こんにちは。私野台詞(わたしのせりふ)と申します。
自賛から始めることをお許しいただきたいのですが、私には今までの人生において「人に苛立ちを感じない」という長所がありました。
・周囲にまともな人が多いから苛立たないだけのことを自分の長所だと勘違いしているのでは?
・怒りに鈍感なのは逆に周囲を苛立たせている可能性も…
・「怒らないこと」をアイデンティティにするのって危険じゃない?
などなど自分に対する様々な批判はありますが、それはそれとして「穏やかだね」と褒めてもらえたりすることは素直に喜ばしいことだと考えています。
自分の良いところであると、胸を張って言うべきでしょう。
さて。そんな温厚キャラでやってきた私は、数ヶ月前に……

人生で初めて“イライラ”という感情を知りました。
少なくとも私の体感では初めての感覚だったので戸惑ったものです。

良い人ぶるのも格好悪いので正直に言いますと、私は怒りを感じたことがありますし、それを人にぶつけてしまったこともあります。
子どもの頃マイクラで作った建造物を同級生にTNT爆弾で粉々されたときは周りに制止されるほど激怒しましたし、
今でもインターネットで意地悪な人を見るとスマホにバウバウ吠え散らかして怒りをぶつけているので親を心配させています。

私の中で怒りと苛立ちはこういう違いがあります。
怒りの経験はあるので聖人君子にはなりえない私ですが、偶然苛立ちの方は実感したことがなかったという話です。
個人的にすごく印象に残った体験だったので、
今回は(多分)比較的穏やかな人間が人生で初めてイライラに襲われた日のことや、その日の私について分析した結果などについてお話させていただきます。
初めての感情に戸惑う人間に興味がある方はぜひご覧ください。
(※全然暗い話はしないのでご安心を!)
1.その日私の身に起こったこと
その日起こったトラブルの詳細についてですが、その内容の是非に関する議論が起きてしまう可能性を考慮し、詳しい説明は控えておきます。
ざっくり言うと【バイト中に先輩から心当たりの無いことで怒られちゃった】という本当によくあるやつです。嫌ですね~!
主にお話ししたいのはその後、つまり人生初めてのイライラを感じた私の身に起こった変化についてです。
見知らぬ感情に出会ったとき、人はどうなってしまうのでしょうか?
まずは一つ目。

風邪を引いたと思い込みました。
アホかって話ですが、実際イライラ状態は少し体調不良に似ていると思います。
その時の私は、まずとんでもない不快感に襲われました。
正体不明の不快感はしばらく経っても中々消えず、私はそれを「吐き気」だと勘違いしていました。

そしてなぜか心臓が激しく鼓動し妙に落ち着かない上、全然目の前の情報が頭に入らず業務に全く集中できない状態に。
皆様もイライラするときはこのような状態になるのでしょうか?
少なくとも私はそうだったのですが、これは私が熱を出してしまったときの症状に結構似ています。

だからこの時の私は「風邪を引いたのだ」と勘違いしたのです。
まさかただイライラしているだけだとは思いませんでした。
二つ目に起こったことはこちら。

意味が分からないと思うので、具体的に言うと…

「フン!!!フン!!!!」と胸を叩きまくっていました。ゴリラっぽいでしょう!
私はこの時「熱が出た」と勘違いしていた一方で、
「心臓が異様にバクバクするってもっと深刻な別の病気の可能性もある…?」とも思い、焦っていたのです。
その不安を誤魔化すために自らの心臓を攻撃していました。

一旦それを疑い始めると「足の冷えが酷いのは心臓が悪くて血が巡ってないから…!?」「最近頭痛もひどいし…!!」とありもしない根拠を探して勝手に不安を増幅させていました。
これらの不調は普通に最近の寒さのせいです。

一緒にいたパートのおばちゃんには「何してるの?」と質問されました。当然の疑問だと思います。
おばちゃんには怖い思いをさせてしまい非常に申し訳なかったです。
2.どうやってイライラに気づいた?
読者の皆様の中には「どうやって『イライラしている』と気づくことができたのだろう」という疑問を持たれた方がいらっしゃるかもしれません。
是非お答えしたいのですが、残念ながら自分でもよく分かっていません。
体調不良!?心拍が変!?と混乱した10分後くらいに、「あぁ、私は苛立っているのか」と漠然と思いました。

<当時の脳内>
気づいてからはもう、頭の中が荒れまくりでした。
ちなみに下ネタのあだ名は心の中で呼ぶ用なのでここでは内緒です。
もしこの先輩が心を読める超能力者だったら、私の脳内を見てさぞ驚いていることでしょうね。
3.イライラした原因はなんだろう?
ところで、私はなぜ突然イライラに目覚めたのでしょう?
今までの人生で理不尽に怒られたことなんて沢山あるのに、今回だけ苛立ったのは不思議ですよね。
これに関しては私なりの結論が出ております。

まず、私はビビリです。
そのため自分が不快かどうかよりも、
「相手が不快でないか」
「不快になった結果、相手がシャツをビリっと破り捨ててムキムキの筋肉を見せつけながらステゴロ勝負に持ち込んでくるのではないか」
などがつい気になってしまいます。
そのせいで、明らかに相手が理不尽な対応をしてきても「私が悪いかも…」「というかこんな事象が存在してしまう世界が悪い!怒」と感情の矛先が逸れてしまいます。だからイライラしないのです。
「分かる…!」と思った方、結構いらっしゃるのではないでしょうか。温厚だと評される人の中に一定数いるタイプなのではないかと推測しております。
上記したことをすごく美化して言うと、私と同じような性質の人間は「多くの人のことを尊敬している」とも言えるかもしれません。
つまり、なんで私が初めてイライラしてしまったかと言うと…

私は怒ってきた先輩のことをめちゃめちゃ舐めていたんだと思います。
お客さんの前で店長とバチバチ喧嘩したりなさる方なので、無意識に尊敬しなくていい存在だと見なしていたのかもしれません。
ある意味私の人生で数少ない真に対等な相手とも言えましょう。ブラザーと呼んで肩でも組むべきでしょうか。ちぇ!
終わりに
以上が、私の人生初イライラ体験記です。
超個人的な話にお付き合いくださりありがとうございました。

例の先輩は未だに「私が今凝った罠にかけたい人ランキング第1位」に君臨してはいますが、あれ以来衝突せずに過ごしています。
この上辺でなんとか上手くやっている関係が、社会人っぽくて少し誇らしいです。

また、初めてイライラしちゃったときには「なんだか自分の良いところが減っちゃったな…」と落ち込んでいたのですが、今はむしろ幸運だったと思っています。
というのも、もし今までの私が「イライラ」について文章を書く機会があったら…

「私って、イライラ…?のことってよく知らないんですけどぉ~、そんな超優しい私がよく分かんないイライラについて話しますぅ~♪」
みたいなスタンスをかましていた可能性もあると思うのです。角が立ちすぎる。
「お前って所詮人間なんだからな」と自分に言い聞かせられる機会ができて本当に良かったです。
以上の理由から、例の先輩にはある意味感謝しなければならないとも思っています。
本心ですよ。心からの言葉です。当たり前じゃないですか。

みんなも何かと穏やかではいられないことばっかりの世界で超大変だけど誤魔化しつつなんとかやっていこ~~!!
以上です。ありがとうございました。
(おわり)

私野台詞



たかや

めいと
雨穴
オモコロ編集部






