２人ずつシャツを台無しにします。

 

 

 

 

 

そんな恐るべき戦闘力を持つミートソースギドラですが、
ステータスがシャツ汚しのスキルに全振りされているため頭のフォークを抜けば簡単に倒せます。

 

シャツを汚される前に倒せるように、今後パスタ屋さんへ行く際は５人以上で臨むようにしてください。

 

 

 

さあ、それでは最後の紹介となりました。５品目はこちらです！

 

 

はい。
ご存知ハンバーグレストラン、びっくりドンキーの「チーズバーグディッシュ」です。

 

びっくりドンキー自慢の肉厚ジューシーなハンバーグに、コクのある特製ブレンドのチーズをトッピング。
熱でとろとろになったチーズといっしょに頬張れば、口の中で溢れ出る肉汁と和風ソースが最高のハーモニーを奏でます。

 

つけあわせのディッシュサラダはシャキシャキの大根が自家製マヨネーズソースと合わさり、
さっぱりとした味わいです。

 

 

 

 ・・・とまあ、前置きはこのぐらいにしておきましょう。

 

なぜこの何の変哲もない美味しそうなハンバーグが最後の紹介になったのか。
それは、この「チーズバーグディッシュ」こそが、全ての始まりだったからなのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

姿を現しました。

奴こそが諸悪の根源、がっかりドンキーです。

 

 

がっかりドンキーは食物連鎖の下位に位置する家畜の怨念の集合体です。

 

本来食べられる側の存在であるランチたちに命を吹き込み、食物連鎖のヒエラルキーを転覆させることを目的としています。

 

 

 

 

 

 

得意技は、体長15mの巨体を活かした体当たりです。
高温のハンバーグで溶けたチーズが全身にまとわりつくと、致命傷の火傷を負わされてしまいます。

 

そのほか「呼んだ店員が来ない」、「知らない子どもがレジ前のおもちゃを執拗にねだる」、「車で来たのに自分以外の全員がビールを飲んでる」などの不運が重なる呪いをかけてきます。

 

かなり手強い相手ですが、このがっかりドンキーにも弱点があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

呪いをかけられるよりも先に、店員を召喚しましょう。

 

すると、店員はがっかりドンキーのメニューを閉じ・・・

 

 

 

 

 

 

オーダー完了です！

 

見事召喚した店員ががっかりドンキーの肉体の一部であるメニューを下げていきました！

 

生産した手下たちの「基本的に弱点が剥き出し」という致命的な欠点が、がっかりドンキー本人にも当てはまっていたのです。

 

 

 

 

 

 

いかがでしたか。
これでランチ徹底攻略ガイドは以上です。

 

しかし、いつまたがっかりドンキーが現れるかはわかりません。
家畜たちの怨念が生まれる限り、我々はまた戦わなければならないでしょう。

 

 

そのときはこの記事を思い出して、ひとりでもしっかり戦えるようになっていてくださいね。

 

 

 

 

さあ、そろそろお昼休みが終わってしまいます。

職場にもどりましょう。